act#18
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アリアスは混乱の王宮を歩いていた
辺りは血と屍とで溢れている
殺されているのは、神官が多く感じる
どうせ神のなのもとで、不正を働いていた人間ばかり
殺させてあの世で不正でも詫びればいい
『…………』
アリアスは荒らされたとある一室に目を止めた
緞帳がごそごそと動いている
ゆっくりと近づいていくと、悲鳴を上げてそれれは出てきた
趣味の悪い色の服で、恐らく宰相か大神官なのだろう
男は顔を真っ青にさせアリアスの元に転がってきた
「ひいいいいぃぃ」
アリアスの足にぶつかってきた男は不気味な光を放つ銀仮面に恐れおののいた声を出した
「改宗します!改宗いたします!!財も全てイアルダボート神に寄進いたします!!どうぞお助けを…」
豚のような鳴き声を無視しアリアスは歩きすぎようとすると更に男は続けた
「私、タハミーネ王妃がどこに身をひそめているか存じ上げております!!!」
その言葉にようやく足を止め、冷たい視線を向ける
「それをお教えいたしますゆえ、改宗と助命の件をよしなに…」
豚とは本当に恥を知らないものだとアリアスは心の中で嘲笑う
こうしてタハミーネは自らの部下により、売り渡されたのだった
アリアスは言われた通りの酒蔵の地下へと足を運んだ
そこには数人の宮女と、美しき王妃タハミーネの姿があった
『……あの頃と少しも変わらぬ…』
口から出た感想は思ったままのものだった
あの頃、離れでひっそりと会っていた美しさのままだった
冷たい表情で自らの心を守る姿は変わらない
アンドラゴラスが即位してもタハミーネの自由はなかったのだ
『幾人の男の生命と運命を糧にしてもその糧は美しさにしか味方せぬのだな…』
女の王族など、どこも変わらぬ────
****
ルシタニア兵にタハミーネを引き渡したアリアスは、自身の拠点とすることを決めた離れの屋敷へ向かっていた
「銀仮面卿」
後ろから声がした
『カーラーンか』
声のぬしはカーラーンだった
「屋敷の方は大方綺麗にしてあります」
『そうか』
カーラーンはアリアスの後ろを歩く
「…タハミーネ王妃はどうされたのです」
『ルシタニア兵に引き渡した』
「…よかったのですか」
カーラーンは知っていた
アリアスが心の中ではタハミーネの安全を願っていたことを
『今無理にこちらに全て任せろと言っても疑われるだけだ。現にアンドラゴラスも捕らえて、地下に繋げと言ったのも俺だ』
さすがにこれ以上のことを注文すると疑いの目は避けられない
ただでさえ、アリアスには味方が少ないのだ
たまにはルシタニアの好きにさせなければ動きたいときに動けなくなるのが目に見えている
辺りは血と屍とで溢れている
殺されているのは、神官が多く感じる
どうせ神のなのもとで、不正を働いていた人間ばかり
殺させてあの世で不正でも詫びればいい
『…………』
アリアスは荒らされたとある一室に目を止めた
緞帳がごそごそと動いている
ゆっくりと近づいていくと、悲鳴を上げてそれれは出てきた
趣味の悪い色の服で、恐らく宰相か大神官なのだろう
男は顔を真っ青にさせアリアスの元に転がってきた
「ひいいいいぃぃ」
アリアスの足にぶつかってきた男は不気味な光を放つ銀仮面に恐れおののいた声を出した
「改宗します!改宗いたします!!財も全てイアルダボート神に寄進いたします!!どうぞお助けを…」
豚のような鳴き声を無視しアリアスは歩きすぎようとすると更に男は続けた
「私、タハミーネ王妃がどこに身をひそめているか存じ上げております!!!」
その言葉にようやく足を止め、冷たい視線を向ける
「それをお教えいたしますゆえ、改宗と助命の件をよしなに…」
豚とは本当に恥を知らないものだとアリアスは心の中で嘲笑う
こうしてタハミーネは自らの部下により、売り渡されたのだった
アリアスは言われた通りの酒蔵の地下へと足を運んだ
そこには数人の宮女と、美しき王妃タハミーネの姿があった
『……あの頃と少しも変わらぬ…』
口から出た感想は思ったままのものだった
あの頃、離れでひっそりと会っていた美しさのままだった
冷たい表情で自らの心を守る姿は変わらない
アンドラゴラスが即位してもタハミーネの自由はなかったのだ
『幾人の男の生命と運命を糧にしてもその糧は美しさにしか味方せぬのだな…』
女の王族など、どこも変わらぬ────
****
ルシタニア兵にタハミーネを引き渡したアリアスは、自身の拠点とすることを決めた離れの屋敷へ向かっていた
「銀仮面卿」
後ろから声がした
『カーラーンか』
声のぬしはカーラーンだった
「屋敷の方は大方綺麗にしてあります」
『そうか』
カーラーンはアリアスの後ろを歩く
「…タハミーネ王妃はどうされたのです」
『ルシタニア兵に引き渡した』
「…よかったのですか」
カーラーンは知っていた
アリアスが心の中ではタハミーネの安全を願っていたことを
『今無理にこちらに全て任せろと言っても疑われるだけだ。現にアンドラゴラスも捕らえて、地下に繋げと言ったのも俺だ』
さすがにこれ以上のことを注文すると疑いの目は避けられない
ただでさえ、アリアスには味方が少ないのだ
たまにはルシタニアの好きにさせなければ動きたいときに動けなくなるのが目に見えている