act#1
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パルスの王宮は今日も賑やかだった
『父上ー!』
とたとたと王宮の長い廊下を走りある一室にアリアスは飛び込んだ
「おぉ、アリアス…今日も元気だな」
アリアスの父であり、このパルスの大国の国王オスロエスである
今は身体を患っており、病床に伏せたままであるが、大切な娘がきたために身体を起こした
『今日はバフマンと剣の稽古をしました』
「そうか。上手くできたか?」
『昨日習ったことを実戦したのですが、足技をかけられてしまったのです』
アリアスはぶぅ、と頬を膨らませそう答えた
「バフマンは容赦せぬな」
さすがのオスロエスもこれには苦笑いしか出ない
『しかし、バフマンはわたしを思ってやってくれているのです。そう思えば頑張れます』
真っ直ぐと父を見てそう言うアリアスはパルスの王家の一人としての意思が表れている
「そうだ。そなたはパルス初の女王となるのだ」
───長いパルスの歴史で女性が王位を継承したことはない
しかしオスロエスはアリアスを初の女王にすることを決めていた
まだ広く知らせてはいないが、いずれはパルス全土に伝えるつもりでいた
『わたしは女王にふさわしい人になれるでしょうか』
いくら現国王が決めたことと言ってもやはり不安ではあった
古くからこの王宮に仕えている者の中では反発する声も絶たない
特にオスロエスの弟であり、大将軍であるアンドラゴラスは冷ややかだった
オスロエスはアンドラゴラスの連れてきたタハミーネのことも優遇したし、アンドラゴラスの好きにして良いと言ったがそれでもまだ納得していないようだった
アリアスも子どもながらにそれを感じていてなるべくアンドラゴラスとは会わないようにしていた
「不安か…?」
オスロエスは伏せ目がちなアリアスの頬に優しく触れた
『少しだけ…』
「心配するでないこの父がついている。それに宮女たちはそなたを応援していたぞ」
『!本当ですか?』
その言葉は本当だった
女性初の王位継承は他の女性の新たな光だった
アリアスは宮女たちともよく話し、女性目線の意見も聞くようにしていた
「だから自信を持ちなさい」
『はい!必ずや父王やパルスの王家に恥じぬパルスに平和をもたらす女王になってみせます』
この小さな王女の道が茨の道となることは
まだ、誰も知らない────
~END~
(小さな王女の大きな決意)
『父上ー!』
とたとたと王宮の長い廊下を走りある一室にアリアスは飛び込んだ
「おぉ、アリアス…今日も元気だな」
アリアスの父であり、このパルスの大国の国王オスロエスである
今は身体を患っており、病床に伏せたままであるが、大切な娘がきたために身体を起こした
『今日はバフマンと剣の稽古をしました』
「そうか。上手くできたか?」
『昨日習ったことを実戦したのですが、足技をかけられてしまったのです』
アリアスはぶぅ、と頬を膨らませそう答えた
「バフマンは容赦せぬな」
さすがのオスロエスもこれには苦笑いしか出ない
『しかし、バフマンはわたしを思ってやってくれているのです。そう思えば頑張れます』
真っ直ぐと父を見てそう言うアリアスはパルスの王家の一人としての意思が表れている
「そうだ。そなたはパルス初の女王となるのだ」
───長いパルスの歴史で女性が王位を継承したことはない
しかしオスロエスはアリアスを初の女王にすることを決めていた
まだ広く知らせてはいないが、いずれはパルス全土に伝えるつもりでいた
『わたしは女王にふさわしい人になれるでしょうか』
いくら現国王が決めたことと言ってもやはり不安ではあった
古くからこの王宮に仕えている者の中では反発する声も絶たない
特にオスロエスの弟であり、大将軍であるアンドラゴラスは冷ややかだった
オスロエスはアンドラゴラスの連れてきたタハミーネのことも優遇したし、アンドラゴラスの好きにして良いと言ったがそれでもまだ納得していないようだった
アリアスも子どもながらにそれを感じていてなるべくアンドラゴラスとは会わないようにしていた
「不安か…?」
オスロエスは伏せ目がちなアリアスの頬に優しく触れた
『少しだけ…』
「心配するでないこの父がついている。それに宮女たちはそなたを応援していたぞ」
『!本当ですか?』
その言葉は本当だった
女性初の王位継承は他の女性の新たな光だった
アリアスは宮女たちともよく話し、女性目線の意見も聞くようにしていた
「だから自信を持ちなさい」
『はい!必ずや父王やパルスの王家に恥じぬパルスに平和をもたらす女王になってみせます』
この小さな王女の道が茨の道となることは
まだ、誰も知らない────
~END~
(小さな王女の大きな決意)