act#10
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『ぐ……!』
「お待ちくだされ!」
アリアスは必死に宿場街の細い路地を駆けていた
後ろから一人の男が必死に追ってくる
「どうか止まってくだされ!頼む!」
『下がれ!』
アリアスも必死に逃げるが、相手は今やパルス兵一万を指揮する将軍だ
「お願いだ!もう一度俺の名前を呼んでくれ!…っ…アリアス王女!!」
その必死な声にとうとう、アリアスは足を止めた
「本当に…アリアス王女なのですか…」
パルスの万騎長カーラーンの声は震えていた
街の灯りは遠く、月明かりだけが二人を照らす
『カーラーン…なのだな…』
アリアスはゆっくりと振り返り、カーラーンと向き合った
「アリアス王女…!」
カーラーンはすさまじい速さで跪いた
「生きておいでだったのですか…!」
『不様にも、死にきれなかった』
「…!その、右顔は…」
カーラーンは眼帯で隠れたアリアスの右顔を見上げそう聞いた
『あの火事で火傷を負ったのだ』
アリアスはゆっくりと眼帯を外し、カーラーンに素顔を晒した
人に火傷の痕を見せるのは本当に久しぶりだった
『醜いだろう…?あの日、生きたいなどと願ってしまった代償だ』
「───っ」
カーラーンは驚きと消失とが入り雑じった何とも言えない顔を見せた
『さぁ、腰を上げて部下の下へ帰ってくれ。わたしはもう王女ではないのだから。仕える主君の待つ都へ早く戻れ』
アリアスはそう言い、カーラーンに背を向け足を進めようとする、
「何故そのようなことを、」
『何故?当たり前だ!わたしはお前の仕える主君に闇に葬られた女だぞ!最早死人とされ王位継承の権利もない!いつまで膝をついているつもりだ!』
アリアスは声を荒げた
「そのようなこと仰らないでください!私は…!俺は貴女に仕えるとあの日誓ったのです!貴女の力になりたくて万騎長まで登り詰めたのです!俺の主君は貴女だけなのです…!アリアス様…!」
カーラーンの気迫にアリアスは蹴落とされ、足を止めてしまった
「俺は…あの火事の日を今でも悔やんでいるのです…!」
『止めろ』
「何故、助けに行かなかったのか…」
『止めろ…』
「貴女の力になると決めたのに」
『止めてくれ!!』
「お待ちくだされ!」
アリアスは必死に宿場街の細い路地を駆けていた
後ろから一人の男が必死に追ってくる
「どうか止まってくだされ!頼む!」
『下がれ!』
アリアスも必死に逃げるが、相手は今やパルス兵一万を指揮する将軍だ
「お願いだ!もう一度俺の名前を呼んでくれ!…っ…アリアス王女!!」
その必死な声にとうとう、アリアスは足を止めた
「本当に…アリアス王女なのですか…」
パルスの万騎長カーラーンの声は震えていた
街の灯りは遠く、月明かりだけが二人を照らす
『カーラーン…なのだな…』
アリアスはゆっくりと振り返り、カーラーンと向き合った
「アリアス王女…!」
カーラーンはすさまじい速さで跪いた
「生きておいでだったのですか…!」
『不様にも、死にきれなかった』
「…!その、右顔は…」
カーラーンは眼帯で隠れたアリアスの右顔を見上げそう聞いた
『あの火事で火傷を負ったのだ』
アリアスはゆっくりと眼帯を外し、カーラーンに素顔を晒した
人に火傷の痕を見せるのは本当に久しぶりだった
『醜いだろう…?あの日、生きたいなどと願ってしまった代償だ』
「───っ」
カーラーンは驚きと消失とが入り雑じった何とも言えない顔を見せた
『さぁ、腰を上げて部下の下へ帰ってくれ。わたしはもう王女ではないのだから。仕える主君の待つ都へ早く戻れ』
アリアスはそう言い、カーラーンに背を向け足を進めようとする、
「何故そのようなことを、」
『何故?当たり前だ!わたしはお前の仕える主君に闇に葬られた女だぞ!最早死人とされ王位継承の権利もない!いつまで膝をついているつもりだ!』
アリアスは声を荒げた
「そのようなこと仰らないでください!私は…!俺は貴女に仕えるとあの日誓ったのです!貴女の力になりたくて万騎長まで登り詰めたのです!俺の主君は貴女だけなのです…!アリアス様…!」
カーラーンの気迫にアリアスは蹴落とされ、足を止めてしまった
「俺は…あの火事の日を今でも悔やんでいるのです…!」
『止めろ』
「何故、助けに行かなかったのか…」
『止めろ…』
「貴女の力になると決めたのに」
『止めてくれ!!』