数分もしないうちに辺りは商人とその私兵の屍が支配し、辺りは血の香りに包まれた

「ありがとうございます…若旦那様」

『礼を言われる程でもない…私は女性が傷つくところを見たくないだけだ』

アリアスを俺だと信じている少女は顔を紅くさせた
なんとも奇妙なことにアリアスは少女の初恋の相手となってしまったのだ

『……あぁ』

アリアスは騒ぎを駆けつけてやって来たパルス兵の足音を聞き取った

『今パルスの兵士が来る。パルスの兵士は優しいからな。きっと今のことを説明したら身の振り方を教えてくれる』

そう説明しているとパルス兵がやって来た

「何事か！」

『こちらの少女が情婦館に売られそうになっていた』

「なんと……」

パルス兵が予想以上に多くアリアスは少女の肩を押しパルス兵に預けることを決意した
パルス兵は左右に道を開け、奥からこの兵たちの将軍が来ることを察知する

『兄も情婦館の男に殺され身寄りがないそうだ、どうか丁重に扱ってやってくれ─────』

アリアスはそう言い、彼女をやって来た将軍の方へと押しやった

『パルスの将軍殿は優しいからな。頼んだぞ、パルスの将軍殿────！ ！？』

そう言ってやり、やって来た将軍の顔を見てアリアスは目を丸め

その名を口にしてしまった



『カーラーン……』



～END～



(再会は突然に)