case#14
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これ以上はないと踏んだ二人は急な階段を上り、元の執務室に戻った
光の入る部屋は妙に明るく感じる
『とりあえず異質なものを感じるものを探すしかないね』
「まぁ、さっき呪符剥がしたから探しやすいかな」
二人は手分けして部屋を物色する
「ねぇトワ」
『うん?』
「この件が片付いたら、ここどうなるんだい」
『地下は埋め立てて、更地にもどすって。御神刀たちにお祓いしてもらってからどうするのかは知らないけど』
「やっぱりそうなるんだね」
さすがにこんな事故物件の跡地に改めて建物を建設しても誰も住みたくないだろう
今回の事実を隠して何か建てたとしても、これだけ澱みのある土地になってしまったのだから“普通”に使うことも難しいだろう
『仕方ないよ』
トワは引き出しを開け閉めしながら答えた
二人は無言で捜すことに集中する
「監査課は全部ひっくり返したんだろう?」
『そうなんだけど…他の部屋も全部捜したって………あれ、』
「どうしたんだい?」
トワはとある棚の引き出しをカタカタと揺らしながらにっかり青江を手引きした
『ここ、同じ棚の他の引き出しと深さが違う』
トワは二つの引き出しを持ちながらにっかり青江に見せる
確かに右に持った引き出しと左に持った引き出しは深さが違った
「これは……敷板がもう一枚入っているっていうやつじゃない?」
『推理小説でよく見るやつだ』
トワは適当に部屋にあったテーブルに置き、にっかり青江が自分の刀で引き出しの隅をつついた
「あ」
すると中の板が外れ、深さが増した
『発見』
「お手柄じゃない」
外した板の下には隙間なく地下室で見つけた釘が入っていた
『凄い……こんな小説みたいな展開になるなんて…』
「この後、帰り際に証拠品を強奪するために襲撃されたりしてね」
『ちょっとそういうの止めて』
「これは僕が持つよ」
にっかり青江は釘を懐にしまう
『大丈夫?変な感じとかしない?』
「大丈夫みたい。というかこれは僕たち刀剣男士にも効果あるのかな」
『あったら困るから聞いたの』
「そうなったら、よろしく」
『もー……』
「とりあえずこれで最後?」
二人は辺りを見渡す
だいぶ漁ったせいか来た時よりも散らかっている
『うん』
「凄い収穫だったねぇ」
『最後結界張ってから戻りますので、入口まで行きます』
「はいはい」
二人はここの本丸の門から外へ出た
トワはそっと手で陣をきって結界を張る
見た目は変わらないが雰囲気だけは変わった気がした
『───さよなら、次はどこかで素敵な本丸になりますように』
トワはそう言って、本丸に背を向けて歩き出したのだった
~END~
(襲われなかったねぇ)(襲われたかったの?)
光の入る部屋は妙に明るく感じる
『とりあえず異質なものを感じるものを探すしかないね』
「まぁ、さっき呪符剥がしたから探しやすいかな」
二人は手分けして部屋を物色する
「ねぇトワ」
『うん?』
「この件が片付いたら、ここどうなるんだい」
『地下は埋め立てて、更地にもどすって。御神刀たちにお祓いしてもらってからどうするのかは知らないけど』
「やっぱりそうなるんだね」
さすがにこんな事故物件の跡地に改めて建物を建設しても誰も住みたくないだろう
今回の事実を隠して何か建てたとしても、これだけ澱みのある土地になってしまったのだから“普通”に使うことも難しいだろう
『仕方ないよ』
トワは引き出しを開け閉めしながら答えた
二人は無言で捜すことに集中する
「監査課は全部ひっくり返したんだろう?」
『そうなんだけど…他の部屋も全部捜したって………あれ、』
「どうしたんだい?」
トワはとある棚の引き出しをカタカタと揺らしながらにっかり青江を手引きした
『ここ、同じ棚の他の引き出しと深さが違う』
トワは二つの引き出しを持ちながらにっかり青江に見せる
確かに右に持った引き出しと左に持った引き出しは深さが違った
「これは……敷板がもう一枚入っているっていうやつじゃない?」
『推理小説でよく見るやつだ』
トワは適当に部屋にあったテーブルに置き、にっかり青江が自分の刀で引き出しの隅をつついた
「あ」
すると中の板が外れ、深さが増した
『発見』
「お手柄じゃない」
外した板の下には隙間なく地下室で見つけた釘が入っていた
『凄い……こんな小説みたいな展開になるなんて…』
「この後、帰り際に証拠品を強奪するために襲撃されたりしてね」
『ちょっとそういうの止めて』
「これは僕が持つよ」
にっかり青江は釘を懐にしまう
『大丈夫?変な感じとかしない?』
「大丈夫みたい。というかこれは僕たち刀剣男士にも効果あるのかな」
『あったら困るから聞いたの』
「そうなったら、よろしく」
『もー……』
「とりあえずこれで最後?」
二人は辺りを見渡す
だいぶ漁ったせいか来た時よりも散らかっている
『うん』
「凄い収穫だったねぇ」
『最後結界張ってから戻りますので、入口まで行きます』
「はいはい」
二人はここの本丸の門から外へ出た
トワはそっと手で陣をきって結界を張る
見た目は変わらないが雰囲気だけは変わった気がした
『───さよなら、次はどこかで素敵な本丸になりますように』
トワはそう言って、本丸に背を向けて歩き出したのだった
~END~
(襲われなかったねぇ)(襲われたかったの?)