SS(呪夢)
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先輩は初恋を諦めきれずにいる。
それに気付いたのは入学してしばらく経った頃。なんとかして五条家とのパイプを作ってやろうと先輩を観察していたらそんな感じなんだと分かった。ある同級生と接する時だけ表情がぎこちないし、距離感もおかしくなっていた。その人を遠くから見ている時は表情がとても柔らかい。その顔を見せられたらきっと、可能性はあっただろうに。
だけど五条先輩の想い人は夏油先輩と付き合っている。当たり前だ。初対面で罵倒しない人の方がいい。
もしかしたら罵倒はしてないかもしれない。だけど術師の家生まれの私も最初はめちゃくちゃ言われた。だから一般家庭からこっちに来た人なら尚更そうなんじゃないかと思う。そう思わざるを得ないくらい、初対面での五条先輩の印象は悪かった。
そこからあの不器用すぎる恋模様を見せられているから、最近は面白い人として見ている。そこに恋愛感情はない。馬鹿にしてる節だってあるし。可哀想だから五条先輩と話す時はあの人の話題は出してない。
パイプ作りは順調。毎日挨拶してくる人間は流石の五条悟でも無視できないらしく、邪険に扱われることはなかった。そしてベタだけど食事を振る舞うこともあった。そこまで期待してなさそうだった顔が明るくなるのを見た。それが身の丈に合わない花嫁修業が役に立った瞬間。その時だけは嫌になって出てきた実家に感謝した。他にも色々あるけれど、そんな関わりのおかげで「どうでもいい奴」から「なんかうざい後輩」になれたような手応えがある。県外へ任務に行った時はお土産くれるようになったし、稽古をつけてくれる時もある。いつもこてんぱんにされてるけど。
そんな日々の感謝もかねて今日はシフォンケーキを焼いた。実際は衝動で作ったものを1人で消費できないからだけど、お菓子だからまあ喜ぶでしょ。
七海と灰原の分を冷蔵庫に入れてから五条先輩の部屋へ向かう。夜だし連絡してないけど受け取ってはくれそう。食べなかったら2人の取り分が増えるだけ。
「こんばんは、ケーキの配達に来ました」
「頼んでねえけど……お前が作った?」
「はい。先輩甘いの好きだからお裾分けです」
門前払いはされなかった。そして珍しく部屋に通される。男子高校生の部屋って感じだ。なんかごちゃっとしている。
机を挟んで座り、ケーキを五条先輩に渡した。お前も食わねえの? と聞かれたけど時間が時間だからと断った。自分の食べる分は確保しているから。
フォークを沈みこませたその時、先輩に近い壁の方から声が聞こえてきた。隣、夏油先輩の部屋か。あと彼女さんもいるみたいだ。ケーキ以上に甘ったるい会話が途切れ途切れに聞こえる。
「食べないんですか——」
シフォンケーキから先輩に視線を移す。一口分を切り分けたまま、固まってしまっていた。顔は赤く、目は泳いでいる。先輩は何かを察知しているのか。私のケーキが食べられないのか。軽口を叩いてやろうとしたその時、情事が始まったと分かる声が耳に入ってきた。
「あの、先輩……」
「っ、なんだよ」
「これ、いつも聞かされてるんですか?」
想い人の喘ぎ声を背景に、先輩は目を逸らした。壁が薄すぎるか、こっちに聞こえるような場所でしているか。それくらいには声がしっかり聞こえる。好き好き言ってるのまで分かるから、こんなの先輩からしたら罰ゲームなんじゃないかと思う。本当に可哀想。
なんか、顔見知りのセックスは知りたくないな。ケーキを囲む気分じゃなくなって、共有スペースに行くことを提案した。先輩は後から行くと言ったのでケーキを持って先に向かう。
「悪い、今日そういう日だって分からなかったから」
15分くらいしてから先輩はやってきた。どことなく冷静さを取り戻したかのような顔だ。……賢者タイム?
「抜いてきました?」
「バッ、そんな……お前っ!」
ここまで分かりやすい返事はない。1番そういうことに興味のある時期に、好きな人のセックスを与えられれば仕方ない話だと思う。でもちょっと気持ち悪い感じはする。部屋を出るなりすれば被害はなかったはず。そこは性差なのだろうか。
「何回も聞いてたんですか? その度にぬ――」
「その先は言うなよ」
顔を赤くして凄まれてもなんの抑止にはならない。どう返事が来ても「そう」なんだとしか思えないからもう聞くのやめた方がいいかも。
「先輩のオカズの話はもういいんで、ケーキ食べてください」
「誰かに言ったら殺すからな」
「五条先輩こわーい」
可愛こぶったような声で返事してみた。先輩に笑顔が戻る。キモいからその声出すなって。そんな感じでいい。弱ってる先輩はなぜか見たくなかったから。
その日からできるだけ五条先輩に対して好きな人の話を振らないようにした。あの人のことを考えてる時の顔が、語る声がどこか気に入らなくなった。声聞いてシコってるくせに純粋に好きです、みたいな風にするからかな。
でも最近はそれをしてない。隣で始まったら私を呼ぶからだ。ただ共有スペースで過ごす。私の課題が終わってなかった時は手伝ってもらったり、あと私の術式にあった戦い方を教わったり。私がしてもらってばかりだと落ち着かないから、夜食を作ることもたまにある。
今日は任務が長引いた。報告書を提出して寮に戻れた時間は夜の11時くらい。ここから軽く食事を摂ってお風呂入って……と時間を計算しているとポケットの電話が鳴った。
「はい、ナマエですけど」
「……また始まったからいつものとこで」
「えー、どうしましょ。今日は1人で過ごしてもらえません?」
部屋に戻った時、疲れがドッと押し寄せてきたのだ。普段ならこの時間でも付き合えるけど、今日はつらい。1人になってしまってもそう困らないだろうと思っていた。
「俺、なんかした?」
「え?」
「だから、お前が嫌がるようなこと」
「そんなこと……ないですけど」
急に違う話題が来たから返事に詰まってしまった。嫌なことはしてないと思う……多分。何だったんだろうと悶々としている内に電話は切れ、その音で我に返る。お風呂入ってご飯食べよ。
「なんか変だったんだよね、先輩」
「いつものことでは」
翌朝、七海を捕まえて掻い摘んで話したらこの返答。それを否定できないのが悲しい。
助言をくれと粘ったら、少し距離を置いてもいいのではないかと提案された。いつもの調子に戻ればまた普段通りにすればいい。近すぎると見えなくなるものもありそうだし、私はそれに従ってみることにした。
最低限挨拶をして、あとは無駄な話とかしなければいいかな。呼び出されても3回に1回くらいで行くような感じ。……あれ? 呼び出しの頻度、増えた?
夏油先輩たちの頻度は高くなかったはず。その代わり時間が長いとかそういう話は聞いていた。最近お盛んになったとか……? 2人とも忙しいだろうから明らかに呼び出しの頻度と合っていない気がしてきた。
また電話だ。相手は見なくても分かる。
「はい」
「いつものとこ」
「あ、はーい。分かりました」
私の返事に満足したのか通話はすぐに切れた。行った時は落ち着いてるように見えるからいいんだけど。でもどこか怖い。距離を取って過ごしてるものの妙な緊張感がある。重い足取りで共有スペースへ向かった。
「また、なんですね?」
「そう、アイツらよくやるよ」
呆れたように話す先輩の向かい側へ座る。この際、本当なのかは考えないことにした。先輩が嘘をついて私を呼び出す意味が分からなくなるからだ。
「俺、もうアイツで抜けなくなったわ」
「……それはいいことで?」
「わかんね」
「えーっと……新しい恋を見つけられたらいいですね」
謎の宣言に対して変な返しをしてしまった。先輩は笑っている。これでよかったのかもしれない。
――かと思えば真顔だ。さらに空気が凍りついたかのように思えてきた。やっぱり、何かマズかったかもしれない。
「お前にしたらダメ?」
普段の軽薄な物言いはどこへやら、先輩の態度は真剣そのものだった。そのせいでOKしてしまいそうになる。でも断った場合もどうなるか想像つかなくて怖い。
五条悟とこうなる予定はなかったんだけどなあ。
「なんか違うんですよね。今のままっていうのは——」
「無理、お前が別のヤツとくっつくかもしれねえだろ」
「私、先輩に対して恋愛感情ないんですよ」
なあなあにする方が酷だと思ってはっきり伝える。傷つけてしまうかもしれないけど、この問題をそのままにしたくはなかった。私としても好きじゃない相手と付き合う気はない。
家のこと考えたらそのままいくのがよかったかも。今更実家のことが頭に浮かんで頭を振る。乱れた髪を手櫛で戻していると顔色の失せた先輩が視界に入った。
「じ……じゃあなんで俺に優しくしたんだよ」
「あんまり特別扱いしてないですよ? まあ、その、可哀想だからちょっとだけありましたけど」
がくりと項垂れたようになる。これ以上はもうお互い踏み込まない方がいいと思う。また冷静になった時にでも話をするかと勝手に決めて、椅子から立ちあがろうとした時。
「嫌だ、今付き合えって言わね……言わないから、」
「どうしてほしいんです?」
「……できれば、そばにいてほしい」
縋り付くような目。期待もその中にほんの少しだけあるように見える。恋はこうも人をおかしくしてしまうものなのか。
「いいですよ。でも、私の気分で行きますからね」
ここに、恋愛感情はない。
それに気付いたのは入学してしばらく経った頃。なんとかして五条家とのパイプを作ってやろうと先輩を観察していたらそんな感じなんだと分かった。ある同級生と接する時だけ表情がぎこちないし、距離感もおかしくなっていた。その人を遠くから見ている時は表情がとても柔らかい。その顔を見せられたらきっと、可能性はあっただろうに。
だけど五条先輩の想い人は夏油先輩と付き合っている。当たり前だ。初対面で罵倒しない人の方がいい。
もしかしたら罵倒はしてないかもしれない。だけど術師の家生まれの私も最初はめちゃくちゃ言われた。だから一般家庭からこっちに来た人なら尚更そうなんじゃないかと思う。そう思わざるを得ないくらい、初対面での五条先輩の印象は悪かった。
そこからあの不器用すぎる恋模様を見せられているから、最近は面白い人として見ている。そこに恋愛感情はない。馬鹿にしてる節だってあるし。可哀想だから五条先輩と話す時はあの人の話題は出してない。
パイプ作りは順調。毎日挨拶してくる人間は流石の五条悟でも無視できないらしく、邪険に扱われることはなかった。そしてベタだけど食事を振る舞うこともあった。そこまで期待してなさそうだった顔が明るくなるのを見た。それが身の丈に合わない花嫁修業が役に立った瞬間。その時だけは嫌になって出てきた実家に感謝した。他にも色々あるけれど、そんな関わりのおかげで「どうでもいい奴」から「なんかうざい後輩」になれたような手応えがある。県外へ任務に行った時はお土産くれるようになったし、稽古をつけてくれる時もある。いつもこてんぱんにされてるけど。
そんな日々の感謝もかねて今日はシフォンケーキを焼いた。実際は衝動で作ったものを1人で消費できないからだけど、お菓子だからまあ喜ぶでしょ。
七海と灰原の分を冷蔵庫に入れてから五条先輩の部屋へ向かう。夜だし連絡してないけど受け取ってはくれそう。食べなかったら2人の取り分が増えるだけ。
「こんばんは、ケーキの配達に来ました」
「頼んでねえけど……お前が作った?」
「はい。先輩甘いの好きだからお裾分けです」
門前払いはされなかった。そして珍しく部屋に通される。男子高校生の部屋って感じだ。なんかごちゃっとしている。
机を挟んで座り、ケーキを五条先輩に渡した。お前も食わねえの? と聞かれたけど時間が時間だからと断った。自分の食べる分は確保しているから。
フォークを沈みこませたその時、先輩に近い壁の方から声が聞こえてきた。隣、夏油先輩の部屋か。あと彼女さんもいるみたいだ。ケーキ以上に甘ったるい会話が途切れ途切れに聞こえる。
「食べないんですか——」
シフォンケーキから先輩に視線を移す。一口分を切り分けたまま、固まってしまっていた。顔は赤く、目は泳いでいる。先輩は何かを察知しているのか。私のケーキが食べられないのか。軽口を叩いてやろうとしたその時、情事が始まったと分かる声が耳に入ってきた。
「あの、先輩……」
「っ、なんだよ」
「これ、いつも聞かされてるんですか?」
想い人の喘ぎ声を背景に、先輩は目を逸らした。壁が薄すぎるか、こっちに聞こえるような場所でしているか。それくらいには声がしっかり聞こえる。好き好き言ってるのまで分かるから、こんなの先輩からしたら罰ゲームなんじゃないかと思う。本当に可哀想。
なんか、顔見知りのセックスは知りたくないな。ケーキを囲む気分じゃなくなって、共有スペースに行くことを提案した。先輩は後から行くと言ったのでケーキを持って先に向かう。
「悪い、今日そういう日だって分からなかったから」
15分くらいしてから先輩はやってきた。どことなく冷静さを取り戻したかのような顔だ。……賢者タイム?
「抜いてきました?」
「バッ、そんな……お前っ!」
ここまで分かりやすい返事はない。1番そういうことに興味のある時期に、好きな人のセックスを与えられれば仕方ない話だと思う。でもちょっと気持ち悪い感じはする。部屋を出るなりすれば被害はなかったはず。そこは性差なのだろうか。
「何回も聞いてたんですか? その度にぬ――」
「その先は言うなよ」
顔を赤くして凄まれてもなんの抑止にはならない。どう返事が来ても「そう」なんだとしか思えないからもう聞くのやめた方がいいかも。
「先輩のオカズの話はもういいんで、ケーキ食べてください」
「誰かに言ったら殺すからな」
「五条先輩こわーい」
可愛こぶったような声で返事してみた。先輩に笑顔が戻る。キモいからその声出すなって。そんな感じでいい。弱ってる先輩はなぜか見たくなかったから。
その日からできるだけ五条先輩に対して好きな人の話を振らないようにした。あの人のことを考えてる時の顔が、語る声がどこか気に入らなくなった。声聞いてシコってるくせに純粋に好きです、みたいな風にするからかな。
でも最近はそれをしてない。隣で始まったら私を呼ぶからだ。ただ共有スペースで過ごす。私の課題が終わってなかった時は手伝ってもらったり、あと私の術式にあった戦い方を教わったり。私がしてもらってばかりだと落ち着かないから、夜食を作ることもたまにある。
今日は任務が長引いた。報告書を提出して寮に戻れた時間は夜の11時くらい。ここから軽く食事を摂ってお風呂入って……と時間を計算しているとポケットの電話が鳴った。
「はい、ナマエですけど」
「……また始まったからいつものとこで」
「えー、どうしましょ。今日は1人で過ごしてもらえません?」
部屋に戻った時、疲れがドッと押し寄せてきたのだ。普段ならこの時間でも付き合えるけど、今日はつらい。1人になってしまってもそう困らないだろうと思っていた。
「俺、なんかした?」
「え?」
「だから、お前が嫌がるようなこと」
「そんなこと……ないですけど」
急に違う話題が来たから返事に詰まってしまった。嫌なことはしてないと思う……多分。何だったんだろうと悶々としている内に電話は切れ、その音で我に返る。お風呂入ってご飯食べよ。
「なんか変だったんだよね、先輩」
「いつものことでは」
翌朝、七海を捕まえて掻い摘んで話したらこの返答。それを否定できないのが悲しい。
助言をくれと粘ったら、少し距離を置いてもいいのではないかと提案された。いつもの調子に戻ればまた普段通りにすればいい。近すぎると見えなくなるものもありそうだし、私はそれに従ってみることにした。
最低限挨拶をして、あとは無駄な話とかしなければいいかな。呼び出されても3回に1回くらいで行くような感じ。……あれ? 呼び出しの頻度、増えた?
夏油先輩たちの頻度は高くなかったはず。その代わり時間が長いとかそういう話は聞いていた。最近お盛んになったとか……? 2人とも忙しいだろうから明らかに呼び出しの頻度と合っていない気がしてきた。
また電話だ。相手は見なくても分かる。
「はい」
「いつものとこ」
「あ、はーい。分かりました」
私の返事に満足したのか通話はすぐに切れた。行った時は落ち着いてるように見えるからいいんだけど。でもどこか怖い。距離を取って過ごしてるものの妙な緊張感がある。重い足取りで共有スペースへ向かった。
「また、なんですね?」
「そう、アイツらよくやるよ」
呆れたように話す先輩の向かい側へ座る。この際、本当なのかは考えないことにした。先輩が嘘をついて私を呼び出す意味が分からなくなるからだ。
「俺、もうアイツで抜けなくなったわ」
「……それはいいことで?」
「わかんね」
「えーっと……新しい恋を見つけられたらいいですね」
謎の宣言に対して変な返しをしてしまった。先輩は笑っている。これでよかったのかもしれない。
――かと思えば真顔だ。さらに空気が凍りついたかのように思えてきた。やっぱり、何かマズかったかもしれない。
「お前にしたらダメ?」
普段の軽薄な物言いはどこへやら、先輩の態度は真剣そのものだった。そのせいでOKしてしまいそうになる。でも断った場合もどうなるか想像つかなくて怖い。
五条悟とこうなる予定はなかったんだけどなあ。
「なんか違うんですよね。今のままっていうのは——」
「無理、お前が別のヤツとくっつくかもしれねえだろ」
「私、先輩に対して恋愛感情ないんですよ」
なあなあにする方が酷だと思ってはっきり伝える。傷つけてしまうかもしれないけど、この問題をそのままにしたくはなかった。私としても好きじゃない相手と付き合う気はない。
家のこと考えたらそのままいくのがよかったかも。今更実家のことが頭に浮かんで頭を振る。乱れた髪を手櫛で戻していると顔色の失せた先輩が視界に入った。
「じ……じゃあなんで俺に優しくしたんだよ」
「あんまり特別扱いしてないですよ? まあ、その、可哀想だからちょっとだけありましたけど」
がくりと項垂れたようになる。これ以上はもうお互い踏み込まない方がいいと思う。また冷静になった時にでも話をするかと勝手に決めて、椅子から立ちあがろうとした時。
「嫌だ、今付き合えって言わね……言わないから、」
「どうしてほしいんです?」
「……できれば、そばにいてほしい」
縋り付くような目。期待もその中にほんの少しだけあるように見える。恋はこうも人をおかしくしてしまうものなのか。
「いいですよ。でも、私の気分で行きますからね」
ここに、恋愛感情はない。