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『第13話』温泉と開会式







霧崎第一戦で勝ったことにより、WCへの出場権を手に入れることができた誠凛チーム。



今年は特別枠が設けられているから、キセキの世代が全員揃うのはこれが最初で最後かもしれない…




「雫さん、大丈夫でしたか?…青峰くんと黄瀬くんが見つけ出してくれたんですか」


テツヤくんは試合の後、入り口付近にいた彼らをみて察した。


「うん、閉じ込められてたけど、あの2人が来てくれて、試合終わるまでにこれでよかったよ」


「よかったー、本当何事もなくてよかったぁぁ」


「やっぱマネージャーいないと締まらないっていうか、安心するよな!」



木吉先輩を筆頭に、他のみんなもかなり心配してくれていたみたいだ。


「本当によかったわ…!2人にカントクとしてからもお礼言わないとね!」


そして火神くんテツヤくん、リコさんと私で2人の方に向かった。リコさんは2人に感謝の気持ちを伝えていた。


「いや、本当雫っちのこと考えてただけなんで、お礼言わなくていいっスよー?それにしても、これでWCでまたやれるっスね!」


「今回はマジで助かったわ…、でもまっ、WCでは黄瀬も青峰も、ほかのキセキの世代も倒しすのは変わらないけどな!」


「2人なら、なんとなく行ってくれると信じてました。そのおかげで安心して試合できました。ありがとうございます」


「…気が向いたからなぁ、どうやらオレはこいつの中でヒーローみたいだからな」



“ そうしたら青峰が助けに来てね?ヒーローでしょ?”



「ふふ、そうだね…2回目だね。WC…待ちきれないね…」


そして私たちは会場を後にした。
テツヤくんと火神くんが途中消えてしまったが、近くの野外コートでバスケをしていた。



「皆帰っちまうぞ!」


「何いきなり一人でダムダムやってんだよ?」


「試合に勝ってウインターカップ出場決まってからドキドキして震えが止まりません」


「それを武者震いっつーんだよ!」


「ウインター・カップはキセキの世代達と全面戦争だ!」


ウインターカップはキセキとの全面戦争。


「行くぞ!!次はウインター・カップだ!」


「全員ぶっ倒して日本一まで駆け上がるぞ!!」


「「「おう!!!」」」




“やっと、スタートラインに立てましたね”


“みんなのおかげだよ…ありがとう…!”

























一方洛山高校では、WCの出場高校が決まり、主将の赤司征十郎はいち早く白金監督から結果用紙を受け取っていた。
そしてそれにはもうリーグ対戦表も一緒に載っていた。


「…やっと来たか…テツヤ、雫…」


「征ちゃん?リーグ戦表きたの?」


「あぁ、なかなか面白い組み合わせだよ」


実渕は受け取ると、洛山の方で面白いなんて言うはずがないので、東京方面を見てみると…


「!?…これは確かに、初戦からキセキの世代としては波乱になりそうね」


「さて、僕のところまでたどり着くことができるかな…」




(征ちゃん、嬉しそうだわ…)

















「そうか!WCでキセキの世代全員揃うのか!」


帰って泪にすぐ報告した。
泪はとりあえず一安心といったところだろうか?征十郎と戦うことができる権利をとりあえず取得したのだ。


「それで?合宿をまたやるんだって?」


『そう!夏にほら、海の方面でやったじゃない?今回は山で合宿するみたいなの』


「やる気満々ってかんじだな、誠凛バスケ部も…秀徳との試合みたぞ?すごいな、白熱として、いつまでも終わってほしくなかったよ」


『結局同点だったしね…本当、バスケって面白いね…』


泪は本当にもうバスケはやらないのだろうか?
9年間やっていたバスケを、そんなすぐ辞めることができるのかな…?


「今はまだ大丈夫だと思うが、春のコンクール近くなったら用心しとけよ?まじボディーガードとか雇った方がいいんじゃね?」


前回の宣誓布告で、かなりノボルは頭にきているだろう。
かといい早めに手を出してきても、コンクールに影響が出るかはわからない、やはりちょっかい出してくるとしたら、年明け以降か…






『ふふ、ちょうど良いじゃない。WC終わって、きっとスッキリしている頃だよ』



 


「…なんかずいぶん勝気で妖美な女になったな…我が妹ながら恐ろしいわ」


『そうかな?いろんな経験させてもらってるからかな?……楽しみだな、WC…』


「準々決勝からは見に行けそうだわ、それまで負けんじゃねーぞ?」


『うん、もちろん。日本一目指してるからね!さて、合宿の支度して寝ないと…』


「…あぁ、おやすみ」










最近本当に“負けて京都に行くかもしれない”という考えが雫にはないのがわかる。
それほどまでに、勝つことを願っているのか、確信しているのか、仲間を信じているのか…。



…洛山は、強いぞ?



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