『第14章』コンクール
その後、部内でも私と赤司くんの交際は瞬く間に知れ渡り、学校でも生徒会や、なっちゃんつーちゃんたちにもおめでとうとお祝いの言葉ももらった。
「黄瀬くんより赤司くんだったんだねー」
「もともと1年の初めからお似合いだったし、むしろやっとかぁってかんじ」
『2人ともありがとう』
「まぁ赤司くんなら雫ちゃんを任せられるけどね〜」
「雫っち、よかったっスね!!おめでとう!」
黄瀬くんのおかげでもあるけどね、それでも彼は、赤司くんに好きあらば奪っちゃうっスと宣戦布告していたけど。
「やれるものならやってみなよ」
その余裕がむかつく〜!!と怒ってきたのはつい先日だ。
そういえば青峰にも、
「お前が赤司のこと好きでも、バスケでは俺が好きだろ?」
と自信満々にいっていた。
まぁ青峰のバスケは好きだし、肯定したけども。
黒子くん、緑間くん、むっくんにも、赤司くんなら大切にしてくれると、みんななんだかんだ私たちを応援してくれるみたいだ。
さつきにもやっとくっついた〜!!とか、きーちゃんには悪いけど、幸せになってね!と言われ、こんなにわたしは想ってくれる友達がいることを嬉しく思った。
「で、俺にも報告しにきたわけね?」
『う、うん…和成のアドバイスのおかげでもあるし…』
「まぁむかつくこととか、泣かされたらいつでも言えよー?俺が弱みにつけ込んでやるからっ」
『そこは黙ってつけ込むんじゃないの?普通は』
「……しーちゃん、幸せ?」
『……うん、幸せだよ』
「まじで?」
『まじです』
泪に、次の秋のコンクールに出ることを伝えた。
「1年半ぶりだな、コンクールでるのは…しかも…」
『うん、ピアノ』
母親の面影が1番残っている。ピアノでの復帰。
ここまで雫を救ってくれたのは、バスケ部や雫の友人達のおかげだろうな。
「おう、頑張れよ?気負わず、お前らしくやりゃーいいだろ」
『うん、ありがとう泪』
「あぁ、もしかしたらーーーーーー」
「わかってるよ、ちゃんとみてるし、むしろいい方向に行きすぎてるくらいだーーーーーー」
「ばったり会うなんてヘマ、しないでくれよ?ーーーーーーー親父」