慟哭の宇宙
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私はパイロットスーツを着用し、ジンのコクピットに納まっていた。
すでにコクピットハッチもシートベルトも閉めている。
私の機体も最終調整が済み、あとは出撃を待つばかりだ。
潜入隊を搭載した小型艇が、ヴェサリウスとガモフから出発している。
イザークたちは、そろそろヘリオポリスに侵入しているだろう。
私は緩く、操縦レバーを握り直した。
待っている時間がじれったい。僚機から通信が入る。
何か作戦変更があったのか、と私は身構えた。
同僚の女性パイロットの顔が画面に出る。
『ハァイ、なまえ。元気してる? それとも、前線の彼氏くんが心配でイライラしてるのかな?』
『彼氏じゃない。ただの幼馴染。作戦行動前だ、クロエ。茶化すのはやめて』
『だって、暇なんだもん。それに、どうせ戦うのはナチュラルじゃない。そんなにカリカリしてどうするの』
小隊長のヘルヴァから通信が入る。
『お喋りはそこまでだ! 予定通り、こちらがコロニーに捕捉された! 始まるぞ! ジン、ヘルヴァ・マキャベリ―、出る!』
勇ましく発進コールを上げ、ヘルヴァが出撃していく。
『ジン、クロエ・クラーク、発進します!」
すぐに私の番が来た。
『ジン、なまえ・カナーバ、出るわよ!』
ペダルを踏み込む。慣れ親しんだGが全身に掛かった。
ヴェサリウスから機体が吐き出されると、すぐに銃撃が来る。
連邦の主力機、ミストラルだ。
悲しいくらい脆くて、動きも鈍い、連邦の量産型モビルアーマー。
私は機体を旋回させる。
ミストラルからの機銃掃射が、宙を裂く。
アサルトライフルを、ミストラルへ掃射した。
ミストラルへ直撃。爆散。
火球を背に、私は戦闘宙域を飛び回る。
メビウスゼロ一機とメビウス二機、丸を押し潰したような戦艦マルセイユⅢ級が、ヘリオポリスの宇宙港から出てくる。
戦艦マルセイユⅢ級は、貨物船に偽装している様子だ。
手筈通り、ラコーニの小隊三機が宇宙港へ飛んでいく。
一瞬で港内に三機のモビルスーツが到達。モニター越しに港内から、閃光と爆発が見えた。
私が駆るジンへ、果敢にメビウスゼロが向かってくる。
ガンバレル二機がメビウスゼロから分離した。
ガンバレルが実弾砲を掃射してくる。
回避しようとして、私は奇妙な感覚を味わった。
ガンバレルの射線から離れようとしているのに、出来ない。
弾の射線に吸い寄せられている。
『コイツ、私の軌道に合わせて……! この動き、エンデュミオン・クレーターの!』
私は月のグリィマルティ戦線を思い出す。
警告音が鳴る。
敵機にロックされた。
私は舌打ちをする。
回避行動を私は取った。
避けきれず、重い衝撃が断続的に機体に走る。
コクピットが、強く上下に揺れる。
私は揺れに振り払われないよう、強く操縦レバーを握った。
警告音がピーピー喚く。
(この程度でジンは、やられない! 機体に損傷無し、問題ない!)
左右のペダルを踏み、微妙に背面スラスターを操作する。
ガンバレルの実弾砲掃射から抜けた。
別のメビウスに私は接近する。
ジンに重斬刀を抜刀させた。
『先にうるさいコバエを落とす!』
メビウスゼロのパイロットが、仲間に警告を発した気がした。
メビウスのパイロットから、恐怖と悲鳴を感じる。
私はすれ違いざまに、メビウスを両断した。
操縦レバーを通じ、分厚い鉄を切断する感触が手へ、腕へと伝わる。
メビウスゼロから、殺気が飛ぶ。明確な殺意が私に刺さる。
私は再度、左右のペダルを微妙に踏んだ。
くるくると宙を旋回し、滑空。ガンバレルの実弾砲掃射から逃れる。
『背後なのに避けた!? あの薄紫のカラーに、ツバメのエンブレム……っクッソ! コイツ、月で交戦したっ!』
メビウスゼロのパイロットの声が、私の脳内に走る。
『殺気が駄々洩れね、赤いの! そんなんじゃ私は殺せないわ!』
私はメビウスゼロを引きつけながら、他のミストラルへ飛ぶ。
ヘルヴァやクロエなど僚機も、次次と火球を作り上げる。
(陽動だから、なるべく派手に動かないと。イザークたちは……)
すでにコクピットハッチもシートベルトも閉めている。
私の機体も最終調整が済み、あとは出撃を待つばかりだ。
潜入隊を搭載した小型艇が、ヴェサリウスとガモフから出発している。
イザークたちは、そろそろヘリオポリスに侵入しているだろう。
私は緩く、操縦レバーを握り直した。
待っている時間がじれったい。僚機から通信が入る。
何か作戦変更があったのか、と私は身構えた。
同僚の女性パイロットの顔が画面に出る。
『ハァイ、なまえ。元気してる? それとも、前線の彼氏くんが心配でイライラしてるのかな?』
『彼氏じゃない。ただの幼馴染。作戦行動前だ、クロエ。茶化すのはやめて』
『だって、暇なんだもん。それに、どうせ戦うのはナチュラルじゃない。そんなにカリカリしてどうするの』
小隊長のヘルヴァから通信が入る。
『お喋りはそこまでだ! 予定通り、こちらがコロニーに捕捉された! 始まるぞ! ジン、ヘルヴァ・マキャベリ―、出る!』
勇ましく発進コールを上げ、ヘルヴァが出撃していく。
『ジン、クロエ・クラーク、発進します!」
すぐに私の番が来た。
『ジン、なまえ・カナーバ、出るわよ!』
ペダルを踏み込む。慣れ親しんだGが全身に掛かった。
ヴェサリウスから機体が吐き出されると、すぐに銃撃が来る。
連邦の主力機、ミストラルだ。
悲しいくらい脆くて、動きも鈍い、連邦の量産型モビルアーマー。
私は機体を旋回させる。
ミストラルからの機銃掃射が、宙を裂く。
アサルトライフルを、ミストラルへ掃射した。
ミストラルへ直撃。爆散。
火球を背に、私は戦闘宙域を飛び回る。
メビウスゼロ一機とメビウス二機、丸を押し潰したような戦艦マルセイユⅢ級が、ヘリオポリスの宇宙港から出てくる。
戦艦マルセイユⅢ級は、貨物船に偽装している様子だ。
手筈通り、ラコーニの小隊三機が宇宙港へ飛んでいく。
一瞬で港内に三機のモビルスーツが到達。モニター越しに港内から、閃光と爆発が見えた。
私が駆るジンへ、果敢にメビウスゼロが向かってくる。
ガンバレル二機がメビウスゼロから分離した。
ガンバレルが実弾砲を掃射してくる。
回避しようとして、私は奇妙な感覚を味わった。
ガンバレルの射線から離れようとしているのに、出来ない。
弾の射線に吸い寄せられている。
『コイツ、私の軌道に合わせて……! この動き、エンデュミオン・クレーターの!』
私は月のグリィマルティ戦線を思い出す。
警告音が鳴る。
敵機にロックされた。
私は舌打ちをする。
回避行動を私は取った。
避けきれず、重い衝撃が断続的に機体に走る。
コクピットが、強く上下に揺れる。
私は揺れに振り払われないよう、強く操縦レバーを握った。
警告音がピーピー喚く。
(この程度でジンは、やられない! 機体に損傷無し、問題ない!)
左右のペダルを踏み、微妙に背面スラスターを操作する。
ガンバレルの実弾砲掃射から抜けた。
別のメビウスに私は接近する。
ジンに重斬刀を抜刀させた。
『先にうるさいコバエを落とす!』
メビウスゼロのパイロットが、仲間に警告を発した気がした。
メビウスのパイロットから、恐怖と悲鳴を感じる。
私はすれ違いざまに、メビウスを両断した。
操縦レバーを通じ、分厚い鉄を切断する感触が手へ、腕へと伝わる。
メビウスゼロから、殺気が飛ぶ。明確な殺意が私に刺さる。
私は再度、左右のペダルを微妙に踏んだ。
くるくると宙を旋回し、滑空。ガンバレルの実弾砲掃射から逃れる。
『背後なのに避けた!? あの薄紫のカラーに、ツバメのエンブレム……っクッソ! コイツ、月で交戦したっ!』
メビウスゼロのパイロットの声が、私の脳内に走る。
『殺気が駄々洩れね、赤いの! そんなんじゃ私は殺せないわ!』
私はメビウスゼロを引きつけながら、他のミストラルへ飛ぶ。
ヘルヴァやクロエなど僚機も、次次と火球を作り上げる。
(陽動だから、なるべく派手に動かないと。イザークたちは……)