慟哭の宇宙
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「クソっ!! クソ、クソクソ、クソぅっ!!! いたっ、クっソ――――!!!」
イザークは自室の壁を殴っていた。
室内には枕や書籍が散乱し、宙を漂っている。
部屋のドアが開く。
入室してきたディアッカが驚きの声を上げた。
「うわっ、なんだよこれ。イザーク、どうしたんだよ? もうすぐ出撃だぞ。最終ミーティングだって始まるってのに」
「うるさい! 貴様に、俺の気持ちがわかってたまるか!」
感情のまま、イザークはディアッカを怒鳴りつけた。
ディアッカが眉根を寄せ、何かに思い当たった顔をする。
「ああ、あの子か……なまえ・カナーバだろ? お前が少し付き合っていたって言う……」
「うるさい! 第一、俺はあいつと別れていない! 勝手に別れたことになっているだけだ!」
「はぁ? なんだよ、そりゃあ。さっき、ミゲルが話聞いてるの見たぜ? なんか、あの子、泣いてたけど」
イザークは両拳を握り締め、肩を怒らせる。
行き場のない怒りが全身を駆け巡り、息が苦しい。
「ミゲルだとォ……!?」
「ミゲルと同期らしいぜ? グリィマルディ戦線でも一緒に戦ったって。ミゲルもやるよなあ、あんな女子ばっかの中に入って行って、話聞くなんて」
イザークは舌打ちをし、机に拳を叩きつけた。
机の表面がわずかにへこみ、飾っていた写真立てが宙に浮かんでいく。
母の写真を見てイザークは少し我に返った。
イザークと母の容姿は酷似している。
母は自分の容姿に自信があるらしく、生き写しとなるようにイザークを調整したのだ。
『あなたの母上から言われたの、プラントでは、子供のできないカップルに意味なんかないって! これ以上、あの子の時間を奪わないで欲しいって!』
「クソォっ!!」
イザークは硬く目をつむり、写真立てを壁に投げつける。
母のことは尊敬しているし大好きだが、今は顔を見たくなかった。
ディアッカがぎょっとして非難の声を上げる。
「なにやってんだよ、イザーク! お母さんの写真だろ!? なんで」
「母上がアイツに言ったんだ! 子供のできないカップルには、意味がないと! だからアイツは俺から離れた! だが、母上の意見と俺の意見は違う! 俺の本意じゃない!」
ディアッカが呆れた顔をした。
「それ俺に言ってどうすんだよ。すげー大事なことじゃん。本人に言ってやれよ」
イザークは、ぐっと言いよどむ。
「アイツが、俺の顔も見たくないと」
「真に受けてどーすんだよ……とにかく、もう今は話している時間はないんだ。気持ち、切り替えろよ」
言うだけ言って、ディアッカが廊下に出ていく。
イザークも舌打ちをして、ミーティングへ向かった。
イザークは自室の壁を殴っていた。
室内には枕や書籍が散乱し、宙を漂っている。
部屋のドアが開く。
入室してきたディアッカが驚きの声を上げた。
「うわっ、なんだよこれ。イザーク、どうしたんだよ? もうすぐ出撃だぞ。最終ミーティングだって始まるってのに」
「うるさい! 貴様に、俺の気持ちがわかってたまるか!」
感情のまま、イザークはディアッカを怒鳴りつけた。
ディアッカが眉根を寄せ、何かに思い当たった顔をする。
「ああ、あの子か……なまえ・カナーバだろ? お前が少し付き合っていたって言う……」
「うるさい! 第一、俺はあいつと別れていない! 勝手に別れたことになっているだけだ!」
「はぁ? なんだよ、そりゃあ。さっき、ミゲルが話聞いてるの見たぜ? なんか、あの子、泣いてたけど」
イザークは両拳を握り締め、肩を怒らせる。
行き場のない怒りが全身を駆け巡り、息が苦しい。
「ミゲルだとォ……!?」
「ミゲルと同期らしいぜ? グリィマルディ戦線でも一緒に戦ったって。ミゲルもやるよなあ、あんな女子ばっかの中に入って行って、話聞くなんて」
イザークは舌打ちをし、机に拳を叩きつけた。
机の表面がわずかにへこみ、飾っていた写真立てが宙に浮かんでいく。
母の写真を見てイザークは少し我に返った。
イザークと母の容姿は酷似している。
母は自分の容姿に自信があるらしく、生き写しとなるようにイザークを調整したのだ。
『あなたの母上から言われたの、プラントでは、子供のできないカップルに意味なんかないって! これ以上、あの子の時間を奪わないで欲しいって!』
「クソォっ!!」
イザークは硬く目をつむり、写真立てを壁に投げつける。
母のことは尊敬しているし大好きだが、今は顔を見たくなかった。
ディアッカがぎょっとして非難の声を上げる。
「なにやってんだよ、イザーク! お母さんの写真だろ!? なんで」
「母上がアイツに言ったんだ! 子供のできないカップルには、意味がないと! だからアイツは俺から離れた! だが、母上の意見と俺の意見は違う! 俺の本意じゃない!」
ディアッカが呆れた顔をした。
「それ俺に言ってどうすんだよ。すげー大事なことじゃん。本人に言ってやれよ」
イザークは、ぐっと言いよどむ。
「アイツが、俺の顔も見たくないと」
「真に受けてどーすんだよ……とにかく、もう今は話している時間はないんだ。気持ち、切り替えろよ」
言うだけ言って、ディアッカが廊下に出ていく。
イザークも舌打ちをして、ミーティングへ向かった。