ミステリー要素ありなので、話が込み入ってきました。最初は夢主の名前を出さないつもりだったので、少し読みにくい部分があるかもしれません。
DC×刀剣乱舞×相棒 越境者
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「待っていたよ。そろそろ来る頃だと思っていた。事態が僕の予想以上に動いているから、警察庁に呼ぶのもどうかと思ったんだけど。まあ、背に腹は代えられないでしょ。君は会うのが初めてだね、小野田です。よろしく」
「私立探偵の安室透です。今回は毛利先生の名代として、微力ながら力を尽くさせていただきます」
にこやかに微笑みながら、安室は小野田と握手を交わした。
安室の心の中は小野田への警戒でいっぱいだった。
(官房長室に呼ばれた状況から考えても、小野田警視監は僕の正体を知っている。いつ、何を言い出すか)
「君は、なかなか優秀だと聞いているよ。杉下と組むのは大変だと思うけど、頑張ってね」
含みのある表情で、小野田が微笑む。
安室は息を飲み、神戸も瞠目した。杉下が不穏に頷く。
「やはり官房長は、すでにある程度の情報を掴んでいるのですね。時間がありません。いったい、何が起こっていると言うのですか」
「大きな謎だよ。奇妙な謎……いくつものヤマが関連していそうなのに、よくわからない。霞に撒かれていると言っていい。でも、何かが起こっている。それを解きたいわけ。上から、身元不明の捜査員も送り込まれるしね」
小野田が懐から数枚の写真を取り出し、杉下に見せる。
安室は動揺し、写真を凝視した。
「やっぱり」と神戸も小さく声を零す。
小野田が取り出した写真は、長船と長谷部の写真だった。
松田の妻の病室で会った、長髪の浅葱色の眼の青年と、短髪の浅葱色の眼の少年の写真もある。
他に銀髪青眼の青年や、黒髪に紫の眼の少年の写真もあった。
全員、奇妙なほど端正な容貌だ。
安室は一枚の写真が気になった。
(菊の花に似た、豪華な金髪の黒コートの男……年齢は二十代後半から三十代前半か? この男だけ、他と風格が違う。指揮官か?)
杉下が頷き、神戸を一瞥した。
「なるほど。やはり、神戸くんも彼らに疑問を持っていたのですね。長船くんたちは、公安を名乗っていましたが」
小野田が、杉下に首を横に振る。
「違うよ。一応、彼らの投入は警察庁長官直々の要請ってことになっている。だから警視庁公安部も命令を受け入れた。けれど、素性の知れない人間を現場に投入するのは、警視庁内にも抵抗がある。内々に相談してきたから、少し僕の方でも調べさせてね。それでも、素性を掴めなかった」
安室は、風見の不安そうな様子を納得した。
(風見の様子から判断するに、上の介入は警視庁公安部でも揉めたのだろう。警察庁長官からの命令なら、公安部長も逆らえない。……風見が長船たちのサポート役を任せられた理由はなんだ? 長船たちは、ゼロの人間じゃない。……上は僕と長船たちを接触させたかったのか? 何のために?)
「官房長の仰る、いくつものヤマとは?」
小野田が杉下に答えようとした時、固定機が鳴った。受話器を取り、小野田が二言、三言、返答した。
受話器を小野田が置く。
また呼び出し音が鳴る。さっきとは別の電話番号が、固定機のモニターに表示されている。
小野田が肩を竦め、杉下を見た。
「やれやれ。ここじゃ、落ち着いて話もできないね。少し場所を変えようか」
「私立探偵の安室透です。今回は毛利先生の名代として、微力ながら力を尽くさせていただきます」
にこやかに微笑みながら、安室は小野田と握手を交わした。
安室の心の中は小野田への警戒でいっぱいだった。
(官房長室に呼ばれた状況から考えても、小野田警視監は僕の正体を知っている。いつ、何を言い出すか)
「君は、なかなか優秀だと聞いているよ。杉下と組むのは大変だと思うけど、頑張ってね」
含みのある表情で、小野田が微笑む。
安室は息を飲み、神戸も瞠目した。杉下が不穏に頷く。
「やはり官房長は、すでにある程度の情報を掴んでいるのですね。時間がありません。いったい、何が起こっていると言うのですか」
「大きな謎だよ。奇妙な謎……いくつものヤマが関連していそうなのに、よくわからない。霞に撒かれていると言っていい。でも、何かが起こっている。それを解きたいわけ。上から、身元不明の捜査員も送り込まれるしね」
小野田が懐から数枚の写真を取り出し、杉下に見せる。
安室は動揺し、写真を凝視した。
「やっぱり」と神戸も小さく声を零す。
小野田が取り出した写真は、長船と長谷部の写真だった。
松田の妻の病室で会った、長髪の浅葱色の眼の青年と、短髪の浅葱色の眼の少年の写真もある。
他に銀髪青眼の青年や、黒髪に紫の眼の少年の写真もあった。
全員、奇妙なほど端正な容貌だ。
安室は一枚の写真が気になった。
(菊の花に似た、豪華な金髪の黒コートの男……年齢は二十代後半から三十代前半か? この男だけ、他と風格が違う。指揮官か?)
杉下が頷き、神戸を一瞥した。
「なるほど。やはり、神戸くんも彼らに疑問を持っていたのですね。長船くんたちは、公安を名乗っていましたが」
小野田が、杉下に首を横に振る。
「違うよ。一応、彼らの投入は警察庁長官直々の要請ってことになっている。だから警視庁公安部も命令を受け入れた。けれど、素性の知れない人間を現場に投入するのは、警視庁内にも抵抗がある。内々に相談してきたから、少し僕の方でも調べさせてね。それでも、素性を掴めなかった」
安室は、風見の不安そうな様子を納得した。
(風見の様子から判断するに、上の介入は警視庁公安部でも揉めたのだろう。警察庁長官からの命令なら、公安部長も逆らえない。……風見が長船たちのサポート役を任せられた理由はなんだ? 長船たちは、ゼロの人間じゃない。……上は僕と長船たちを接触させたかったのか? 何のために?)
「官房長の仰る、いくつものヤマとは?」
小野田が杉下に答えようとした時、固定機が鳴った。受話器を取り、小野田が二言、三言、返答した。
受話器を小野田が置く。
また呼び出し音が鳴る。さっきとは別の電話番号が、固定機のモニターに表示されている。
小野田が肩を竦め、杉下を見た。
「やれやれ。ここじゃ、落ち着いて話もできないね。少し場所を変えようか」