1学期
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
数学の係をすることになった
特に何も考えず手を上げたら
もう一本上がっていた
そっちに目をやると飯島君だった
しまった…
きっと悪い目つきで睨んでしまったに違いない
などと慌てているのもつかの間
担任「じゃあ春休みの課題HRが終わったら担当の秋田先生まで持って行って」
さすが自称進学校だ、さっそく仕事がある
他の係のことなんて興味もなく
窓の外の紋黄蝶の羽の動きに目を回し
ノートに落書きなんてしてたら放課後が来た
「よいしょ」
私が教卓の方を見ると飯島君が皆の課題を全部持って行こうとしてるところだった
(さすがに最初からそれはまずい!)
苗字「ああ、ちょっと…」
飯島「ん?」
苗字「私も持つから、それ」
飯島「じゃあこっから取って」
苗字「うん…」(もう印象悪いだろうな)
飯島「苗字ってこういうのちゃんとやるんだな」
苗字「え?」
飯島「そこまで係の仕事大事に思ってない人多いし、さっきみたいに何も言わずに持ってこうとしてばっかだったから今まで1人でやってた。だから持つって言われて感心しちゃった」
苗字「そ、そっか。それはよかったのかな」
飯島「うん」
それ以上の会話は無かったけど
少しだけ春の香りがわかった気がした