ポケモン剣盾
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三日後。
「よし、行こう」
ホテルのエレベーターから降りて、ロビーに向かう。
「ローズ委員長、自首したんだって?たまげたね」
「ムゲンダイナを目覚めさせ、世間を混乱させたんだ。まあ、当然だよな」
話し声に、ムゲンダイナ……ゼロのボールが少しだけ揺れ、それを撫でていたらホップが歩いてきた。
「なんか、泥のように寝ていたぞ!」
「そうだね」
「みんな騒いでるけど、解決してよかったよな!」
「うん」
「ザマゼンタやザシアンのおかげで、ムゲンダイナに勝ったもんな!なのに、アニキったらチャンピオンマッチをするぞ!って、ムチャ言うんだもん」
「ははは……」
「アニキだって、意識を失う酷いケガをしたくせにな」
ダンデさんはあの後運ばれ、病院で手当てを受けている。
オレたちも検査をして、ホテルでずっと寝てた。
「まあ、オレにはアニキの気持ちも分かるけどな。だって、リオとの真剣勝負、楽しみすぎるぞ。チャンピオンとの試合はもちろん、シュートスタジムだぞ!」
「うん、直ぐに行くよ」
オレはシュートスタジアムに向かう。
「ゼロ、見ててね。キミのトレーナーと仲間の戦いを」
沢山の人の応援を受けながら……バトルコートに出た。
あの時と違って、今度はお互いに出てくる。
「オレの試合はいつも満員になる。だが、スタジアムのみんながこれ程熱狂しているのは初めてだ。みんなが三日前のリオの大活躍……ムゲンダイナを捕らえ、ガラル地方の未来を守ったことを知っているからな」
「オレだけじゃない。みんなやホップ、ザシアンとザマゼンタがいたからです」
もう一度、ゼロのボールを撫でた。
「その伝説のポケモン、ザシアンとザマゼンタと共に戦った英雄……オレの無敗記録を伸ばすのに、もってこいのチャレンジャーだぜ!最強のチャレンジャーの強さを引き出した上で!圧倒的に叩き潰してこそ、チャンピオンの強さが際立つ!」
「その記録、今日をもって止めて見せます!勝つのはオレたちです!」
「さあ、リオ!ガラル地方の歴史に残る……いや、ガラルの未来を変える極上の決勝戦にするぜ。チャンピオンタイムを楽しめ!」
リザードンポーズを決めるダンデさん。
「負けないさ……オレたちなら!」
右手で拳を作って顔の前にあげ、目を閉じて深呼吸する。
同時にダンデさんがマントを脱いだ。
ヤナギとギルガルド、リンドウとドラパルト、スズとオノノクス、ヒスイとドサイドン、ロイロとゴリランダー。
一進一退の攻防。
そして……
「頼むよ、相棒」
「まだまだチャンピオンタイムは終わらないッ!終わらせないッ!」
アサギとリザードンの勝負。
「全てを込めて……アサギ、ダイマックス」
「リザードンの本気を見せよう!ダイマックスタイム!」
キョダイマックスしたリザードンはとても強い。
それでも……
「ぁ……」
打ち合いの果て、リザードンが倒れる。
呆然としているオレの元にみんなが駆け寄ってきた。
そのすぐ後、ダンデさん帽子が高く投げられる。
「チャンピオンタイムイズオーバー。最高の試合にありがとうだ!」
ポーズを決めるダンデさん。
「勝った……んだ。あのダンデさんに!!」
紙吹雪が飛ぶ中、みんなに抱き付いた。
ポンッ
「ゼロ!」
ポケモン勝負には出さなかったゼロが出てきて、オレに顔を寄せてくる。
「いっしょに喜んでくれるの?ありがとう」
そのゼロの顔に抱きつき、そのままみんなに揉みくちゃにされた。
「リオ君、おめでとう!無敵のチャンピオンを倒した君が新しいチャンピオンだ!君という素晴らしすぎるトレーナーを、心の底から称賛する!」
みんなから離れて、近づいてきたダンデさんに向き直る。
「君が強くなった今、オレも未来のことを考えよう!未来に繋がる今現在を、オレたち大人がよりよいものにする」
ダンデさんがオレの肩に手を置いた。
「さあ、リオ!これからも、自分自身とパートナーを信じて突き進め!自分たちが望む未来を作るために!」
そのまま肩を抱かれて、観客の方に向けられる。
「ガラルのみんな!いま、ここに新たな伝説が生まれた!リオ!!すごい力を持つものなら、どんな未来でも描けるだろう!」
花火が上がった。
綺麗だな……
「リオが見せてくれる未来!!みんなで楽しみにしようぜ!」
右手を掴まれて挙げさせられる。
そうか……オレがチャンピオンになったんだ。
「リオ!!」
「アニキ!!」
降りてきたアニキに駆け寄ったら、抱き上げられてそのままクルクル回される。
「えへへ、やった!楽しかった!」
「よくやった!凄いじゃん!」
それから、ネズさんのポケモンたちによるライブが行われた。
ゼロはボールに戻ったけど、時折揺れている。
アニキはずっとオレを抱き締めてた。
「……カイト、実はオレもリオとハグしたいんだが」
「ダーメーだ。今、リオとハグしていいのはホップと……あの、マリィって子とビートって奴だけだ」
「じゃあ、遠慮なく混ざるぞ!」
ホップが駆け込んできて混ざる。
それにマリィとビートも遠慮がちに混ざった。
こうして……オレはチャンピオンになる。
それから暫くはアチコチに引っ張りだこだった。
アチコチからインタビューの依頼が来たけど、みんなが適度に追い払ってくれて、休むことも出来た。
その休んでいる間に、マグノリア博士からマスターボールを貰ったり、ダンデさんから手紙と一緒にヒトカゲのホムラを貰ったり、祝福してくれる。
ゼロを交えてのキャンプもした。
意外とカレーと食べてくれたよ。
その後も色々あって、シーソー兄弟が事件を起こして、ザシアンがオレのポケモンになったり……なんてことも起きた。
オレは、この世界で……みんなと共に生きている。
「リオー、時間だぞ」
「うん、今行くよ」
そして、また……冒険の日々に出た。
fine.