ポケモン剣盾

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ナマエ


列車から降りて、十番道路に出る。

「十番道路!まるで雪の壁!!氷タイプのポケモンがどひゃー!と出現するんだろうな」
「どひゃー……」
リオ!チャンピオンカップまでにバシッと成長できるかだな」
「そうだね」
「オレはオレ自身とチームメンバーのポケモンたちの伸び代ってやつ、信じてるぞ!」
「オレだって、みんなを信じてるよ」
「そっか!じゃあ、オレは行くぞ!待ってろシュートシティ!」

ホップが駆け出した。

オレは降りてから出てきた、みんなに振り返る。

「寒くない?……行こう!」

みんなが頷いたのを見て、オレも十番道路に繰り出した。






雪道を越え……遂に辿り着いたシュートシティ。

「うおー!シュートシティ!!オレが伝説にぬる場所!だってオレが新しいチャンピオンになるんだからな!よし!サクサクッとシュートスタジアムに行くぞ!リオ!お前もシュートスタジアムに向かうよな!」
「そうだね」

先に駆け出したホップに続いて、オレもシュートスタジアムに向かう。

シュートスタジアムは大きく、沢山の人がいた。

ここで……やるんだ。

リオ様ですね。活躍は拝見しております。決まりですので、ジムバッジをチェックいたします」

受け付けの前に全てのジムバッジを置く。

「お前と大舞台で戦う準備がバッチリ整ったな!でも、ビートはダメだったんだな……アイツなら何とかしそうなのに!」
「そう、だね……」
「まあ、いいや……それよりもさ、リオ。控室に行こうぜ!」
「うん」

オレたちは着替えて控室に移動した。

少しして……

「ジムチャレンジを突破したジムチャレンジャーたちによる、セミファイナルトーナメントです!準備が整いましたら、スタジアムのコートへどうぞ!」

ついに始まる。

深呼吸して……バトルコートに出た。

向こうから出てきたのは、マリィ。

「あんたならジムバッジを集め、ここに立つとわかっとったよ。アニキのこととか、スパイクタウンを盛り上げるとか、色々あるけと……結局、あたし自身がチャンピオンになりたか!!だから、あんたのチーム気持ちよくおねんねさせちゃう!」
「負けないよ、マリィ……オレだって、みんなとここまで来たんだから!」

そして、オレたちはポケモンを出す。

アサギとレパルダス、ヤナギとモルペコ、ロイロとズルズキン、リンドウとドクロッグ、そして……

「やるよ!ヒスイ!」
「みんなのエールがあるたい!絶対、絶対勝つけんね!」

ヒスイとオーロンゲとなった。

「妖精、エスパー、格闘……打ち勝て!ヒスイ、キョダイマックス!」
「アニキが使わなくても!勝利のためにキョダイマックス!」

互いの技がぶつかり……ヒスイが勝つ。

「ヒスイ!ありがとう!」
「負けちゃったけど……あんたたちのいいところ、沢山分かったよ!」

頑張ってくれたみんなを誉め、マリィと対峙した。

「スタジアムのみんながあたしたちを見ていた……あたしやポケモンへの応援……しっかり聞こえとった……嬉しか。負けたけど……見ていたみんなを熱狂させたんだ。なんか良かね!」
「うん!」
「誰がチャンピオンに挑むのか、アニキたちといっしょに客席から確かめるとするね。あんたの応援をするかどうか決めとらんけど……じゃあね!」
「うん……オレ、絶対に勝つよ。そして、またポケモン勝負しようね」
「……うん」






リオ!」

バトルコートから戻ると、ホップが駆け寄ってくる。

「決勝で待ってるんたぞ!お前の試合を見て、1000パーセント勝つしかない!そんな感じで、オレのチームはバチバチ燃え上がったぞ」
「うん、待ってるよ」

ホップを見送り……彼の姿をモニター越しに見詰めた。

「失礼いたします」
「はい」
「今、戻られたばかりのところ、誠に申し訳ないのですが、試合が終わりましたので……ホップ選手の圧勝です!」
「そうみたいですね」
「準備ができましたら、バトルコートにお向かいください」

その言葉にまた深呼吸して……みんなを見る。

頷き返したのを見て、オレはバトルコートに出た。

「ハロンタウンでのことが、ふと頭に過ったんだ。アニキからポケモンを貰ったお前と共にここに立つとはな。あの日の約束を果たす!いいか!勝つのはオレだぞ!」
「……オレはずっとホップの背中を追いかけてた。けど、今はライバルとして隣……ううん、向かい合う存在だ。オレは負けないよ!」

遂に……ホップとの勝負。

昔から知る同士のスズとバイウールー、この旅で出会ったヤナギとバチンウニ、ワイルドエリアで仲間入りしたヒスイとカビゴン、初期の頃に仲間入りしたロイロとアーマーガア、そして……

「行こう……アサギ!」
「ピンチ?違う違う!ここから勝つのがオレの最高のバトルなんだよ!」

ダンデさんから貰ったアサギとエースバーンの戦いとなる。

「激流、氷、悪……オレたちを見せるぞ!アサギ、キョダイマックス!」
「願い星に込めた想い、今解き放つぞ!キョダイマックス!」

アサギの水とエースバーンの炎がぶつかり……勝ったのは水だった。

「アサギ、ありがとう……勝ったよ!」
「……リオ、サンキューな!お前がいてくれて良かったぞ!」

悔しそうな顔をしたホップが……笑って言ってくれる。

「ジムチャレンジをクリアしたポケモントレーナーたちによる、セミファイナルトーナメント。勝ったのはっ、リオ!!」

実況の声が響いた。

「ソニアから英雄になれるかも、とか言われても正直ピンと来てなかったけど……お前なら、なんだかとんでもないことをするかもな!おめでとうだぞ!リオにアサギたち!!」
「ありがとう、ホップ。オレは必ずチャンピオンの元に辿り着く!」
「おう!」






それからオレたちは着替え、いっしょに控室を出る。

エレベーターから降りると、リザードンポーズを決めたダンデさんがいた。

リオ!感動した……正直に言えば、気づくと涙がこぼれていた。同じ町から旅立ち、最高のメンバーを揃え、お互いの全てをぶつけ合う……勝ちたい気持ち……負けたくない想いを込めた技。あらゆる要素において、純粋な試合だった!」

な、なんか……照れちゃう……。

「君たちに推薦状を渡すのを迷っていたトレーナーがいたとはな……」
「それ、ダンデさんだよ」「それ、アニキだぞ!」
「だからこそ!オレはオレ自身と、チームメンバー全ての力を、チャレンジャーにぶつける!オレの前に立つチャレンジャーがリオ!君であることを心から願うぜ!」
「そうだぜ、リオ。大事なのはここからだもんな!」

オレはダンデさんとホップを見詰める。

「……はい、約束しましょう。必ず貴方の前に立ち、これまでみんなと築いたものを、貴方に全てぶつけます!」

オレの言葉にふたりは笑った。

「とりあえず、ホテルで体を休めたいぞ」
「その前にエネルギー補給だ!何か食いに行くとしよう」
「いいけど……アニキ、味にこだわらないからな。折角だから、旨いもん頼むぜ」
「安心しろ!カイトのススメのところだ!」
「「なら安心だ」」

一度ダンデさんと別れて、ホップといっしょにホテルに入る。

リオ選手!リオ選手ってば!」
「え?」
「ちょっと質問いいです!?」

え、えっと、カメラ……?

「チャンピオンダンデさんが推薦されたのは、リオさんとホップさんです。ライバルと言えるホップ選手に勝った気持ちを教えてください」
「う……嬉しい……です」
「成る程!では、ホップ選手に声をかけるとしたら?」
「ありがとう……凄く、楽しかった。ホップがライバルで良かった」

これは、カメラじゃなくてホップに言った。

「成る程、ライバルですねー。ずばり!ファイナルトーナメントに勝ち抜く自信はあります?」
「……あります」
「もういいだろ!リオはくたびれてるの!それにちょいちょい失礼な質問しちゃってるぞ!オレたちさ、アニキと約束があるんだぞ!悪いけど、終わりにしてくれない?」
「ホ……ホップ……」

ホップがオレの前に出てくれて、やっと落ち着ける。

「分かりましたよ!ニュースターの誕生、期待してますからね!!」

リポーターさんたちが去り、大きく息を吐いた。

「ふう……有名人って大変だな」
「う、うん……ホップ、ありがとう」
「いいって!それより、アニキ早く来いよ!もうオレ、ハラペコだぞ」
「ふふ、オレもだ」

それから数時間後……

「遅い!おかしい!どんな約束も守るアニキだ。チャンピオンになったのも、オレとの約束だったんだぞ!?」
「そうだったんだ……本当に遅いね」

ダンデさんはまだ現れない。

「飯の時間を守るぐらい、全然余裕だよな?」
「うん……迷ってるのかな……」
「ノイジーな野郎ですね」

その時、ネズさんが歩いてきた。

「それだけ騒げるなら、試合でもっと全力出せたよね?」
「悪そうな顔と格好でまともなこと言わないでよ、ネズさん!こっちは真面目なの!」
「見た目で判断してるんじゃ、お前が勝てないのも納得です。大体、チャンピオンならローズタワーに行きましたよ」
「ローズタワー……」

それって、確か委員長のビルだよね。

「どうしてだろ……」
「さあ、よく分かりませんがモノレール乗り場で会いましたよ。ローズタワーに行くため、約束の時間に遅れること、貴方たちに伝えて欲しい、と」
「そこは迷わなかったんだ……方向オンチなのに」
「モノレールに乗れば迷いようがありませんから」

エンジンシティで大きな昇降機を見失ったの知ってから、その辺りは信用してない。

「ローズタワー?今更なんかあるのか。ネズさん、ついでだからローズタワーに案内してよ。オレもリオもローズタワーの場所知らないし」
「ヤレヤレ……一言で言うと、人使いの荒い兄弟です」
「ご、ごめんなさい……」
「貴方のことではありませんよ」

頭を下げたら、その頭にネズさんが手を置く。

撫でられの……久しぶりだなぁ……。

「「(花が飛んでる……可愛い)」」

アニキ、どうしてるかな……後で電話しよう。

「そうですね……ファイナルトーナメントが始まらないと俺も困りますし、何より俺に勝利した君たちは嫌いじゃないですしね。分かりました!エール団みんなで遊びに行くとしましょうか!」

え、エール団のみんなも?

「イエイ!ネズさんサイコー!みんなでガンガン行っちゃうぞ!」
「……行っちゃうぞぉ!」
「「可愛っ……」」
「…………?」

あれ、固まっちゃった。

間違えたのかな……?

取り敢えず、三人で外に出る。

「……リオ?」
「!アニキ……!?」
「あ、カイトにぃ!」
「おや……カイト」

そうしたら、丁度前から歩いてくるアニキと出会した。

「アニキだー」
「本っ当にお前は可愛いなぁ!」

久しぶりのアニキに抱き付いたら、そのままくるりと一回転する。

「アニキ、どうしてここに?」
「弟のファイナル見る為に決まってんだろ。今日はダンデの紹介で、ホテルに泊まるつもりだったんだよ」
「保護ポケモンは?」
「お泊まりとか、野生たちが率先して面倒見たり……本当にダメなのは連れてきた」
「そうなんだぁ」

話してる間、アニキはニコニコとオレの頭を撫でていた。



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