ポケモン剣盾
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七番道路に出て、ホップと向き合う。
「リオ!強くなるため、あれこれ試す!でなければアニキに追いつく……いや、追い越すなんて出来ないぞ。つまりというか、ズバリというか!オレと勝負してくれ!」
「……うん」
ホップのメンバーはまた変わっていた。
オーロットにパルスワン、カビゴン、エースバーン、そしてクイタラン。
初めて戦うメンバーも居るのに、しっかりと鍛えられている。
それでもオレたちが勝った。
「旅に出る前……テレビで看ているアニキは、ただただ強く眩しかった。今ならどれだけ強いのか……オレに何が足りないのか分かる。だけど、オレも強くなっているぞ!お前よりスピードは遅くてもな。相手してくれてサンキュー!ポケモンを元気にするぞ」
「……うん、ありがとう」
……本当にホップは凄いなぁ。
「オレの願いが分かってきた……オレはアニキと戦いたい……!いや、無敵のチャンピオンであるアニキに勝ちたいんだ!勝つんだ!決めた!キルクスタウンでジムバッジを勝ち取ったら、またお前にビシッと挑むぞ!」
「……うん、受けて立つよ」
そして、オレたちはそれぞれ先へ進む。
「わぁ、これはこれで綺麗だなぁ」
キルクスタウンは雪が降る街だった。
ナックルシティからここまでは長かったなぁ。
「あ、温泉がある」
広場や温泉を横目に、キルクススタジアムに向かう。
スタジアムに入ると、ホップが歩いてきた。
「くそー!負けたぞ!!」
「え、負けたの?」
「うん。岩タイプへの対策足りていなかったのか?アニキのマネをしたのに!ほらリーグカードだ!お前も戦うべきジムリーダーをチェックしておけよ」
「うん、分かったよ」
ホップからマクワさんのリーグカードを受け取る。
「オレのチーム……どのメンバーでいくか、迷っていないで決めないとな!」
「うん」
オレも行こう……ホップに負けられない。
ジムミッションは落とし穴探知機を使って、落ちないように先に進む事だった。
なんだが応援されてる声が聞こえた気がして、それに励まされながら進む。
そして、マクワさんの元に辿り着いた。
「マクワといいます。穴に落ちることなくここまで来たのですか……ま、それぐらい出来ないと、僕の相手は務まりません。さっさと終わらせましょう」
「……終わらせられるかは保証出来ません」
マクワさんがガメノデス、イシヘンジン、ツボツボを出してきて、オレはヒスイで対抗する。
「まだよ!まだ崩れさって砂とはなっていない!戦う!」
マクワさんがセキタンザンを出し、オレもアサギを出した。
「激流で飲み込め……行くよ!アサギ!」
「山のような岩となれ!ええい!キョダイマックス!」
アサギの水とセキタンザンの岩がぶつかる。
「やった!」
「穴があったら入りたい……いや、ここは落ちてしまいたい、か」
勝ったのはアサギだった。
……また一歩、近付けたんだ。
「お見事……でした。決まりですので、岩バッジを渡します!」
「ありがとうございます」
岩バッジを受け取り、マクワさんと握手する。
「僕のことは気にしないでください。トレーニングに励むだけですので」
「はい……あの、一枚あとで」
「ええ、聞いてます。後で撮りましょうか」
「えへへ……ありがとうございます」
着替えた後にマクワさんと一枚撮った。
期限よくスタジアムから出ると……
「いい勝負だったよ!ジムリーダーだって強いのにね」
「ソニア」
ソニアが待っていたみたいで、直ぐに声をかけられる。
「あのさ、キルクスにはいいお店があるんだ。話したいこともあるし、そこでお祝いしようよ!お店の名前はステーキハウス・おいしんボブだよ!」
「うん」
頑張ってくれたみんなを回復して、ステーキハウス・おいしんボブに向かった。
中に入るとホップとソニアが話し込んでいて、オレに気づいてふたりが振り返る。
「リオ凄いぞ!ジムバッジを獲得したんだな!」
「おっ、待ってたよ!ブラックナイトのこと……剣と盾のポケモンのこと、何も分からなくて……!ちょっとちょっと!」
ソニアが何かに気づいて興奮したような声を出した。
「エッー!なにこれー!!」
ソニアが駆け寄った先には……上半分だけの五枚目のタペストリーが。
「悲しむ二人の英雄……剣と盾はどこに……?タペストリーに描かれた絵はなにを意味している……?」
「伝説の終わり……なのかな?」
「成る程……英雄の役目は終わり、眠りについたんだ」
「ラテラルタウンの遺跡によると、剣と盾ってのは2匹のポケモンなんだっけ?」
「うん!私はそう睨んでいる」
この景色……どこかで……
「オレたちが出会った不思議なポケモン……アイツが剣や盾の可能性ってあるのか?」
「え……あ、うん」
「出会ったって……?」
「リオ、お前なら何のことか分かるだろ?」
「まどろみの森のことだよね」
「流石だぞ!そう!オレたちを霧で包んだ不思議なポケモン……アイツがそうじゃないの?」
確かに……あの実体のないポケモン。
もしかして、アレが……
「そうだった!貴方たち、まどろみの森に入ったんだった。おばあさまに言われて始めた旅だったのに、楽し過ぎるよ!」
本当に楽しそうにソニアが笑う。
「食べながらでいいから、詳しく聞かせてよ。ほら、なに食べる?頼んじゃう?」
「……ふふふ」
楽しそうなソニアにつられて、オレも笑ってしまった。
「成る程ね……よし!食事を終えたらキルクスタウンの見学!英雄の湯に行きましょ!」
食事を終えて店を出る。
途中で見かけた温泉にホップが走り、オレがそれに慌てて続いた。
そんなオレたちの後をソニアが歩いてくる。
「英雄の湯……大昔、二人の英雄が悪しき存在を撃ち破り、戦いの傷を癒した場所。でも、今、英雄の湯につかれるのはポケモンだけ……うーん……大昔、温泉に入っていたという英雄とは?……あとで、調べてみよっと」
呟いたソニアがオレたちに振り返った。
「まどろみの森で不思議なポケモンと出会った君たち……もしかしたら、二人の英雄になれるかもね」
「オレたちが……?」
「剣と盾の英雄か……?だったら、盾がいいかな。オレは」
「じゃあ、オレは剣だね」
オレとホップでなら、本当に英雄になれるかもね。
「大昔の英雄って、どんな戦いをしたんだろうね?」
「どうなんだろ……」
他の地方には、ポケモンを戦争に使ったっていうのがあるらしいけど……。
「おい、リオ。ポケモン勝負をするぞ!」
「え?……うん、分かった!」
「ソニアがご馳走してくれた旨いカレーライスを食ったら、やる気がドバドバ出てきた!!」
「全然意味分からないけど、折角だし見せて貰うよ」
「未来のチャンピオンによるエキビションマッチだぞ!」
「うん!」
バイウール、エースバーン、バチンウニ、カビゴン、アーマーガア。
みんな、前に戦った時より強くなってる。
オレたちが勝って、その上楽しかった。
「ライバルのお前に勝てないか……だけど、光は見えてきたぞ!」
「そっか」
「ありがとう!ふたりともいい戦いだった……このまま無敵のダンデを負かしちゃいな!」
オレとホップは視線を交わして……久々に合図を交わす。
「で、貴方たちどうするの?私はまどろみの森も調べるつもりだけど」
「何度でもジムに挑戦だ!ジムバッジを貰ったら、スパイクタウンに向かうぞ!九番道路を越えてな!じゃな」
駆け出すホップを見送った。
「やっと吹っ切れたのかな。あいつが元気じゃないとダンデも心配するし、貴方もライバルとして物足りないもんね!じゃね」
ソニアも歩いていく。
ホップは吹っ切った。
ソニアも新しく調べたい事が出来て……
みんなキラキラしてたなぁ。
さてと……
「スマホロトム、アニキに連絡して」
『了解ロト』
少しの間があって……
『ん、どうした?リオ』
アニキが出る。
「アニキ、あのね……今、キルクスタウンでバッジ取れたよ」
『ああ、今ニュース見たぞ。凄いな、偉いぞ』
「えへへ、ありがとう……アニキ」
『ん?』
「聞きたいことがあるんだ」
『……うん』
「アニキは……剣と盾のポケモンを知ってるよね?」
『……確信、ときたか。まぁ……な。あー……なんというか……』
「無理に話さなくてもいいよ。アニキが今まで教えなかったってことは、そう簡単に話していいことじゃないんだよね」
『……悪ぃ』
きっと、向こうではアニキが泣きそうな顔で笑ってるんだろうなぁ。
「大丈夫、オレはアニキが大好きだよ」
『……スマホロトム、今の録ったか!?』
「アニキ?」
『あ、いや悪ィ……で、どうした?』
「あのね、ソニアが頑張って調べてるんだ。もし良かったら、教えられる範囲でいいから教えてあげて」
『ソニアが……おう。一回連絡してみるわ』
「……ついでに言ったら?」
『な、何をだ?』
「分かってるよね?」
『うぅ……』
秘密だけど……アニキはソニアが好きなんだよね。
で、ソニアはダンデさんが好きだと思ってる。
実はさっきご飯食べてる時に聞いたけど、ソニアは……
「まぁ、アニキのペースでいいと思うよ。オレはアニキが幸せなのがいいだけだから」
『……おう』
「じゃあ、またマクワさんとの送るね」
『ああ。ゆっくり頑張れよ』
「うん」
そして、電話を切った。
「……オレみたいな異物を受け入れてくれたのはアニキだからね。だから、優しいアニキには幸せになって欲しいからね」
いつもは何もしないけど、ちょっとだけお節介しちゃった。
「さて、次の街に行こう」
次はスパイクタウン。
確か、開会式の時に居なかったジムリーダーさんだったから、全然分からないけど……勝って、ダンデさんの所に行くんだ。
気を引き締めて、オレはスパイクタウンに向かった。
end.