ポケモン剣盾

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ナマエ


ローズ委員長の話の後、行われたエキビションマッチ。

チャンピオンのダンデさんとリザードン、キバナさんとジュラルドンのバトル。

いつも通り手伝いを済ませた後に、食い入る様に見てた。

 ピンポーン

「おじゃま、しまーす!」

音の直後に入ってきた幼馴染みのホップとウールー。

「おっ、リオ。それ、おニューのスマホか?というか、アニキのエキビションマッチ観てたか?アニキの応援は、ビシッとリザードンポーズを決めるんだぞ!」
「分かっているよ」
「賑やかな声がすると思ったら、やっぱりお前か。ホップ」

奥から眼鏡を掛け、ウールーの毛が付いたアニキがやってくる。

オレは座っていたソファから立って、ウールーの毛を落とした。

「ありがとな……で?今日は大事な日とか言ってなかったか?」
「カイトにぃ!そう!だから、走ってリオを呼びに来たんだぞ!テレビはあとでいいか!アニキの試合は全部録画しているし。リオも来いよ!きっとプレゼントをもらえるから、バッグを忘れるんじゃないぞ!ども、おじゃましました!」

そして、ホップとウールーは出ていく。

「…騒がしいヤツだな。ほら、リオ
「ありがとう、アニキ」

アニキに渡された鞄と帽子を身につけた。

「森には入んなよ」
「分かってる」

アニキの言葉に頷き、オレもホップの後を追う。

「なんだよ、リオ。お前のカバンでかすぎだぞ!」
「アニキが用意したんだ」
「ああ、カイトにぃはリオのことになると過保護だからな。ま、それならアニキがどんなポケモンをくれても平気だな」

そう……今日は、ホップの兄でチャンピオンのダンデさんからポケモンを貰える日だ。

アニキが保護したり、治療中だったりするポケモンと触れ合う事はあっても、自分だけのポケモンを持つのは初めてだ。

 ガンッ

音に視線を向けると、ホップの手持ちじゃないウールーが柵にぶつかっていた。

あの柵の先には、入ってはいけないと言われてるまどろみの森がある。

「ウールーだ……どうしたんだ?」

ウールーは何度もぶつかっていた。

「おいおい……ウールーったら、ガシガシたいあたりをかましてるぞ。おーい!柵を越えるなよ。まどろみの森には、怖いポケモンがいるんだぞ!」
「グモモ?」

……あの子、マイペースそうだな。

「よし!リオ!オレの家まで競争だぞ!でかいカバンでついてこれるか?」

そう言ってホップが駆け出し、それにウールーが続く。

オレもそれを追い掛けた。

ハロンタウンにはウールーが沢山いて、彼等に挨拶しながらホップの家に向かう。

そして、家の前で彼と合流し、彼の家に入った。

「かーちゃん、ただいま!」
「お邪魔します」
「おかえり、ホップ。リオさんもこんにちは!」

挨拶しながら見渡した家の中に、ダンデさんの姿はない。

「あれ?アニキは」
「まだだって、言ってるでしょ。ほんとに慌てん坊なんだから。ようやくブラッシータウンの駅に着いたころじゃない?」
「わかった!アニキは方向オンチだもんな。迎えにいってやるぞ!」
「そうね。それが安心かも」

……そういえば、アニキがダンデさんは昔から方向オンチで、幼馴染みの自分達やリザードンが居ないと目的地に着けないって言ってたっけ。

リオはまだ会ってないよな。いっしょに来いよ。オレもアニキを自慢したいんだ!道路で待ってるからな!!」

そう言って、ホップは駆け出す。

オレはホップのお母さんに会釈して、その後を追い掛けた。

道路は、この先にある一番道路のことだろう。

「ズバッといくぞ!」

予想通り、その入口にホップが立っていて、手を振っている。

「いいか、リオ!野生のポケモンは草むらからバーンと飛び出すぞ!まあ、オレには仲間のウールーがいるから、野生のポケモンとも戦えるけどな!リオはそうもいかないだろ?だから草むらはスルーするぞ!」
「別に平気だけど、分かった」

オレの場合は波動を使えば、襲われないから大丈夫だと思うけど。

笑顔のホップと共に隣街のブラッシータウンへと向かった。

……チャンピオン、か。





ブラッシータウンに着くと、駅の前に沢山の人が居る。

そして……

 わぁぁああ!

リザードンポーズを決めるダンデさんが現れた。

「ブラッシータウンのみなさん!チャンピオンのダンデです!みなさんのためにも、これからも最強の勝負をします!!」
「われらが無敵のチャンピオン!あんたとリザードンは最高だ!」
「サンキュー!みんなもポケモンを育てて、どんどん勝負してくださいよ!そして、チャンピオンのオレに挑戦してくれ!」

ダンデさんの言葉にホップが満面の笑顔を浮かべてる。

「はーい!わたしたちもダンデさんにあこがれて、ポケモン勝負してます!」
「でもチャンピオンのリザードン強すぎるもん!」
「たしかにリザードンは強い!ほかのポケモンたちも強い!だからこそ、最強のチャレンジャーと戦いたい!オレの願いはガラル地方のポケモントレーナー、みんなで強くなることだからね!」
「ばぎゅあ!!」
「アニキー!」

ホップの声にダンデさんがオレたちに気づいた。

「ホップ!」

ダンデさんが歩き出せば、みんなが道を開ける。

「世界一のチャンピオンファンがわざわざ迎えに来てくれたか!ホップ!お前背が伸びたな!そうだな……ズバリ3センチ!」
「正解!さすがアニキ。無敵の観察力だな!」

と、ダンデさんがオレを見た。

「その瞳の色……分かった!キミがリオくんだね!弟からアレコレきいてるぜ。オレはガラル地方で最強。そしてリザードン大好きなポケモンチャンピオン。人呼んで無敵のダンデだ!」
「……知ってます」

何度もテレビやSNSで観てるから。

「アニキ!リオ!家まで競争だぞ!」

ホップがまた駆け出す。

「ホップのヤツ……相変わらず勝負好きだぜ。いい競争相手がいれば、アイツももっと強くなるのにな」

そう言ったダンデさんはみんなに振り返った。

「それではみなさん!これからも、レッツチャンピオンタイム!」

リザードンポーズにみんなが盛り上がる。

そして、ダンデさんが駆け出して、リザードンが飛んで続いた。

オレも慌ててついて行く。

「アニキ!約束のプレゼントは!?」

ホップの家の庭に着くと、彼が興奮した様に言った。

「オレとリオにポケモンをくれるんだろ!」
「最強のチャンピオンから最高の贈り物!すてきなポケモンたちによる、ご機嫌なアピールタイムだ!どんなポケモンかよく見ろよ!」

ダンデさんが三つのボールを投げる。

「くさのポケモン、サルノリ!ほのおのポケモン、ヒバニー!みずのポケモン、メッソン!」

三匹は自由に動き出した。

途中、色々あったが仲が良さそうだ。

「オーケー!みんな集まって!」

そんな様子を見ていたダンデさんが声をかける。

それにポケモンたちがオレたちの前に並んだ。

「誰を選ぶんだ?」

……どうしようかな。

「先に選んでいいぞ!オレにはウールーもいるからな」

ホップに言われ、彼等の前に立つ。

そして……

「さすが、みずタイプのメッソン。たゆたう水のようにおおらかだ!みずのポケモン、メッソンを選ぶのかい?」
「はい」

オレはメッソンに決めた。

「……アサギ」

こっそりニックネームをつける。

「メッソンか!いいセンスだぞ!じゃあ、オレのパートナーはヒバニー!お前だぞ!!オレはチャンピオンを目指してるから、お前もビシビシ鍛えるぞ!」

ホップの言葉にヒバニーは答え、ウールーとも挨拶し合っていた。

「分かっているぜ、ホップ。だから、お前とリオにポケモンをプレゼントしたんだ!リオと競い合い、オレを目指して強くなれ!」

ダンデさんを目指して……。

「キミはオレといこう。オレのリザードンは強く、優しく、そして厳しいぜ!」

残ったサルノリは笑顔でダンデさんに答える。

「ほら、みんな。ごはんができたわよ。ポケモンもいっしょに食べな!」
「お邪魔してるぞー」

それからバーベキューが始まった。

オレはメッソンことアサギを抱えて、はしゃぐホップを見ている。

「ニックネームは付けたのか?」
「うん。アサギにした」
「アサギ……あ、浅葱色か」
「さすがアニキ。アニキの持ってた本にあった」
「いいと思うぜ?な、エル」

アニキの相棒のサーナイトことエルが頷いた。

リオ!お前も食えよ!」
「……うん」










……翌日。

「相棒のポケモンと長い夜を過ごしたんだ。大事なパートナーへの愛と理解は深まったよな!」
「もちろんだぜ、アニキ!リオもすっかりメッソン、えとアサギと仲良し……だぞ!」
「仲良し過ぎんのも妬けるけどな」
「……アニキ」
「カイトはまだ弟離れしてないのか?」
「うっせ」

ホップの家の庭に出ているオレたち。

「いいかポケモントレーナー!自分とポケモンを信じろ!お互いを信じ合い、戦い続けていつかは……無敵のチャンピオンであるオレのライバルとなれ!」
「なんだよ!アニキと戦うのはオレだぞ!」
「……オレだって負けないよ。ダンデさんと戦いたいし」
「よーし!だったらリオも今からオレのライバルだ!絶対に負けないぞ!」
「望むところだね」

オレとホップは向かい合う。

「ポケモンを連れていれば、誰もがポケモントレーナー!いいか!ポケモントレーナーはポケモンを戦わせ、育てるんだ」
「知ってるよ」
「お前たちかポケモントレーナーかどうか、オレが見届けよう。ふたりで勝負するといい!準備が出来たら教えてくれよ」

ホップと……勝負か。

アサギの入っているボールを握り締めた。

「キミの人生で初めてのポケモン勝負を始めるんだな?」
「……はい」
「パートナーのポケモンを信じろ!心から大事にするんだ!それでこそポケモンの強さを示す技を選べるし、なにより勝負も楽しめるぜ!」

そして、オレたちはバトルフィールドに立つ。

「ようし、ポケモンもトレーナーもノッてるよな?さあ、弾けようぜ!」
リオー頑張れー!」
「アニキの試合は全部見てる!アニキが部屋に置いていった本や雑誌は全て読んだ!どうすれば勝てるか分かってる!」

ホップがウールーを出した。

オレは一度深呼吸し……アサギを出す。

「頼むよ、アサギ。全力で行こう」

ウールーとヒバニーとのバトル。

アサギが体力を減らされながらも、勝利することが出来た。

「やった……よく頑張ったね」

それにアサギを抱き上げて褒める。

ニコニコするのが止まらないな……。

「すごいなお前!アニキがポケモンを譲ったのも分かるぞ!」
「どちらのポケモンもナイスファイト、グットファイト!思わずリザードンを出して、参加するところだった……」

それは止めて欲しい。

いくら相性よくても瞬殺される。

「可愛い可愛いリオ、回復してやるからアサギ貸しな」
「ありがとう、アニキ。でも、可愛い連呼されても嬉しくない」



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