ツイステッドワンダーランド
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昔から、俺の周りには沢山の聖隷達……そして、片割れと大事な兄が側に居続けてくれた。
やがて、兄と一緒に先生に拾われ、俺には二人の師がついた。
その頃はまだ自分達が特殊な存在だとは知らず、彼等の様に成りたいとしか思っていなかった。
先生が兄さんを庇って死んでしまい、それで思い詰めてしまった兄さんと旅をして……そして、彼女達と出会った。
俺の願いは彼等の様に、から……大切な人達がずっと笑顔で居られる様な世界にしたいに変わった。
片割れと兄と義姉、そして幼い義弟妹と共に穏やかな日々を過ごせた。
あの夜の悲劇……『開門の日』までは。
あの日、俺は義姉と居て……兄さんを庇った時に左目に傷を負い……気が付いたら違う世界に居た。
初め、違う世界に行った反動か記憶を失っていて……その頃に起きていた戦争の所為だと思った義父に保護された。
義父の苦悩や葛藤を見て悩んだり、下町という所で出会った子達と親しくなったり……
片割れが迎えに来て、様々な事件と旅の後、俺は全てを思い出して……精霊達の力を借りて何とか故郷の世界に戻った。
……だけど、俺が戻った時には全て遅かった。
兄さんは、もう俺の大好きな兄さんじゃなくなっていた。
沢山後悔して、沢山悩んで……
最終的に兄さんと決別して、義妹と共に行く事を選んで……
片割れも俺と同じ道を選んでくれて……
で、気付いたら俺は特殊な聖主になっていた。
それから、他の世界に行ったり、自分の世界の厄介事に巻き込まれたり、そんな日々を過ごしている。
ピクッ…
「……何か迷い込んで来たか?」
俺と片割れの領域……色々あって放棄された街をそのまま異空間にして、領域化したこの場所には俺か片割れが許可した相手か事故で迷い込むしか来れない。
「子供?」
「っ!」
兎も角迷い込んだっぽい気配の元へと行くと、其処に居たのはまだ小さい子供。
「……どうしたんだ?」
何かあったのか、涙を流す子供に合わせてしゃがんだ。
「ぁ……」
「心配しなくていい。此処は特殊な場所だから」
子供を抱き上げ、街の中を歩く。
暫くビクビクしていた子供も途中からキョロキョロし始めていた。
「ここはどこ……?」
「此処は……説明が難しいかな。この街は名前は無いんだ」
「名前がない……街」
この子供は数日間この街で過ごし……そして、消える。
たまにある事で、特に気にしない。
それからも何度か子供が迷い込んで来る事があった。
同じ様に泣き止むまで街の中を散策して……此処に居る間だけでも好きな事をさせる。
「さて、そろそろ新しい世界に行くか」
暫くして新しい迷い子が来ないのを察し……俺は新しい世界へと向かった。
そして、成長した迷い子と再会する事になる。
end.