秋の足音
銀時の声はさらに興奮して大きくなる。
「えー、だって私のお布団寒いアルよ」
既に毛布に切り替えられた銀時の布団に包まるようにすると、今までそこに寝ていた銀時の体温が伝わってきてとても心地がいい。
「だから言わんこっちゃない。銀さん昨日言ったよね、『寒くなってきたし、毛布一枚出してやろうか?』って。おめー『私銀ちゃんみたいに年寄じゃないアル!暑いからまだいらないネ』ってちゃんと答えてたじゃねーか」
確かに昨夜、銀時はそう声を掛けてくれた。でもこんなに寒くなるとは思わなかったし、もし寒くなったとしても定春に添い寝すればいいや、位に思っていたから銀時の申し出を断ったのだ。結局こんな大胆なアイデアを思い付いて実行に移してしまったのだが。
「今からでも出してやっから、ちゃんと自分のお布団で寝なさい」
重そうに腰を上げようとした銀時に神楽はぎゅっとすがるように抱きついた。
「銀ちゃん待って」
そんな神楽に銀時も戸惑ったように動きを止める。
「そんなに私と寝るの嫌アルか?」
下から見上げるように見つめる神楽の顔、すっかり暗闇に慣れた銀時の目にはその目にうっすらと涙が浮かんでいるのが見えた。もちろん神楽と添い寝なんて嫌なわけない。むしろ大歓迎だ。だが、つい先日キス騒動があったばかりだ、神楽がきっと親や兄弟感覚で銀時の布団に入ってきたわけでないであろうとは思う。だけど…もし、万が一歯止めが利かなくなったら…彼女は本当にそこまでの覚悟が出来ているのだろうか?銀時はできればそんなことは避けたいと思っている。神楽の事はもちろん銀時だって愛している。愛娘のようにではなく一人の女として。だからこそ理性を失って神楽に手を出し、傷つけてしまう事が恐ろしくてたまらない。銀時にとって神楽は誰よりも大切な人だから、絶対に失いたくないのだ。
『俺だって一応男なんだけどな…』
深いため息を一つ付いて銀時は覚悟を決める。
「ほら、ちゃんと布団被んねーと風邪ひくぞ」
すっぽりと頭から毛布を被せてやると神楽の潤んだ瞳が嬉しそうに輝いた。
「銀ちゃん!」
『あとは俺が耐えるしかねーな。ま、こいつを悲しませたくない気持ちは誰にも負けねーし、これ位の試練何とか耐えてみるさ』
そのまま自分ももそもそと布団に入り込むと銀時の胸に神楽がすり寄ってくる。ふんわりと甘い女の香りがして銀時の鼓動は一気に早まる。
「あちぃ、少し離れて寝ろ」
そうは言うものの銀時は抵抗する様子は見せない神楽にはそれが照れ隠しだと容易に分かる。
「私は寒いネ。あと銀ちゃん、枕取りに行くのめんどくさいから腕枕してヨ」
「ったくいちいちうるせぇ姫さんだなぁ」
そう言いながらもよく鍛えられた腕が当然のように差し伸べられ、神楽は嬉しそうに頭を乗せた。
ぴったりと体を寄せた銀時の胸からドクドクと少し早い鼓動が神楽に伝わる。
『銀ちゃんの鼓動、ちょっと早いネ。でも私のはもっと早い。これも銀ちゃんに伝わっちゃうかな』
うっすらと染まった頬を隠すように神楽は銀時の胸に顔をうずめる。
ボーン、ボーンと居間の柱時計が二度鐘を鳴らし時刻を告げる。
「2時か…いいか神楽、明日8時に新八が来るまでにはお前ちゃんと自分の寝床に戻んだぞ?」
「…」
銀時の返事に返る返事はない。
「えー、だって私のお布団寒いアルよ」
既に毛布に切り替えられた銀時の布団に包まるようにすると、今までそこに寝ていた銀時の体温が伝わってきてとても心地がいい。
「だから言わんこっちゃない。銀さん昨日言ったよね、『寒くなってきたし、毛布一枚出してやろうか?』って。おめー『私銀ちゃんみたいに年寄じゃないアル!暑いからまだいらないネ』ってちゃんと答えてたじゃねーか」
確かに昨夜、銀時はそう声を掛けてくれた。でもこんなに寒くなるとは思わなかったし、もし寒くなったとしても定春に添い寝すればいいや、位に思っていたから銀時の申し出を断ったのだ。結局こんな大胆なアイデアを思い付いて実行に移してしまったのだが。
「今からでも出してやっから、ちゃんと自分のお布団で寝なさい」
重そうに腰を上げようとした銀時に神楽はぎゅっとすがるように抱きついた。
「銀ちゃん待って」
そんな神楽に銀時も戸惑ったように動きを止める。
「そんなに私と寝るの嫌アルか?」
下から見上げるように見つめる神楽の顔、すっかり暗闇に慣れた銀時の目にはその目にうっすらと涙が浮かんでいるのが見えた。もちろん神楽と添い寝なんて嫌なわけない。むしろ大歓迎だ。だが、つい先日キス騒動があったばかりだ、神楽がきっと親や兄弟感覚で銀時の布団に入ってきたわけでないであろうとは思う。だけど…もし、万が一歯止めが利かなくなったら…彼女は本当にそこまでの覚悟が出来ているのだろうか?銀時はできればそんなことは避けたいと思っている。神楽の事はもちろん銀時だって愛している。愛娘のようにではなく一人の女として。だからこそ理性を失って神楽に手を出し、傷つけてしまう事が恐ろしくてたまらない。銀時にとって神楽は誰よりも大切な人だから、絶対に失いたくないのだ。
『俺だって一応男なんだけどな…』
深いため息を一つ付いて銀時は覚悟を決める。
「ほら、ちゃんと布団被んねーと風邪ひくぞ」
すっぽりと頭から毛布を被せてやると神楽の潤んだ瞳が嬉しそうに輝いた。
「銀ちゃん!」
『あとは俺が耐えるしかねーな。ま、こいつを悲しませたくない気持ちは誰にも負けねーし、これ位の試練何とか耐えてみるさ』
そのまま自分ももそもそと布団に入り込むと銀時の胸に神楽がすり寄ってくる。ふんわりと甘い女の香りがして銀時の鼓動は一気に早まる。
「あちぃ、少し離れて寝ろ」
そうは言うものの銀時は抵抗する様子は見せない神楽にはそれが照れ隠しだと容易に分かる。
「私は寒いネ。あと銀ちゃん、枕取りに行くのめんどくさいから腕枕してヨ」
「ったくいちいちうるせぇ姫さんだなぁ」
そう言いながらもよく鍛えられた腕が当然のように差し伸べられ、神楽は嬉しそうに頭を乗せた。
ぴったりと体を寄せた銀時の胸からドクドクと少し早い鼓動が神楽に伝わる。
『銀ちゃんの鼓動、ちょっと早いネ。でも私のはもっと早い。これも銀ちゃんに伝わっちゃうかな』
うっすらと染まった頬を隠すように神楽は銀時の胸に顔をうずめる。
ボーン、ボーンと居間の柱時計が二度鐘を鳴らし時刻を告げる。
「2時か…いいか神楽、明日8時に新八が来るまでにはお前ちゃんと自分の寝床に戻んだぞ?」
「…」
銀時の返事に返る返事はない。
