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堕天使シリーズ (流血・暴力表現注意)

みんな元気か?我が名はルキフェル、堕天使だ
海賊王にはなれなかったが
魔王にはなれたぜ。よろしくな
たまにサタンとも呼ばれるようになったぜ!

最近友達が増えて嬉しいぜ!俺の配下は悪魔族と魔人族の混成軍で編成されてるんだが、 皆いい奴らばかりなんだ。
この世界も悪くないよな。
今度こそ平和に暮らしたいものだ……。

「魔王様、お手紙です」
「おう、ありがとう!」
「…………魔王さまー!!大変ですよ!!」
「ん?どうした?」
「天使軍が攻めてきました!!!」
「またか!?あいつらもしつこいな……」
「今度はどんな作戦をたてますか?」
「そうだな……よし!今回は正面から迎え撃とう」
「えぇっ!?正気ですか!?」
「ああ、今回はこっちにもかなりの数の仲間がいるしな。それに、天使どもの面を見れるなら見ときたいんだよ」
「分かりました。では全軍出撃準備に入りますね」
「おう頼むぞ!」

こうして、魔王軍と天使軍の戦争が始まった。
だが、この時はまだ誰も知らなかったのだ……この戦いの先に待っているものを……。

「敵軍が見えてきました!!」
「うむ、まずは様子見だな。魔法部隊前へ出ろ!一斉射撃開始!!」
「はい!」

ドゴォンッ!!!バァーンッ!! 凄まじい音とともに放たれた魔法の雨が天使軍に襲いかかった。

「やったか!?」
「いえ、敵兵はほぼ無傷です!」
「なんだと……あいつらどれだけ硬い体してるんだ」
その時だった。敵軍の中から、細かい装飾の入った金の衣を纏った一人の男が歩み出てきた。

「ふっふっふ、下等生物、悪魔共め!我こそは神に選ばれし大天使ミカエル!貴様らを粛清する者である!!」
「ミカエル!生きていたのか!」
複雑な気持ちで思わず椅子から腰を上げた。
「ルキフェル……いや、今は魔王と呼ぶべきかな?まあどちらでも構わないさ。どうせお前らはここで死ぬのだからな!!」

ミカエルがそう叫んだ瞬間、奴の体に膨大な魔力が集まっていくのを感じた。

「マズイですね、これは……」
「ああ、ヤバい予感しかしない!」

そして次の瞬間、私たちは目を奪われることになる。
「滅びるがいい!!!〈ホーリー・レイ〉!!」
ミカエルの手から極太の光線が発射された。その威力たるやすざまじく、こちら側の陣営に甚大な被害が出た。
これがミカエルの力……!

幸い死者はいなかったものの、ほとんどの者が重症を負っているらしい。
「チィッ、仕方がない!全軍撤退だ!」
「了解しました!」

私が撤退するよう指示を出すとすぐに全員が撤退した。流石に私の指示には従ってくれるみたいだな。だがそんな安堵も束の間、すぐに追手が迫ってきた。

「逃さんぞ!魔王ルキフェル!必ず殺してやる!!」

ミカエルを筆頭に大多数の天使たちが追撃してきた。その中にはラファエルの姿もあった。
「おい!あれはお前の元上司じゃないのか!?」
「くそっ、思い出したくもない」

私は逃げるように赤黒い地獄の底へと羽ばたいた。
それから数時間後、私はなんとか魔界の深淵へと逃げ延びた。
だが、まだ戦いが終わった訳ではない。このままだといずれ追いつかれるだろう。

何か策を考えないと……だが良い案が思いつかない。
すると突然、目の前に人影が現れた。
親友、グザファンだった。

「よう、久しぶりだな」
「……どうしてここに?」
「決まってんだろ?お前と一緒に戦ってやるよ」
「ありがとう、助かる」
「んじゃ行くぜ、魔王様!」

私達は体制を整え、再び戦場へと向かった。そこで目にしたのは地獄絵図のような光景だった。
至る所に死体が転がり、血の臭いが立ち込めている。ひどい有様だ……

そんな中、一人の天使が佇んでいた。
ミカエルだ。
「よくここへ戻って来たものだ。褒めてやろう。だがそれも終わりだ。今度こそ貴様を殺してやるぞ魔王ルキフェル!」
「ふん、やれるものならやってみろ!」
「喰らえ!〈ホーリー・バースト〉!」

ミカエルの体から光が溢れ出し、辺り一面を吹き飛ばした。
「クッ……だがこれくらいじゃ死なんぞ!」
「そうかな?ならもっと力を解放させてもらおうか!」
ミカエルはそう言うと、今度は翼を4枚生やした。そして、今までとは比べ物にならないほどの量の魔力をかき集め始めた。
そして、それを一気に放出させた。
凄まじい衝撃と共に、大量の光の柱が天に向かって突き上げられた。

「これでどうだ!」
だが、その攻撃をもってしてもこの魔王の命を奪うことはできなかった。風が頬を切り、一筋の血が流れる程度で済んだのは奇跡だった。
「チィッ、しぶといな……だが、次で最後だ!」
ミカエルはそう叫ぶと、また莫大な魔力を集め出した。
それを見たグザファンがニヤリと笑った。
「ルキフェル、俺に任せろ」
「何をするつもりだ?」
「今からあの天使野郎をぶっ飛ばしてくる!」
「大丈夫なのか!?」
「ああ、任せろ」
「……分かった。頼むぞ!」

私は彼を信じることにした。

「待たせたな。続きを始めようか」
「フン、雑魚が!大人しく殺されていればいいものを……!」
「まあそういうなって。俺はこう見えてもお前より強いんだぜ?」
「戯言を……!」
ミカエルは剣を構え、突撃してきた。
それに対してグザファンは手を前に突き出した。

次の瞬間、信じられないことが起こった。
なんと、ミカエルが空中で停止しているのだ。まるで時が止まったかのように……。
そしてそのままゆっくりと地面に落下し、倒れた。

「何が起こっている!?」
「悪いな、少しの間大人しくしていてくれ」
「まさか貴様……時間を止めたのか!?」
「ご名答。どうだ?身動きが取れないだろう?」
「クソがぁ!!ふざけるな!天使に逆らうなど、許されるはずがない!!」
「お前が何者だろうと関係ない。俺はお前を殺すだけだ」
「やめろ!!!やめてくれぇぇえ!!」
「さらばだ。大天使よ」

グザファンが紫の稲妻を打ち落とすと、
血しぶきと共にミカエルの首が吹き飛んだ。
「やったな、グザファン」
「ああ、お前のおかげだ」
「ふっ、そう言われると照れるな」
熱い握手を交わす。
こうして私たちは、大天使ミカエルを討ち取った……はずだった。ーーーーー

やめて!ラーの翼神竜の特殊能力で、ギルフォード・ザ・ライトニングを焼き払われたら、闇のゲームでモンスターと繋がってるルキフェルの精神まで燃え尽きちゃう!



お願い、死なないでルキフェル! 

あんたが今ここで倒れたら、Twitterの仲間やごくわずかなリア友との約束はどうなっちゃうの?



ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、ミカエルに勝てるんだから! 




次回「大魔王死す」デュエルスタンバイ!
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