原型ポケモン
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あれえ、という気のぬけた声と同時に、まわりでごそごそと物音あ聞こえた。ああ、またか。閉じていたまぶたをうすく開けば、思ったとおり、◯◯がぱたぱたあわただしく動いている。
「ないなあ、どこにやったんだろう」
今度は何を失くしたんだい。あくびついでにそう問いかけるように小さく鳴けば、それを聞きつけた彼女が「レントラー!」と抱きついてきた。こら、どさくさにまぎれてもふもふしない。
「あの人にもらったブローチがないの。探すの手伝ってくれる?」
はいはい、あれね。まったく、失くしてあせるような大切なものを、どうしてそこらにぽいぽい出しっぱなしにするんだか。おれがいなければきみは毎日最低3つは物を失くしていると思うよ。
寝そべったまま部屋中を、それから視界を広げて家中を透視する。けれど彼女が探しているものは見当たらない。その旨を伝えれば◯◯は「そっか……」とうなだれた。
「レントラーでも見つけられないってことは、きっと家の外で落としちゃったんだ」
あなたに見つけられないはずないもんねえ。
おれを撫でながら◯◯はつぶやく。うん、そうだね、おれに見つけられないものはない。"例外"はあるけれど。
腹の下に感じる冷たい感触を無視して、彼女の手に擦りよった。
(20190603/25*la)