心地よい風が吹くまで
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77、母の姿
─ マ・・・マ・・・ ─
「次〜。」
書記家2日目の朝
今日は初日に購入した
ホルターネックの
青藍のフィッシュテールドレスと
同じ青藍のピンヒール
金のラインの入った
白のクラッチバッグと
ウイッグの調整をしている
鏡の前で
ドレスとピンヒールを身につけ
用意されたウイッグを
次々に被る豊香
「疾風様、こちらが最後のウイッグです。」
豊香は差し出された
前下がりボブのウイッグを装着すると
先程から一人がけのソファーに座って
紅茶を飲んでいる
紙織の方を向いた
「紙織さん?これで最後だそうですよ?」
俺としては
どれでも構いませんと付け加えると
前後左右から見えるように
その場で一回転した
「んー、なんかどれもしっくり来ないのよねー。もっと他にないの?」
紙織は頬杖をついたまま
豊香を上から下まで見つめるも
首を左右に振った
千代は隣にある衣装部屋に入ると
積まれている荷物を漁り始めた
豊香は辺りをキョロキョロすると
ふと部屋の片隅に
気になるものを見つけた
「お?・・・ここにもウイッグありましたよ?出しますね!」
豊香は部屋の隅に置かれていた
少しホコリの被った黒の合皮のケースに
手を伸ばすと
カチャンと鍵を外し
中からウイッグを取り出した
そのウイッグは
ロングタイプでありながら
きちんと手入れがされており
スルッとケースから取り出せた
「あっ!?疾風様、それはッッ!?」
豊香の持っているウイッグに
千代は慌てて
止めようとしたが一足遅く
豊香はそれに気づくことなく
装着した
そのウイッグは
とりわけ普通の形で
腰まで伸びている長い髪を
左流しに三つ編みにしてあり
前髪は両サイドに
少量の後れ毛を出すと
残りはポンパドゥールに
まとめていた
「これは?これがダメだと、ウイッグないみたいだぞー?」
豊香はどうする?と
紙織に声をかけながら
くるりと一回転した
するとガシャンと
食器の割れる音がしたと思ったら
紙織がすごい勢いで立ち上がり
びっくりした表情で
立っていた
「・・・!?どうし「・・・マ・・・マ・・・。」」
まるで幽霊を見たかのような
驚いている表情
そして『ママ』の一言
豊香は紙織に声をかけるも
紙織はハッとした顔をしたと思ったら
すぐに我に返り
勢いよく部屋から
飛び出してしまった
─ マ・・・マ・・・ ─
「次〜。」
書記家2日目の朝
今日は初日に購入した
ホルターネックの
青藍のフィッシュテールドレスと
同じ青藍のピンヒール
金のラインの入った
白のクラッチバッグと
ウイッグの調整をしている
鏡の前で
ドレスとピンヒールを身につけ
用意されたウイッグを
次々に被る豊香
「疾風様、こちらが最後のウイッグです。」
豊香は差し出された
前下がりボブのウイッグを装着すると
先程から一人がけのソファーに座って
紅茶を飲んでいる
紙織の方を向いた
「紙織さん?これで最後だそうですよ?」
俺としては
どれでも構いませんと付け加えると
前後左右から見えるように
その場で一回転した
「んー、なんかどれもしっくり来ないのよねー。もっと他にないの?」
紙織は頬杖をついたまま
豊香を上から下まで見つめるも
首を左右に振った
千代は隣にある衣装部屋に入ると
積まれている荷物を漁り始めた
豊香は辺りをキョロキョロすると
ふと部屋の片隅に
気になるものを見つけた
「お?・・・ここにもウイッグありましたよ?出しますね!」
豊香は部屋の隅に置かれていた
少しホコリの被った黒の合皮のケースに
手を伸ばすと
カチャンと鍵を外し
中からウイッグを取り出した
そのウイッグは
ロングタイプでありながら
きちんと手入れがされており
スルッとケースから取り出せた
「あっ!?疾風様、それはッッ!?」
豊香の持っているウイッグに
千代は慌てて
止めようとしたが一足遅く
豊香はそれに気づくことなく
装着した
そのウイッグは
とりわけ普通の形で
腰まで伸びている長い髪を
左流しに三つ編みにしてあり
前髪は両サイドに
少量の後れ毛を出すと
残りはポンパドゥールに
まとめていた
「これは?これがダメだと、ウイッグないみたいだぞー?」
豊香はどうする?と
紙織に声をかけながら
くるりと一回転した
するとガシャンと
食器の割れる音がしたと思ったら
紙織がすごい勢いで立ち上がり
びっくりした表情で
立っていた
「・・・!?どうし「・・・マ・・・マ・・・。」」
まるで幽霊を見たかのような
驚いている表情
そして『ママ』の一言
豊香は紙織に声をかけるも
紙織はハッとした顔をしたと思ったら
すぐに我に返り
勢いよく部屋から
飛び出してしまった