心地よい風が吹くまで
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58、控え室にて
ー例え・・・お前が誰であっても・・・。ー
豊香はボロボロのジャージのまま
控え室に歩いていた
ふと目の前に人が立っている気配を感じ
その場に立ちどまり確認した
「・・・もう教えてくれるんすか?」
そこには仏頂面のエンデヴァーが
仁王立ちしていた
「ふんっ・・・見事な試合だった・・・。」
エンデヴァーはそう言うと
またもや紙を手渡してきた
豊香は紙を受け取ると
中に書いてある文字に目を通す
「・・・どこの住所?」
紙にはエンデヴァー事務所とは違う
県外の住所が記載されていた
「明日15時にそこに来い。・・・今回の件は事務所には関係ない、個人の問題だ。遠くて悪いのだが、他に聞かれると色々不味いんだ、理解してくれ。交通費は請求してくれて構わない。」
それだけを言うと
エンデヴァーはその場を立ち去った
「・・・。」
豊香はもらった紙を見つめ
ポケットにねじ込むと
スタスタと控え室へ歩いていった
エンデヴァーに会った後
なんとなくクラスの応援席に
行く気にはならなかった豊香
しかしこれから行われる
爆豪と飯田の試合を見るため
適当な観客席の通路から見ることにした
どんな攻撃も
センスと身体能力で乗り越えてきた爆豪
飯田のトルクオーバー・レシプロバースト
による蹴りが見事に決まるも
最後は爆豪の爆発により
場外に吹き飛ばされた飯田が敗退した
控え室についた豊香は
購買で購入した飲み物とおにぎりを
机の上に置き
新品のジャージを手に取り
着替え始めようとした
すると突然大きな音が控え室に響いた
豊香は大きな音がする方を見ると
そこにはドアを足で開けたのか
片足が上がったまんまの爆豪が
口を開けたまま立っていた
「あ?」
両者見つめ合う
「あれ?なんで女野郎がここに!?控え・・・室・・・はっ!?ここ2の方かッッ!?くそッッ!!」
爆豪は控え室の表示を確認すると
自身が間違えたことに気づき
舌打ちをした
「あ・・・ははッッ。爆豪、恥ずかしい。まぁ、いいじゃん入れば?」
豊香は爆豪を部屋へ招き入れ
袋の中のおにぎりを差し出し
食べる?と聞いてきた
「馬鹿か!?これから完膚なきまでに叩きのめす奴と一緒に飯なんて食えるかッッ!!!」
爆豪はズカズカと控え室に入ると
豊香の手から勢いよくおにぎりを奪い
立ち去ろうとした
「いや、おにぎりはいるんかい!お前は野生の猿か!!」
豊香は思わず
おにぎり片手に立ち去ろうとする爆豪に
突っ込みを入れてしまった
爆豪はうるせぇと怒鳴るも
ドスンと豊香の向かい側に座り
おにぎりを食べ始めた
「素直じゃねぇなぁ〜。いいじゃん、まだ試合始まった訳でもないんだし、同じクラスメイトなんだからさ。」
豊香も余ったおにぎりを
頬張り始めた
「・・・関係ねぇ。クラスメイトだろうがどんな奴だろうが、勝つのは俺だ。完膚なきまでにお前を叩きのめす・・・。全力で来い。」
爆豪は豊香の目を見ることなく
これから始まる試合の意気込みだけを語った
爆豪らしいなと
豊香がクスクス笑っていると
ガタッと椅子から立ち上がる音が聞こえた
爆豪はおにぎりを間食したようで
ゴミをゴミ箱に捨て
控え室を出ようとしていた
すると扉に手をかけた爆豪であったが
一向に扉を開ける様子がない
まるで何かを考えて止まっているようである
不思議に思った豊香が
声をかけようとした瞬間
爆豪は扉に向かったまま
豊香に話しかけた
「例え・・・お前が誰であっても・・・。女でも・・・手加減はしない。完膚なきまでに勝つのは俺だ。」
そう言うと
爆豪は乱暴に扉を開け
控え室をあとにした
残された豊香の頭の中では
爆豪の言葉が繰り返し響いていた
「女でも・・・?」
ー例え・・・お前が誰であっても・・・。ー
豊香はボロボロのジャージのまま
控え室に歩いていた
ふと目の前に人が立っている気配を感じ
その場に立ちどまり確認した
「・・・もう教えてくれるんすか?」
そこには仏頂面のエンデヴァーが
仁王立ちしていた
「ふんっ・・・見事な試合だった・・・。」
エンデヴァーはそう言うと
またもや紙を手渡してきた
豊香は紙を受け取ると
中に書いてある文字に目を通す
「・・・どこの住所?」
紙にはエンデヴァー事務所とは違う
県外の住所が記載されていた
「明日15時にそこに来い。・・・今回の件は事務所には関係ない、個人の問題だ。遠くて悪いのだが、他に聞かれると色々不味いんだ、理解してくれ。交通費は請求してくれて構わない。」
それだけを言うと
エンデヴァーはその場を立ち去った
「・・・。」
豊香はもらった紙を見つめ
ポケットにねじ込むと
スタスタと控え室へ歩いていった
エンデヴァーに会った後
なんとなくクラスの応援席に
行く気にはならなかった豊香
しかしこれから行われる
爆豪と飯田の試合を見るため
適当な観客席の通路から見ることにした
どんな攻撃も
センスと身体能力で乗り越えてきた爆豪
飯田のトルクオーバー・レシプロバースト
による蹴りが見事に決まるも
最後は爆豪の爆発により
場外に吹き飛ばされた飯田が敗退した
控え室についた豊香は
購買で購入した飲み物とおにぎりを
机の上に置き
新品のジャージを手に取り
着替え始めようとした
すると突然大きな音が控え室に響いた
豊香は大きな音がする方を見ると
そこにはドアを足で開けたのか
片足が上がったまんまの爆豪が
口を開けたまま立っていた
「あ?」
両者見つめ合う
「あれ?なんで女野郎がここに!?控え・・・室・・・はっ!?ここ2の方かッッ!?くそッッ!!」
爆豪は控え室の表示を確認すると
自身が間違えたことに気づき
舌打ちをした
「あ・・・ははッッ。爆豪、恥ずかしい。まぁ、いいじゃん入れば?」
豊香は爆豪を部屋へ招き入れ
袋の中のおにぎりを差し出し
食べる?と聞いてきた
「馬鹿か!?これから完膚なきまでに叩きのめす奴と一緒に飯なんて食えるかッッ!!!」
爆豪はズカズカと控え室に入ると
豊香の手から勢いよくおにぎりを奪い
立ち去ろうとした
「いや、おにぎりはいるんかい!お前は野生の猿か!!」
豊香は思わず
おにぎり片手に立ち去ろうとする爆豪に
突っ込みを入れてしまった
爆豪はうるせぇと怒鳴るも
ドスンと豊香の向かい側に座り
おにぎりを食べ始めた
「素直じゃねぇなぁ〜。いいじゃん、まだ試合始まった訳でもないんだし、同じクラスメイトなんだからさ。」
豊香も余ったおにぎりを
頬張り始めた
「・・・関係ねぇ。クラスメイトだろうがどんな奴だろうが、勝つのは俺だ。完膚なきまでにお前を叩きのめす・・・。全力で来い。」
爆豪は豊香の目を見ることなく
これから始まる試合の意気込みだけを語った
爆豪らしいなと
豊香がクスクス笑っていると
ガタッと椅子から立ち上がる音が聞こえた
爆豪はおにぎりを間食したようで
ゴミをゴミ箱に捨て
控え室を出ようとしていた
すると扉に手をかけた爆豪であったが
一向に扉を開ける様子がない
まるで何かを考えて止まっているようである
不思議に思った豊香が
声をかけようとした瞬間
爆豪は扉に向かったまま
豊香に話しかけた
「例え・・・お前が誰であっても・・・。女でも・・・手加減はしない。完膚なきまでに勝つのは俺だ。」
そう言うと
爆豪は乱暴に扉を開け
控え室をあとにした
残された豊香の頭の中では
爆豪の言葉が繰り返し響いていた
「女でも・・・?」