心地よい風が吹くまで
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57、決勝トーナメント⑤
ー勝つのは俺だー
「イエェェーイッッ!!!!!エェェブリィィバディィィ!ついに準決勝が始まるぜェェ!!この試合に勝った奴が決勝に進出できる!!目を離せない戦いだァァァァ!!!」
お馴染みのプレゼントマイクの実況
スタジアム中から歓声が聞こえてくる
しかし豊香にとって
それはかすかにしか聞こえない
先程のエンデヴァーとの約束が
頭の中をかけめぐり
豊香の心を支配していた
あの後エンデヴァーと
約束を取り付けることに成功したが
チャンスは1回
勝てばエンデヴァーが
豊香を探す理由が分かる
しかし負ければ操支のこと
つまり自分自身のことを
話さなくてはならない
今更ながら何故あのような
約束をしてしまったのか
豊香は自分自身を恨むしか無かった
「東雲君、呼ばれてるわよ!早く出なさい!!」
物思いにふけっていると
目の前のゲートにミッドナイトが
立ちはだかっていた
「えっ・・・あ、すみません。行きます・・・。」
豊香はビクッとすると
のそのそとステージに歩いていった
「さぁバトルも残すはあと3戦!!誰が勝つかはもう分からない!!一瞬たりとも目を離すなよ、オーディエンスゥゥ!!」
豊香がステージ上に立つなり
プレゼントマイクのハイテンションボイスが
スタジアム中に響き渡った
もう後戻りはできない
豊香は少し俯き
自身の手を見つめる
まるで遥か遠くで喋っているかのように
プレゼントマイクの声が小さく聞こえる
そしてその声が終わり
ミッドナイトによる
試合開始の合図がかすかに聞こえた気がした
「東雲ー!!!!!!」
豊香の名前を叫ぶ声が聞こえたが
その時には轟による氷結が
豊香を襲っていた
「う・・・嘘・・・だろォォ・・・?おい!!東雲ここで負ける気かァァァァ!?」
プレゼントマイクの実況に
スタジアム中がザワザワと
どよめいていた
「な・・・何の音だ?」
観客の1人が呟いた
それは何かを削るような音
その音は次第に大きくなり
そして噴煙とともに
氷結をまき散らした
「ッッあっぶねぇ〜!!やっぱ考え事してる時はダメだな。うん、うん。もう考えるのやめよう!」
噴煙が徐々に薄くなると
そこには先程氷結に飲み込まれた
豊香の姿があった
「東雲〜!!あの氷結から脱出したァァァァ!!!」
プレゼントマイクの力強い実況と
客席からの歓声が
スタジアム中を埋めつくした
「さて・・・。本気で行くぞ、轟。・・・勝つのは俺だ!!」
「東雲君、強いとは思ってたけど、これほどまでとは・・・。」
「どちらも『個性』は優秀だが、黒髪の彼の方が戦いに慣れているような感じだな。」
「轟君が押されている。今までのデータであれば轟君が有利になると予想できたのに・・・。これはデータの見直しが・・・」
「エンデヴァーの息子を追い詰める少年・・・。」
「うちのサイドキックとして欲しいものだな。」
観客席からは
色々な話が飛び交っていた
試合が始まってから
豊香も轟も攻撃の手を休めない
ステージ上には
轟の氷結が粉々に砕け散っており
辺りは冷気に包まれていた
「さァァァァ試合も中盤ぐらいかぁ!?東雲は最初の攻撃を食らって以降、目立った攻撃は受けていない。それに対し、轟は東雲の攻撃をもろにくらい続けている!!果たしてこのまま東雲が勝つのか!?それとも轟、巻き返しなるかァァァァ!!!???」
轟はステージ上の冷気や
氷結のみで戦っているせいか
体が少し震え始めてきて
動きが鈍くなってきた
豊香はそれを見逃さなかった
すぐさま轟の懐に入ると
片手から強烈な風を出し
轟の身体ごと吹き飛ばした
間一髪のところで
轟は自身の後方に
氷結を出して場外を免れた
「そろそろだろ・・・。セメントス先生!!観客席に被害でないようにフォローよろしく!!!!」
豊香はセメントスにそれだけを言うと
ステージ全部を風で囲み
自身はその勢いを利用して
上空へ舞い上がった
「ちょっと東雲君!!・・・全くッッ!!」
セメントスは豊香の言葉を受け
ステージと観客席の間に
セメントの壁を作り始めた
「おォォォっとォォォ!!セメントスゥゥ!!それじゃオーディエンスから見えなくなっちまうじゃねぇェェかァァァァ!!」
プレゼントマイクからのクレームも
セメントスには届かず
続々とセメントの壁が作られていく
「くそッッ、あいつ・・・。」
轟は上空にいる豊香を見つけると
上に向けて氷結を放つ
しかしそれはステージを囲む風によって
粉々に破壊され塵とかした
「轟・・・受身はしっかり取れよ?・・・ダウンバーストォォォ!!!」
上空に上がった豊香は
さらに自身の周りに風を起こし
周りの温かな風を巻き込むと
そのまま勢いよく
ステージに突っ込んでいった
するとステージ上の冷たい空気と
豊香が纏っている温かい風がぶつかり
水平上に風の波が走っていった
「くッッ・・・?!!・・・ぁあッッ!!!!!」
轟は自身の背に氷結を出すも
風の勢いは強く
風の波に飲み込まれていった
「ぅおおォォォ!!!ここで東雲大技を繰り出してきたァァァァ!!!轟の運命はァァァァ!!??」
スタジアムの視線が
一斉にステージ上に注がれた
ステージ中央には
ボロボロのジャージを着た
豊香だけが確認でき
そして轟は
場外にあるセメントの壁の残骸に
横たわっていた
「と、轟君場外!!!東雲君の勝利!!」
準決勝第1試合
勝者 東雲 豊香
エンデヴァーとの賭け
勝者 東雲 豊香
ー勝つのは俺だー
「イエェェーイッッ!!!!!エェェブリィィバディィィ!ついに準決勝が始まるぜェェ!!この試合に勝った奴が決勝に進出できる!!目を離せない戦いだァァァァ!!!」
お馴染みのプレゼントマイクの実況
スタジアム中から歓声が聞こえてくる
しかし豊香にとって
それはかすかにしか聞こえない
先程のエンデヴァーとの約束が
頭の中をかけめぐり
豊香の心を支配していた
あの後エンデヴァーと
約束を取り付けることに成功したが
チャンスは1回
勝てばエンデヴァーが
豊香を探す理由が分かる
しかし負ければ操支のこと
つまり自分自身のことを
話さなくてはならない
今更ながら何故あのような
約束をしてしまったのか
豊香は自分自身を恨むしか無かった
「東雲君、呼ばれてるわよ!早く出なさい!!」
物思いにふけっていると
目の前のゲートにミッドナイトが
立ちはだかっていた
「えっ・・・あ、すみません。行きます・・・。」
豊香はビクッとすると
のそのそとステージに歩いていった
「さぁバトルも残すはあと3戦!!誰が勝つかはもう分からない!!一瞬たりとも目を離すなよ、オーディエンスゥゥ!!」
豊香がステージ上に立つなり
プレゼントマイクのハイテンションボイスが
スタジアム中に響き渡った
もう後戻りはできない
豊香は少し俯き
自身の手を見つめる
まるで遥か遠くで喋っているかのように
プレゼントマイクの声が小さく聞こえる
そしてその声が終わり
ミッドナイトによる
試合開始の合図がかすかに聞こえた気がした
「東雲ー!!!!!!」
豊香の名前を叫ぶ声が聞こえたが
その時には轟による氷結が
豊香を襲っていた
「う・・・嘘・・・だろォォ・・・?おい!!東雲ここで負ける気かァァァァ!?」
プレゼントマイクの実況に
スタジアム中がザワザワと
どよめいていた
「な・・・何の音だ?」
観客の1人が呟いた
それは何かを削るような音
その音は次第に大きくなり
そして噴煙とともに
氷結をまき散らした
「ッッあっぶねぇ〜!!やっぱ考え事してる時はダメだな。うん、うん。もう考えるのやめよう!」
噴煙が徐々に薄くなると
そこには先程氷結に飲み込まれた
豊香の姿があった
「東雲〜!!あの氷結から脱出したァァァァ!!!」
プレゼントマイクの力強い実況と
客席からの歓声が
スタジアム中を埋めつくした
「さて・・・。本気で行くぞ、轟。・・・勝つのは俺だ!!」
「東雲君、強いとは思ってたけど、これほどまでとは・・・。」
「どちらも『個性』は優秀だが、黒髪の彼の方が戦いに慣れているような感じだな。」
「轟君が押されている。今までのデータであれば轟君が有利になると予想できたのに・・・。これはデータの見直しが・・・」
「エンデヴァーの息子を追い詰める少年・・・。」
「うちのサイドキックとして欲しいものだな。」
観客席からは
色々な話が飛び交っていた
試合が始まってから
豊香も轟も攻撃の手を休めない
ステージ上には
轟の氷結が粉々に砕け散っており
辺りは冷気に包まれていた
「さァァァァ試合も中盤ぐらいかぁ!?東雲は最初の攻撃を食らって以降、目立った攻撃は受けていない。それに対し、轟は東雲の攻撃をもろにくらい続けている!!果たしてこのまま東雲が勝つのか!?それとも轟、巻き返しなるかァァァァ!!!???」
轟はステージ上の冷気や
氷結のみで戦っているせいか
体が少し震え始めてきて
動きが鈍くなってきた
豊香はそれを見逃さなかった
すぐさま轟の懐に入ると
片手から強烈な風を出し
轟の身体ごと吹き飛ばした
間一髪のところで
轟は自身の後方に
氷結を出して場外を免れた
「そろそろだろ・・・。セメントス先生!!観客席に被害でないようにフォローよろしく!!!!」
豊香はセメントスにそれだけを言うと
ステージ全部を風で囲み
自身はその勢いを利用して
上空へ舞い上がった
「ちょっと東雲君!!・・・全くッッ!!」
セメントスは豊香の言葉を受け
ステージと観客席の間に
セメントの壁を作り始めた
「おォォォっとォォォ!!セメントスゥゥ!!それじゃオーディエンスから見えなくなっちまうじゃねぇェェかァァァァ!!」
プレゼントマイクからのクレームも
セメントスには届かず
続々とセメントの壁が作られていく
「くそッッ、あいつ・・・。」
轟は上空にいる豊香を見つけると
上に向けて氷結を放つ
しかしそれはステージを囲む風によって
粉々に破壊され塵とかした
「轟・・・受身はしっかり取れよ?・・・ダウンバーストォォォ!!!」
上空に上がった豊香は
さらに自身の周りに風を起こし
周りの温かな風を巻き込むと
そのまま勢いよく
ステージに突っ込んでいった
するとステージ上の冷たい空気と
豊香が纏っている温かい風がぶつかり
水平上に風の波が走っていった
「くッッ・・・?!!・・・ぁあッッ!!!!!」
轟は自身の背に氷結を出すも
風の勢いは強く
風の波に飲み込まれていった
「ぅおおォォォ!!!ここで東雲大技を繰り出してきたァァァァ!!!轟の運命はァァァァ!!??」
スタジアムの視線が
一斉にステージ上に注がれた
ステージ中央には
ボロボロのジャージを着た
豊香だけが確認でき
そして轟は
場外にあるセメントの壁の残骸に
横たわっていた
「と、轟君場外!!!東雲君の勝利!!」
準決勝第1試合
勝者 東雲 豊香
エンデヴァーとの賭け
勝者 東雲 豊香