心地よい風が吹くまで
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54、決勝トーナメント④ 決着
ー轟オリジンー
「どこ・・・見てるんだ!!!」
緑谷から放たれた衝撃打と
貫くような声
その勢いは止まることを知らず
あっという間に
場外ギリギリにまで飛ばされた轟
応援席にいたクラスメイトも
その衝撃に息を飲んだ
なんとか自身の氷の壁で
場外に出ることを免れた轟
ステージ上には
衝撃打による煙や
氷が散らばっていた
「てめぇ・・・壊れた指で・・・。なんでそこま「震えているよ・・・轟君・・・。」
スタジアム中が
ステージ上の2人に釘付けになり
静寂が訪れる中
二人の会話が微かではあるが
聞こえてきた
「個性だって身体機能のひとつだ・・・。君自身、冷気に耐えられる限度があるんだろ?・・・でも、それって・・・左側の熱を使えば解決できるもんなんじゃないのか?」
一言一言を噛み締めるように話す緑谷
その表情は前髪で隠れてしまい
はっきりとは確認できないが
どこか怒りのようなものが
見え隠れしているようであった
「みんな・・・本気でやってる・・・。勝って・・・目標に近づくために・・・一番になるために・・・。」
緑谷の言葉はさらに続く
「半分の力で勝つ・・・?まだ・・・僕は・・・君に傷一つ付けられちゃいないぞ!・・・全力でかかってこい!!!」
そう宣言した緑谷の顔には
覚悟と怒りが表れていた
すると轟は全力で緑谷に走っていく
しかしその勢いは先程までとは違い
キレが悪いように見える
そして緑谷にあと一歩という所で
緑谷が轟の懐に入り込み
自身の拳を轟の鳩尾にねじ込んだ
轟はそのまま後ろに飛ばされ
殴った緑谷は自身の手が紫に変色していた
観客席からは驚きの声と
悲鳴混じりの歓声が聞こえてきた
その後も何度も氷結を繰り出し
緑谷を追い詰めようとする轟
しかし寒さのせいか
その威力もスピードも落ち
なかなか緑谷を追い詰めることは出来ない
轟の攻撃を衝撃打で打ち消している
緑谷の手はもう濃い紫色に変色しており
審判をしているセメントスや
主審ミッドナイトもソワソワし始めた
「期待に応えたいんだ・・・。」
繰り返された攻防
ふと緑谷が呟いた
「笑って・・・答えられるような・・・かっこいい・・・ヒーローに・・・なりたいんだァァァァ!!!!!だからァァァァ!!全力で・・・勝ってんだ・・・みんなァァ!」
緑谷は全身で轟に突っ込んでいった
緑谷の真っ直ぐな思い
今ここにいる誰もが憧れ
そして目指しているヒーロー
その言葉は観客席や応援席に留まらず
轟の心にも刺さった気がした
「君の境遇も・・・君の決心も・・・僕なんかに計り知れるもんなんかじゃない・・・でもッッ!!全力も出さないで、一番になって完全否定なんて・・・ふざけるなって今は思ってる!!」
緑谷はそのまま轟のところに走ると
力を込めて轟の鳩尾に拳を入れる
轟は防ぐこともせず
緑谷の拳を受け入れると
そのまま後ろに飛ばされ倒れた
「俺は・・・『氷』だけで・・・勝つ。・・・勝って・・・親父を・・・親父の力 を・・・。」
途切れ途切れで聞こえる轟の声
それはどこか轟自身を縛る
呪いのようにも聞こえた
しかしその言葉を
打ち消すかのように
緑谷は叫んだ
「君のッッ!!・・・力 じゃないかァ!!!」
緑谷の発言を聞いた轟から
少しずつ煙が見えたかと思うと
一瞬にして自身の左半身から
『炎』を繰り出し
轟自身を包み込んだ
「敵に塩を送るなんて・・・どっちが馬鹿げているんだ・・・。」
炎の勢いが収まると
そこにはゆっくりと自身の氷を溶かしつつも
左半身は炎に覆われた轟が立っていた
その顔にはまるで
呪いが解けたかのように清々しく
そして解いてくれた相手に
喜びを向けるような
そんな表情が見えた
それを見た緑谷にもまた
笑顔が表れた
「焦凍ォォォォ!!!!!!やっと己を受け入れたか!!」
遠くの観客席では
エンデヴァーが轟に対し叫んでいた
しかしそんな言葉は全く聞こえてないのか
轟も緑谷も笑顔で見つめ合うと
突如、炎による熱波と氷結による冷気
そして衝撃打を打つための風が
ステージ上から観客席にまで伝わってきた
「ミッドナイト!!」
ステージ横の審判席から
もう1人の審判であるセメントスが
急いで緑谷と轟の間に
セメントの壁を何層と作り出し
主審ミッドナイトは
自身のコスチュームを破き
『個性:眠り香』を発動させた
しかしその回虚しく
2人による『個性』の激突で
セメントの壁は跡形もなくなり
その破片と爆風が客席にまで
押し寄せてきた
「んなッッ!?馬鹿野郎!!」
豊香はその場に立ちあがり
右手を前に突き出すと
ありったけの力で
客席周辺を風で作った壁で守った
「マジかよ・・・!?」
「どうなってますの!?」
応援席からは上鳴や八百万の声が聞こえ
そして周りの観客席からは
驚きの声と悲鳴が聞こえてきた
「なに、今・・・の・・・。お前のクラス、なんなの?」
「散々冷やされた空気が瞬間的に熱され、膨張したんだ。」
「それでこの爆風ッッ!・・・って、どんだけ高熱だよォォ!!」
実況席ではひっくり返った
プレゼントマイクの言葉に
冷静に返答する相澤の姿があった
ステージ上の煙が少しずつ消え
やっと状況が確認できるようになった
そこには場外の壁に叩きつけられ
倒れ込んだ緑谷の姿と
呆然と立ち尽くす轟の姿があった
「みッッ・・・緑谷君、場外・・・。!!轟君、3回戦進出!!」
決勝トーナメント二回戦
第1試合
勝者 轟 焦凍
ー轟オリジンー
「どこ・・・見てるんだ!!!」
緑谷から放たれた衝撃打と
貫くような声
その勢いは止まることを知らず
あっという間に
場外ギリギリにまで飛ばされた轟
応援席にいたクラスメイトも
その衝撃に息を飲んだ
なんとか自身の氷の壁で
場外に出ることを免れた轟
ステージ上には
衝撃打による煙や
氷が散らばっていた
「てめぇ・・・壊れた指で・・・。なんでそこま「震えているよ・・・轟君・・・。」
スタジアム中が
ステージ上の2人に釘付けになり
静寂が訪れる中
二人の会話が微かではあるが
聞こえてきた
「個性だって身体機能のひとつだ・・・。君自身、冷気に耐えられる限度があるんだろ?・・・でも、それって・・・左側の熱を使えば解決できるもんなんじゃないのか?」
一言一言を噛み締めるように話す緑谷
その表情は前髪で隠れてしまい
はっきりとは確認できないが
どこか怒りのようなものが
見え隠れしているようであった
「みんな・・・本気でやってる・・・。勝って・・・目標に近づくために・・・一番になるために・・・。」
緑谷の言葉はさらに続く
「半分の力で勝つ・・・?まだ・・・僕は・・・君に傷一つ付けられちゃいないぞ!・・・全力でかかってこい!!!」
そう宣言した緑谷の顔には
覚悟と怒りが表れていた
すると轟は全力で緑谷に走っていく
しかしその勢いは先程までとは違い
キレが悪いように見える
そして緑谷にあと一歩という所で
緑谷が轟の懐に入り込み
自身の拳を轟の鳩尾にねじ込んだ
轟はそのまま後ろに飛ばされ
殴った緑谷は自身の手が紫に変色していた
観客席からは驚きの声と
悲鳴混じりの歓声が聞こえてきた
その後も何度も氷結を繰り出し
緑谷を追い詰めようとする轟
しかし寒さのせいか
その威力もスピードも落ち
なかなか緑谷を追い詰めることは出来ない
轟の攻撃を衝撃打で打ち消している
緑谷の手はもう濃い紫色に変色しており
審判をしているセメントスや
主審ミッドナイトもソワソワし始めた
「期待に応えたいんだ・・・。」
繰り返された攻防
ふと緑谷が呟いた
「笑って・・・答えられるような・・・かっこいい・・・ヒーローに・・・なりたいんだァァァァ!!!!!だからァァァァ!!全力で・・・勝ってんだ・・・みんなァァ!」
緑谷は全身で轟に突っ込んでいった
緑谷の真っ直ぐな思い
今ここにいる誰もが憧れ
そして目指しているヒーロー
その言葉は観客席や応援席に留まらず
轟の心にも刺さった気がした
「君の境遇も・・・君の決心も・・・僕なんかに計り知れるもんなんかじゃない・・・でもッッ!!全力も出さないで、一番になって完全否定なんて・・・ふざけるなって今は思ってる!!」
緑谷はそのまま轟のところに走ると
力を込めて轟の鳩尾に拳を入れる
轟は防ぐこともせず
緑谷の拳を受け入れると
そのまま後ろに飛ばされ倒れた
「俺は・・・『氷』だけで・・・勝つ。・・・勝って・・・親父を・・・親父の
途切れ途切れで聞こえる轟の声
それはどこか轟自身を縛る
呪いのようにも聞こえた
しかしその言葉を
打ち消すかのように
緑谷は叫んだ
「君のッッ!!・・・
緑谷の発言を聞いた轟から
少しずつ煙が見えたかと思うと
一瞬にして自身の左半身から
『炎』を繰り出し
轟自身を包み込んだ
「敵に塩を送るなんて・・・どっちが馬鹿げているんだ・・・。」
炎の勢いが収まると
そこにはゆっくりと自身の氷を溶かしつつも
左半身は炎に覆われた轟が立っていた
その顔にはまるで
呪いが解けたかのように清々しく
そして解いてくれた相手に
喜びを向けるような
そんな表情が見えた
それを見た緑谷にもまた
笑顔が表れた
「焦凍ォォォォ!!!!!!やっと己を受け入れたか!!」
遠くの観客席では
エンデヴァーが轟に対し叫んでいた
しかしそんな言葉は全く聞こえてないのか
轟も緑谷も笑顔で見つめ合うと
突如、炎による熱波と氷結による冷気
そして衝撃打を打つための風が
ステージ上から観客席にまで伝わってきた
「ミッドナイト!!」
ステージ横の審判席から
もう1人の審判であるセメントスが
急いで緑谷と轟の間に
セメントの壁を何層と作り出し
主審ミッドナイトは
自身のコスチュームを破き
『個性:眠り香』を発動させた
しかしその回虚しく
2人による『個性』の激突で
セメントの壁は跡形もなくなり
その破片と爆風が客席にまで
押し寄せてきた
「んなッッ!?馬鹿野郎!!」
豊香はその場に立ちあがり
右手を前に突き出すと
ありったけの力で
客席周辺を風で作った壁で守った
「マジかよ・・・!?」
「どうなってますの!?」
応援席からは上鳴や八百万の声が聞こえ
そして周りの観客席からは
驚きの声と悲鳴が聞こえてきた
「なに、今・・・の・・・。お前のクラス、なんなの?」
「散々冷やされた空気が瞬間的に熱され、膨張したんだ。」
「それでこの爆風ッッ!・・・って、どんだけ高熱だよォォ!!」
実況席ではひっくり返った
プレゼントマイクの言葉に
冷静に返答する相澤の姿があった
ステージ上の煙が少しずつ消え
やっと状況が確認できるようになった
そこには場外の壁に叩きつけられ
倒れ込んだ緑谷の姿と
呆然と立ち尽くす轟の姿があった
「みッッ・・・緑谷君、場外・・・。!!轟君、3回戦進出!!」
決勝トーナメント二回戦
第1試合
勝者 轟 焦凍