心地よい風が吹くまで
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53、決勝トーナメント④ 開始
ー轟オリジンー
「麗日!!」
控え室を後にした麗日は
応援席に戻ろうと通路を歩いていると
後ろから声をかけられた
「ぅおッッ!!・・・冷たい!?」
麗日は声のする方へ振り返ると
そこには豊香が立っており
そして黒い何かを投げられた
咄嗟のことではあったが
上手く両手で受け取ると
投げられた物の冷たさに驚く
「お疲れ様、頑張ったな。・・・目、擦らない方がいいぜ?」
豊香はそう言うと
去り際に自身の手を麗日の頭に置き
ポンポンと撫でていった
1人残された麗日の手には
先程投げられた
冷却用アイマスクが握られていた
「目を潰されたのか!?早くリカバリーガールの所へ!!」
1-Aの応援席にたどり着いた麗日は
驚いている飯田に苦笑いをしつつも
階段を降りて席に座る
途中豊香が視界に入るも
声をかけることなく通り過ぎた
これでも腫れていた目を
豊香からもらった冷却用アイマスクで
冷やしたつもりではあったが
時間が足りなかったようだ
「お待たせしたなエブリバディィィ!!!二回戦第一試合はビッグマッチだァァ!!」
相変わらず熱気溢れる
プレゼントマイクの実況
今までと同様に入場する選手達
しかしその空気は
先程までの試合とは違い
ピリピリとした
重苦しい雰囲気であった
「今回の体育祭!!両者トップクラスの成績!!緑谷ヴァーサスゥゥ轟ィィ!!まさしく両雄並び立ち!今・・・スタァァトッッ!!」
プレゼントマイクによる
試合開始が発せられた瞬間
轟による巨大な氷の塊が緑谷を襲う
しかしそれは緑谷の衝撃打により
粉々に破壊された
その威力は観客席に座る人々を
凍えさせる程であった
こうして凄まじい威力の戦いが始まった
「轟も緑谷もすげぇ・・・。でも、緑谷はもうボロボロだな・・・。」
戦いが始まって数十分
氷を繰り出す轟に対して
自身の指の色が変わる程の
衝撃を出し続ける緑谷
緑谷には焦りの表情が見えている
ふと豊香は
轟に違和感を覚えていた
豊香との戦闘訓練の際
轟は『氷』をメインで使っていたが
最後に『炎』を使っていた
しかし今回の体育祭はもとより
あの時の戦闘訓練以外では
『炎』を使ったところを見たことがない
これだけ『氷』を使っている轟に限って
『炎』を使えないはずがない
それならば意図的に使わないようにしている
としか考えられない
そんな推測をした豊香は
轟の目線で確信を得た
ステージ上の轟は
試合中にもかかわらず
鋭い目付きで観客席に
視線を向けている
その視線の先には
さらに鋭い目付きで仁王立ちしている
No.2ヒーロー エンデヴァーの姿があった
双方に向けられた視線は
親子で交わすようなものとは程遠く
一方は師として弟子を見るような
一方は敵 を見るような
そんなふうに感じ取れるものであった
轟は今まで『炎』を
意図的に使わなかったのだ
それは父であるエンデヴァーに対しての
敵意のようなものではないかと
豊香は思った
『お前とは違う』
まるでそんな事を言うかのように
轟はエンデヴァーから目線を外すと
虚ろな表情で
氷結を緑谷に向けて放った
「うァァァァ!!!圧倒的に攻め続けた轟ィィ!!トドメの氷結をォォ!!」
プレゼントマイクの実況が聞こえ
あと少しで轟の氷結が
緑谷に届く寸前
先程まで頭を垂れていた緑谷は
ゆっくりと頭を上げると
既に赤く腫れ上がった右手を上げ
衝撃打を放った
「どこ・・・見てるんだ!!!」
ー轟オリジンー
「麗日!!」
控え室を後にした麗日は
応援席に戻ろうと通路を歩いていると
後ろから声をかけられた
「ぅおッッ!!・・・冷たい!?」
麗日は声のする方へ振り返ると
そこには豊香が立っており
そして黒い何かを投げられた
咄嗟のことではあったが
上手く両手で受け取ると
投げられた物の冷たさに驚く
「お疲れ様、頑張ったな。・・・目、擦らない方がいいぜ?」
豊香はそう言うと
去り際に自身の手を麗日の頭に置き
ポンポンと撫でていった
1人残された麗日の手には
先程投げられた
冷却用アイマスクが握られていた
「目を潰されたのか!?早くリカバリーガールの所へ!!」
1-Aの応援席にたどり着いた麗日は
驚いている飯田に苦笑いをしつつも
階段を降りて席に座る
途中豊香が視界に入るも
声をかけることなく通り過ぎた
これでも腫れていた目を
豊香からもらった冷却用アイマスクで
冷やしたつもりではあったが
時間が足りなかったようだ
「お待たせしたなエブリバディィィ!!!二回戦第一試合はビッグマッチだァァ!!」
相変わらず熱気溢れる
プレゼントマイクの実況
今までと同様に入場する選手達
しかしその空気は
先程までの試合とは違い
ピリピリとした
重苦しい雰囲気であった
「今回の体育祭!!両者トップクラスの成績!!緑谷ヴァーサスゥゥ轟ィィ!!まさしく両雄並び立ち!今・・・スタァァトッッ!!」
プレゼントマイクによる
試合開始が発せられた瞬間
轟による巨大な氷の塊が緑谷を襲う
しかしそれは緑谷の衝撃打により
粉々に破壊された
その威力は観客席に座る人々を
凍えさせる程であった
こうして凄まじい威力の戦いが始まった
「轟も緑谷もすげぇ・・・。でも、緑谷はもうボロボロだな・・・。」
戦いが始まって数十分
氷を繰り出す轟に対して
自身の指の色が変わる程の
衝撃を出し続ける緑谷
緑谷には焦りの表情が見えている
ふと豊香は
轟に違和感を覚えていた
豊香との戦闘訓練の際
轟は『氷』をメインで使っていたが
最後に『炎』を使っていた
しかし今回の体育祭はもとより
あの時の戦闘訓練以外では
『炎』を使ったところを見たことがない
これだけ『氷』を使っている轟に限って
『炎』を使えないはずがない
それならば意図的に使わないようにしている
としか考えられない
そんな推測をした豊香は
轟の目線で確信を得た
ステージ上の轟は
試合中にもかかわらず
鋭い目付きで観客席に
視線を向けている
その視線の先には
さらに鋭い目付きで仁王立ちしている
No.2ヒーロー エンデヴァーの姿があった
双方に向けられた視線は
親子で交わすようなものとは程遠く
一方は師として弟子を見るような
一方は
そんなふうに感じ取れるものであった
轟は今まで『炎』を
意図的に使わなかったのだ
それは父であるエンデヴァーに対しての
敵意のようなものではないかと
豊香は思った
『お前とは違う』
まるでそんな事を言うかのように
轟はエンデヴァーから目線を外すと
虚ろな表情で
氷結を緑谷に向けて放った
「うァァァァ!!!圧倒的に攻め続けた轟ィィ!!トドメの氷結をォォ!!」
プレゼントマイクの実況が聞こえ
あと少しで轟の氷結が
緑谷に届く寸前
先程まで頭を垂れていた緑谷は
ゆっくりと頭を上げると
既に赤く腫れ上がった右手を上げ
衝撃打を放った
「どこ・・・見てるんだ!!!」