心地よい風が吹くまで
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51、決勝トーナメント③
ーセンスの塊 爆豪勝己ー
その後の決勝トーナメント1回戦では
常闇、塩崎、飯田が勝ち進み
ダダかぶり対決の切島、鉄哲が保留
そして1回戦最終試合が始まる
「中学からちょっとした有名人!カタギの顔じゃねェェ!ヒーロー科 1-A 爆豪勝己!」
「ヴァーサス!!俺、こっちを応援したい・・・。ヒーロー科 1-A 麗日お茶子!」
最終試合
ステージ上には
いつもよりも険しい顔の爆豪と
若干緊張気味の麗日が
両者向き合う形で立っている
「うち・・・なんか見たくない・・・。」
1-Aの応援席では
蛙吹と耳郎が不安そうな顔で
ステージ上を見守っている
爆豪は相手が誰であろうと手は抜かない
ましてや同じヒーロー科であれば尚更である
「第8試合、スタァァトゥ!!」
1-Aの心配を他所に
決戦の火蓋は切って落とされた
豊香は隣に座る上鳴や瀬呂と共に
静かに見守ることにした
「ひッッ!?」
「見てから動いてる!?」
「爆豪・・・まさか・・・あいつそっち系の?」
試合が開始してから数十分
ステージは爆豪の爆発によって抉られ
煙やコンクリートの粉が舞い上がっている
途中、上着を浮かせ
爆豪の気をそらそうとした麗日であったが
爆豪の反射神経の前では
失敗に終わっていた
「あの女の子、やけになってるんじゃないか?」
近くの観客席から
麗日を心配する声が聞こえてくる
それもそのはず
麗日は爆豪の爆発にも怯まず
猪突猛進の如く
爆豪に突っ込んでいっている
時より爆風の隙間から
麗日の身体が宙を舞うのが見えていた
「麗日さん・・・。」
近くにいる緑谷や飯田も
心配そうな顔でステージを見つめている
「おい!それでもヒーロー志望かよ!?そんだけ実力差あるなら早く場外にでも放り出せよ!!」
反対側の観客席の辺りで
1人のヒーローと思われる人物が
爆豪に対し抗議の声を上げた
すると次々に抗議する者が増え
スタジアム中は異様な空気に包まれた
「馬鹿か・・・。あんだけ上の観客席にいながら気づかないのか?」
豊香は深い溜息をすると
背もたれに寄りかかった
「東雲・・・どういう意味だ?」
すぐ横にいる上鳴は
豊香の声を聞くなり
不思議そうな顔をして尋ねてくる
しかし豊香の返事よりも先に
何かを叩く音とともに
相澤の低い声が響き渡った
「今『遊んでる』って言ったのプロか?何年目だ。シラフで言ってんならもう見る意味無いから帰れ!帰って・・・転職サイトでも見てろ!!」
ブーイングが鳴り響くスタジアム
そこには相澤の怒号とともに
静けさが訪れた
「あ、相澤先生が怒った・・・?」
突然の相澤の声に
ビックリする面々
そんな中
豊香はため息をすると
上鳴の肩をつつくと
ステージの遥か上を指さした
「東雲?・・・上?上になにがあ・・・な、なんだ、あれ!?」
上鳴は豊香に指されるまま上を向き
驚きのあまり声を上げた
そして上鳴の声に惹かれるように
上を見る1-A
するとそこにはおびただしい数の
コンクリートの破片が
空中に浮かんでいる
「こ、これは・・・麗日君・・・の仕業・・・なの・・・か?」
ほとんどのクラスメイトは
開いた口が塞がらない中
絞り出すように飯田が呟いた
するとステージ上の麗日が
爆豪に何かを話している
そして話し終わると大声を上げ
両手の指を重ね合わせた
「りゅ、流星群!?」
プレゼントマイクの驚きの声とともに
空中に浮かんでいた
コンクリートの破片は
勢いよくステージ上に降り注ぎ始め
そして麗日も爆豪との距離を
一気に縮めていく
「麗日は爆豪の隙を作るために、わざとコンクリートを抉らせ、そして『個性』で浮かせていた。さすがにこの数を凌ぐのは普通の生徒では大変だろう・・・。ただ、相手はセンスの塊、爆豪。さて、どうするんかな?」
豊香は落ちてくる
コンクリートの破片を眺めながら
目を細めクスッと笑った
するとステージ上の爆豪は
落ちてくるコンクリートの破片を見つめると
ゆっくりと手のひらを上にあげ
強烈な爆発を起こした
その爆発の威力は凄まじく
降り注ぐコンクリートの破片は
瞬く間に爆風とともに
ステージ周辺に散らばり
一部は観客席に飛んできた
「うわぁ・・・一撃かよ。本当、爆豪はすげーな!」
豊香は目を輝かせながら
楽しそうに言葉を発すると
よいしょっと声を出し
立ち上がった
「あれ?東雲、どっか行くの?まだ試合終わってねぇよ?」
立ち上がる豊香を見るなり
声をかけてきた瀬呂
豊香は軽く手を振りながら
ちょっと野暮用と言い
応援席をあとにした
その後、麗日のダウンにより
決勝トーナメント1回戦最終試合は
爆豪勝己の勝利で幕を閉じた
ーセンスの塊 爆豪勝己ー
その後の決勝トーナメント1回戦では
常闇、塩崎、飯田が勝ち進み
ダダかぶり対決の切島、鉄哲が保留
そして1回戦最終試合が始まる
「中学からちょっとした有名人!カタギの顔じゃねェェ!ヒーロー科 1-A 爆豪勝己!」
「ヴァーサス!!俺、こっちを応援したい・・・。ヒーロー科 1-A 麗日お茶子!」
最終試合
ステージ上には
いつもよりも険しい顔の爆豪と
若干緊張気味の麗日が
両者向き合う形で立っている
「うち・・・なんか見たくない・・・。」
1-Aの応援席では
蛙吹と耳郎が不安そうな顔で
ステージ上を見守っている
爆豪は相手が誰であろうと手は抜かない
ましてや同じヒーロー科であれば尚更である
「第8試合、スタァァトゥ!!」
1-Aの心配を他所に
決戦の火蓋は切って落とされた
豊香は隣に座る上鳴や瀬呂と共に
静かに見守ることにした
「ひッッ!?」
「見てから動いてる!?」
「爆豪・・・まさか・・・あいつそっち系の?」
試合が開始してから数十分
ステージは爆豪の爆発によって抉られ
煙やコンクリートの粉が舞い上がっている
途中、上着を浮かせ
爆豪の気をそらそうとした麗日であったが
爆豪の反射神経の前では
失敗に終わっていた
「あの女の子、やけになってるんじゃないか?」
近くの観客席から
麗日を心配する声が聞こえてくる
それもそのはず
麗日は爆豪の爆発にも怯まず
猪突猛進の如く
爆豪に突っ込んでいっている
時より爆風の隙間から
麗日の身体が宙を舞うのが見えていた
「麗日さん・・・。」
近くにいる緑谷や飯田も
心配そうな顔でステージを見つめている
「おい!それでもヒーロー志望かよ!?そんだけ実力差あるなら早く場外にでも放り出せよ!!」
反対側の観客席の辺りで
1人のヒーローと思われる人物が
爆豪に対し抗議の声を上げた
すると次々に抗議する者が増え
スタジアム中は異様な空気に包まれた
「馬鹿か・・・。あんだけ上の観客席にいながら気づかないのか?」
豊香は深い溜息をすると
背もたれに寄りかかった
「東雲・・・どういう意味だ?」
すぐ横にいる上鳴は
豊香の声を聞くなり
不思議そうな顔をして尋ねてくる
しかし豊香の返事よりも先に
何かを叩く音とともに
相澤の低い声が響き渡った
「今『遊んでる』って言ったのプロか?何年目だ。シラフで言ってんならもう見る意味無いから帰れ!帰って・・・転職サイトでも見てろ!!」
ブーイングが鳴り響くスタジアム
そこには相澤の怒号とともに
静けさが訪れた
「あ、相澤先生が怒った・・・?」
突然の相澤の声に
ビックリする面々
そんな中
豊香はため息をすると
上鳴の肩をつつくと
ステージの遥か上を指さした
「東雲?・・・上?上になにがあ・・・な、なんだ、あれ!?」
上鳴は豊香に指されるまま上を向き
驚きのあまり声を上げた
そして上鳴の声に惹かれるように
上を見る1-A
するとそこにはおびただしい数の
コンクリートの破片が
空中に浮かんでいる
「こ、これは・・・麗日君・・・の仕業・・・なの・・・か?」
ほとんどのクラスメイトは
開いた口が塞がらない中
絞り出すように飯田が呟いた
するとステージ上の麗日が
爆豪に何かを話している
そして話し終わると大声を上げ
両手の指を重ね合わせた
「りゅ、流星群!?」
プレゼントマイクの驚きの声とともに
空中に浮かんでいた
コンクリートの破片は
勢いよくステージ上に降り注ぎ始め
そして麗日も爆豪との距離を
一気に縮めていく
「麗日は爆豪の隙を作るために、わざとコンクリートを抉らせ、そして『個性』で浮かせていた。さすがにこの数を凌ぐのは普通の生徒では大変だろう・・・。ただ、相手はセンスの塊、爆豪。さて、どうするんかな?」
豊香は落ちてくる
コンクリートの破片を眺めながら
目を細めクスッと笑った
するとステージ上の爆豪は
落ちてくるコンクリートの破片を見つめると
ゆっくりと手のひらを上にあげ
強烈な爆発を起こした
その爆発の威力は凄まじく
降り注ぐコンクリートの破片は
瞬く間に爆風とともに
ステージ周辺に散らばり
一部は観客席に飛んできた
「うわぁ・・・一撃かよ。本当、爆豪はすげーな!」
豊香は目を輝かせながら
楽しそうに言葉を発すると
よいしょっと声を出し
立ち上がった
「あれ?東雲、どっか行くの?まだ試合終わってねぇよ?」
立ち上がる豊香を見るなり
声をかけてきた瀬呂
豊香は軽く手を振りながら
ちょっと野暮用と言い
応援席をあとにした
その後、麗日のダウンにより
決勝トーナメント1回戦最終試合は
爆豪勝己の勝利で幕を閉じた