心地よい風が吹くまで
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49、未来のヒーロー
ー楽しみにしてるぜー
「ハァハァ・・・。遠いッッ!!」
豊香は壁に片手をつき
下を向いて呼吸を整えていた
あれから心操が戻ってくるであろう
ゲートのところまで全力で走っていった
ゲートからステージ上を見ると
まさに緑谷との試合を終え
ゲートに向かってくる心操の姿があった
「危ねぇ・・・ギリギリ、間に合っ・・・た。・・・心そ「かっこよかったぞ心操!!」
豊香が戻ってくる心操に
声をかけようとした瞬間
観客席の方から声が聞こえた
「おつー!」
「正直ビビったよ!」
「俺ら普通科の星だな!」
「障害物競走1位の奴といい勝負してんじゃねぇよォォ!!」
心操が上を向くと
そこには普通科のクラスメイト達が手を振り
心操を出迎えていた
そして彼らは後方を指さし
心操に後ろを見てみろと促した
そこにはヒーローと思われる
観客がたくさんおり
勿体ないやうちに欲しいなど
口々に心操を褒めたたえていた
「結果によっちゃ、ヒーロー科編入も検討してもらえる。・・・覚えとけよ。今回がダメだったとしても、絶対諦めない・・・。ヒーロー科入って資格取得して・・・絶対・・・お前らより・・・立派にヒーローやってやる!!」
心操は両手をぐっと握り
溢れそうな涙を堪えると
緑谷達ヒーロー科に対して
未来への挑戦を宣言した
「お疲れ。・・・やっぱお前すごいよ。」
緑谷とのやり取りが終わり
ゲートに戻ってきた心操
そこには心操の方を向きつつも
壁に寄りかかりながら
軽く手を振る豊香の姿があった
「東雲!・・・何の用だ。緑谷は向こうのゲートだぞ。・・・それとも負けた俺の事を嘲笑いに来たのかよ・・・。」
心操は少し驚くも
すぐに眉間にシワを寄せ
足早に豊香の横を通り過ぎようとした
しかしそれは目の前にでてきた
スポーツドリンクで止められる
「アホか。そんな嘲笑う時間あるなら、もっと違うことに使うわ。・・・なぁ、心操。お前、本当にヒーロー目指すのか?」
豊香の質問に
心操は目の前のスポーツドリンクから
すぐ横にいる豊香へ
ゆっくりと目線を移す
そこには先程までの柔らかな顔とは違う
無表情の豊香が佇んでいた
「お前の『個性』は確かにすごい。・・・でも、相手が問いに答えなければ、お前は無個性と同じ・・・。」
豊香の言葉に
心操は俯き
自身の唇をぐっと噛み締める
豊香の言葉は
嫌でも心操の心に刺さる
その言葉の意味は
何よりも心操自身が
1番理解しているからだ
「そんな・・・ことを・・・言うため「そこでだ!心操!!」
心操は込み上げてくる怒りを抑えつつ
重い口を開き言葉を発したが
それは豊香の声で遮られる
俯いていた心操が顔を上げると
そこには自信に満ち溢れた
明るい笑顔の豊香がいた
「俺と一緒にトレーニングしよう!・・・俺らより立派にヒーローやるんだろ?」
突然の豊香からの提案に
心操は驚いた
心操にとって喜ばしいものではあるが
なぜこのような提案をしてきたのか
豊香にとってメリットは見当たらない
出会って数時間の奴のために
自身の貴重な時間を使うのだから
メリットがなければ
ただのお人好しである
心操は思わず緩んでしまった口元を
キュッと閉めると
豊香から目線を逸らし
ゆっくりと口を開いた
「提案は・・・有難い・・・。だが、お前に何のメリットがあるんだ?・・・同情なら、そんなものはいらない。」
分かってはいるが
なかなか素直にはなれない心操
すると豊香は持っていた
スポーツドリンクで
コツンと心操の頭をつつくと
そのまま心操の頬に
スポーツドリンクをくっつけた
「だーかーらー!そんな同情してる暇なんて俺にはないっての!俺はただ・・・お前がヒーローになる姿を見たい。・・・お前が思ってるよりも、お前の『個性』は本当にすごいんだぜ?自信持てよ、心操。」
真剣な眼差しの豊香
その眼差しに心操は
自身の目頭がじわりと熱くなるのを感じた
そしてフッと笑い
豊香が持っていた
スポーツドリンクを受け取り
ゴクゴクと喉に流し込んでいった
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
おまけ
「ドーンマーイ!」
「「「ドーンマーイ!」」」
「ドーンマーイ!」
「「「ドーンマーイ!」」」
「なんだ『ドンマイ』って?」
「分からない・・・。確か俺のあとは、A組の2人だろ?」
「あれ、東雲っち!・・・とシンソー君だっけ?」
「芦戸?なんでこんな所にいるんだ?」
「なんでって・・・今、轟と瀬呂の試合が終わったから、次はうちらの番だよ?てか、東雲っち、こんな所にいていいの?東雲っちのゲート、反対側だよ?」
青ざめる豊香
この後『個性』を使って
ゲートまで急いで行ったことは
言うまでもない
ー楽しみにしてるぜー
「ハァハァ・・・。遠いッッ!!」
豊香は壁に片手をつき
下を向いて呼吸を整えていた
あれから心操が戻ってくるであろう
ゲートのところまで全力で走っていった
ゲートからステージ上を見ると
まさに緑谷との試合を終え
ゲートに向かってくる心操の姿があった
「危ねぇ・・・ギリギリ、間に合っ・・・た。・・・心そ「かっこよかったぞ心操!!」
豊香が戻ってくる心操に
声をかけようとした瞬間
観客席の方から声が聞こえた
「おつー!」
「正直ビビったよ!」
「俺ら普通科の星だな!」
「障害物競走1位の奴といい勝負してんじゃねぇよォォ!!」
心操が上を向くと
そこには普通科のクラスメイト達が手を振り
心操を出迎えていた
そして彼らは後方を指さし
心操に後ろを見てみろと促した
そこにはヒーローと思われる
観客がたくさんおり
勿体ないやうちに欲しいなど
口々に心操を褒めたたえていた
「結果によっちゃ、ヒーロー科編入も検討してもらえる。・・・覚えとけよ。今回がダメだったとしても、絶対諦めない・・・。ヒーロー科入って資格取得して・・・絶対・・・お前らより・・・立派にヒーローやってやる!!」
心操は両手をぐっと握り
溢れそうな涙を堪えると
緑谷達ヒーロー科に対して
未来への挑戦を宣言した
「お疲れ。・・・やっぱお前すごいよ。」
緑谷とのやり取りが終わり
ゲートに戻ってきた心操
そこには心操の方を向きつつも
壁に寄りかかりながら
軽く手を振る豊香の姿があった
「東雲!・・・何の用だ。緑谷は向こうのゲートだぞ。・・・それとも負けた俺の事を嘲笑いに来たのかよ・・・。」
心操は少し驚くも
すぐに眉間にシワを寄せ
足早に豊香の横を通り過ぎようとした
しかしそれは目の前にでてきた
スポーツドリンクで止められる
「アホか。そんな嘲笑う時間あるなら、もっと違うことに使うわ。・・・なぁ、心操。お前、本当にヒーロー目指すのか?」
豊香の質問に
心操は目の前のスポーツドリンクから
すぐ横にいる豊香へ
ゆっくりと目線を移す
そこには先程までの柔らかな顔とは違う
無表情の豊香が佇んでいた
「お前の『個性』は確かにすごい。・・・でも、相手が問いに答えなければ、お前は無個性と同じ・・・。」
豊香の言葉に
心操は俯き
自身の唇をぐっと噛み締める
豊香の言葉は
嫌でも心操の心に刺さる
その言葉の意味は
何よりも心操自身が
1番理解しているからだ
「そんな・・・ことを・・・言うため「そこでだ!心操!!」
心操は込み上げてくる怒りを抑えつつ
重い口を開き言葉を発したが
それは豊香の声で遮られる
俯いていた心操が顔を上げると
そこには自信に満ち溢れた
明るい笑顔の豊香がいた
「俺と一緒にトレーニングしよう!・・・俺らより立派にヒーローやるんだろ?」
突然の豊香からの提案に
心操は驚いた
心操にとって喜ばしいものではあるが
なぜこのような提案をしてきたのか
豊香にとってメリットは見当たらない
出会って数時間の奴のために
自身の貴重な時間を使うのだから
メリットがなければ
ただのお人好しである
心操は思わず緩んでしまった口元を
キュッと閉めると
豊香から目線を逸らし
ゆっくりと口を開いた
「提案は・・・有難い・・・。だが、お前に何のメリットがあるんだ?・・・同情なら、そんなものはいらない。」
分かってはいるが
なかなか素直にはなれない心操
すると豊香は持っていた
スポーツドリンクで
コツンと心操の頭をつつくと
そのまま心操の頬に
スポーツドリンクをくっつけた
「だーかーらー!そんな同情してる暇なんて俺にはないっての!俺はただ・・・お前がヒーローになる姿を見たい。・・・お前が思ってるよりも、お前の『個性』は本当にすごいんだぜ?自信持てよ、心操。」
真剣な眼差しの豊香
その眼差しに心操は
自身の目頭がじわりと熱くなるのを感じた
そしてフッと笑い
豊香が持っていた
スポーツドリンクを受け取り
ゴクゴクと喉に流し込んでいった
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
おまけ
「ドーンマーイ!」
「「「ドーンマーイ!」」」
「ドーンマーイ!」
「「「ドーンマーイ!」」」
「なんだ『ドンマイ』って?」
「分からない・・・。確か俺のあとは、A組の2人だろ?」
「あれ、東雲っち!・・・とシンソー君だっけ?」
「芦戸?なんでこんな所にいるんだ?」
「なんでって・・・今、轟と瀬呂の試合が終わったから、次はうちらの番だよ?てか、東雲っち、こんな所にいていいの?東雲っちのゲート、反対側だよ?」
青ざめる豊香
この後『個性』を使って
ゲートまで急いで行ったことは
言うまでもない