心地よい風が吹くまで
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
47、レクリエーション
ー乙女心を返せ!!ー
「よォォし!!それじゃあ、トーナメントは一旦置いといて!レッツ束の間!」
まるでトーナメントの緊張なんて
感じさせない
能天気なプレゼントマイクの声で
午後の競技が始まった
満腹感からくる眠気に襲われながら
全員参加のレクリエーションの
準備を始める生徒達
先程、上鳴と峰田の策略に
まんまとはまったA組女子や
決勝戦を辞退した尾白と庄田も
レクリエーションの準備に
取り掛かっていた
決勝戦進出メンバーは
自由参加ということで
豊香は準備運動を兼ねて
1種目だけ参加することにした
「会場にいる人達は選手の協力をしてもらえると嬉しいわ!!では借り物競争、よーいドンッッ!!」
レクリエーション 第1種目
借り物競争がスタートした
第1走者達は一斉に
お題が置いてある所めがけて走り
書いてあるものを借りるため
大声で叫び始めた
「誰かカバン貸してもらえませんかァァ!」
豊香と同じく
決勝進出メンバーの切島が
大声で叫んでいる
何名かがカバンを高々と上げ
切島を手招きしている
「教科書持ってる人いる〜!?」
「猫〜!!猫~!!」
少し離れたところでも
他のA組参加者の叫ぶ声が聞こえた
今のところ
誰かしらスタジアム内でも
借りれそうなものばかりである
しかしトラックの真ん中で一人
峰田が自身の手を見ながら震えていた
その手には他の参加者と同じ
お題の書かれた紙が握られている
「だ、誰かァァ!!オ、オイラに背脂をくれェェ!!!」
雄英の借り物競争は
たまにえげつない借り物が
入っていると聞いていたが
確かにおかしなものが入っている
しかし今回ばかりは
えげつないお題を出してくれた
実行委員に感謝であった
「物間!やる気ないなら一緒に来て!!」
遠くの方でB組の拳藤が
同じクラスの物間を掴み
ゴールへ走っていった
どうやら拳藤の手には『ひねくれ者』と
書かれた紙が握られているようだ
次第に第1走者達は峰田を除いて
次々とゴールしていた
「さぁ、次は第2走者の番よ!準備はいい?」
次は豊香の番である
ミッドナイトの合図が鳴ると
一斉に飛び出す第2走者達
そしてお題の書かれた紙を
手にした豊香
数秒間があったものの
豊香はすぐさま
周りをキョロキョロすると
ある人物の所へ急いだ
「麗日!!」
豊香はチアガールの格好をして
応援している麗日に近寄ると
麗日の手を取り
目を見つめ始めた
「え!?ちょ、ちょっと東雲君・・・。う、うちの顔になんかあるの?」
見つめられた麗日は
ほんのりと頬をピンクに染めると
目線を泳がせた
麗日を見つめること数秒
豊香は口を開く
「麗日・・・お前が必要だ。俺と来てくれ。」
豊香の目は真っ直ぐに
麗日を見つめ
見つめられた麗日は
顔を真っ赤にしている
「あら、東雲ちゃん。それはもう告白のように聞こえるわ」
横にいた蛙吹は豊香の言葉を聞いて
冷静に突っ込んでいた
「え〜!!??東雲っちがお茶子ちゃんに告白~!!??」
少し離れたところにいた芦戸も
豊香と蛙吹の言葉を聞いたのか
腕を上下に振り大騒ぎをした
「え!?う、うち!?いや、う、うちなんか東雲君と、つ、釣り合わんし、な、な、なにより、うちにはその・・・き、気になる、ひ、人が・・・!!」
麗日の言葉が終わる前に
豊香は麗日の手を掴み走り始めた
「え!?ちょ、ちょっ「大丈夫!誰にも文句は言わせない。お前は怒るかもしれないけど、俺はお前しか思いつかなかった。頼む、麗日。俺にはお前が必要だ。」
麗日の言葉を遮るように
発せられた豊香の声
その声を聞いた麗日は
自身の緑谷への思いを秘めつつ
目の前の豊香に
ほんの少しときめいていた
「う、うちしかおらんなんて・・・。確かに他の子よりも仲良いかなぁ〜とか、曲がりなりにも女の子やし、こう見えて炊事洗濯とかの家事はそこそこ出来るし、自分でも尽くすタイプやろうなぁ~とか思うけど・・・い〜や、でもうちには気になる人もおるし・・・あァァ!!そんなすぐには選べへん~!!」
麗日の独り言の内容は
よく分からないが
どこか緑谷に近いなと
クスっと笑みがこぼれる
豊香であった
「さぁ!!1着でゴールしたのは・・・1-Aの東雲豊香だァァ!!」
豊香と走ること数十秒
火照った麗日の顔は冷めることなく
無事にゴールにたどりついた
「やったな麗日・・・はぁはぁ・・・。ありがとう。お前のおかげだ。本当・・・。」
豊香はその場に座り込むと
二カッと笑い麗日にお礼を言う
「い、いや、うちは、べ、別に・・・!」
麗日は赤い顔をさらに赤くして
両手をブンブンと振り回した
すると豊香は深く息を吸うと
ゆっくりと立ち上がり
麗日の前に立った
そしてそっと麗日の頬に
自身の両手を添えた
「えっ・・・あっあ!ちょ、まっ!・・・ぅえ!?は、早いよ!!う、うちら、まだ、こ、高校生だから!だ、だ、段階ってあ、あるじゃん!!」
麗日は目を見開くと
なんとか豊香の手を引き剥がそうと
豊香の手を掴んでみる
しかしその回虚しく
豊香の手は離れない
麗日は迫ってくる豊香の顔に
ギュッと目を閉じた
「お前ほどの『丸顔』はなかなかないよな!」
豊香の言葉が聞こえた瞬間
麗日はカエルが潰れたような声を出すと
目を開いた
それとほぼ同時に
麗日は豊香によって
ほっぺたを引っ張られていた
「ひゃ(な)!?ひゃひふるほ(なにするの)!?」
突然でパニックになる麗日
豊香は大声で笑いながら
麗日の顔を引っ張り続けている
「あはははッッ。何回見ても麗日すげー顔!いや~俺の借り物の紙に『丸顔』って書いてあってさ!ふと思い浮かべたら、麗日しか思いつかなくてさ。怒るとは思ったけど、お前が協力してくれて助かったよ!本当ありがとな麗日!」
豊香は麗日の頬から手を離すと
今度は頭をポンポンと軽く叩き
控え室へ歩いていった
「お・・・己ェェ〜!!!私の乙女心を返せェェ~!!!」
ー乙女心を返せ!!ー
「よォォし!!それじゃあ、トーナメントは一旦置いといて!レッツ束の間!」
まるでトーナメントの緊張なんて
感じさせない
能天気なプレゼントマイクの声で
午後の競技が始まった
満腹感からくる眠気に襲われながら
全員参加のレクリエーションの
準備を始める生徒達
先程、上鳴と峰田の策略に
まんまとはまったA組女子や
決勝戦を辞退した尾白と庄田も
レクリエーションの準備に
取り掛かっていた
決勝戦進出メンバーは
自由参加ということで
豊香は準備運動を兼ねて
1種目だけ参加することにした
「会場にいる人達は選手の協力をしてもらえると嬉しいわ!!では借り物競争、よーいドンッッ!!」
レクリエーション 第1種目
借り物競争がスタートした
第1走者達は一斉に
お題が置いてある所めがけて走り
書いてあるものを借りるため
大声で叫び始めた
「誰かカバン貸してもらえませんかァァ!」
豊香と同じく
決勝進出メンバーの切島が
大声で叫んでいる
何名かがカバンを高々と上げ
切島を手招きしている
「教科書持ってる人いる〜!?」
「猫〜!!猫~!!」
少し離れたところでも
他のA組参加者の叫ぶ声が聞こえた
今のところ
誰かしらスタジアム内でも
借りれそうなものばかりである
しかしトラックの真ん中で一人
峰田が自身の手を見ながら震えていた
その手には他の参加者と同じ
お題の書かれた紙が握られている
「だ、誰かァァ!!オ、オイラに背脂をくれェェ!!!」
雄英の借り物競争は
たまにえげつない借り物が
入っていると聞いていたが
確かにおかしなものが入っている
しかし今回ばかりは
えげつないお題を出してくれた
実行委員に感謝であった
「物間!やる気ないなら一緒に来て!!」
遠くの方でB組の拳藤が
同じクラスの物間を掴み
ゴールへ走っていった
どうやら拳藤の手には『ひねくれ者』と
書かれた紙が握られているようだ
次第に第1走者達は峰田を除いて
次々とゴールしていた
「さぁ、次は第2走者の番よ!準備はいい?」
次は豊香の番である
ミッドナイトの合図が鳴ると
一斉に飛び出す第2走者達
そしてお題の書かれた紙を
手にした豊香
数秒間があったものの
豊香はすぐさま
周りをキョロキョロすると
ある人物の所へ急いだ
「麗日!!」
豊香はチアガールの格好をして
応援している麗日に近寄ると
麗日の手を取り
目を見つめ始めた
「え!?ちょ、ちょっと東雲君・・・。う、うちの顔になんかあるの?」
見つめられた麗日は
ほんのりと頬をピンクに染めると
目線を泳がせた
麗日を見つめること数秒
豊香は口を開く
「麗日・・・お前が必要だ。俺と来てくれ。」
豊香の目は真っ直ぐに
麗日を見つめ
見つめられた麗日は
顔を真っ赤にしている
「あら、東雲ちゃん。それはもう告白のように聞こえるわ」
横にいた蛙吹は豊香の言葉を聞いて
冷静に突っ込んでいた
「え〜!!??東雲っちがお茶子ちゃんに告白~!!??」
少し離れたところにいた芦戸も
豊香と蛙吹の言葉を聞いたのか
腕を上下に振り大騒ぎをした
「え!?う、うち!?いや、う、うちなんか東雲君と、つ、釣り合わんし、な、な、なにより、うちにはその・・・き、気になる、ひ、人が・・・!!」
麗日の言葉が終わる前に
豊香は麗日の手を掴み走り始めた
「え!?ちょ、ちょっ「大丈夫!誰にも文句は言わせない。お前は怒るかもしれないけど、俺はお前しか思いつかなかった。頼む、麗日。俺にはお前が必要だ。」
麗日の言葉を遮るように
発せられた豊香の声
その声を聞いた麗日は
自身の緑谷への思いを秘めつつ
目の前の豊香に
ほんの少しときめいていた
「う、うちしかおらんなんて・・・。確かに他の子よりも仲良いかなぁ〜とか、曲がりなりにも女の子やし、こう見えて炊事洗濯とかの家事はそこそこ出来るし、自分でも尽くすタイプやろうなぁ~とか思うけど・・・い〜や、でもうちには気になる人もおるし・・・あァァ!!そんなすぐには選べへん~!!」
麗日の独り言の内容は
よく分からないが
どこか緑谷に近いなと
クスっと笑みがこぼれる
豊香であった
「さぁ!!1着でゴールしたのは・・・1-Aの東雲豊香だァァ!!」
豊香と走ること数十秒
火照った麗日の顔は冷めることなく
無事にゴールにたどりついた
「やったな麗日・・・はぁはぁ・・・。ありがとう。お前のおかげだ。本当・・・。」
豊香はその場に座り込むと
二カッと笑い麗日にお礼を言う
「い、いや、うちは、べ、別に・・・!」
麗日は赤い顔をさらに赤くして
両手をブンブンと振り回した
すると豊香は深く息を吸うと
ゆっくりと立ち上がり
麗日の前に立った
そしてそっと麗日の頬に
自身の両手を添えた
「えっ・・・あっあ!ちょ、まっ!・・・ぅえ!?は、早いよ!!う、うちら、まだ、こ、高校生だから!だ、だ、段階ってあ、あるじゃん!!」
麗日は目を見開くと
なんとか豊香の手を引き剥がそうと
豊香の手を掴んでみる
しかしその回虚しく
豊香の手は離れない
麗日は迫ってくる豊香の顔に
ギュッと目を閉じた
「お前ほどの『丸顔』はなかなかないよな!」
豊香の言葉が聞こえた瞬間
麗日はカエルが潰れたような声を出すと
目を開いた
それとほぼ同時に
麗日は豊香によって
ほっぺたを引っ張られていた
「ひゃ(な)!?ひゃひふるほ(なにするの)!?」
突然でパニックになる麗日
豊香は大声で笑いながら
麗日の顔を引っ張り続けている
「あはははッッ。何回見ても麗日すげー顔!いや~俺の借り物の紙に『丸顔』って書いてあってさ!ふと思い浮かべたら、麗日しか思いつかなくてさ。怒るとは思ったけど、お前が協力してくれて助かったよ!本当ありがとな麗日!」
豊香は麗日の頬から手を離すと
今度は頭をポンポンと軽く叩き
控え室へ歩いていった
「お・・・己ェェ〜!!!私の乙女心を返せェェ~!!!」