心地よい風が吹くまで
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
20、轟VS②
ー勝利の瞬間ー
「それではEコンビ対Iコンビによる屋内対人訓練スタート!!!」
オールマイトの声を皮切りに
訓練はスタートした
入口にいた障子と轟
まずは障子が複製した耳を使い
敵側の様子を探る
「3階と2階に各1人ずつ。透明のやつが伏兵として捕らえる係か?いや、でも・・・」
轟はその言葉の続きを遮るように
障子の前に出た
「外出てろ。危ねぇから。」
そう言うと轟は障子を
置いて奥に進もうとする
「待て。まだ1人どこにいるか分からない奴がいるぞ。」
障子の言葉を聞き
一瞬立ち止まる轟だが
また歩みを進める
「1人・・・か。相手は防衛戦のつもりかも知れねぇが・・・」
轟が歩みを止め近くの壁に触れると
ゆっくりと壁が凍りついていく
「俺には関係ない。」
そう言い放つと
一気に床も壁も天井も凍りつき
ビルをまるごと凍らせた
「うわ~。えげつねぇ、やり方。」
豊香は風で自分を浮かし
氷を免れていた
「尾白も葉隠も大丈夫だったかな?」
ゆっくりと風を弱め
床に降りる
念の為、直接足が床に触れないように
薄い風を足元に敷いた
『ジャリッジャリッ』
誰かが歩いてくる音がする
足音は一人分
『ジャリッ』
入ってきた
「・・・やっぱりお前か。」
左側半身を氷に覆われ
真っ赤な目を光らせた轟が入ってきた
「まぁ、勘だけはいいもので。」
豊香はニヤニヤと笑い
轟に手を振った
そしてその振った手を
腕ごとおおきく振りあげ
空(くう)を切り裂くように下ろした
『バシュッッ!ガシャン!!』
豊香が振り下ろした手から
鎌鼬が発生し
部屋に設置されていた
定点カメラを破壊した
『と、轟少年、東雲少年!!大丈夫かい?!』
オールマイトの声がスピーカーから聞こえる
豊香は先程の訓練で
各部屋に定点カメラがあること
音声はオールマイトにしか
聞こえていないことを確認している
「あぁ、大丈夫だぜ?・・・オールマイト先生、ちゃんと授業はやるから、ちょっと轟と話をしていいっすか?」
豊香はゆっくりと轟に歩み寄る
そして口を開いた
「なぁ轟。朝の話の続きをしよう・・・。
お前の親父は何者だ?」
豊香の目が鋭く轟を捕らえる
轟の眉間にシワがよった
「クソ親父・・・?なぜあいつのことが出てくる?」
豊香はぐっと手に力を込めると
周囲に竜巻のような風を起こし
轟に向けて放つ
「質問してるのはこっちだ。質問に答えろ。」
豊香の顔に
いつもの笑顔はない
モニタールームでは
轟や豊香を心配する声が聞こえる
「お、おい!どうなってんだよ?なんにも映んねーじゃねーか。やばいんじゃねぇのか?大丈夫なんすか!?」
切島は黒くなったモニターを見て
オールマイトに詰め寄る
「一応、映像は来ていないが、声は聞こえるよ。轟少年も東雲少年も無事だ。」
しかしオールマイトの目には
不安が見え隠れしていた
『オールマイト、君には話しておくがー』
入学式の前に根津から言われた言葉
『東雲 豊は仮初の姿。本当は『操支』の生き残り、操支 豊香なんだ。』
当時、別の事件で行けなかった
ヒーロー一族の事件
生き残りがいることは
世間では公表されていない
それが今戦っている少年(少女)の正体である
そしてきっと今回の話には
そのことが関係しているだろう
オールマイトはただその様子を
イヤホンで聞くしかなかった
「おい、早く答えろよ?・・・じゃねぇと!!!」
『カキーンンン!!』
あれから容赦ない豊香の攻撃
轟も氷を作り反撃するも
豊香の風の影響もあって
寒さで体が少しずつ鈍くなってきている
「ッッ!!・・・なんで・・・クソ親父にこだわるんだ!!」
『パリパリパリパリッッ!!』
窓ガラスが割れる音
「お前の質問に答える理由はない!!・・・いいから答えろッッ!!」
「ッッ・・・はっ!!」
豊香が放った一撃が
轟のみぞおちに入り
轟はその場に崩れ落ちた
豊香はそのまま轟の背中に馬乗りになり
首元に轟が作った氷の破片を押し当てた
「殺すわけじゃない。・・・ただお前の親父の正体と・・・」
豊香の手に力が入る
「なぜ・・・操支の名前を知っているのかを知りたい。お前は・・・」
豊香の手からは
強く氷を握っているせいで
血が滲んでいた
轟はため息をつく
「なんなんだよ・・・。クソ親父がなぜ操支を知っているかは分かんねぇ。ただ、強い奴だと聞いたから、個性の勉強になると思って探してたんだ。俺のクソ親父は・・・」
「万年No.2のエンデヴァーだ。」
豊香はその言葉を聞くと
目をまん丸にして
轟の首から氷を離した
「え・・・エンデヴァー?・・・エンデヴァーって、あの炎を使うヒーローだろ?」
豊香は馬乗りになっている
轟を見つめ首を傾げる
「・・・お前、本当にエンデヴァーの子か?お前の個性『氷』じゃねぇか。エンデヴァーの個性は『炎』だ・・・」
すると下敷きになっていた轟の左半身から
炎が吹き上がってきた
「ぅあッッちー!!」
豊香はすぐに轟から離れ
くすぶる炎を手で消した
「・・・これで分かったろ?」
轟は服についたホコリを払いながら
立ち上がった
「分かった分かった・・・。悪かったよ。」
豊香は燻った炎を消し
轟に謝った
「ところで・・・なんで、東雲は操支にこだわるんだ?その理由ぐら「あぁ・・・悪い。それは今はまだ話せない。時が来れば話すとは思うけど。」
轟の質問には答えず
豊香は伏せ目がちに話す
「悪い・・・。」
豊香の態度に
轟も答えを追求することをやめた
「ま!そのかわり、今回の価値はお前に譲ってやるよ!お前の作戦勝ちだもんな!」
豊香はそういうと轟の方を叩き
すぐ近くにある核のハリボテを指さした
「な、ヒーローはどんな時でも勝つんだろ?勝利の瞬間を見せてくれよ。」
豊香は轟の背中を両手で押して
ハリボテの前まで導く
「ッたく・・・ちゃんと時が来たら、お前の口から説明しろ。・・・約束だぞ。」
轟は右手を伸ばし
核のハリボテをそっと触った
「約束だ。」
豊香の顔に笑顔が戻った
Eコンビ対Iコンビ 対人訓練
【Eコンビ(ヒーロー)の勝利】
ー勝利の瞬間ー
「それではEコンビ対Iコンビによる屋内対人訓練スタート!!!」
オールマイトの声を皮切りに
訓練はスタートした
入口にいた障子と轟
まずは障子が複製した耳を使い
敵側の様子を探る
「3階と2階に各1人ずつ。透明のやつが伏兵として捕らえる係か?いや、でも・・・」
轟はその言葉の続きを遮るように
障子の前に出た
「外出てろ。危ねぇから。」
そう言うと轟は障子を
置いて奥に進もうとする
「待て。まだ1人どこにいるか分からない奴がいるぞ。」
障子の言葉を聞き
一瞬立ち止まる轟だが
また歩みを進める
「1人・・・か。相手は防衛戦のつもりかも知れねぇが・・・」
轟が歩みを止め近くの壁に触れると
ゆっくりと壁が凍りついていく
「俺には関係ない。」
そう言い放つと
一気に床も壁も天井も凍りつき
ビルをまるごと凍らせた
「うわ~。えげつねぇ、やり方。」
豊香は風で自分を浮かし
氷を免れていた
「尾白も葉隠も大丈夫だったかな?」
ゆっくりと風を弱め
床に降りる
念の為、直接足が床に触れないように
薄い風を足元に敷いた
『ジャリッジャリッ』
誰かが歩いてくる音がする
足音は一人分
『ジャリッ』
入ってきた
「・・・やっぱりお前か。」
左側半身を氷に覆われ
真っ赤な目を光らせた轟が入ってきた
「まぁ、勘だけはいいもので。」
豊香はニヤニヤと笑い
轟に手を振った
そしてその振った手を
腕ごとおおきく振りあげ
空(くう)を切り裂くように下ろした
『バシュッッ!ガシャン!!』
豊香が振り下ろした手から
鎌鼬が発生し
部屋に設置されていた
定点カメラを破壊した
『と、轟少年、東雲少年!!大丈夫かい?!』
オールマイトの声がスピーカーから聞こえる
豊香は先程の訓練で
各部屋に定点カメラがあること
音声はオールマイトにしか
聞こえていないことを確認している
「あぁ、大丈夫だぜ?・・・オールマイト先生、ちゃんと授業はやるから、ちょっと轟と話をしていいっすか?」
豊香はゆっくりと轟に歩み寄る
そして口を開いた
「なぁ轟。朝の話の続きをしよう・・・。
お前の親父は何者だ?」
豊香の目が鋭く轟を捕らえる
轟の眉間にシワがよった
「クソ親父・・・?なぜあいつのことが出てくる?」
豊香はぐっと手に力を込めると
周囲に竜巻のような風を起こし
轟に向けて放つ
「質問してるのはこっちだ。質問に答えろ。」
豊香の顔に
いつもの笑顔はない
モニタールームでは
轟や豊香を心配する声が聞こえる
「お、おい!どうなってんだよ?なんにも映んねーじゃねーか。やばいんじゃねぇのか?大丈夫なんすか!?」
切島は黒くなったモニターを見て
オールマイトに詰め寄る
「一応、映像は来ていないが、声は聞こえるよ。轟少年も東雲少年も無事だ。」
しかしオールマイトの目には
不安が見え隠れしていた
『オールマイト、君には話しておくがー』
入学式の前に根津から言われた言葉
『東雲 豊は仮初の姿。本当は『操支』の生き残り、操支 豊香なんだ。』
当時、別の事件で行けなかった
ヒーロー一族の事件
生き残りがいることは
世間では公表されていない
それが今戦っている少年(少女)の正体である
そしてきっと今回の話には
そのことが関係しているだろう
オールマイトはただその様子を
イヤホンで聞くしかなかった
「おい、早く答えろよ?・・・じゃねぇと!!!」
『カキーンンン!!』
あれから容赦ない豊香の攻撃
轟も氷を作り反撃するも
豊香の風の影響もあって
寒さで体が少しずつ鈍くなってきている
「ッッ!!・・・なんで・・・クソ親父にこだわるんだ!!」
『パリパリパリパリッッ!!』
窓ガラスが割れる音
「お前の質問に答える理由はない!!・・・いいから答えろッッ!!」
「ッッ・・・はっ!!」
豊香が放った一撃が
轟のみぞおちに入り
轟はその場に崩れ落ちた
豊香はそのまま轟の背中に馬乗りになり
首元に轟が作った氷の破片を押し当てた
「殺すわけじゃない。・・・ただお前の親父の正体と・・・」
豊香の手に力が入る
「なぜ・・・操支の名前を知っているのかを知りたい。お前は・・・」
豊香の手からは
強く氷を握っているせいで
血が滲んでいた
轟はため息をつく
「なんなんだよ・・・。クソ親父がなぜ操支を知っているかは分かんねぇ。ただ、強い奴だと聞いたから、個性の勉強になると思って探してたんだ。俺のクソ親父は・・・」
「万年No.2のエンデヴァーだ。」
豊香はその言葉を聞くと
目をまん丸にして
轟の首から氷を離した
「え・・・エンデヴァー?・・・エンデヴァーって、あの炎を使うヒーローだろ?」
豊香は馬乗りになっている
轟を見つめ首を傾げる
「・・・お前、本当にエンデヴァーの子か?お前の個性『氷』じゃねぇか。エンデヴァーの個性は『炎』だ・・・」
すると下敷きになっていた轟の左半身から
炎が吹き上がってきた
「ぅあッッちー!!」
豊香はすぐに轟から離れ
くすぶる炎を手で消した
「・・・これで分かったろ?」
轟は服についたホコリを払いながら
立ち上がった
「分かった分かった・・・。悪かったよ。」
豊香は燻った炎を消し
轟に謝った
「ところで・・・なんで、東雲は操支にこだわるんだ?その理由ぐら「あぁ・・・悪い。それは今はまだ話せない。時が来れば話すとは思うけど。」
轟の質問には答えず
豊香は伏せ目がちに話す
「悪い・・・。」
豊香の態度に
轟も答えを追求することをやめた
「ま!そのかわり、今回の価値はお前に譲ってやるよ!お前の作戦勝ちだもんな!」
豊香はそういうと轟の方を叩き
すぐ近くにある核のハリボテを指さした
「な、ヒーローはどんな時でも勝つんだろ?勝利の瞬間を見せてくれよ。」
豊香は轟の背中を両手で押して
ハリボテの前まで導く
「ッたく・・・ちゃんと時が来たら、お前の口から説明しろ。・・・約束だぞ。」
轟は右手を伸ばし
核のハリボテをそっと触った
「約束だ。」
豊香の顔に笑顔が戻った
Eコンビ対Iコンビ 対人訓練
【Eコンビ(ヒーロー)の勝利】