心地よい風が吹くまで
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18、コスチューム
ー女は勢いー
その後、轟と話すことなく
午後の授業『ヒーロー基礎学』を迎える
「わーたーしーがァァー!!・・・普通にドアから来たァァー!!!」
午後のヒーロー基礎学は
NO.1ヒーロー オールマイトが講師となる
オールマイトの登場に
クラスメイトはざわついた
本日の授業内容は『戦闘訓練』
豊香は自分の出席番号の書かれた
スーツケースを手にして更衣室に向かった
「な・・・なんだこれ・・・。」
豊香はクラスメイトもまばらになった
更衣室の一番端で着替えていた
豊香のコスチュームは
下半身は太もも部分は太めに作ってあるが
足首にいくにつれ少しずつ細くなるパンツ
身体のラインが分からないように
ウエストから足首にかけて
シフォンの生地がゆったりと
パンツに覆いかぶさるように縫われている
上半身はピッタリとした黒のインナーに
後ろが腰のあたりまで長い
ポンチョのような上着を着ている
ポンチョは前で開け閉めするタイプで
大きめの飾りボタンがついている
要望としては
「全身黒」
「身体のラインが分からないようなもの」
「パンツタイプ」
「ゴーグル(黒色)」
としていた
確かに要望通りにはなっているが
シフォン生地や飾りボタンなど
所々おかしな所がある
これではまるで・・・
「女の子のコスチュームじゃねぇか。」
豊香は中に入っていた
取扱説明書を読んでみた
『この度は弊社にてコスチュームの作成をご依頼頂きまして誠にありがとうございます。
ご要望の内容をベースとし、弊社にて多少女性らしいデザインも追加させて頂きました。
ヒーローたるものコスチュームには機能もさることながら、デザインも重要です。
なにとぞご了承頂ければと思います。
コスチュームデザイン社一同』
女性らしい?
何を言ってるんだ?
確かに中身は女だが
そんなことは1度も言ってな・・・
「あ・・・。」
ここで豊香は入学前に
根津と話したことを思い出す
『豊香、君は生活の上では男性だけど、将来的なものやヒーローとして虚偽の記載をするわけにはいかない。だから、被服依頼やヒーロー試験の際には女性として登録するからね!』
やってしまった
豊香はこの時、引越し作業中で
根津の話を聞き流していた
「くそ・・・こうなりゃ、これで行くしかねぇ・・・。」
豊香は恥ずかしさを堪え
グラウンドβへ向かった
「東雲・・・なんか女の子みたいなコスチュームだな!」
「可愛らしいデザインでいいなー。うちもちゃんと要望書けばよかった。」
「東雲、お前・・・女の子だったらGood!」
豊香は凹んでいた
案の定、クラスメイトから
たくさんの指摘を受けたからだ
「いや・・・俺もビックリ。は・・・ははっ。」
乾いた笑いしかでない
「てめぇ・・・性別間違えてんじゃねぇよ、クソ女野郎がっ。」
爆豪の奴・・・あとで覚えてろ!!!
「さぁ、戦闘訓練の時間だ。」
それからオールマイトによる
訓練のルールが言い渡された
それぞれ2人コンビになって
ヒーローと敵に別れての訓練
クラスは21人なので
1コンビ3人となる
「では、これから戦闘訓練を開始する。最初のチーム以外はモニタールームへ移動だ!」
最初のチームは
ヒーロー「緑谷・麗日コンビ」
敵「爆豪・飯田コンビ」
豊香はIコンビで
尾白猿尾と葉隠透と一緒だった
「尾白君、東雲君、一緒に頑張ろう!よろしく♪」
葉隠は尾白と豊香に挨拶してきた
ただ、表情は読み取れない
なぜなら彼女は透明人間だからである
今、彼女から分かるのは
手にしているグローブとブーツ
そして声のみである
「よ、よろしく葉隠さん・・・東雲君。」
尾白は一瞬だけ葉隠を見たが
すぐに豊香に目線を移した
それもそのはず
葉隠は透明人間で
グローブとブーツしか身につけていない
つまり服は着ていないのである
透明人間としては
いいのだろうけど
思春期の女子としては
色々まずいのではないだろうか
とりあえず3人でモニタールームへ移動した
「それではAコンビ対Dコンビによる屋内対人訓練スタート!!!」
スタートと共に爆音が響いた
恐らく爆豪であろう
モニタールームからは
定点カメラでの映像は見れても
音は聞こえない
その後も爆豪の単独プレーで
緑谷は爆豪とバトル
麗日は飯田の待つ核の部屋へ行動した
緑谷と爆豪は幼なじみである
しかし仲がいいとは思えない
昨日の個性把握テストの時みたいに
止めに入る者は近くにはいない
何も無ければいいが・・・
そんな考えは
オールマイトの言葉でかき消された
「爆豪少年!!!殺す気か!?」
その瞬間、モニターに映る爆豪の腕から
目が眩むほどの炎が緑谷を襲った
「じゅ、授業だろ?これ?」
切島の焦る声
女子の悲鳴
揺れる建物
緑谷の安否を確認する
オールマイトの声が響く
モニターには崩れた壁と床
そして崩れた床のすぐ横に横たわる
緑谷の姿があった
「む・・・むちゃくちゃしすぎだろ・・・?」
豊香も己の目に映る光景を疑う
しかし破壊行動をした本人は
その歩みを止めない
その後も爆豪は緑谷への攻撃をやめない
緑谷も個性を使わず
ただ必死に抵抗する
モニタールームでは
爆豪への非難
緑谷への同情
爆豪の戦闘センス
様々な意見が飛び交う
オールマイトも
震える手を握りしめ
モニターを見つめている
「おい。あれ、やばいんじゃねぇの?」
モニタールームで聞こえた声
モニターを見ると
緑谷と爆豪が大声で叫んで
お互いに向かって走り始めた
きっと緑谷も個性を使う
豊香はモニターを見つめる
「双方、それま・・・」
オールマイトが戦闘訓練の終わりを
告げようとした時
それまで爆豪に向かって
振り上げていた緑谷の右腕が
突如天井に向いた
その瞬間、ビルの天井・ガラスを砕き
その勢いは飯田や麗日のいる階
はたまた屋上にまで達した
そして麗日の個性『ゼログラビティ』による
彗星ホームラン攻撃によって飯田に隙が生じ
麗日が核にタッチをして
『ヒーローチーム』の勝利で幕を閉じた
ー女は勢いー
その後、轟と話すことなく
午後の授業『ヒーロー基礎学』を迎える
「わーたーしーがァァー!!・・・普通にドアから来たァァー!!!」
午後のヒーロー基礎学は
NO.1ヒーロー オールマイトが講師となる
オールマイトの登場に
クラスメイトはざわついた
本日の授業内容は『戦闘訓練』
豊香は自分の出席番号の書かれた
スーツケースを手にして更衣室に向かった
「な・・・なんだこれ・・・。」
豊香はクラスメイトもまばらになった
更衣室の一番端で着替えていた
豊香のコスチュームは
下半身は太もも部分は太めに作ってあるが
足首にいくにつれ少しずつ細くなるパンツ
身体のラインが分からないように
ウエストから足首にかけて
シフォンの生地がゆったりと
パンツに覆いかぶさるように縫われている
上半身はピッタリとした黒のインナーに
後ろが腰のあたりまで長い
ポンチョのような上着を着ている
ポンチョは前で開け閉めするタイプで
大きめの飾りボタンがついている
要望としては
「全身黒」
「身体のラインが分からないようなもの」
「パンツタイプ」
「ゴーグル(黒色)」
としていた
確かに要望通りにはなっているが
シフォン生地や飾りボタンなど
所々おかしな所がある
これではまるで・・・
「女の子のコスチュームじゃねぇか。」
豊香は中に入っていた
取扱説明書を読んでみた
『この度は弊社にてコスチュームの作成をご依頼頂きまして誠にありがとうございます。
ご要望の内容をベースとし、弊社にて多少女性らしいデザインも追加させて頂きました。
ヒーローたるものコスチュームには機能もさることながら、デザインも重要です。
なにとぞご了承頂ければと思います。
コスチュームデザイン社一同』
女性らしい?
何を言ってるんだ?
確かに中身は女だが
そんなことは1度も言ってな・・・
「あ・・・。」
ここで豊香は入学前に
根津と話したことを思い出す
『豊香、君は生活の上では男性だけど、将来的なものやヒーローとして虚偽の記載をするわけにはいかない。だから、被服依頼やヒーロー試験の際には女性として登録するからね!』
やってしまった
豊香はこの時、引越し作業中で
根津の話を聞き流していた
「くそ・・・こうなりゃ、これで行くしかねぇ・・・。」
豊香は恥ずかしさを堪え
グラウンドβへ向かった
「東雲・・・なんか女の子みたいなコスチュームだな!」
「可愛らしいデザインでいいなー。うちもちゃんと要望書けばよかった。」
「東雲、お前・・・女の子だったらGood!」
豊香は凹んでいた
案の定、クラスメイトから
たくさんの指摘を受けたからだ
「いや・・・俺もビックリ。は・・・ははっ。」
乾いた笑いしかでない
「てめぇ・・・性別間違えてんじゃねぇよ、クソ女野郎がっ。」
爆豪の奴・・・あとで覚えてろ!!!
「さぁ、戦闘訓練の時間だ。」
それからオールマイトによる
訓練のルールが言い渡された
それぞれ2人コンビになって
ヒーローと敵に別れての訓練
クラスは21人なので
1コンビ3人となる
「では、これから戦闘訓練を開始する。最初のチーム以外はモニタールームへ移動だ!」
最初のチームは
ヒーロー「緑谷・麗日コンビ」
敵「爆豪・飯田コンビ」
豊香はIコンビで
尾白猿尾と葉隠透と一緒だった
「尾白君、東雲君、一緒に頑張ろう!よろしく♪」
葉隠は尾白と豊香に挨拶してきた
ただ、表情は読み取れない
なぜなら彼女は透明人間だからである
今、彼女から分かるのは
手にしているグローブとブーツ
そして声のみである
「よ、よろしく葉隠さん・・・東雲君。」
尾白は一瞬だけ葉隠を見たが
すぐに豊香に目線を移した
それもそのはず
葉隠は透明人間で
グローブとブーツしか身につけていない
つまり服は着ていないのである
透明人間としては
いいのだろうけど
思春期の女子としては
色々まずいのではないだろうか
とりあえず3人でモニタールームへ移動した
「それではAコンビ対Dコンビによる屋内対人訓練スタート!!!」
スタートと共に爆音が響いた
恐らく爆豪であろう
モニタールームからは
定点カメラでの映像は見れても
音は聞こえない
その後も爆豪の単独プレーで
緑谷は爆豪とバトル
麗日は飯田の待つ核の部屋へ行動した
緑谷と爆豪は幼なじみである
しかし仲がいいとは思えない
昨日の個性把握テストの時みたいに
止めに入る者は近くにはいない
何も無ければいいが・・・
そんな考えは
オールマイトの言葉でかき消された
「爆豪少年!!!殺す気か!?」
その瞬間、モニターに映る爆豪の腕から
目が眩むほどの炎が緑谷を襲った
「じゅ、授業だろ?これ?」
切島の焦る声
女子の悲鳴
揺れる建物
緑谷の安否を確認する
オールマイトの声が響く
モニターには崩れた壁と床
そして崩れた床のすぐ横に横たわる
緑谷の姿があった
「む・・・むちゃくちゃしすぎだろ・・・?」
豊香も己の目に映る光景を疑う
しかし破壊行動をした本人は
その歩みを止めない
その後も爆豪は緑谷への攻撃をやめない
緑谷も個性を使わず
ただ必死に抵抗する
モニタールームでは
爆豪への非難
緑谷への同情
爆豪の戦闘センス
様々な意見が飛び交う
オールマイトも
震える手を握りしめ
モニターを見つめている
「おい。あれ、やばいんじゃねぇの?」
モニタールームで聞こえた声
モニターを見ると
緑谷と爆豪が大声で叫んで
お互いに向かって走り始めた
きっと緑谷も個性を使う
豊香はモニターを見つめる
「双方、それま・・・」
オールマイトが戦闘訓練の終わりを
告げようとした時
それまで爆豪に向かって
振り上げていた緑谷の右腕が
突如天井に向いた
その瞬間、ビルの天井・ガラスを砕き
その勢いは飯田や麗日のいる階
はたまた屋上にまで達した
そして麗日の個性『ゼログラビティ』による
彗星ホームラン攻撃によって飯田に隙が生じ
麗日が核にタッチをして
『ヒーローチーム』の勝利で幕を閉じた