心地よい風が吹くまで
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17、『操支』
ーなぜ知っている?ー
『ガラガラガラ』
今日は少し早めに登校した豊香
一番乗りであろうと思っていたが
教室には先に椅子に座って
外を眺めてる人物がいた
「あ・・・おはよっす。」
「・・・あぁ。」
赤と白のツートンカラーの髪型
彼の左側の目の辺りには火傷のあと
彼の名前は轟 焦凍
豊香と同じ推薦入学者である
「轟、朝早いんだな。」
「・・・あぁ。」
「・・・今日、どんな授業だろうな?楽しみだな?」
「・・・あぁ。」
会話が続かない・・・
今まで男装してきた豊香は
基本、男子と話す機会が多かったため
それなりに男子との会話はできていた
しかし、目の前にいる轟は例外
豊香は会話を諦め
静かにカバンから教科書とノートを出して
勉強を始めた
すると今度は轟の方から豊香に話しかけてきた
「なぁ東雲、お前・・・姉貴か妹はいるか?」
豊香は一瞬
何を言われているのか理解出来なかった
何故姉と妹なんだ?
普通、兄弟はいるか?と聞くだろう
不思議に思いながらも
せっかくの轟からの会話だし
続けてみようと思った
「いや・・・俺は一人っ子だぜ?まぁ姉貴とか妹がいたらいいなぁとか思ったことはあるけど。」
これは豊香の本心である
一人っ子であり
早くに両親(特に母親)を亡くした豊香にとって
気軽に相談ができるのは相澤ぐらいだった
大抵の事は相澤に相談していたが
思春期の豊香にも
相澤には相談できない悩みもあり
そんな時には母や姉、妹がいるといいな
と考えていたことがあった
「そうか。・・・じゃ、お前のような風を操る奴は知っているか?」
はたまた変な質問である
なぜ轟はこんな質問をするのだろうか
謎は深まるばかり
ただ、答えないのも悪い気がして
豊香は答えた
「風を操る・・・この個性はあんまりいないから『操支』の・・・」
『人間しかいないんじゃないのか?』
そう続けるつもりだった
しかしそれは轟の顔を見て止まった
轟は目を真ん丸にして豊香を見つめていた
「お前・・・今『操支』って言ったか?『操支』を知ってるのか?」
やってしまった
つい家族のことを考えていたため
『操支』の名前を言ってしまった
しかも轟はその名前に反応した
確かに昔は有名だった
だがそれはもう過去のこと
今現在でこの名前を知っているのは
ごく一部のプロヒーローと
敵だけである
豊香は万が一のことを考え
いつでも個性を使えるように
机の下で身構えた
「・・・いや・・・珍しい名前だし・・・!昔読んだ雑誌に書いてあったから覚えてたかな?・・・てか、轟はなんで操支を知ってるんだ・・・?」
頼むから・・・
違ってくれ・・・
「いや、俺も昨日親父から聞いただけだ。この学校に操支っていう風を操る個性を持った女の子がいるって。」
「へぇ・・・親父さんから・・・。」
これはいよいよ
やばいかな・・・
豊香の心臓の鼓動が早くなる
「親父さん・・・何も「おはよぉーーーっす!!轟も東雲も早ぇな~。」
豊香の言葉を遮り
切島が勢いよく入ってきた
「お~。おはよー。お前ら早起きだな。」
続いて瀬呂、上鳴
朝から不機嫌MAXの爆豪が入ってきた
彼らの登場で
先程まで話していた轟は
前を向き勉強をし始めた
そして続々と登校するクラスメイトに
挨拶をする豊香であったが
内心、先程の轟との会話が
頭から離れることはなかった
ーなぜ知っている?ー
『ガラガラガラ』
今日は少し早めに登校した豊香
一番乗りであろうと思っていたが
教室には先に椅子に座って
外を眺めてる人物がいた
「あ・・・おはよっす。」
「・・・あぁ。」
赤と白のツートンカラーの髪型
彼の左側の目の辺りには火傷のあと
彼の名前は轟 焦凍
豊香と同じ推薦入学者である
「轟、朝早いんだな。」
「・・・あぁ。」
「・・・今日、どんな授業だろうな?楽しみだな?」
「・・・あぁ。」
会話が続かない・・・
今まで男装してきた豊香は
基本、男子と話す機会が多かったため
それなりに男子との会話はできていた
しかし、目の前にいる轟は例外
豊香は会話を諦め
静かにカバンから教科書とノートを出して
勉強を始めた
すると今度は轟の方から豊香に話しかけてきた
「なぁ東雲、お前・・・姉貴か妹はいるか?」
豊香は一瞬
何を言われているのか理解出来なかった
何故姉と妹なんだ?
普通、兄弟はいるか?と聞くだろう
不思議に思いながらも
せっかくの轟からの会話だし
続けてみようと思った
「いや・・・俺は一人っ子だぜ?まぁ姉貴とか妹がいたらいいなぁとか思ったことはあるけど。」
これは豊香の本心である
一人っ子であり
早くに両親(特に母親)を亡くした豊香にとって
気軽に相談ができるのは相澤ぐらいだった
大抵の事は相澤に相談していたが
思春期の豊香にも
相澤には相談できない悩みもあり
そんな時には母や姉、妹がいるといいな
と考えていたことがあった
「そうか。・・・じゃ、お前のような風を操る奴は知っているか?」
はたまた変な質問である
なぜ轟はこんな質問をするのだろうか
謎は深まるばかり
ただ、答えないのも悪い気がして
豊香は答えた
「風を操る・・・この個性はあんまりいないから『操支』の・・・」
『人間しかいないんじゃないのか?』
そう続けるつもりだった
しかしそれは轟の顔を見て止まった
轟は目を真ん丸にして豊香を見つめていた
「お前・・・今『操支』って言ったか?『操支』を知ってるのか?」
やってしまった
つい家族のことを考えていたため
『操支』の名前を言ってしまった
しかも轟はその名前に反応した
確かに昔は有名だった
だがそれはもう過去のこと
今現在でこの名前を知っているのは
ごく一部のプロヒーローと
敵だけである
豊香は万が一のことを考え
いつでも個性を使えるように
机の下で身構えた
「・・・いや・・・珍しい名前だし・・・!昔読んだ雑誌に書いてあったから覚えてたかな?・・・てか、轟はなんで操支を知ってるんだ・・・?」
頼むから・・・
違ってくれ・・・
「いや、俺も昨日親父から聞いただけだ。この学校に操支っていう風を操る個性を持った女の子がいるって。」
「へぇ・・・親父さんから・・・。」
これはいよいよ
やばいかな・・・
豊香の心臓の鼓動が早くなる
「親父さん・・・何も「おはよぉーーーっす!!轟も東雲も早ぇな~。」
豊香の言葉を遮り
切島が勢いよく入ってきた
「お~。おはよー。お前ら早起きだな。」
続いて瀬呂、上鳴
朝から不機嫌MAXの爆豪が入ってきた
彼らの登場で
先程まで話していた轟は
前を向き勉強をし始めた
そして続々と登校するクラスメイトに
挨拶をする豊香であったが
内心、先程の轟との会話が
頭から離れることはなかった