14、結果発表

ーこんなもんかな？ー







その後
ボールを破壊してしまった豊香は
『ハンドボール投げ』の記録が
『０(ゼロ)』になってしまった
(記録できるボールを壊してしまい、正確な距離が確認できないため)







「じゃぁ、パパっと結果発表。各自、よく確認すること。ちなみに、除籍処分は嘘な。君たちの個性を最大限引き出す合理的虚偽。」








ほとんどの人が
相澤の言葉にひどく驚愕
特に緑谷は完全に燃え尽きていた
(中には嘘だったことに気づいていた人もいた)



「最後に。東雲、お前は学校の備品を壊した罰として、反省文を書いてもらう。放課後生徒指導室まで来い。」




相澤は鋭い目線を豊香に送った後
その場を後にした








「「「東雲、ドンマイ。」」」









いつの間にか
豊香の周りには両手を合わせて
豊香を拝むように佇んでいる
上鳴、切島、瀬呂の姿があった




『 3 東雲 豊』












放課後


教室中が思い思いに動き始める

すぐに片付けを始めて1人で帰る者
クラスの仲間と談笑する者
校内を散策しようとする者
誰かと待ち合わせなのか
携帯を弄りながら座っている者


豊香は
残念ながらどれにも属さない
なぜなら･･･



「お～い、東雲！！これから切島達とメシ行くんだけど、お前も行こうぜ！」



豊香は、またもや肩を組もうとした
上鳴の腕を上手くかわし
軽く手を振りながら
教室のドアに向かって歩いていく


「悪り〜。俺、生徒指導室に行かないと。また今度誘ってくれ～。」


豊香はどことなく
軽やかな足取りだった


「なんか、東雲楽しそうだな。」
「あいつ、反省文書きに行くんだよな？」


荷物を片付けをしていた切島も瀬呂も
去っていった豊香を
不思議そうな目で見ていた