心地よい風が吹くまで
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97、あの時
─ 残念ですね・・・。 ─
遡ること15分前
「豊香!!」
よろよろと歩く豊香
バランスを崩すと
すぐ横にいた爆豪にぶつかる
そして豊香は爆豪を支えに
立ち上がろうとすると
スっと顔を爆豪に近づけ
小さな声で話し始めた
「勝己、頼む。人質と犯人をトイレに連れて、捕獲及び救出してくれ。後は2対2でやろう。」
そう言うと
自身のクラッチバッグから
こっそり爆豪のポケットに
折りたたみナイフと
相澤からもらった操縛布を
忍ばせていった
爆豪は怪しまれないように
顔色を変えることなく
ひたすら頭の中で
シュミレーションをしていく
そして犯人達が
先程の女性スタッフの愚痴に
夢中になっている隙に
爆豪は人質の男に近づいた
「おい・・・。」
少し威圧感のある声であったが
人質の男は一瞬ビクッと驚くと
弱々しい声で返事をした
「今から俺とトイレに行け。トイレに入ったら、1番手前の個室に入って、俺が良いと言うまで身をかがめてろ。」
それだけ言うと
爆豪はすぐ紙織の横に移動する
「チビ、トイレに行くぞ。俺がついてきた犯人をぶっ飛ばすから、お前はそこの野郎と一緒に逃げろ。」
爆豪は端的に話すと
犯人達の方に向き直り
トイレに行きたいと言う
「あ、あの・・・僕も・・・と、トイレに・・・。」
もう1人の人質の男も
爆豪に合わせ
トイレの要求をする
「わ、私も・・・。」
紙織もそっぽを向きながら
同じようにトイレの要求をすると
さっきまで話していた犯人達は
顔を見合わせる
「チッ・・・お前、見張ってこい。」
痩せ型の男は舌打ちをすると
もう一方の小太りの男に
命令をする
この二人の間には上下関係があるのか
小太りの男はその命令に文句は言わず
ため息をついて立ち上がると
ついて来いと言い
3人を披露宴会場から連れて行った
「死ねェェェェ!!」
爆豪は人質の男を先にトイレに進ませ
自身もその後ろについていく
すぐ後ろに犯人がいることを確認すると
振り向きざまに姿勢を低くして
下から男のあごをめがけて
拳を振り上げ爆発させた
「うッッ・・・!!」
急な爆豪の動きに
全く対応できなかった
小太りの男は
まともに爆発をくらい
後ろによろけると
そのままトイレの壁にぶつかり
ズルズルと床に落ちていった
「いいぞ、おっさん。」
爆豪は素早く
床に突っ伏している小太りの男を
操縛布で縛り上げ
奥の個室に押し込めると
手前の個室に隠れる人質に対して
声をかけた
「す、凄いですね・・・。もしや、お若いのにヒーローなのですか?」
人質の男は
恐る恐るトイレのドアを開けると
事が済んでいる状態に
呆気に取られた
「将来NO.1になる男だ。」
爆豪はそう言うと
すぐにトイレを出ていった
人質の男は
小太りの男が入れられた個室を
じっと見つめると
爆豪の後を追いかけた
トイレを出た2人は
入口で紙織と合流すると
今後の流れについて話した
「ここからは俺ら2人で、残りの奴らを片付ける。おっさんとチビはこのまま非常階段から降りて、まずは19階に行け。そこから11階まで行けば、他のヒーローがいる。」
爆豪は豊香から渡された
折りたたみナイフで
人質の男のワイヤーを切った
そして紙織のワイヤーも切ろうと
手を伸ばすと
紙織は勢いよく腕を振り
ワイヤーを切ることを拒んだ
「てめェ・・・何考え「いや!私も残る!!豊香を置いていけない。」」
紙織の目は真っ直ぐに
爆豪をとらえると
すぐに向きを変え
女子トイレの中に
走っていってしまう
「おい!チビ!」
止める爆豪の手も届かず
紙織は女子トイレの中に消えていくと
それを見ていた爆豪は
舌打ちをすと
人質の男に急いで非常階段から逃げろと
指示をした
「残念ですね・・・。」
人質の男はそう呟くと
爆豪に一礼をして
すぐ横にある非常階段へと
入っていった
「・・・クソがッッ。」
爆豪は吐き捨てるように話し
男子トイレの中に戻っていった
─ 残念ですね・・・。 ─
遡ること15分前
「豊香!!」
よろよろと歩く豊香
バランスを崩すと
すぐ横にいた爆豪にぶつかる
そして豊香は爆豪を支えに
立ち上がろうとすると
スっと顔を爆豪に近づけ
小さな声で話し始めた
「勝己、頼む。人質と犯人をトイレに連れて、捕獲及び救出してくれ。後は2対2でやろう。」
そう言うと
自身のクラッチバッグから
こっそり爆豪のポケットに
折りたたみナイフと
相澤からもらった操縛布を
忍ばせていった
爆豪は怪しまれないように
顔色を変えることなく
ひたすら頭の中で
シュミレーションをしていく
そして犯人達が
先程の女性スタッフの愚痴に
夢中になっている隙に
爆豪は人質の男に近づいた
「おい・・・。」
少し威圧感のある声であったが
人質の男は一瞬ビクッと驚くと
弱々しい声で返事をした
「今から俺とトイレに行け。トイレに入ったら、1番手前の個室に入って、俺が良いと言うまで身をかがめてろ。」
それだけ言うと
爆豪はすぐ紙織の横に移動する
「チビ、トイレに行くぞ。俺がついてきた犯人をぶっ飛ばすから、お前はそこの野郎と一緒に逃げろ。」
爆豪は端的に話すと
犯人達の方に向き直り
トイレに行きたいと言う
「あ、あの・・・僕も・・・と、トイレに・・・。」
もう1人の人質の男も
爆豪に合わせ
トイレの要求をする
「わ、私も・・・。」
紙織もそっぽを向きながら
同じようにトイレの要求をすると
さっきまで話していた犯人達は
顔を見合わせる
「チッ・・・お前、見張ってこい。」
痩せ型の男は舌打ちをすると
もう一方の小太りの男に
命令をする
この二人の間には上下関係があるのか
小太りの男はその命令に文句は言わず
ため息をついて立ち上がると
ついて来いと言い
3人を披露宴会場から連れて行った
「死ねェェェェ!!」
爆豪は人質の男を先にトイレに進ませ
自身もその後ろについていく
すぐ後ろに犯人がいることを確認すると
振り向きざまに姿勢を低くして
下から男のあごをめがけて
拳を振り上げ爆発させた
「うッッ・・・!!」
急な爆豪の動きに
全く対応できなかった
小太りの男は
まともに爆発をくらい
後ろによろけると
そのままトイレの壁にぶつかり
ズルズルと床に落ちていった
「いいぞ、おっさん。」
爆豪は素早く
床に突っ伏している小太りの男を
操縛布で縛り上げ
奥の個室に押し込めると
手前の個室に隠れる人質に対して
声をかけた
「す、凄いですね・・・。もしや、お若いのにヒーローなのですか?」
人質の男は
恐る恐るトイレのドアを開けると
事が済んでいる状態に
呆気に取られた
「将来NO.1になる男だ。」
爆豪はそう言うと
すぐにトイレを出ていった
人質の男は
小太りの男が入れられた個室を
じっと見つめると
爆豪の後を追いかけた
トイレを出た2人は
入口で紙織と合流すると
今後の流れについて話した
「ここからは俺ら2人で、残りの奴らを片付ける。おっさんとチビはこのまま非常階段から降りて、まずは19階に行け。そこから11階まで行けば、他のヒーローがいる。」
爆豪は豊香から渡された
折りたたみナイフで
人質の男のワイヤーを切った
そして紙織のワイヤーも切ろうと
手を伸ばすと
紙織は勢いよく腕を振り
ワイヤーを切ることを拒んだ
「てめェ・・・何考え「いや!私も残る!!豊香を置いていけない。」」
紙織の目は真っ直ぐに
爆豪をとらえると
すぐに向きを変え
女子トイレの中に
走っていってしまう
「おい!チビ!」
止める爆豪の手も届かず
紙織は女子トイレの中に消えていくと
それを見ていた爆豪は
舌打ちをすと
人質の男に急いで非常階段から逃げろと
指示をした
「残念ですね・・・。」
人質の男はそう呟くと
爆豪に一礼をして
すぐ横にある非常階段へと
入っていった
「・・・クソがッッ。」
爆豪は吐き捨てるように話し
男子トイレの中に戻っていった