memo

しきうつり、紡ぐ。完結

2024/03/07 00:50
この話は元々、短編として書こうと思っていたお話でした。ゴスフェが好きな夢主がひたすら、ゴスフェに告白する。それが気に入らなかったゴスフェはわざと残酷な殺し方をしたり、夢主を拒絶する。それでも夢主は変わらずに気持ちを伝えてくるから次第にゴスフェも夢主が好きになっていく。だけど、ゴスフェは自分が夢主を好きになっていることを認めたくなくて拒絶するように殺し続ける。…みたいな、救いがない落ちになる予定の短編でした。短編だと二人は結ばれないし、タイトルなんかは『ざまあみろ』ってつけようとしてました。
だけど、書いてる内に普通に純粋で良い子の夢主だったので可哀想になっちゃって救いがある話にしようとした結果、こんな長編になってしまった感じです。最初にずっとそんなやり取りをしていたのはそういった設定からきていたりします。

後はタイトルですかね。
漢字にすると、しきうつりは『色移り(いろうつり)』でそれをわざと『しき』という読み方にしてました。
ストーリーの根底にある二人は対極の存在にあり、本来なら相容れない関係。殺人鬼と一般人の彼女では考え方も、物事の見え方も違うからどうやっても二人は解り合えない。だけど、一緒に居て言葉を交わして関わっていく内に共感できなくても、完全に解り合えなくても、それなとなく相手に寄り添った考え方が出来るようになる。それが好きな相手なら尚更、そうしようと思えるって感じですかね。
ゴスフェに関してはサイコパスな一面があり、サイコパスの人は本質的に相手に同情したり、共感することが出来ないらしいです。相手がどういう状況でどんな心境かも理解は出来るものの、相手と同じように悲しんだり、苦しむみたいなこと出来ない。だからこそ、この話の夢主の考えに寄り添えるようになれることがゴスフェにとっての最大の優しさであり、愛なのかなと思います。
自分の譲れない考えは譲らずに、相手に影響されていく様を『色移り』と表現しました。
後、明確に夢主を日本人としていたので、ちょっと日本風なタイトルにしました。

ゴスフェの考察をする為にシリアルキラーについても調べてみたんですけど、家庭環境とか幼い頃のトラウマとかがなく正常な環境で育ってもシリアルキラーになる人も居るそうです。そういう人達の脳を調べてみると、ほとんどの人が通常の人とは少し脳の作りが違うっていうのがデータに出てるみたいです。生まれもってその脳があるなら、サイコパス気質だったり、シリアルキラーになる可能性が高かったりと抗えないものがあるのかもしれないと考えさせられます。(あくまでもネットで調べた情報であり、ダメなものはダメと思ってます)
ゴスフェの過去の話を読むと、父親があれかもしれないけど、幼い頃から元々そういう気質があるのがわかりますね。色々、考察して調べたりしながら書くのがすごい楽しかったです。

そんなこんなで何とか長編を完結させられて良かったです。更新する度にスキボタンを押してくれた方々、読んで下さった方々、ありがとうございました!!

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