秘密の勝利条件
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噂には聞いていたものの、キラーが2人、サバイバーが8人という特殊な儀式に初めて呼ばれた。通常の儀式でさえ恐がりな私にとっては辛いものなのにキラーが更にもう1人増えるなんてあり得ない。2人のキラーに囲まれたりでもしたら卒倒してしまいそうだ。
そういうこともあり、極力、私は隠密重視で、こそこそと発電機を修理していた。救助はサバイバーが多いから気付くと誰かが行ってくれることがほとんどだった。発電機の修理ペースは決して悪いわけではないのに、キラーのサバイバーをダウンさせるペースがそれを上回っていて状況はあまり良くない。隠密をしてサバイバーを狩るゴーストフェイスと機動力があり、負傷をばら撒きやすい喰種は強かった。後2台修理ができれば通電できそうだったのに、気付いたらサバイバーの数は2人になっていた。こうなると、ハッチを探すしか無くなる。仲間に聞いた話ではハッチとゲートは3つあるとのことだった。マップも広いし、通常よりもハッチから出やすいかもしれない。
だけど、こういうとき、私は積極的に動き回るのが苦手だった。走り回ってハッチを探しているとばったりキラーと出会してしまいそうなのが恐かった。今回もそれは例外ではない。広いマップでもキラーは2人いる。キラーに見つからないようにマップ端に寄って早歩きでハッチを探す。のんびり歩いていてはキラーに先にハッチを閉められてしまう。焦りながら軽く小走りをしたときに近くにいたカラスが驚いて飛び立っていった。私はそれだけでもびっくりして声が出そうになり、慌てて手で口を押さえた。
そのとき、遠くからこっちに向かって何かが飛んで来るのが見えた。遠くからでもわかる赤い赫子。喰種だ。彼は間違いなく、私の方に来てる。さっきカラスが飛んだせいで私の居場所がばれてしまったんだ。私は慌ててどうしようか考えた。今からチェイスポジションに逃げる?…いや、絶対に間に合わない。もしかしたらまだバレてない可能性を考えてじっとしておく?…考えた結果、私はその場にしゃがんでそのまま身を隠すことにした。目が合わないように下を向いていると、突如、ぽんと頭に不思議な重みが乗る。驚いて顔を上げると、真隣に私と同じようにしゃがんでいるゴーストフェイスがいた。
「…ひっ…!?」
あまりにもびっくりし過ぎて声にならない引き攣った声が出た。その拍子に尻もちをついてしまう。それを見てゴーストフェイスは楽しそうに笑った。
「俺がさっきから、隣でずっと君を見てたことに気付かなかった?」
ふるふると首を振る。本当にいつの間に彼が隣に来ていたのかわからない。遠くにいた喰種に気を取られすぎて、もっと近くに居た敵に気付かないなんて。そんなやり取りをしている間に喰種も私の近くまで来ていた。ゴーストフェイスは私の腕を引っ張って無理矢理、立たせる。
「最後の1人だけど、どうする?」
ゴーストフェイスが喰種にそう問う。どうするって何?メメントどうするの話?今からどんな残酷な殺され方をするのか考えるだけで血の気が引く。四肢を切断されて、痛めつけられた上で喰種に食べられてしまったらどうしよう。そんなシーンを想像して身体が震え出す。
「…彼女、恐がってるみたいですし、逃がしてあげません?」
喰種の思いがけない言葉に私はぱっと顔を上げる。幸運なことに目の前に優しいキラーが居た。期待を込めて喰種を見つめると、彼は憐れむような眼差しを向けていた。きっと見るからに震えている私を気に毒に思ったのかもしれない。情けないことだけど、逃がしてもらえるのなら良かったとほっとした。そんな私の気持ちとは裏腹にもう1人は不満そうな声を漏らす。
「逃がす?そんな選択なんて端からないんだけど。君が殺すか、俺が殺すかの話しかしてないよ」
「…まあ、どうせ貴方はそう言うと思ってました」
「怯えてるから逃がすとかしてたら、みんな逃がすことになる」
「それはそうですけど…」
逃げられるかもと希望を見せられてから目の前でこんな話をされるのは辛い。その後も何やら、揉めているのか小声で2人は話をしている間、勝手に涙が流れてきた。どうせ私は痛めつけられて殺される運命だ。ゴーストフェイスのサイコパスっぷりは霧の森では有名だ。泣き顔を隠す為に手で覆っていると、脇腹をつんつんとつつかれている感覚がした。驚いてびくっと身体が反応する。
「ひゃっ…!?」
「反応良すぎて面白いね」
ゴーストフェイスはくつくつと笑いながら今度は頬をつんつんしてきたり、むにっとつねる。なんでこんなことされてるか、わからない。いつ殺されるのかもわからなくて無駄に触れられる度に身構えてしまう。ゴーストフェイスによる急な嫌がらせに耐えていると、別の違和感がしてまた変な声が出る。見ると腰あたりを喰種の赫子がつついていた。いつも赫子に掴まれる感じとは違って戯れているようなソフトタッチなのはわかるけど、それが妙に擽ったくて身体を捩る。すると、逃げられないように赫子で両手を掴まれてしまい、残りの赫子が私の身体を弄るように動く。さっきまで、ただゴーストフェイスが遊んでいる様子を黙って窺っているだけだった喰種も何故か急に参戦してきた。
「あっあっ、…ちょっ、やめて、ください…」
恐くて拒絶する声が出なかったのに、擽ったさと何だか変な気持ちになってきてしまいそうで、やんわりと拒む。
「今すぐ殺されるのと、どっちがいい?」
拒絶した途端にゴーストフェイスは私の顎を掴んで楽しそうにそんな狡い質問をしてくる。恐がりな私が殺される方がいいなんて言える訳がないのに。そんなの…と言いかけると、いきなりゴーストフェイスの指が口の中に突っ込まれる。一瞬、何が起こったのかわからなかった。パニックになっている私なんか気にもとめずに彼の指は私の口内を掻き回すように動き始めた。歯茎や頬の内側をゆっくりと撫で回され、更に敏感な上あごの裏側も刺激される。その感覚にぞくりと身体が震えた。つかの間の快感は更に強引に口の奥まで指を捩じ込まれたことにより、すぐに苦しさに変わった。