F**king bitch!!
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カシャカシャと発電機の修理音が聞こえる。
サバイバーには気付かれないようにゆっくりと音の方に向かって歩いていく。
まだ発電機を修理し始めたばかりで、恐らく修理してるサバイバーは1人だろう。
今のところ、修理が完了している発電機は二台だけだ。サバイバーを吊るペースも悪くはない。今回のサバイバーは全体的にチェイスが得意でもなければ発電意識も高くはない。普通に行けばまず、余裕で全滅が取れる儀式だろう。
発電機の目の前に来れば、サバイバーは何処かに隠れたのか姿が見当たらない。多分、直前で慌てて隠れた可能性が高いだろうからまだ近くを探せば居るかもしれない。
発電機を蹴ると、側にある木の陰などにサバイバーが隠れていないか探した。いくら余裕だとはいえ、あまりここで時間を取られるのも怠いから見付からないならすぐに諦めようと思っていた。
しかし、僅かに草を踏む音が聞こえて、そこに目を向ければサバイバーの姿があった。
俺が走り出したタイミングでサバイバーも自分が見付かったことに気付き、慌てて走り出した。この距離なら確実に仕留められる。確か、コイツは次吊れば最後だったはずだ。
……後、少しでナイフが背中に当たる、そう思ったタイミングで後ろから不思議な声が聞こえてきた。
「あっ、ああ~!居た~!!フ、フランク、助けてー!!」
「はあ?」
後少しだったというのに、その自分を呼ぶ奇妙な声に驚いて思わず振り返ってしまった。足を止めて振り返れば、後ろから半泣き状態で女サバイバーが俺を追い掛けて来ていた。
まず、何でサバイバーが俺を追っているんだという疑問もあれば何で半泣きなのかも謎だった。
普通に儀式を行なっていれば、そんな状況は絶対に訪れないはずだからだ。
どんな理由だか知らないが、向こうは俺に向かってきているのだから不意をついてナイフで刺してやろうかと思った。しかし、あまりにも必死で自分に向かってくるものだから、何故だかそれも違う気がして一端、ナイフをしまった。
「あっ、ううっ、フランク~!!」
どうしたんだ?と聞く間もなく、女は迷いなく俺の胸に飛び込んできた。突然のことに訳もわからずに動揺しながらも何とか落ち着けと自分に言い聞かせる。
「…なっ、何なんだよ?急に」
「あっ、ううっ、おねがいっ…背中、とって…!」
「…は?何言ってんだよ」
半泣き状態なのと何故かパニックになっているようで訳がわからずに聞き返す。
「おねがいっ…はやくっ、ひゃっ、うっ、うごいてるっ…!」
「まっ、待て、一旦落ち着け!ゆっくり説明しろ」
「うっ、背中にっ、むっ、虫がぁ…」
「……ムシ?」
……ムシ…。虫、か…。
コイツ、今更、虫とかで泣きべそかいてるのか?キラーと命懸けの儀式をしてるのに虫って…。虫より恐いヤツ目の前に居るだろ。
内心そんなことを思いつつ、それでも可哀想に思えて背中を見て確認してやれば、虫なんて何処にもついていなかった。
「…おい、大丈夫だ。虫なんてついてねぇよ」
そう宥めてやれば、女はふるふると首を横に振る。
「ちがうっ、中!…服の中にっ、いるの…!!」
「……はあ!?中ぁ!?…なっ、中なんて言われても…」
「おねがいっ…!何でもするからとって…!」
「何でもって……いや、流石に…俺には殺してやるぐらいしか出来ねぇよ」
「殺してもいいけど、虫とってからにしてっ、…わたし、我慢出来ないよっ…」
確かに殺してやれば虫を取るよりは簡単だと思ったけど、この女は今回、1回も吊ってなかった気がする。いくら痛みの方が勝るとしてもこの様子じゃ確かに何も集中出来やしないだろう。
……とはいえ、いくら背中だとしても女の服の中に手を突っ込むのは気が引ける。しかも、何かこの女一々、エロいし。涙目にその発言はやばいだろ。
「…あっ、なら、他の女サバイバーに取ってもらえば良くねぇか?」
「今回、私しか女の子居ないんだもん…!」
「…まじかよ…」
言われて思い出したが、確かにコイツ以外に吊ったサバイバーは男しか居なかった。…つくづくついてない奴だな。
「…うっく、だから、フランクにたのむしかなかったのっ…」
「……他の男サバイバーじゃダメなのか…?」
「そんなこと、恥ずかしくてたのめないよっ…!」
「…俺は良いのかよ!?」
「…だって、他のサバイバーとは毎日顔合わせなきゃいけないけど、フランクとは中々、会う機会ないから…」
「…どんな理屈だよ」
「リクツなんかいいから、はやくっ、…もう、しんじゃいそうっ…」
「俺が殺さない限り死なねぇから大丈夫だ」
正直、断りたかったけど、どう考えても抗うのは無理だと思った。取り敢えず、誰かに見られると嫌だという理由で人気が無い小屋に入った。
「……ほ、本当にいいんだな?」
「…ん、いいから、はやくっ、…」
念の為、最後に確認してからゆっくり、シャツに手を入れる。女の背中に俺の手が触れると、びくっと小さく体が震えた。
「…ひゃっ、フランクの手、つめたいっ…」
「…悪い。少しだけ我慢しろ。…で、今、どこら辺にいるんだ?」
「…えっと、…ブラの辺り…」
「……」
俺はただ真っ当に儀式をこなしていただけだったはずなのに、何でこんなことになってるんだとか色々、思うことはある。だけど、今は虫を取ってやるということ以外考えるべきじゃないと思った。
言われた通り、ブラホック辺りに手を這わせる。
けれど、虫っぽいヤツに触れることはない。
「…ああっ、やだっ、またうごいてるっ…!」
「…はあ?今度はどこ行ったんだ?」
「…あっ、うう、むりっむりっ、今、肩のとこにっ…」
「か、肩って…手、届きずれぇんだけど…」
「それは急いでがんばってよ、はやくしないとっ」