赤髪と白揚羽
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朝、木々の葉の間から鳥の声が聞こえ始めていた。
シャンクスにしては珍しく朝が早いのは、腕の中で眠るミコトが原因なのかもしれない。
すやすやと今だに寝ているミコトの寝顔にシャンクスは微笑した。
安心しきっている様子に、やっぱり手を出さなくて良かったと思う。
ほんの少し惜しいと思う事に苦笑した。
日の光が差してきて、パラソルを明るくした。
(そろそろ……起きるか)
宴で飲んでいた仲間達も太陽に起こされるだろう。
ミコトの髪に顔を寄せて、耳に囁いた。
「ミコト……起きろ」
『……ん……ぅ』
起きたくないミコトは嫌だとばかりに、日差しから隠れようにシャンクスの胸に擦り寄る。
「ミコト……」
再度呼ぶ声にミコトは顔を上げて、重い瞼を開けた。
『シャンクス……』
見つめる顔が優しくて、ミコトはもう一度甘えて寝ようとしてしまう。
『もうちょっと、寝る……』
「駄目だ」
シャンクスは言いながら、閉じようとする瞼にキスを落とす。
「起きないと、困る事になるぞ?」
寝ぼけるミコトは何が? とシャンクスを見る。
分からないという顔に、シャンクスは分からせるために抱きしめる腕を強くした。
途端に目を丸くするミコトに分かったか? と口元を上げた。
「な? このままだと……恥ずかしいぞ~!」
いいのか~? と覗きこむように見れば、ミコトの顔はみるみるうちに赤くなっていく。
『あ……ぅ』
完全に起きたミコトの意味のない言葉に、シャンクスは可笑しいし、可愛いから意地悪したくなった。
「どうすんだ?」
『……え、と……』
「ん?」
尋ねるシャンクスの顔は笑っていて、ミコトは恥ずかしさで目を逸らした。
『……起きる』
「おう! おはよう!」
シャンクスが挨拶してミコトを開放し、身体を起こせば、ミコトもまた起きてちょこんと座る。
『んと……おはよう』
挨拶したきりミコトは気まずそうにシャンクスを窺う。
何でこんな事になっているのかとか、聞きたい事はたくさんあるが、なかなか言えないミコトにシャンクスは笑って、何があったか話す。
「昨日、酒を一気に飲んだお前は速攻で酔って寝た。 それだけだ」
『本当に?』
「んー……ま、何かあったかって事なら——」
『……何?』
「あったけど——大した事じゃねェよ」
気にするなと笑うシャンクスだが、ミコトは気になって仕方ない。
怖ろしい事に全く記憶がないのだ。
酒に酔って記憶がない話は聞いた事はあるが、自分に起きるとは考えた事もなかった。
納得してない様子のミコトにシャンクスが聞く。
「なんも覚えてねェのか?」
『うん……』
やっぱりな……と思うシャンクスはミコトの髪を撫でる。
あの状態の酔った人間が覚えているわけがないのだ。
「話してやってもいいが……お前、恥ずかしくて聞けなくなると思うぞ」
瞬間、ミコトは目を見開く。
一体、自分は何をしたのか。
『ぅ……ごめんなさい』
謝るミコトにシャンクスが驚いた。
何故、そこで謝るのか。
『迷惑かけたみたいで……ごめんなさい』
「…………」
黙りこむシャンクスの顔をミコトは見れなくて俯いた。
ミコトの思考をシャンクスは理解したが、どうしたものかと考える。
何を言ってもミコトは気にしそうだからだ。
「よし……」
『え……?』
頷くとシャンクスはミコトが顔を上げた瞬間に抱きしめた。
(え、え??)
混乱するミコトを余所にシャンクスはニカッと笑うと、一緒にころんと寝ころんだ。
「分かったか? こういう事があった」
真っ赤な顔でミコトは何度も頷く。
『それって——』
言いかけるミコトに構わずシャンクスは 「あ、と……忘れてた」 と呟き、ミコトの頬にチュ! とリップ音を鳴らしキスをした。
「おやすみなさい——て、ミコトがしてくれた」
『!!』
声なき叫びを上げたミコトの目は真ん丸に見開き、頭の中は大混乱だ。
(え……ええええ!! そ、そんな事を!?)
あの場にはレイリーや幹部達がいたのは覚えている。
信じたくないが、本当に起きた事なのだろう。
恥ずかしいし、どこから考えて、何て言っていいのか分からない。
シャンクスは思考が上手く働かないミコトを落ち着かせるように、起き上がらせ、安心させるように笑う。
「ミコトは気にすんなって言っても、気にしそうだな」
『……う、うん』
「これはな——」
シャンクスはミコトの頭にポンと手を置いた。
「兄妹だからいいんだ!」
『!?』
(兄妹でも普通……しないんじゃ……)
微かに眉を寄せるミコトの考えている事がまる分かりのシャンクスは続ける。
「ミコトはおれの故郷の事知ってるか?」
『ううん』
知らないと首を振るミコトに、シャンクスはそうだろ! と笑う。
「お前の世界や、他所の国がどうなのか知らねェが、おれんとこでは家族とキスなんて普通の事だ。 だから、何でもねェ!」
(これで、いけるか……?)
ロジャーに拾われたシャンクスには故郷なんてないが、海賊の嘘は方便だ。
シャンクスは顔の赤さが引いてきた様子のミコトをジッと見る。
『……そうなの?』
「ああ!」
疑り深いミコトにシャンクスは仕方ねェなとフッ……と口元を上げ、唐突に額にキスをする。
ミコトは驚いて、慌てて額を手で触った。
『シャンクス……!』
「別に大丈夫だろ?」
『大丈夫だけど……』
「慣れてねェだけだ」
ミコトに言い切るシャンクスは更に驚く事を言う。
「ミコトもやってみろよ」
途端に赤くなるミコト。
『できないよ……』
「慣れてねェと困んのはミコトだぞ」
シャンクスはミコトの腰を抱き寄せて、またもミコトの頬に触れる。
『シャンクス!』
「言っただろ? 慣れろって」
そう言って、面白がって近づくシャンクスをミコトが焦って押さえる。
『分かった! ……分かったから! ちょ、離れて……!』
緩む腕からミコトは逃れようとするが、シャンクスは逃がす気はないらしい。
困る……と見上げれば、シャンクスは楽しそうな笑みを浮かべている。
「くく……! ミコトはすぐにはムリそうだな」
『うん……』
「じゃ、少しずつ慣らしてけ」
『慣れる……?』
「そうだなァ……まずは——おやすみのホッペにチュウからだな!」
『え!?』
何を言い出すんだとミコトはシャンクスを見た。
「出来んだろ? 昨日したし」
『ぅ……』
記憶がないが、どうやらしたらしい事にミコトはすぐに言葉が出ないし、ミコトにシャンクスを疑うという考えはない。
郷に入っては郷に従えという言葉が脳裏に浮かび、出した答えは——
『うん……頑張る』
「プッ!」
思わずシャンクスは吹き出し、ミコトは何故笑うの!? という顔をした。
こんな突拍子もない話で誤魔化せるとシャンクスは思わなかったし、おやすみの挨拶に何を頑張るのか。
外見通りの年齢に見えてしまうのはミコトが素直な性格だからだろう。
自分を疑わずに信じてしまうミコトが可愛いくて仕方ないシャンクスだ。
(面白ェ……!)
「だな! 頑張れ、ミコト!」
『うん!』
明るいシャンクスの笑顔につられ、ミコトは笑顔になる。
シャンクスはこれから面白くなりそうな事に楽しみだと立ち上がる。
「ミコト、行くぞ! 飯まで散歩でもするぞ」
『はい!』
シャンクスの差し出された手をミコトは見つめる。
そして、大きく優しい手を掴めば、ぎゅ……と握られ、引っ張られて歩くと、パラソルの外は朝日で溢れた。
シャンクスにしては珍しく朝が早いのは、腕の中で眠るミコトが原因なのかもしれない。
すやすやと今だに寝ているミコトの寝顔にシャンクスは微笑した。
安心しきっている様子に、やっぱり手を出さなくて良かったと思う。
ほんの少し惜しいと思う事に苦笑した。
日の光が差してきて、パラソルを明るくした。
(そろそろ……起きるか)
宴で飲んでいた仲間達も太陽に起こされるだろう。
ミコトの髪に顔を寄せて、耳に囁いた。
「ミコト……起きろ」
『……ん……ぅ』
起きたくないミコトは嫌だとばかりに、日差しから隠れようにシャンクスの胸に擦り寄る。
「ミコト……」
再度呼ぶ声にミコトは顔を上げて、重い瞼を開けた。
『シャンクス……』
見つめる顔が優しくて、ミコトはもう一度甘えて寝ようとしてしまう。
『もうちょっと、寝る……』
「駄目だ」
シャンクスは言いながら、閉じようとする瞼にキスを落とす。
「起きないと、困る事になるぞ?」
寝ぼけるミコトは何が? とシャンクスを見る。
分からないという顔に、シャンクスは分からせるために抱きしめる腕を強くした。
途端に目を丸くするミコトに分かったか? と口元を上げた。
「な? このままだと……恥ずかしいぞ~!」
いいのか~? と覗きこむように見れば、ミコトの顔はみるみるうちに赤くなっていく。
『あ……ぅ』
完全に起きたミコトの意味のない言葉に、シャンクスは可笑しいし、可愛いから意地悪したくなった。
「どうすんだ?」
『……え、と……』
「ん?」
尋ねるシャンクスの顔は笑っていて、ミコトは恥ずかしさで目を逸らした。
『……起きる』
「おう! おはよう!」
シャンクスが挨拶してミコトを開放し、身体を起こせば、ミコトもまた起きてちょこんと座る。
『んと……おはよう』
挨拶したきりミコトは気まずそうにシャンクスを窺う。
何でこんな事になっているのかとか、聞きたい事はたくさんあるが、なかなか言えないミコトにシャンクスは笑って、何があったか話す。
「昨日、酒を一気に飲んだお前は速攻で酔って寝た。 それだけだ」
『本当に?』
「んー……ま、何かあったかって事なら——」
『……何?』
「あったけど——大した事じゃねェよ」
気にするなと笑うシャンクスだが、ミコトは気になって仕方ない。
怖ろしい事に全く記憶がないのだ。
酒に酔って記憶がない話は聞いた事はあるが、自分に起きるとは考えた事もなかった。
納得してない様子のミコトにシャンクスが聞く。
「なんも覚えてねェのか?」
『うん……』
やっぱりな……と思うシャンクスはミコトの髪を撫でる。
あの状態の酔った人間が覚えているわけがないのだ。
「話してやってもいいが……お前、恥ずかしくて聞けなくなると思うぞ」
瞬間、ミコトは目を見開く。
一体、自分は何をしたのか。
『ぅ……ごめんなさい』
謝るミコトにシャンクスが驚いた。
何故、そこで謝るのか。
『迷惑かけたみたいで……ごめんなさい』
「…………」
黙りこむシャンクスの顔をミコトは見れなくて俯いた。
ミコトの思考をシャンクスは理解したが、どうしたものかと考える。
何を言ってもミコトは気にしそうだからだ。
「よし……」
『え……?』
頷くとシャンクスはミコトが顔を上げた瞬間に抱きしめた。
(え、え??)
混乱するミコトを余所にシャンクスはニカッと笑うと、一緒にころんと寝ころんだ。
「分かったか? こういう事があった」
真っ赤な顔でミコトは何度も頷く。
『それって——』
言いかけるミコトに構わずシャンクスは 「あ、と……忘れてた」 と呟き、ミコトの頬にチュ! とリップ音を鳴らしキスをした。
「おやすみなさい——て、ミコトがしてくれた」
『!!』
声なき叫びを上げたミコトの目は真ん丸に見開き、頭の中は大混乱だ。
(え……ええええ!! そ、そんな事を!?)
あの場にはレイリーや幹部達がいたのは覚えている。
信じたくないが、本当に起きた事なのだろう。
恥ずかしいし、どこから考えて、何て言っていいのか分からない。
シャンクスは思考が上手く働かないミコトを落ち着かせるように、起き上がらせ、安心させるように笑う。
「ミコトは気にすんなって言っても、気にしそうだな」
『……う、うん』
「これはな——」
シャンクスはミコトの頭にポンと手を置いた。
「兄妹だからいいんだ!」
『!?』
(兄妹でも普通……しないんじゃ……)
微かに眉を寄せるミコトの考えている事がまる分かりのシャンクスは続ける。
「ミコトはおれの故郷の事知ってるか?」
『ううん』
知らないと首を振るミコトに、シャンクスはそうだろ! と笑う。
「お前の世界や、他所の国がどうなのか知らねェが、おれんとこでは家族とキスなんて普通の事だ。 だから、何でもねェ!」
(これで、いけるか……?)
ロジャーに拾われたシャンクスには故郷なんてないが、海賊の嘘は方便だ。
シャンクスは顔の赤さが引いてきた様子のミコトをジッと見る。
『……そうなの?』
「ああ!」
疑り深いミコトにシャンクスは仕方ねェなとフッ……と口元を上げ、唐突に額にキスをする。
ミコトは驚いて、慌てて額を手で触った。
『シャンクス……!』
「別に大丈夫だろ?」
『大丈夫だけど……』
「慣れてねェだけだ」
ミコトに言い切るシャンクスは更に驚く事を言う。
「ミコトもやってみろよ」
途端に赤くなるミコト。
『できないよ……』
「慣れてねェと困んのはミコトだぞ」
シャンクスはミコトの腰を抱き寄せて、またもミコトの頬に触れる。
『シャンクス!』
「言っただろ? 慣れろって」
そう言って、面白がって近づくシャンクスをミコトが焦って押さえる。
『分かった! ……分かったから! ちょ、離れて……!』
緩む腕からミコトは逃れようとするが、シャンクスは逃がす気はないらしい。
困る……と見上げれば、シャンクスは楽しそうな笑みを浮かべている。
「くく……! ミコトはすぐにはムリそうだな」
『うん……』
「じゃ、少しずつ慣らしてけ」
『慣れる……?』
「そうだなァ……まずは——おやすみのホッペにチュウからだな!」
『え!?』
何を言い出すんだとミコトはシャンクスを見た。
「出来んだろ? 昨日したし」
『ぅ……』
記憶がないが、どうやらしたらしい事にミコトはすぐに言葉が出ないし、ミコトにシャンクスを疑うという考えはない。
郷に入っては郷に従えという言葉が脳裏に浮かび、出した答えは——
『うん……頑張る』
「プッ!」
思わずシャンクスは吹き出し、ミコトは何故笑うの!? という顔をした。
こんな突拍子もない話で誤魔化せるとシャンクスは思わなかったし、おやすみの挨拶に何を頑張るのか。
外見通りの年齢に見えてしまうのはミコトが素直な性格だからだろう。
自分を疑わずに信じてしまうミコトが可愛いくて仕方ないシャンクスだ。
(面白ェ……!)
「だな! 頑張れ、ミコト!」
『うん!』
明るいシャンクスの笑顔につられ、ミコトは笑顔になる。
シャンクスはこれから面白くなりそうな事に楽しみだと立ち上がる。
「ミコト、行くぞ! 飯まで散歩でもするぞ」
『はい!』
シャンクスの差し出された手をミコトは見つめる。
そして、大きく優しい手を掴めば、ぎゅ……と握られ、引っ張られて歩くと、パラソルの外は朝日で溢れた。