第八章 海上レストラン・バラティエ
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四人はレストランに戻って、揃ってふぅと一呼吸した。
『ありがとう』 と改めてミコトが三人に礼を言うと、ゼフが扉を開けて出てきた。
「何やってんだ? さっさと店の片付けと仕込みをしやがれ!」
「「はい!!」」 とすぐに返事をしてパティとカルネは取り掛かった。
サンジも仕事に向かおうとするが、その前にミコトの血で汚れた服が目に入って、微かに眉を寄せた。
「ミコトちゃん……傷は大丈夫なのか?」
今更だが、サンジはミコトがミホークに負わされた傷が気になった。
バラティエが襲われて守る事に手一杯だったとはいえ、男として失格だなと反省するサンジだが、ミコトは気にしてない。
『大丈夫だよ! もう痛くないし、血も止まってるよ。 サンジ君こそ怪我は? 手当しようか?』
心配して、逆に心配されてしまったサンジ。
「あ、おれはこんくらい大丈夫さ!」
(レディに心配されるなんて、何やってんだ……おれは。 あいつらの事言えねェな)
サンジが内心で反省していると、ゼフがミコトに声を掛けていた。
「お嬢さん、服を着替えたらいい」
意外すぎる急な言葉に 「『え!?』」 とサンジとミコトの声が揃った。
僅かな思考停止の後に、はっ!? と気づいてサンジが先に叫び、ミコトは尋ねた。
「何言ってんだよ、ジジィ!」
『着替え?』
「そうだ。 そんな血がついたままじゃ気持ち悪ィだろ」
『それは……そうなんですけど、着替えはメリー号にあって、今はなくて——』
「ある」 とゼフの一言にサンジとミコトはポカンと口を開ける。
ミコトは驚いて一瞬分からなくなって目を丸くしていると、サンジがゼフに聞く。
「どこにあるんだよ?」
「倉庫にうちの制服がある。 よければ着替えたらどうだ」
「そりゃ、男モンじゃねェか! ミコトちゃんが着れたとしても大きすぎるだろ」
文句を言うサンジにゼフは溜息をついた。
「女だって、募集で働きにくるかもしれねェだろ、だから用意してある。 ……こっちに来い」
「『!?』」
ミコトが聞いた事もない知らない情報に驚いていると、ゼフが 「こっちだ」 と案内する。
レストランの扉を開けて、ついていくミコトの後ろにサンジも続く。
サンジもまた驚いていた。
(本当にあるのかよ!?)
開店前の準備もしたし、何年も働いていて、倉庫も何度も見ていたのに気づかなかったとミコトを連れていくゼフの背中を見た。
(ジジィ……いつのまに、侮れねェ)
ゼフは二人を連れて倉庫に向かうと、奧の棚の下から箱を取り出す。
サンジはあんな所にと見ていると、ゼフがミコトに制服と靴を渡した。
「サイズはこれでいいだろ」
ミコトは受け取ると 『ありがとうございます』 と礼を言い、そのまま倉庫の扉を閉じて着替える。
倉庫の外で待つサンジは妄想を膨らませる。
「どんなかな……ぐふふふ!」
ニヤつく顔は待つつもりらしく、ゼフが怒鳴った。
「サンジ! てめェはさっさと仕事しろ!」
「ちょっと待つぐれェ、いいだろうが!」
「いいから、行けェ!」 とゼフに蹴られ、追い出されるサンジだが諦めない。
散らかったホールの片付けをし始めて、やれテーブルクロスがない、カトラリーが、椅子がとかこじつけて倉庫の様子を窺いに来た。
(まだかな~)
うきうきしているサンジがゼフに蹴られた時、ガチャ……とドアが開く。
すぐさま、サンジの目は姿を見せたミコトを視界に入れてハートになった。
「ミコトちゃん……! クソ可愛い!」
ミコトは白い長袖のブラウスに、短めの白いタイを金のピンで留め、黒のベストに黒の膝丈のタイトスカートで、黒い靴を履いていた。
なによりもサンジをメロメロにしたのは、スカートの左横前に深く入るスリットだ。
「このまま、この店でおれと働こう!」
ミコトは照れて目を逸らすが、きっぱり断る。
『それは駄目』
サンジはガックリと肩を落とした。
『オーナー、有り難うございます』
「いや。 サイズが合ってよかったな」
『それよりも……』
ミコトはスカートの左側を押さえてゼフに聞く。
『どうしてスカートの左に……こんなスリットが……』
「おれの趣味だ」
ゼフの理由にサンジは心の中で親指を立てた。
(ナイス! ジジイ!)
喜ぶサンジにゼフが溜息をつくとミコトに話す。
「麦わらの小僧なら、サンジの部屋で休ませてる」
いつの間にとサンジはゼフを見ると、ゼフは 「案内してやれ」 とくるりと背中を見せて厨房に向かった。
ミコトはゼフを見送るとサンジに振り向く。
『宝箱、持ってていい?』
「おれが持ってくよ」
『ありがとう』 と笑ったミコトにサンジはどういたしましてと笑った。
サンジとミコトは部屋に入ると、ミコトはルフィの寝るベッドの横にある椅子に腰かけて、顔を見つめた。
宝箱を置いたサンジが声を掛ける。
「ミコトちゃん、なにか飲みモン持ってくるよ」
『うん、ありがとう!』
サンジが部屋を出て珈琲を淹れて戻ると、ミコトは顔を横に伏せて寝ていた。
「……疲れてんだな」
サンジは珈琲をサイドテーブルにそっと置くと、上着を脱いでミコトに掛ける。
デッキに行くと煙草に火をつけて海を眺めた。
すっかり静かになった海。
バラティエは片付けと簡単な補修を終え、遅い昼食の時間を迎えようとしていた。
ルフィが匂いに気づいたのか、目を覚ました。
「帽子っ!」
デッキからサンジが煙草を吸いながら答える。
「あるだろ、そこに……。 目、覚ましたかよ」
「あ……あった」
ルフィはベッドの横で伏して寝ているミコトの姿が目に入って、手を伸ばした時、サンジが振り返り声を掛けた。
「ミコトちゃんが、お前の手当をしたんだぞ」
白い頭に届きそうだった指がビクッとして止まって、何故か思わず手を引っ込める。
一瞬、ルフィは自分の行動に 「ん?」 と視線を横にして、デッキにいるサンジを見た。
「海賊達は?」
「帰ったよ」
「そっか」 と納得するルフィの腹の虫が鳴った。
「腹へったー」
「もう少ししたら昼飯だ」
ミコトが二人の話す気配を感じて目をこすりながら起きた。
『……ルフィ、起きたんだ』
「ああ……あれ? お前、その服どうしたんだ?」
『えっ!? 服は……さっき、着替えたんだよ。 血がついてたから……』
ミコトは着慣れない制服に、なんだか恥ずかしくなった。
というより、ルフィが他人の服を気にするとは思ってもみなくて、言葉が続かない。
戸惑っていると、サンジが煙草を手に持ち二人に近づいた。
「うちの店のウエイトレスの制服だ。 服の替えがねェから、ジジイがミコトちゃんにやったんだ」
「ふーん……」
ルフィは椅子に座るミコトの制服姿を見て一言。
「動きづらそうだな」
やっぱりという反応に、 『……だよね』 と返すミコトの肩にサンジは手を置く。
「ミコトちゃんに似合ってるだろ!」
「服には興味ねェ。 ……それより、あいつらは?」
レディの服を褒めるという発想のないルフィに、サンジは溜息をつくと、ミコトと一緒にギンの伝言を伝えた。
「へーお前にか!?」
「てめェにだよ!」
サンジは怒鳴ると、ルフィの表情にこの数日間の嫌な予感がしてデッキに戻って行く。
「ところでお前……」
「おれはいかねェぞ。 海賊にゃならない……ここでコックを続けるよ。 クソジジイにおれの腕を認めさせるまで……」
「わかった諦める」
ルフィはガックリしているが、腕を伸ばしサンジの首根っこを掴んでいる。
「手が諦めてねェっ!!」
『ふふっ……!』
ミコトは二人が可笑しくて笑う。
サンジはミコトの笑顔から目を逸らして海を見た。
(……クソ)
『ありがとう』 と改めてミコトが三人に礼を言うと、ゼフが扉を開けて出てきた。
「何やってんだ? さっさと店の片付けと仕込みをしやがれ!」
「「はい!!」」 とすぐに返事をしてパティとカルネは取り掛かった。
サンジも仕事に向かおうとするが、その前にミコトの血で汚れた服が目に入って、微かに眉を寄せた。
「ミコトちゃん……傷は大丈夫なのか?」
今更だが、サンジはミコトがミホークに負わされた傷が気になった。
バラティエが襲われて守る事に手一杯だったとはいえ、男として失格だなと反省するサンジだが、ミコトは気にしてない。
『大丈夫だよ! もう痛くないし、血も止まってるよ。 サンジ君こそ怪我は? 手当しようか?』
心配して、逆に心配されてしまったサンジ。
「あ、おれはこんくらい大丈夫さ!」
(レディに心配されるなんて、何やってんだ……おれは。 あいつらの事言えねェな)
サンジが内心で反省していると、ゼフがミコトに声を掛けていた。
「お嬢さん、服を着替えたらいい」
意外すぎる急な言葉に 「『え!?』」 とサンジとミコトの声が揃った。
僅かな思考停止の後に、はっ!? と気づいてサンジが先に叫び、ミコトは尋ねた。
「何言ってんだよ、ジジィ!」
『着替え?』
「そうだ。 そんな血がついたままじゃ気持ち悪ィだろ」
『それは……そうなんですけど、着替えはメリー号にあって、今はなくて——』
「ある」 とゼフの一言にサンジとミコトはポカンと口を開ける。
ミコトは驚いて一瞬分からなくなって目を丸くしていると、サンジがゼフに聞く。
「どこにあるんだよ?」
「倉庫にうちの制服がある。 よければ着替えたらどうだ」
「そりゃ、男モンじゃねェか! ミコトちゃんが着れたとしても大きすぎるだろ」
文句を言うサンジにゼフは溜息をついた。
「女だって、募集で働きにくるかもしれねェだろ、だから用意してある。 ……こっちに来い」
「『!?』」
ミコトが聞いた事もない知らない情報に驚いていると、ゼフが 「こっちだ」 と案内する。
レストランの扉を開けて、ついていくミコトの後ろにサンジも続く。
サンジもまた驚いていた。
(本当にあるのかよ!?)
開店前の準備もしたし、何年も働いていて、倉庫も何度も見ていたのに気づかなかったとミコトを連れていくゼフの背中を見た。
(ジジィ……いつのまに、侮れねェ)
ゼフは二人を連れて倉庫に向かうと、奧の棚の下から箱を取り出す。
サンジはあんな所にと見ていると、ゼフがミコトに制服と靴を渡した。
「サイズはこれでいいだろ」
ミコトは受け取ると 『ありがとうございます』 と礼を言い、そのまま倉庫の扉を閉じて着替える。
倉庫の外で待つサンジは妄想を膨らませる。
「どんなかな……ぐふふふ!」
ニヤつく顔は待つつもりらしく、ゼフが怒鳴った。
「サンジ! てめェはさっさと仕事しろ!」
「ちょっと待つぐれェ、いいだろうが!」
「いいから、行けェ!」 とゼフに蹴られ、追い出されるサンジだが諦めない。
散らかったホールの片付けをし始めて、やれテーブルクロスがない、カトラリーが、椅子がとかこじつけて倉庫の様子を窺いに来た。
(まだかな~)
うきうきしているサンジがゼフに蹴られた時、ガチャ……とドアが開く。
すぐさま、サンジの目は姿を見せたミコトを視界に入れてハートになった。
「ミコトちゃん……! クソ可愛い!」
ミコトは白い長袖のブラウスに、短めの白いタイを金のピンで留め、黒のベストに黒の膝丈のタイトスカートで、黒い靴を履いていた。
なによりもサンジをメロメロにしたのは、スカートの左横前に深く入るスリットだ。
「このまま、この店でおれと働こう!」
ミコトは照れて目を逸らすが、きっぱり断る。
『それは駄目』
サンジはガックリと肩を落とした。
『オーナー、有り難うございます』
「いや。 サイズが合ってよかったな」
『それよりも……』
ミコトはスカートの左側を押さえてゼフに聞く。
『どうしてスカートの左に……こんなスリットが……』
「おれの趣味だ」
ゼフの理由にサンジは心の中で親指を立てた。
(ナイス! ジジイ!)
喜ぶサンジにゼフが溜息をつくとミコトに話す。
「麦わらの小僧なら、サンジの部屋で休ませてる」
いつの間にとサンジはゼフを見ると、ゼフは 「案内してやれ」 とくるりと背中を見せて厨房に向かった。
ミコトはゼフを見送るとサンジに振り向く。
『宝箱、持ってていい?』
「おれが持ってくよ」
『ありがとう』 と笑ったミコトにサンジはどういたしましてと笑った。
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サンジとミコトは部屋に入ると、ミコトはルフィの寝るベッドの横にある椅子に腰かけて、顔を見つめた。
宝箱を置いたサンジが声を掛ける。
「ミコトちゃん、なにか飲みモン持ってくるよ」
『うん、ありがとう!』
サンジが部屋を出て珈琲を淹れて戻ると、ミコトは顔を横に伏せて寝ていた。
「……疲れてんだな」
サンジは珈琲をサイドテーブルにそっと置くと、上着を脱いでミコトに掛ける。
デッキに行くと煙草に火をつけて海を眺めた。
すっかり静かになった海。
バラティエは片付けと簡単な補修を終え、遅い昼食の時間を迎えようとしていた。
ルフィが匂いに気づいたのか、目を覚ました。
「帽子っ!」
デッキからサンジが煙草を吸いながら答える。
「あるだろ、そこに……。 目、覚ましたかよ」
「あ……あった」
ルフィはベッドの横で伏して寝ているミコトの姿が目に入って、手を伸ばした時、サンジが振り返り声を掛けた。
「ミコトちゃんが、お前の手当をしたんだぞ」
白い頭に届きそうだった指がビクッとして止まって、何故か思わず手を引っ込める。
一瞬、ルフィは自分の行動に 「ん?」 と視線を横にして、デッキにいるサンジを見た。
「海賊達は?」
「帰ったよ」
「そっか」 と納得するルフィの腹の虫が鳴った。
「腹へったー」
「もう少ししたら昼飯だ」
ミコトが二人の話す気配を感じて目をこすりながら起きた。
『……ルフィ、起きたんだ』
「ああ……あれ? お前、その服どうしたんだ?」
『えっ!? 服は……さっき、着替えたんだよ。 血がついてたから……』
ミコトは着慣れない制服に、なんだか恥ずかしくなった。
というより、ルフィが他人の服を気にするとは思ってもみなくて、言葉が続かない。
戸惑っていると、サンジが煙草を手に持ち二人に近づいた。
「うちの店のウエイトレスの制服だ。 服の替えがねェから、ジジイがミコトちゃんにやったんだ」
「ふーん……」
ルフィは椅子に座るミコトの制服姿を見て一言。
「動きづらそうだな」
やっぱりという反応に、 『……だよね』 と返すミコトの肩にサンジは手を置く。
「ミコトちゃんに似合ってるだろ!」
「服には興味ねェ。 ……それより、あいつらは?」
レディの服を褒めるという発想のないルフィに、サンジは溜息をつくと、ミコトと一緒にギンの伝言を伝えた。
「へーお前にか!?」
「てめェにだよ!」
サンジは怒鳴ると、ルフィの表情にこの数日間の嫌な予感がしてデッキに戻って行く。
「ところでお前……」
「おれはいかねェぞ。 海賊にゃならない……ここでコックを続けるよ。 クソジジイにおれの腕を認めさせるまで……」
「わかった諦める」
ルフィはガックリしているが、腕を伸ばしサンジの首根っこを掴んでいる。
「手が諦めてねェっ!!」
『ふふっ……!』
ミコトは二人が可笑しくて笑う。
サンジはミコトの笑顔から目を逸らして海を見た。
(……クソ)