第八章 海上レストラン・バラティエ
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バラティエのヒレの床は戦闘のせいで所々壊れていた。
サンジは荒い呼吸でギンと対峙する。
ギンに反撃する体はパールによるダメージで、自身の攻撃にも耐えられないほどボロボロだった。
キレのない蹴りをギンは難なく躱すと、サンジの首を捕え、馬乗りになり抑え込んだ。
「……くそ野郎!」
サンジが呻き、ギンの手は止めを刺すだけという状況でぴたと止まる。
躊躇するギンの心は揺れ、手に力を入れようとして失敗した。
「できません! ドン・クリーク!」
叫んで、号泣するギンにサンジへの敵意はない。
拒否の声にクリークは怒りを露わにして怒鳴りつけたが、ギンには無理だった。
「あんなに人に優しくされたのは生まれて初めてだから、おれには……この人を殺せません……!」
泣いて訴えるギンをクリークは失望と呆れた表情を浮かべて、「フヌケが……」 と肩当てを前に出して狙いを定める。
「がっかりだぜ、総隊長。 腕っぷしも必勝を貫く卑劣さも艦隊随一と見込んだんだがな」
「分かってます。 おれはあんたを裏切るつもりも、今までたってきた事を間違ってるとも思わねェ。あんたの事を尊敬も感謝もしているが……出来ない。 この人だけは殺せねェ……」
涙を流すギンを仰向けに倒れているサンジは黙って見ていた。
ルフィは足に受けた傷からの出血よりもギンとサンジが気になった。
「この船を見逃すわけにはいかねェだろうか……!」
クリークに許しを請うように頼むギンだが、クリークの答えは覆らない。
怒りのままにギンを睨みつけると怒鳴り、脅しでも嘘でもない毒ガス弾 “M・H・5” の発射態勢をとった。
「ガスマスクを捨てろ。 てめェは……もう、おれの一味じゃねェよ」
冷酷なクリークの放った言葉に、ギンは茫然としてマスクを握りしめる。
海賊達がギンを見限った事に信じられないと動揺した。
鬼人と呼ばれる総隊長のギンは何があってもクリークに忠実で、仲間の為に命を惜しまない男だ。
そのギンにクリークは再度命じた。
「マスクを捨てろ!」
「…………」
ギンが手から力が抜けるようにマスクを捨てようとした時、ルフィがさせるか! と発射を妨害しようと折れたマストの上を走る。
「毒ガスなんか撃たせるかァ!」
つかさずクリークは槍を一斉発射したが、ルフィは咄嗟にマストの下を這いずり避けて移動する。
クリークはルフィを海に落とそうと、マストを叩き壊し、更に槍を発射した。
「うわあ!」 と逃げて転がり戻るルフィはギンに叫ぶ。
「くそ! ギン! あんな弱虫の言うことなんて聞くことねェぞ。 今、おれが、ぶっ飛ばしてやるから!」
サンジはルフィの思いに 「お前……」 と呟くがギンは違かった。
「貴様! ドン・クリークを愚弄するな! お前になんて勝てやしねェよ」
叫び返すギンに、サンジは 「目を覚ませ!」 と声を上げるが、ギンは聞かない。
「情に流されたおれがふがいねェんだ。 これは報いだ!」
マスクを海に投げ捨てた直後に、クリークは発射する。
「猛毒ガス弾! “M・H・5” !」
ドウン! とレストランに真っ直ぐ目掛けて飛んだ。
コック達はゼフを連れて店内に逃げ込み、クリークと海賊達はマスクを装着する。
なかには海に潜ったり遠くへ泳いで回避する者もいた。
ルフィは両手を伸ばすと海賊達のマスクを奪い、サンジとギンに投げつけた。
それを見た海賊達は、ルフィに取られまいと海に潜って逃げる。
自分の分を焦って探すルフィの近くにガスマスクが転がってきた。
ルフィが急いで着けた時、クリークが呟いた。
「これが武力」
声に合わせたようにMH5はバラティエに着弾した。
ボシュッ! という音とともにシュー! と辺りはガスの煙と臭いが充満した。
バラティエに向かうミコトの目の前の海には煙が広がっていた。
『あれは……!』
ミコトは水飛沫を上げて急いだ。
煙の中で、ギンがもがくサンジにマスクを無理やり押し付けていた。
「ギン! ……手をどけろ……!」
ガスの煙が徐々に薄れ、バラティエが見え始めた距離に迫るミコトは海に着水してヒレに真っ直ぐ向かう。
ルフィは後ろから聞こえるサンジの声に振り返り、目を見開いた。
真っ青になり血を流して体を震わせているギンの元に、マスクを外して駆け寄る。
「お前! マスクは!? ……まさか、このマスクはお前がくれたのか……」
血を吐きガクン……と後ろに倒れるギン。
「ギン!」
サンジはギンを抱えて支えると、クリークは笑い飛ばした。
「ハッハッハッ、バカな野郎だぜ! たかがメシぐらいで……まァ、バカは死なねェとわからねェか……」
クリークはついさっきまで仲間だった男を平然と笑える卑劣で非情な男だ。
ガクガクと震え、話す事が出来ないギンにサンジは呟く。
「ギン……お前はついて行く男を間違えたらしいぜ……!」
ルフィはギンへの仕打ちに怒り叫ぶ。
「クリーク!」
睨みつけた直後、ミコトが呼んだ。
『ルフィ! サンジ君!』
——まさか!? と聞こえる声に、ルフィとサンジが海を見れば、すぐ側にミコトが来ていた。
ミコトは板に乗ったままヒレに滑りこむように、ルフィとサンジの目の前に現れた。
「あの女は……!」
クリークもミコトの登場に驚きを隠せないでいた。
「ミコト……なんで、ここに?」
ルフィの当然の疑問にミコトは答えながら、ギンの側に駆けつける。
『ゾロとウソップに 「こっちに戻れ!」 って言われて来たの。 ……それより、ギンの介抱しないと!』
「ミコトちゃん……ギンは毒ガスを吸って……」
『うん……。 効くかどうか分からないけど……』
ミコトはギンの側に膝をつくと、ウエストポーチから小瓶を取り出す。
これは念の為に用意していた解毒薬だが、間に合うだろうかとギンの口元に着けた。
『……飲んで』
ギンは震えながらも口を堅く閉じて抵抗した。
こんな目にあって、まだ忠誠をたてようとする様子にサンジが眉間に皺を寄せた。
「……ギン、お前まだ、あいつは……!」
言い聞かせようとするサンジをミコトが無駄だと止めた。
『サンジ君、ちょっと荒療治する』
何を? とサンジが聞き返す前にミコトはギンを仰向けにすると、鼻と口を手で押えた。
ギンが耐えれるわけもなく、苦しくなり口を開けたところに、一気に薬を入れると、ミコトは口を手でふさぎ、更に水を流し込み強引に飲ませた。
『……ごめんね。 ……それから、舌を噛むようなら気絶させるから』
ギンは咳き込みながら、ちょっとじゃない方法にミコトを睨んだ。
サンジもまたミコトの無理やりなやり方に目を丸くした。
(ミコトちゃん、ちょっとどころじゃ……)
気にしてないのはルフィで、ギンの様子を覗きこむとミコトに聞く。
「ミコト、これでギンは大丈夫なのか?」
『分からない……』
眉間を寄せるミコトはクリークの猛毒ガス弾については調べてみたが、分からなかったのだ。
結局、ローグタウンの薬屋の店主のおすすめ “毒ならこれ!” とかいうラベルが貼られた解毒薬を買った。
(大抵の毒に効くから大丈夫とは言ってた……)
心配する三人の耳にクリークの笑い声が響く。
「ウチのカス野郎の為に、ご苦労なこった!」
ルフィは歯を食いしばって怒り、睨み返した。
「カスだと!?」
サンジもクリークを睨みつけ、ミコトは不快そうに眉間を寄せて見た。
サンジは荒い呼吸でギンと対峙する。
ギンに反撃する体はパールによるダメージで、自身の攻撃にも耐えられないほどボロボロだった。
キレのない蹴りをギンは難なく躱すと、サンジの首を捕え、馬乗りになり抑え込んだ。
「……くそ野郎!」
サンジが呻き、ギンの手は止めを刺すだけという状況でぴたと止まる。
躊躇するギンの心は揺れ、手に力を入れようとして失敗した。
「できません! ドン・クリーク!」
叫んで、号泣するギンにサンジへの敵意はない。
拒否の声にクリークは怒りを露わにして怒鳴りつけたが、ギンには無理だった。
「あんなに人に優しくされたのは生まれて初めてだから、おれには……この人を殺せません……!」
泣いて訴えるギンをクリークは失望と呆れた表情を浮かべて、「フヌケが……」 と肩当てを前に出して狙いを定める。
「がっかりだぜ、総隊長。 腕っぷしも必勝を貫く卑劣さも艦隊随一と見込んだんだがな」
「分かってます。 おれはあんたを裏切るつもりも、今までたってきた事を間違ってるとも思わねェ。あんたの事を尊敬も感謝もしているが……出来ない。 この人だけは殺せねェ……」
涙を流すギンを仰向けに倒れているサンジは黙って見ていた。
ルフィは足に受けた傷からの出血よりもギンとサンジが気になった。
「この船を見逃すわけにはいかねェだろうか……!」
クリークに許しを請うように頼むギンだが、クリークの答えは覆らない。
怒りのままにギンを睨みつけると怒鳴り、脅しでも嘘でもない毒ガス弾 “M・H・5” の発射態勢をとった。
「ガスマスクを捨てろ。 てめェは……もう、おれの一味じゃねェよ」
冷酷なクリークの放った言葉に、ギンは茫然としてマスクを握りしめる。
海賊達がギンを見限った事に信じられないと動揺した。
鬼人と呼ばれる総隊長のギンは何があってもクリークに忠実で、仲間の為に命を惜しまない男だ。
そのギンにクリークは再度命じた。
「マスクを捨てろ!」
「…………」
ギンが手から力が抜けるようにマスクを捨てようとした時、ルフィがさせるか! と発射を妨害しようと折れたマストの上を走る。
「毒ガスなんか撃たせるかァ!」
つかさずクリークは槍を一斉発射したが、ルフィは咄嗟にマストの下を這いずり避けて移動する。
クリークはルフィを海に落とそうと、マストを叩き壊し、更に槍を発射した。
「うわあ!」 と逃げて転がり戻るルフィはギンに叫ぶ。
「くそ! ギン! あんな弱虫の言うことなんて聞くことねェぞ。 今、おれが、ぶっ飛ばしてやるから!」
サンジはルフィの思いに 「お前……」 と呟くがギンは違かった。
「貴様! ドン・クリークを愚弄するな! お前になんて勝てやしねェよ」
叫び返すギンに、サンジは 「目を覚ませ!」 と声を上げるが、ギンは聞かない。
「情に流されたおれがふがいねェんだ。 これは報いだ!」
マスクを海に投げ捨てた直後に、クリークは発射する。
「猛毒ガス弾! “M・H・5” !」
ドウン! とレストランに真っ直ぐ目掛けて飛んだ。
コック達はゼフを連れて店内に逃げ込み、クリークと海賊達はマスクを装着する。
なかには海に潜ったり遠くへ泳いで回避する者もいた。
ルフィは両手を伸ばすと海賊達のマスクを奪い、サンジとギンに投げつけた。
それを見た海賊達は、ルフィに取られまいと海に潜って逃げる。
自分の分を焦って探すルフィの近くにガスマスクが転がってきた。
ルフィが急いで着けた時、クリークが呟いた。
「これが武力」
声に合わせたようにMH5はバラティエに着弾した。
ボシュッ! という音とともにシュー! と辺りはガスの煙と臭いが充満した。
バラティエに向かうミコトの目の前の海には煙が広がっていた。
『あれは……!』
ミコトは水飛沫を上げて急いだ。
煙の中で、ギンがもがくサンジにマスクを無理やり押し付けていた。
「ギン! ……手をどけろ……!」
ガスの煙が徐々に薄れ、バラティエが見え始めた距離に迫るミコトは海に着水してヒレに真っ直ぐ向かう。
ルフィは後ろから聞こえるサンジの声に振り返り、目を見開いた。
真っ青になり血を流して体を震わせているギンの元に、マスクを外して駆け寄る。
「お前! マスクは!? ……まさか、このマスクはお前がくれたのか……」
血を吐きガクン……と後ろに倒れるギン。
「ギン!」
サンジはギンを抱えて支えると、クリークは笑い飛ばした。
「ハッハッハッ、バカな野郎だぜ! たかがメシぐらいで……まァ、バカは死なねェとわからねェか……」
クリークはついさっきまで仲間だった男を平然と笑える卑劣で非情な男だ。
ガクガクと震え、話す事が出来ないギンにサンジは呟く。
「ギン……お前はついて行く男を間違えたらしいぜ……!」
ルフィはギンへの仕打ちに怒り叫ぶ。
「クリーク!」
睨みつけた直後、ミコトが呼んだ。
『ルフィ! サンジ君!』
——まさか!? と聞こえる声に、ルフィとサンジが海を見れば、すぐ側にミコトが来ていた。
ミコトは板に乗ったままヒレに滑りこむように、ルフィとサンジの目の前に現れた。
「あの女は……!」
クリークもミコトの登場に驚きを隠せないでいた。
「ミコト……なんで、ここに?」
ルフィの当然の疑問にミコトは答えながら、ギンの側に駆けつける。
『ゾロとウソップに 「こっちに戻れ!」 って言われて来たの。 ……それより、ギンの介抱しないと!』
「ミコトちゃん……ギンは毒ガスを吸って……」
『うん……。 効くかどうか分からないけど……』
ミコトはギンの側に膝をつくと、ウエストポーチから小瓶を取り出す。
これは念の為に用意していた解毒薬だが、間に合うだろうかとギンの口元に着けた。
『……飲んで』
ギンは震えながらも口を堅く閉じて抵抗した。
こんな目にあって、まだ忠誠をたてようとする様子にサンジが眉間に皺を寄せた。
「……ギン、お前まだ、あいつは……!」
言い聞かせようとするサンジをミコトが無駄だと止めた。
『サンジ君、ちょっと荒療治する』
何を? とサンジが聞き返す前にミコトはギンを仰向けにすると、鼻と口を手で押えた。
ギンが耐えれるわけもなく、苦しくなり口を開けたところに、一気に薬を入れると、ミコトは口を手でふさぎ、更に水を流し込み強引に飲ませた。
『……ごめんね。 ……それから、舌を噛むようなら気絶させるから』
ギンは咳き込みながら、ちょっとじゃない方法にミコトを睨んだ。
サンジもまたミコトの無理やりなやり方に目を丸くした。
(ミコトちゃん、ちょっとどころじゃ……)
気にしてないのはルフィで、ギンの様子を覗きこむとミコトに聞く。
「ミコト、これでギンは大丈夫なのか?」
『分からない……』
眉間を寄せるミコトはクリークの猛毒ガス弾については調べてみたが、分からなかったのだ。
結局、ローグタウンの薬屋の店主のおすすめ “毒ならこれ!” とかいうラベルが貼られた解毒薬を買った。
(大抵の毒に効くから大丈夫とは言ってた……)
心配する三人の耳にクリークの笑い声が響く。
「ウチのカス野郎の為に、ご苦労なこった!」
ルフィは歯を食いしばって怒り、睨み返した。
「カスだと!?」
サンジもクリークを睨みつけ、ミコトは不快そうに眉間を寄せて見た。