第八章 海上レストラン・バラティエ
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ゾロはナミとサンジのやりとりに皺を寄せた。
「魔女かてめェは……!」
「あなた達も、じゅうぶん気をつけるのよ」
「なァ……ナミが頼めばあいつ仲間になるんじゃねェのか?」
ウソップが提案するが速攻にナミは断る。
「嫌よ。 忘れないで! 私はあんた達とは手を組んでるの!」
「なんだよ……ケチだな」
ルフィはブスッとすると、視線をそのままミコトに移すと目が合う。
ミコトの顔を見ると呟いた。
「んー……ミコトには無理だしな」
無理だな——とゾロとウソップも同時に頷いた。
『ちょ! ちょっとなんで、納得するの!』
「じゃあ……できんのか?」
ゾロに問われてミコトは 『……うっ』 と言葉を詰まらせる。
そこに、コーヒーを持ってサンジがやって来た。
「どうぞ、プリンセス」
サンジはミコトの前にカップを丁寧に置く。
ミコトがルフィ達の顔を見れば、やってみろという顔でミコトを見ている。
(…う……わかった。 頑張ってみる……!)
『……ありがとう、サンジ君』
ミコトはそう言うとカップを手に取ってコーヒーの香りを感じた。
そして、一口飲みながら考える。
(このコーヒーいい香り。 とりあえず落ち着こう……どうきりだそうかな?)
素顔のミコトは賞金狩りのシロをしている時と違って、色気なんて皆無だ。
シャッキーが教えてはくれていたが、シロではない今のミコトには無理だった。
それに仲間になるサンジに、そもそも色仕掛けなんて出来るわけがない。
(うーん……)
サンジはミコトがコーヒーを飲む様子をジッと見つめていた。
「ミコトちゃんって……ブラックで飲むんだね」
『え!?』
サンジに話し掛けられた途端にミコトは動揺しまくる。
その様子を見て、四人はやっぱり駄目だったかと思った。
『お……おかしい?』
「いや……。 ただ、甘い物が好きそうに見えたから、意外だなって」
『甘い物は好きだよ。 コーヒーは昔、知り合いの人が詳しくて……。 それで、そのまま飲むようになったの。 このコーヒーまろやかな酸味があって美味しい!』
「美味しかったんなら……良かった」
『うん……!』
ミコトはもう一口含むと美味しそうに飲む。
なんだか二人の間に和やかな雰囲気が漂いはじめると、ルフィはじれて我慢できなくなりサンジに頼む。
「お前、仲間になってくれよ!」
「断っただろ」
「嫌だ! よし……! 仲間になったら、ナミやミコトとずーっと一緒に旅が出来るぞ!」
「それは………」
サンジの心は大きく揺らいだ。
何か楽しい事を想像しているのかメロメロ……と笑ってる。
ルフィ達が一斉に、ミコトに向かって目で合図をした——今だ! いけ!
(えっ! 今!?)
ミコトはゴクン……とコーヒーを飲んで覚悟を決める。
『……サンジ君』
サンジは名前を呼ばれ、ハッ……! として妄想から目覚めてミコトを見た。
目が合った瞬間——ミコトは一息で言う。
『私とメリー号に乗って、ずっと……ずっと、ご飯を作ってください。 お願いします!』
「!?」
(な……っ!?)
絶句するサンジをミコトは真っ赤な顔で見つめた。
サンジはもちろんレディ達が大好きで、紳士でいたいし騎士でありたいと思っている。
しかし、遊ぶ相手は駆け引きに慣れているレディを選んでいた。
そのほうが気楽でいられるからだ。
だから、こんなお願いされた事もない。
どう答えていいのか分からないと時間が止まるサンジ。
ルフィとゾロとナミとウソップは心の中で同時に叫ぶ。
((((ミコト! それじゃあ、プロポーズだろ!!))))
さすがのルフィも口を開けて驚いた。
色仕掛けを飛び越えたミコトの発言にゾロは顔を右手で覆うと 「はあ~」 と息を吐き、ウソップは何とも言えない顔で 「ふぅ~」 と両手を軽く上げた。
ナミにも 「はあぁ~」 と大きく溜息をつかれたミコトはハッ!? として混乱した。
『みんな!? え、違う? ナミ!? 間違った?』
慌てるミコトが、もうどうしていいのか分からないという様子に、サンジは自分を取り戻して息をついて優しく声を掛けた。
「ミコトちゃん、大丈夫? 落ち着いて……?」
『……うん』
サンジはミコトが頷いて、落ち着くのを見計らい話す。
「今の話は、すごく魅力的な話だけど……おれは仲間になれない。 おれにはどうしても守りてェモンがある。 だから、ミコトちゃんとは一緒に航海できないんだ……ごめん」
サンジは言葉を選びながら真摯にミコトに答えた。
ミコトもまたサンジに真剣な眼差しを向けた。
『……サンジ君の気持ちは分かった。 でも……それでもルフィの仲間になって欲しい。 みんなと一緒にサンジ君の夢を追いかけて欲しい。 ……私はそう思う』
「おれの夢……」
サンジは夢という言葉にミコトを見つめた。
ミコトの薄茶色の瞳にサンジ自身が映っている。
(おれのことを見ているんだから当然だよな)
サンジはミコトから目が離せなくなった。
自分の心の中を映しだす鏡のようで、大海原を走らせる船の先には何が待っているのだろうかと思いを馳せる。
(おれの夢……。 こいつらと一緒に追いかけて……!)
サンジはミコトの揺らぐ瞳にドキリ! とすると我にかえる。
「………!!」
『サンジ君?』
サンジは窺うミコトから視線をはずすと、申し訳なさそうな顔をして、小さな声で 「ごめん」 ともう一度言って去って行った。
向かった先はレストランの外で、さっきギンを見送ったデッキだ。
煙草を吸いながら海を眺めた。
どこまでも青く広がり繋がってる海。
風に流れる紫煙は夢と過去を思い返させた。
十三年前、サンジは家を捨ててコックになるために客船に乗りこんだ。
客船ではコック見習いをしていたが辛くはなかった。
先輩コック達は優しかったし、思う存分料理の勉強が出来る事が楽しかった。
その客船でサンジは “オールブルー” の事を知り、いつか必ず見つけると夢見たのだ。
そして、サンジとゼフは九年前に最悪の出会いと経験をした。
「オールブルーか……」
呟く声は波と風に消えた。
さて、ギンはというと小舟で “ドン・クリーク” の隠れている島に辿り着いていた。
仲間達は疲労と怪我と空腹で倒れていた。
特に船長の状態は酷く、一人で立ち上がれないような姿にギンの涙は止まらない。
恩を仇で返したくないと目を閉じるが、仲間達の呻き声に耳を塞ぐ事は無理だった。
ギンはドン・クリークと仲間をバラティエに案内することを決めた。
「魔女かてめェは……!」
「あなた達も、じゅうぶん気をつけるのよ」
「なァ……ナミが頼めばあいつ仲間になるんじゃねェのか?」
ウソップが提案するが速攻にナミは断る。
「嫌よ。 忘れないで! 私はあんた達とは手を組んでるの!」
「なんだよ……ケチだな」
ルフィはブスッとすると、視線をそのままミコトに移すと目が合う。
ミコトの顔を見ると呟いた。
「んー……ミコトには無理だしな」
無理だな——とゾロとウソップも同時に頷いた。
『ちょ! ちょっとなんで、納得するの!』
「じゃあ……できんのか?」
ゾロに問われてミコトは 『……うっ』 と言葉を詰まらせる。
そこに、コーヒーを持ってサンジがやって来た。
「どうぞ、プリンセス」
サンジはミコトの前にカップを丁寧に置く。
ミコトがルフィ達の顔を見れば、やってみろという顔でミコトを見ている。
(…う……わかった。 頑張ってみる……!)
『……ありがとう、サンジ君』
ミコトはそう言うとカップを手に取ってコーヒーの香りを感じた。
そして、一口飲みながら考える。
(このコーヒーいい香り。 とりあえず落ち着こう……どうきりだそうかな?)
素顔のミコトは賞金狩りのシロをしている時と違って、色気なんて皆無だ。
シャッキーが教えてはくれていたが、シロではない今のミコトには無理だった。
それに仲間になるサンジに、そもそも色仕掛けなんて出来るわけがない。
(うーん……)
サンジはミコトがコーヒーを飲む様子をジッと見つめていた。
「ミコトちゃんって……ブラックで飲むんだね」
『え!?』
サンジに話し掛けられた途端にミコトは動揺しまくる。
その様子を見て、四人はやっぱり駄目だったかと思った。
『お……おかしい?』
「いや……。 ただ、甘い物が好きそうに見えたから、意外だなって」
『甘い物は好きだよ。 コーヒーは昔、知り合いの人が詳しくて……。 それで、そのまま飲むようになったの。 このコーヒーまろやかな酸味があって美味しい!』
「美味しかったんなら……良かった」
『うん……!』
ミコトはもう一口含むと美味しそうに飲む。
なんだか二人の間に和やかな雰囲気が漂いはじめると、ルフィはじれて我慢できなくなりサンジに頼む。
「お前、仲間になってくれよ!」
「断っただろ」
「嫌だ! よし……! 仲間になったら、ナミやミコトとずーっと一緒に旅が出来るぞ!」
「それは………」
サンジの心は大きく揺らいだ。
何か楽しい事を想像しているのかメロメロ……と笑ってる。
ルフィ達が一斉に、ミコトに向かって目で合図をした——今だ! いけ!
(えっ! 今!?)
ミコトはゴクン……とコーヒーを飲んで覚悟を決める。
『……サンジ君』
サンジは名前を呼ばれ、ハッ……! として妄想から目覚めてミコトを見た。
目が合った瞬間——ミコトは一息で言う。
『私とメリー号に乗って、ずっと……ずっと、ご飯を作ってください。 お願いします!』
「!?」
(な……っ!?)
絶句するサンジをミコトは真っ赤な顔で見つめた。
サンジはもちろんレディ達が大好きで、紳士でいたいし騎士でありたいと思っている。
しかし、遊ぶ相手は駆け引きに慣れているレディを選んでいた。
そのほうが気楽でいられるからだ。
だから、こんなお願いされた事もない。
どう答えていいのか分からないと時間が止まるサンジ。
ルフィとゾロとナミとウソップは心の中で同時に叫ぶ。
((((ミコト! それじゃあ、プロポーズだろ!!))))
さすがのルフィも口を開けて驚いた。
色仕掛けを飛び越えたミコトの発言にゾロは顔を右手で覆うと 「はあ~」 と息を吐き、ウソップは何とも言えない顔で 「ふぅ~」 と両手を軽く上げた。
ナミにも 「はあぁ~」 と大きく溜息をつかれたミコトはハッ!? として混乱した。
『みんな!? え、違う? ナミ!? 間違った?』
慌てるミコトが、もうどうしていいのか分からないという様子に、サンジは自分を取り戻して息をついて優しく声を掛けた。
「ミコトちゃん、大丈夫? 落ち着いて……?」
『……うん』
サンジはミコトが頷いて、落ち着くのを見計らい話す。
「今の話は、すごく魅力的な話だけど……おれは仲間になれない。 おれにはどうしても守りてェモンがある。 だから、ミコトちゃんとは一緒に航海できないんだ……ごめん」
サンジは言葉を選びながら真摯にミコトに答えた。
ミコトもまたサンジに真剣な眼差しを向けた。
『……サンジ君の気持ちは分かった。 でも……それでもルフィの仲間になって欲しい。 みんなと一緒にサンジ君の夢を追いかけて欲しい。 ……私はそう思う』
「おれの夢……」
サンジは夢という言葉にミコトを見つめた。
ミコトの薄茶色の瞳にサンジ自身が映っている。
(おれのことを見ているんだから当然だよな)
サンジはミコトから目が離せなくなった。
自分の心の中を映しだす鏡のようで、大海原を走らせる船の先には何が待っているのだろうかと思いを馳せる。
(おれの夢……。 こいつらと一緒に追いかけて……!)
サンジはミコトの揺らぐ瞳にドキリ! とすると我にかえる。
「………!!」
『サンジ君?』
サンジは窺うミコトから視線をはずすと、申し訳なさそうな顔をして、小さな声で 「ごめん」 ともう一度言って去って行った。
向かった先はレストランの外で、さっきギンを見送ったデッキだ。
煙草を吸いながら海を眺めた。
どこまでも青く広がり繋がってる海。
風に流れる紫煙は夢と過去を思い返させた。
十三年前、サンジは家を捨ててコックになるために客船に乗りこんだ。
客船ではコック見習いをしていたが辛くはなかった。
先輩コック達は優しかったし、思う存分料理の勉強が出来る事が楽しかった。
その客船でサンジは “オールブルー” の事を知り、いつか必ず見つけると夢見たのだ。
そして、サンジとゼフは九年前に最悪の出会いと経験をした。
「オールブルーか……」
呟く声は波と風に消えた。
さて、ギンはというと小舟で “ドン・クリーク” の隠れている島に辿り着いていた。
仲間達は疲労と怪我と空腹で倒れていた。
特に船長の状態は酷く、一人で立ち上がれないような姿にギンの涙は止まらない。
恩を仇で返したくないと目を閉じるが、仲間達の呻き声に耳を塞ぐ事は無理だった。
ギンはドン・クリークと仲間をバラティエに案内することを決めた。