第八章 海上レストラン・バラティエ
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レストランの裏口のデッキでは、ギンが空腹で伏していた。
サンジがギンの前に出来立てのピラフと水を床に置くと、ギンは唾は飲み込み、皿を手に取ると同時にガツガツ! と空腹の胃袋を満たしていった。
「面目ねェ…! こんなに…うめェメシ食ったのは……おれは、はじめてだ…!」
ギンは涙を流しながら、何度も 「面目ねェ…!」 と言いながら食べる。
「クソうめェだろ」
サンジがタバコを咥え、ニヤリと嬉しそうに笑う様子をルフィとウソップは三階の甲板から覗いていた。
「ホントだったな……ルフィ」
「ああ……。 はは…っ」
「何だルフィ?」
「いいーコック、みつけたぞ!」
「まさか? あいつを?」
「ああ、気に入った! あいつがいい……あいつにしよう!」
「……おい!」
ルフィはウソップの止める手を無視して、サンジとギンに声を掛ける。
「よかったなーお前っ! メシ食わして貰えてなー! 死ぬとこだったなー。 はっはっはっ!」
「あァ!?」
サンジとギンが見上げれば、笑顔のルフィとオドオドするウソップがいた。
「おい! コック! お前、仲間になってくれよ! おれの海賊船のコックに!」
ルフィはそう言うと、ぴょんと下に飛び下り、後を追うウソップは手すりをつたい尻餅をついて着地した。
ギンが食べ終わると話をする四人。
サンジは海賊だと言うルフィを見た。
「へェ……お前ら、海賊なのか?」
「ああ、そうだ」
「何でお前らここに?」
「ミコトが教えてくれた。 お前がそいつにメシ食わせてるって、だから見に来た」
「ミコト?」
「おれの仲間だ! そいつが蹴られてるのを止めただろ」
ルフィに指されたギンはすぐに思い出す。
「あの女か。 あんたの仲間だったのか……礼を言わねェとな」
「……あっ! あの、可愛らしい白いレディ。 ミコトさんというのか……名前も素敵だ!」
サンジはどこか遠くを見ていて、目からハートを出していた。
(パティを止めた時の声……可憐だったな。 俯いた姿が迷子の白い小鳥の様で……つい、可哀そうになって、口を挟んじまった。 ……まてよ? こいつの仲間って——)
ルフィがゼフの事をサンジに聞いていたが、サンジは聞いていない。
「彼女は海賊なのか!?」
サンジはウソップに凄い勢いで聞いた。
「え!? ミコトはおれ達の仲間だよ」
「…………」
(海賊なのか……)
黙り込むサンジに、ルフィは声を大きくした。
「おい! おれの話、聞いてんのかよ!」
「あァ! ああ……ジジイのことか。 ここの店主は元々名のある海賊団のコックでな。 クソジジィにとって、このレストランは宝みてェなもんなんだ。 その上、あの男に憧れて集まったコックどもは、全員海賊ばりに血の気の多い奴ばかり……。 海賊も往来するこの場所にゃ、うってつけのメンツなんだけどな」
「ほんと騒がしいもんなーこの店」
「へー……どうりで強そうな奴ばかりだったな」
ルフィとウソップは納得顔で頷き、サンジは煙を吐く。
「まーな、これが日常だ。 最近じゃ海賊とコックの乱闘を見にやってくる客もいる程だ。 おかげで、バイトのウエイター達はビビって全員逃げ出したよ」
「それで店員が少ねェんだ。 まーいいや。 仲間になってくれよ、お前」
「それは、断る。 おれは、この店で働かなきゃいけねェ理由があるんだ」
「いやだ! 断る!」
言い切るルフィを理解出来なくてサンジは戸惑い聞き返した。
「な、何がだ……」
「お前が断ることを、おれは断る! お前はいいコックっだから、一緒に海賊やろう!」
「オイ! ルフィ……無理、言うなよ」
ルフィの強引さをウソップは止めるが、ルフィは聞かない。
「嫌だ」
「お前、おれの言い分を聞けよ……」
サンジが呆れた顔で言えば、そうかとルフィは聞き返す。
「理由って何だ?」
「お前に言う必要はねェ」
「今、聞けっていっただろ!」
「おれが言ってんのは、おれの意見を聞き入れろってことだ! 三枚にオロすぞ、このクソ麦わら野郎!」
「何だと麦わらをバカにすると、ブッ飛ばすぞ! この野郎!」
話が噛み合わない二人は睨み合い、それを止めようと間に入るウソップ。
そこにギンが話に割って入ってきた。
邪魔されたことにルフィとサンジは睨むが、海賊のギンは揉め事には慣れているから意に介さない。
「……すまねェが、おれはクリーク海賊団のギンって者なんだが……あんたも海賊なんだろ? 目的はあんのかい?」
「おれは、ワンピースを目指してる。 “グランドライン” へ入るんだ!」
「コックを探してるくらいだから、あんまり人数揃っちゃいねェんだろ?」
「今、こいつでで六人目だ!」
ルフィはサンジを指差して答えれば、サンジがすぐに否定する。
「何で、おれが入んだよ!」
ギンはルフィを見据えると神妙な顔になり、ウソップはつられて唾を飲み込む。
「“グランドライン” だけはやめときな。 あんた悪い奴じゃなさそうだし、若いんだ……生き急ぐことはねェ」
「なんか “グランドライン” について知ってんのか?」
ルフィに聞き返されると、ギンは頭を抱えて青い顔をした。
思い出したくもない恐怖が頭を過ぎり、汗が出て来る。
「いや、何もしらねェ……。 わからねェ……だからこそ怖いんだ」
ギンの恐れる様に異様さ感じたサンジは呟いた。
「あの、クリークの手下ともあろう者がずいぶん弱気だな」
「クリークって?」
ルフィの疑問にはウソップが得意気に語り、その間にサンジは小舟をギンに用意する。
「おれ様が説明してやろう……。 “首領 ・クリーク” は五十隻の海賊船の船長達を総括する “海賊艦隊” の首領! まさに怪物! 五千人を超える部下を持つと言われているんだぜ。 まっ……おれ様には、八千人の部下……」
「へー、でもおれは行くぞ “グランドライン” !」
「ビシ! ……っておい! おれの話の途中っだろ!」
しばらくすると、小舟の準備を済ませたサンジはギンに声を掛けた。
「ほら、ギンこの舟を使え」
ギンは小舟に乗ると三人に別れを言う。
「じゃあな、ただ忠告はしておきたかったんだ。 後は好きにしな。 他人のおれにあんたの意志を止める権利はねェ。 それと……止めてくれたあんたの仲間に礼を言っといてくれ……ありがとよ」
「おう! ミコトに伝えとく」
「サンジさん、あんたも命の恩人だよ。 あのメシは最高にうまかった! また、食いに来ていいか?」
「いつでも、来いよ」
その時、三階の甲板からゼフの怒鳴り声が聞こえる。
「コラ! 何やってんだ、サンジ!」
「「げっ! おっさん!」」 とルフィとウソップは慌てて三階を見上げれば、ゼフが四人と空になった皿を見下ろす。
「ああ……悪ィな。 怒られるんだろ……。 おれなんかに、ただメシ食わせたから」
申し訳なさそうに話すギンに、サンジは平然な顔をして、皿を海に放り投げた。
パリィン! ボチャーン!
「なーに……怒られる理由と証拠がねェ。 もう捕まんじゃねェぞ、ギン!」
サンジとルフィとウソップはギンを見送る。
ギンは小舟の上で、深く頭を下げてレストランを後にした。
「サンジ! いい加減にしねェか! 客が待ってんぞ!」
ゼフの怒鳴る声に、サンジは 「わかったよ!」 と言うと、ルフィ達に 「じゃあなお前ら」 と片手を上げて厨房に向かう。
「ルフィ、おれ達も戻ろうぜ。 腹へたっよ……おれ」
「よし、そうだな。 まずは腹ごしらえだな!」
サンジがギンの前に出来立てのピラフと水を床に置くと、ギンは唾は飲み込み、皿を手に取ると同時にガツガツ! と空腹の胃袋を満たしていった。
「面目ねェ…! こんなに…うめェメシ食ったのは……おれは、はじめてだ…!」
ギンは涙を流しながら、何度も 「面目ねェ…!」 と言いながら食べる。
「クソうめェだろ」
サンジがタバコを咥え、ニヤリと嬉しそうに笑う様子をルフィとウソップは三階の甲板から覗いていた。
「ホントだったな……ルフィ」
「ああ……。 はは…っ」
「何だルフィ?」
「いいーコック、みつけたぞ!」
「まさか? あいつを?」
「ああ、気に入った! あいつがいい……あいつにしよう!」
「……おい!」
ルフィはウソップの止める手を無視して、サンジとギンに声を掛ける。
「よかったなーお前っ! メシ食わして貰えてなー! 死ぬとこだったなー。 はっはっはっ!」
「あァ!?」
サンジとギンが見上げれば、笑顔のルフィとオドオドするウソップがいた。
「おい! コック! お前、仲間になってくれよ! おれの海賊船のコックに!」
ルフィはそう言うと、ぴょんと下に飛び下り、後を追うウソップは手すりをつたい尻餅をついて着地した。
ギンが食べ終わると話をする四人。
サンジは海賊だと言うルフィを見た。
「へェ……お前ら、海賊なのか?」
「ああ、そうだ」
「何でお前らここに?」
「ミコトが教えてくれた。 お前がそいつにメシ食わせてるって、だから見に来た」
「ミコト?」
「おれの仲間だ! そいつが蹴られてるのを止めただろ」
ルフィに指されたギンはすぐに思い出す。
「あの女か。 あんたの仲間だったのか……礼を言わねェとな」
「……あっ! あの、可愛らしい白いレディ。 ミコトさんというのか……名前も素敵だ!」
サンジはどこか遠くを見ていて、目からハートを出していた。
(パティを止めた時の声……可憐だったな。 俯いた姿が迷子の白い小鳥の様で……つい、可哀そうになって、口を挟んじまった。 ……まてよ? こいつの仲間って——)
ルフィがゼフの事をサンジに聞いていたが、サンジは聞いていない。
「彼女は海賊なのか!?」
サンジはウソップに凄い勢いで聞いた。
「え!? ミコトはおれ達の仲間だよ」
「…………」
(海賊なのか……)
黙り込むサンジに、ルフィは声を大きくした。
「おい! おれの話、聞いてんのかよ!」
「あァ! ああ……ジジイのことか。 ここの店主は元々名のある海賊団のコックでな。 クソジジィにとって、このレストランは宝みてェなもんなんだ。 その上、あの男に憧れて集まったコックどもは、全員海賊ばりに血の気の多い奴ばかり……。 海賊も往来するこの場所にゃ、うってつけのメンツなんだけどな」
「ほんと騒がしいもんなーこの店」
「へー……どうりで強そうな奴ばかりだったな」
ルフィとウソップは納得顔で頷き、サンジは煙を吐く。
「まーな、これが日常だ。 最近じゃ海賊とコックの乱闘を見にやってくる客もいる程だ。 おかげで、バイトのウエイター達はビビって全員逃げ出したよ」
「それで店員が少ねェんだ。 まーいいや。 仲間になってくれよ、お前」
「それは、断る。 おれは、この店で働かなきゃいけねェ理由があるんだ」
「いやだ! 断る!」
言い切るルフィを理解出来なくてサンジは戸惑い聞き返した。
「な、何がだ……」
「お前が断ることを、おれは断る! お前はいいコックっだから、一緒に海賊やろう!」
「オイ! ルフィ……無理、言うなよ」
ルフィの強引さをウソップは止めるが、ルフィは聞かない。
「嫌だ」
「お前、おれの言い分を聞けよ……」
サンジが呆れた顔で言えば、そうかとルフィは聞き返す。
「理由って何だ?」
「お前に言う必要はねェ」
「今、聞けっていっただろ!」
「おれが言ってんのは、おれの意見を聞き入れろってことだ! 三枚にオロすぞ、このクソ麦わら野郎!」
「何だと麦わらをバカにすると、ブッ飛ばすぞ! この野郎!」
話が噛み合わない二人は睨み合い、それを止めようと間に入るウソップ。
そこにギンが話に割って入ってきた。
邪魔されたことにルフィとサンジは睨むが、海賊のギンは揉め事には慣れているから意に介さない。
「……すまねェが、おれはクリーク海賊団のギンって者なんだが……あんたも海賊なんだろ? 目的はあんのかい?」
「おれは、ワンピースを目指してる。 “グランドライン” へ入るんだ!」
「コックを探してるくらいだから、あんまり人数揃っちゃいねェんだろ?」
「今、こいつでで六人目だ!」
ルフィはサンジを指差して答えれば、サンジがすぐに否定する。
「何で、おれが入んだよ!」
ギンはルフィを見据えると神妙な顔になり、ウソップはつられて唾を飲み込む。
「“グランドライン” だけはやめときな。 あんた悪い奴じゃなさそうだし、若いんだ……生き急ぐことはねェ」
「なんか “グランドライン” について知ってんのか?」
ルフィに聞き返されると、ギンは頭を抱えて青い顔をした。
思い出したくもない恐怖が頭を過ぎり、汗が出て来る。
「いや、何もしらねェ……。 わからねェ……だからこそ怖いんだ」
ギンの恐れる様に異様さ感じたサンジは呟いた。
「あの、クリークの手下ともあろう者がずいぶん弱気だな」
「クリークって?」
ルフィの疑問にはウソップが得意気に語り、その間にサンジは小舟をギンに用意する。
「おれ様が説明してやろう……。 “
「へー、でもおれは行くぞ “グランドライン” !」
「ビシ! ……っておい! おれの話の途中っだろ!」
しばらくすると、小舟の準備を済ませたサンジはギンに声を掛けた。
「ほら、ギンこの舟を使え」
ギンは小舟に乗ると三人に別れを言う。
「じゃあな、ただ忠告はしておきたかったんだ。 後は好きにしな。 他人のおれにあんたの意志を止める権利はねェ。 それと……止めてくれたあんたの仲間に礼を言っといてくれ……ありがとよ」
「おう! ミコトに伝えとく」
「サンジさん、あんたも命の恩人だよ。 あのメシは最高にうまかった! また、食いに来ていいか?」
「いつでも、来いよ」
その時、三階の甲板からゼフの怒鳴り声が聞こえる。
「コラ! 何やってんだ、サンジ!」
「「げっ! おっさん!」」 とルフィとウソップは慌てて三階を見上げれば、ゼフが四人と空になった皿を見下ろす。
「ああ……悪ィな。 怒られるんだろ……。 おれなんかに、ただメシ食わせたから」
申し訳なさそうに話すギンに、サンジは平然な顔をして、皿を海に放り投げた。
パリィン! ボチャーン!
「なーに……怒られる理由と証拠がねェ。 もう捕まんじゃねェぞ、ギン!」
サンジとルフィとウソップはギンを見送る。
ギンは小舟の上で、深く頭を下げてレストランを後にした。
「サンジ! いい加減にしねェか! 客が待ってんぞ!」
ゼフの怒鳴る声に、サンジは 「わかったよ!」 と言うと、ルフィ達に 「じゃあなお前ら」 と片手を上げて厨房に向かう。
「ルフィ、おれ達も戻ろうぜ。 腹へたっよ……おれ」
「よし、そうだな。 まずは腹ごしらえだな!」