第七章 赤髪と白揚羽
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シロップ村を出航したゴーイングメリー号の甲板では、楽しい宴会が始まろうとしていた。
ルフィの高らかな声が響く。
「新しい船と仲間に!! 乾杯だーっ!」
ガシャアン!
ジョッキを鳴らして喜ぶルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップの顔をミコトは優しい笑顔を浮かべて見ていた。
ふと、両手でジョッキを持つ左の親指が目に入る。
はめている銀色の指輪はシャンクスから貰った指輪で、なんとなく触れるのが癖になっていた。
ミコトはシャンクスと会ったことを思い出して、青い空を見上げた。
グランドライン後半の海。
ミコトとレイリーは白ひげ海賊団と別れた後、赤髪海賊団の縄張りの海域に来ていた。
シャンクスを探すのに時間が掛かるかと思っていたが、案外すぐに見つかった。
現在、島を目指して、小舟に乗って水飛沫を上げながら海を走る。
一見すると普通の小舟だが、ロギア用に改造してあった。
夕方になる前に島影と停泊する “レッドフォース” の船が見えてきて、二人は島に到着すると周囲を見渡した。
レッドフォースの見張り番の海賊達は当然気づいて、目を凝らしたが、深緑色のフードを深く被る二人の顔は見えない。
警戒する気配をミコトとレイリーは感じて立ち止まる。
ミコトはフードの中で軽く目を閉じて探る。
『……森の奥にある湖で休んでるみたい』
「そうか……。 会うのが楽しみだな。 行くか」
レイリーは目を細めて、白い髭を嬉しそうに触れると、顔を上げた。
「君達! すまないが、船長のところに案内してくれるかね?」
「何の用——!?」 と言いかけて止まったのはミコトとレイリーがフードを脱いだからだ。
長い白髪に仮面をしている女の姿に 「賞金狩り……」 と呟いた。
オレンジの空、緑の森、赤白の巨大パラソルが映る大きな湖。
赤髪海賊団は湖畔で宴会中。
幹部達はパラソルの下に集まっていた。
シャンクスは丁度いい高さの岩に座って飲み、その横にはベン・ベックマンが煙草を咥え紫煙を燻らせていた。
そこに慌てて駆けこんできて、シャンクスの前で転んだのは、報せに来た見張りだ。
「お頭! た、た……大変だ!」
息もつくのもやっとの様子の部下にシャンクスは笑う。
「落ち着け。 どうした?」
ごくん……と唾を飲み込み一息に言う。
「白揚羽がジジイと一緒に来て、お頭に会いたいって……っ!」
一瞬、その場の時が止まる。
ベックマンがシャンクスに視線を向けると、 「ふーん」 と言って、面白そうだな……! とニヤリと楽しそうに口端を上げた。
この笑い方をした後のシャンクスのしでかした事が過るベックマンは苦笑した。
(仕方ない人だ……)
シャンクスは酒を一口飲むと、報せに来た部下に命じた。
「会うから連れて来いよ!」
「はい!」
返事をすると走って森へと消えていく部下の姿をシャンクスは眺めて、空になったジョッキを置いた。
「ちょうど退屈していたとこだし、仮面の下が気になるようなァ? ベック!」
覗き込むようにベックマンを見る目は好奇心でいっぱいだ。
フゥ……と煙を吐き出すベックマンは口元を上げて笑う。
“賞金狩りのシロ” または “白揚羽” と呼ばれる女が筋を通して会いに来る。
話を聞いていた幹部達や海賊達が見てみたいと集まった。
海賊の案内でミコトとレイリーはシャンクスの所に向かった。
日が落ち始める森を抜けて、湖が見えてくる。
海賊達の好奇心やら、警戒や殺気が入り混じった視線を受けても、二人は構わず平然と歩く。
シャンクスは次第に目の前に近づいてくるレイリーの姿に、まさか!? と目を見開いて驚いた。
「レイリー副船長!!」
親しそうにシャンクスが声を掛ける様子に、集まった幹部も海賊達も驚いた。
普段あまり驚かないベックマンもシャンクスの言葉に目を見張る。
(冥王……!? そして……隣にいるのは噂の女か? あれが!?)
シャンクスは座っていた岩から、すくっと立つとレイリーに笑顔で駆け寄った。
再会に嬉しさと懐かしさが込み上げ、レイリーもシャンクスの肩を叩き喜んだ。
「やあ、シャンクス! 久しぶりだな。 元気そうだ!」
シャンクスはすぐに振り返ると声を上げて命令した。
「野郎共! 宴だ!! 酒、持ってこい!」
「おい、待て、話を……! あいかわらずだな」
その様子にレイリーは苦笑してミコトと顔を見合わせた。
『時間はあるから、いいです』
「そうだな。 ではしばらく待つとするか。 私も飲みたいしな」
『はい!』
礼儀正しい子弟関係は出会ってから変わらない。
レイリーはもちろん敬語など不要だと言ったが、ミコトが頑固にも聞かなかった。
教えてもらうのにおかしいと、ケジメはつけたいと言ったからだ。
その理由にレイリーは納得して受け入れたのだった。
ベックマンはそんな二人を観察するように離れた所から見つめていた。
ルフィの高らかな声が響く。
「新しい船と仲間に!! 乾杯だーっ!」
ガシャアン!
ジョッキを鳴らして喜ぶルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップの顔をミコトは優しい笑顔を浮かべて見ていた。
ふと、両手でジョッキを持つ左の親指が目に入る。
はめている銀色の指輪はシャンクスから貰った指輪で、なんとなく触れるのが癖になっていた。
ミコトはシャンクスと会ったことを思い出して、青い空を見上げた。
◇◆◇
グランドライン後半の海。
ミコトとレイリーは白ひげ海賊団と別れた後、赤髪海賊団の縄張りの海域に来ていた。
シャンクスを探すのに時間が掛かるかと思っていたが、案外すぐに見つかった。
現在、島を目指して、小舟に乗って水飛沫を上げながら海を走る。
一見すると普通の小舟だが、ロギア用に改造してあった。
夕方になる前に島影と停泊する “レッドフォース” の船が見えてきて、二人は島に到着すると周囲を見渡した。
レッドフォースの見張り番の海賊達は当然気づいて、目を凝らしたが、深緑色のフードを深く被る二人の顔は見えない。
警戒する気配をミコトとレイリーは感じて立ち止まる。
ミコトはフードの中で軽く目を閉じて探る。
『……森の奥にある湖で休んでるみたい』
「そうか……。 会うのが楽しみだな。 行くか」
レイリーは目を細めて、白い髭を嬉しそうに触れると、顔を上げた。
「君達! すまないが、船長のところに案内してくれるかね?」
「何の用——!?」 と言いかけて止まったのはミコトとレイリーがフードを脱いだからだ。
長い白髪に仮面をしている女の姿に 「賞金狩り……」 と呟いた。
◇◆◇
オレンジの空、緑の森、赤白の巨大パラソルが映る大きな湖。
赤髪海賊団は湖畔で宴会中。
幹部達はパラソルの下に集まっていた。
シャンクスは丁度いい高さの岩に座って飲み、その横にはベン・ベックマンが煙草を咥え紫煙を燻らせていた。
そこに慌てて駆けこんできて、シャンクスの前で転んだのは、報せに来た見張りだ。
「お頭! た、た……大変だ!」
息もつくのもやっとの様子の部下にシャンクスは笑う。
「落ち着け。 どうした?」
ごくん……と唾を飲み込み一息に言う。
「白揚羽がジジイと一緒に来て、お頭に会いたいって……っ!」
一瞬、その場の時が止まる。
ベックマンがシャンクスに視線を向けると、 「ふーん」 と言って、面白そうだな……! とニヤリと楽しそうに口端を上げた。
この笑い方をした後のシャンクスのしでかした事が過るベックマンは苦笑した。
(仕方ない人だ……)
シャンクスは酒を一口飲むと、報せに来た部下に命じた。
「会うから連れて来いよ!」
「はい!」
返事をすると走って森へと消えていく部下の姿をシャンクスは眺めて、空になったジョッキを置いた。
「ちょうど退屈していたとこだし、仮面の下が気になるようなァ? ベック!」
覗き込むようにベックマンを見る目は好奇心でいっぱいだ。
フゥ……と煙を吐き出すベックマンは口元を上げて笑う。
“賞金狩りのシロ” または “白揚羽” と呼ばれる女が筋を通して会いに来る。
話を聞いていた幹部達や海賊達が見てみたいと集まった。
◇◆◇
海賊の案内でミコトとレイリーはシャンクスの所に向かった。
日が落ち始める森を抜けて、湖が見えてくる。
海賊達の好奇心やら、警戒や殺気が入り混じった視線を受けても、二人は構わず平然と歩く。
シャンクスは次第に目の前に近づいてくるレイリーの姿に、まさか!? と目を見開いて驚いた。
「レイリー副船長!!」
親しそうにシャンクスが声を掛ける様子に、集まった幹部も海賊達も驚いた。
普段あまり驚かないベックマンもシャンクスの言葉に目を見張る。
(冥王……!? そして……隣にいるのは噂の女か? あれが!?)
シャンクスは座っていた岩から、すくっと立つとレイリーに笑顔で駆け寄った。
再会に嬉しさと懐かしさが込み上げ、レイリーもシャンクスの肩を叩き喜んだ。
「やあ、シャンクス! 久しぶりだな。 元気そうだ!」
シャンクスはすぐに振り返ると声を上げて命令した。
「野郎共! 宴だ!! 酒、持ってこい!」
「おい、待て、話を……! あいかわらずだな」
その様子にレイリーは苦笑してミコトと顔を見合わせた。
『時間はあるから、いいです』
「そうだな。 ではしばらく待つとするか。 私も飲みたいしな」
『はい!』
礼儀正しい子弟関係は出会ってから変わらない。
レイリーはもちろん敬語など不要だと言ったが、ミコトが頑固にも聞かなかった。
教えてもらうのにおかしいと、ケジメはつけたいと言ったからだ。
その理由にレイリーは納得して受け入れたのだった。
ベックマンはそんな二人を観察するように離れた所から見つめていた。