第六章 シロップ村
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村のメシ屋は食事をする客達で賑わう。
ルフィがどうやら魚を丸ごと食べたようで、涙目で喉に手を突っ込んでいる。
「ふーっとれた!」
「バカだな。 のどを鍛えねェから、魚の骨なんかひっかかるんだ」
『ルフィ、大丈夫?』
ミコトは心配しながらも心の中でゾロの言う事が気になった。
(のどを鍛える……どうやって?)
ナミが呆れたと溜息交じりに綺麗に身だけを食べた骨を見せる。
「あんたらに言っておくけどね、フツー、魚を食べたらこういう形跡が残るもんなのよ」
『ナミ、綺麗に食べるね』
「そうよ、みかんや果物も好きだけど魚も好きなの」
『え!? そうなの?』
「そうよ。 ……何、ミコト?」
ナミは不思議そうにミコトを見る。
何で食べ物の好き嫌いで驚かれるのかが分からなかったからだ。
一方、ミコトもナミの意外な事実に驚いていた。
『それは知らなかったよ』
(そんな事、原作にはなかったよ……)
「当たり前でしょ、ミコトには今初めて言ったんだから」
『そ、そうだよね』
ルフィはゾロに言われた事を実行しようと、喉と顎を同時に鍛えようとバリバリと音を立てて、魚の骨を噛んでいた。
食べ終わると、ゾロと目を合わせた。
「メシは食った。 そろそろ行くか」
「そうだな」
ゾロが頷いた時、メシ屋の扉が開いた。
カヤが店内に入って来て、ルフィ達が無事な事に笑顔を見せた。
「ここにいらしたんですね」
「よう、お嬢様っ」
ルフィ達はカヤに気づくと手を上げて返事をする。
「寝てなくて平気なの?」
ナミはカヤの体を心配した。
「ええ。 私の病気は両親を失った精神的な気落ちが原因だったので……。 ウソップさんにも、ずいぶん励まされたし……。 甘えてばかりいられません」
カヤはルフィ達に嬉しそうな顔で尋ねる。
「それより、みなさん……船が必要なんですよね」
「くれるのか!? 船っ!」
ルフィは椅子から立ちあがり顔を輝かせた。
ウソップは自宅で旅支度をしていた。
ギュウギュウ……とリュックに荷物を詰め込むと、ウソップは疲れてベッドにひっくり返る。
「……ふうっ入った! この家ともお別れだ……!」
天井を見つめて瞼を閉じて、亡き母の微笑みが浮かぶ。
親父と同じ海賊になる事をどう思うだろう。
悲しむだろうか。
それとも、海の戦士になる事を応援してくれるだろうか。
(行ってくる!)
決意して、荷物を背負って家を出ようとするが、扉に引っかかって出れない。
バキッ! バキン!
強引に引っ張ると、扉が物凄い音をたてて壊れ、勢いもそのまま転げ落ちた。
「ぎゃあああ! ああぁぁぁ」
森の中に入り、木に激突。
ウソップは頭から血を流しながら、散らばった荷物を片付ける。
「ふっふっふっ……なんのこれしき。 負けねェぞ……大冒険の序曲ってとこか。 ……望むところだ」
カモメが気持ちよさそうに弧を描く晴れた空は船出日和だ。
波が岩にぶつかる音が響く海岸には、ゴーイングメリー号が停泊していた。
船の前でカヤとメリーがルフィ達を出迎える。
船を見上げて喜ぶルフィ達の横で、嬉しそうに微笑むカヤとメリー。
ゾロは 「へぇ……」 と緩む口元を上げ、ナミは嬉しそうに手を叩いた。
「素敵! キャラベル!」
「うおーっ」 と喜んで飛び上がるルフィに、ミコトは良かったね! と笑った。
メリーが挨拶と昨夜のお礼をして、船の説明をするが、ルフィには分からない。
「あ、だめだめ。 船の説明なら私が聞くわ」
ナミが手を振ってメリーから船の説明を受ける。
ルフィはいずれ仲間になる予定の航海士に任せ、ワクワクしながら船を眺めた。
「いい船だなー!」
『そうだね!』
カヤは喜ぶルフィとミコトを見て微笑した。
「航海に要りそうなものは全て積んでおきましたから」
「ありがとう! ふんだりけったりだな!」
「至れり尽くせりだ。 アホ」
ルフィの言葉にゾロが呆れてツッコむと、ミコトとカヤは顔を見合わせてクスクスと笑った。
和やかな船出の雰囲気だが、ウソップの叫び声が響いた。
何が!? と見上げる坂道から、リュックと一体化したウソップがゴロゴロ……! と転がって来る。
「うわあああ! 止めてくれ!」
何があってそんな事になったのか謎だが、ウソップは転がる。
「ウソップさんっ!」
カヤは真っ青な顔で心配して声をあげるが、ルフィとゾロは冷静だ。
「何やってんだ、あいつ」
「とりあえず止めとくか。 このコースは船に直撃だ」
ゴロゴロ! と勢いよく転がるウソップを ドスウン! と止めたのはルフィとゾロの足。
顔面を足で受け止めるという酷い止め方なのに、ウソップは声を絞り出して礼を言う。
「……わ…わりいな……!」
「「おう」」 とルフィとゾロは止める足を下ろした。
ナミがメリーから船の説明を受け終わる頃には、メリー号へ荷物を運び入れ終わっていた。
ルフィ、ゾロ、ナミ、ミコトはメリー号に乗り込むが、ウソップは自分の用意した小舟で出航しようとしていた。
カヤと笑顔で別れの挨拶を交わすウソップ。
「今度この村に来るときはよ、嘘よりずっと嘘みてェな冒険譚を聞かせてやるよ!」
「うん。 楽しみにしてます」
そして、ウソップはメリー号の甲板にいるルフィを見上げる。
「お前らも元気でな。 また、どっかで会おう」
「なんで?」
「あ? なんでって、お前…愛想のねェ野郎だな……。 これから同じ海賊やるってんだから、そのうち海で会ったり……」
ゾロが顔を出すと甲板を指さした。
「何言ってんだよ。 早く乗れよ」
「え?」
一瞬、何を言われたのかと棒立ちのウソップにルフィは当たり前だろという顔だ。
「おれ達もう仲間だろ」
「え……キャ…! キャプテンはおれだろうな!」
ウソップは喜び飛びあがり、メリー号に乗り込む。
「ばかいえ! おれが船長だ!」
ルフィが速攻で返し、声を上げて手を振った。
「お嬢様っ! 船ありがとなーっ! 出港だ!」
ゾロがメリー号の錨をあげ、帆に風を受けて走り出す。
メリー号はルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ、ミコトを乗せて海に出た。
崖の上で見送るのはたまねぎ、にんじん、ピーマンだ。
ウソップの旅立ちに、寂しい気持ちでいっぱいの三人はあることを思いつく。
海賊団は解散したけど、ウソップの意志は引き継ぐと決めた少年達の顔は晴れ晴れとしていた。
村に駆けて戻ると、息を吸い込み、大きな声で元気に叫ぶ。
「「「海賊が来たぞーっ!」」」
一方、カヤとメリーはいつまでも船を見送る。
見えなくなるまでとカヤは膝を抱えて、どんどん小さくなる船を見つめていた。
「メリー? 嘘をつくのってつらいわ……」
「本当はウソップ君を引き止めたかったことですか?」
メリーは佇み、寂しそうなカヤを見つめてある話をした。
「お嬢様…私、前に村の人から、彼の子供の頃の話を聞いたことがあります」
ウソップが母親の病気を治したくて、元気を出して欲しくてウソを始めた事。
両親がいなくて淋しい思いを埋めるように、ウソをつき叫んでいた事。
そして、そのウソには自分の “願い” が込められているのだと語る。
ずっと言い続けていたら、ウソは真実になる。
泣いているより、ウソみたいな話で笑っていたい。
「彼は同じ境遇に立たされたお嬢様を放ってはおけなかったのでしょう。 今日までの彼の行為に応える為に、あなたは強くならないと……」
カヤは涙を拭いて、綺麗な笑顔を見せた。
「うん…。 メリー、私ね……医者になる」
ルフィがどうやら魚を丸ごと食べたようで、涙目で喉に手を突っ込んでいる。
「ふーっとれた!」
「バカだな。 のどを鍛えねェから、魚の骨なんかひっかかるんだ」
『ルフィ、大丈夫?』
ミコトは心配しながらも心の中でゾロの言う事が気になった。
(のどを鍛える……どうやって?)
ナミが呆れたと溜息交じりに綺麗に身だけを食べた骨を見せる。
「あんたらに言っておくけどね、フツー、魚を食べたらこういう形跡が残るもんなのよ」
『ナミ、綺麗に食べるね』
「そうよ、みかんや果物も好きだけど魚も好きなの」
『え!? そうなの?』
「そうよ。 ……何、ミコト?」
ナミは不思議そうにミコトを見る。
何で食べ物の好き嫌いで驚かれるのかが分からなかったからだ。
一方、ミコトもナミの意外な事実に驚いていた。
『それは知らなかったよ』
(そんな事、原作にはなかったよ……)
「当たり前でしょ、ミコトには今初めて言ったんだから」
『そ、そうだよね』
ルフィはゾロに言われた事を実行しようと、喉と顎を同時に鍛えようとバリバリと音を立てて、魚の骨を噛んでいた。
食べ終わると、ゾロと目を合わせた。
「メシは食った。 そろそろ行くか」
「そうだな」
ゾロが頷いた時、メシ屋の扉が開いた。
カヤが店内に入って来て、ルフィ達が無事な事に笑顔を見せた。
「ここにいらしたんですね」
「よう、お嬢様っ」
ルフィ達はカヤに気づくと手を上げて返事をする。
「寝てなくて平気なの?」
ナミはカヤの体を心配した。
「ええ。 私の病気は両親を失った精神的な気落ちが原因だったので……。 ウソップさんにも、ずいぶん励まされたし……。 甘えてばかりいられません」
カヤはルフィ達に嬉しそうな顔で尋ねる。
「それより、みなさん……船が必要なんですよね」
「くれるのか!? 船っ!」
ルフィは椅子から立ちあがり顔を輝かせた。
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ウソップは自宅で旅支度をしていた。
ギュウギュウ……とリュックに荷物を詰め込むと、ウソップは疲れてベッドにひっくり返る。
「……ふうっ入った! この家ともお別れだ……!」
天井を見つめて瞼を閉じて、亡き母の微笑みが浮かぶ。
親父と同じ海賊になる事をどう思うだろう。
悲しむだろうか。
それとも、海の戦士になる事を応援してくれるだろうか。
(行ってくる!)
決意して、荷物を背負って家を出ようとするが、扉に引っかかって出れない。
バキッ! バキン!
強引に引っ張ると、扉が物凄い音をたてて壊れ、勢いもそのまま転げ落ちた。
「ぎゃあああ! ああぁぁぁ」
森の中に入り、木に激突。
ウソップは頭から血を流しながら、散らばった荷物を片付ける。
「ふっふっふっ……なんのこれしき。 負けねェぞ……大冒険の序曲ってとこか。 ……望むところだ」
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カモメが気持ちよさそうに弧を描く晴れた空は船出日和だ。
波が岩にぶつかる音が響く海岸には、ゴーイングメリー号が停泊していた。
船の前でカヤとメリーがルフィ達を出迎える。
船を見上げて喜ぶルフィ達の横で、嬉しそうに微笑むカヤとメリー。
ゾロは 「へぇ……」 と緩む口元を上げ、ナミは嬉しそうに手を叩いた。
「素敵! キャラベル!」
「うおーっ」 と喜んで飛び上がるルフィに、ミコトは良かったね! と笑った。
メリーが挨拶と昨夜のお礼をして、船の説明をするが、ルフィには分からない。
「あ、だめだめ。 船の説明なら私が聞くわ」
ナミが手を振ってメリーから船の説明を受ける。
ルフィはいずれ仲間になる予定の航海士に任せ、ワクワクしながら船を眺めた。
「いい船だなー!」
『そうだね!』
カヤは喜ぶルフィとミコトを見て微笑した。
「航海に要りそうなものは全て積んでおきましたから」
「ありがとう! ふんだりけったりだな!」
「至れり尽くせりだ。 アホ」
ルフィの言葉にゾロが呆れてツッコむと、ミコトとカヤは顔を見合わせてクスクスと笑った。
和やかな船出の雰囲気だが、ウソップの叫び声が響いた。
何が!? と見上げる坂道から、リュックと一体化したウソップがゴロゴロ……! と転がって来る。
「うわあああ! 止めてくれ!」
何があってそんな事になったのか謎だが、ウソップは転がる。
「ウソップさんっ!」
カヤは真っ青な顔で心配して声をあげるが、ルフィとゾロは冷静だ。
「何やってんだ、あいつ」
「とりあえず止めとくか。 このコースは船に直撃だ」
ゴロゴロ! と勢いよく転がるウソップを ドスウン! と止めたのはルフィとゾロの足。
顔面を足で受け止めるという酷い止め方なのに、ウソップは声を絞り出して礼を言う。
「……わ…わりいな……!」
「「おう」」 とルフィとゾロは止める足を下ろした。
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ナミがメリーから船の説明を受け終わる頃には、メリー号へ荷物を運び入れ終わっていた。
ルフィ、ゾロ、ナミ、ミコトはメリー号に乗り込むが、ウソップは自分の用意した小舟で出航しようとしていた。
カヤと笑顔で別れの挨拶を交わすウソップ。
「今度この村に来るときはよ、嘘よりずっと嘘みてェな冒険譚を聞かせてやるよ!」
「うん。 楽しみにしてます」
そして、ウソップはメリー号の甲板にいるルフィを見上げる。
「お前らも元気でな。 また、どっかで会おう」
「なんで?」
「あ? なんでって、お前…愛想のねェ野郎だな……。 これから同じ海賊やるってんだから、そのうち海で会ったり……」
ゾロが顔を出すと甲板を指さした。
「何言ってんだよ。 早く乗れよ」
「え?」
一瞬、何を言われたのかと棒立ちのウソップにルフィは当たり前だろという顔だ。
「おれ達もう仲間だろ」
「え……キャ…! キャプテンはおれだろうな!」
ウソップは喜び飛びあがり、メリー号に乗り込む。
「ばかいえ! おれが船長だ!」
ルフィが速攻で返し、声を上げて手を振った。
「お嬢様っ! 船ありがとなーっ! 出港だ!」
ゾロがメリー号の錨をあげ、帆に風を受けて走り出す。
メリー号はルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ、ミコトを乗せて海に出た。
崖の上で見送るのはたまねぎ、にんじん、ピーマンだ。
ウソップの旅立ちに、寂しい気持ちでいっぱいの三人はあることを思いつく。
海賊団は解散したけど、ウソップの意志は引き継ぐと決めた少年達の顔は晴れ晴れとしていた。
村に駆けて戻ると、息を吸い込み、大きな声で元気に叫ぶ。
「「「海賊が来たぞーっ!」」」
一方、カヤとメリーはいつまでも船を見送る。
見えなくなるまでとカヤは膝を抱えて、どんどん小さくなる船を見つめていた。
「メリー? 嘘をつくのってつらいわ……」
「本当はウソップ君を引き止めたかったことですか?」
メリーは佇み、寂しそうなカヤを見つめてある話をした。
「お嬢様…私、前に村の人から、彼の子供の頃の話を聞いたことがあります」
ウソップが母親の病気を治したくて、元気を出して欲しくてウソを始めた事。
両親がいなくて淋しい思いを埋めるように、ウソをつき叫んでいた事。
そして、そのウソには自分の “願い” が込められているのだと語る。
ずっと言い続けていたら、ウソは真実になる。
泣いているより、ウソみたいな話で笑っていたい。
「彼は同じ境遇に立たされたお嬢様を放ってはおけなかったのでしょう。 今日までの彼の行為に応える為に、あなたは強くならないと……」
カヤは涙を拭いて、綺麗な笑顔を見せた。
「うん…。 メリー、私ね……医者になる」