第六章 シロップ村
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
北の海岸。
“杓子” を使わせまいとルフィがクロにしがみついて離れないでいた。
海賊達はクロが倒れれば自分たちの命が助かると思ったのかルフィを応援し始める。
敵になったり味方になったりと忙しい海賊達だ。
ルフィはもがくクロに頭突きを喰らわせると、後ろにいる海賊達におもいっきり首を伸ばして言い放つ。
「フン! お前らに応援される筋はねェ! 潰してやるから覚悟しろ!」
ルフィ首は伸びるだけ反動するゴムの力も強大になる。
「ゴムゴムの……」
「おれの計画は絶対に狂わない!」
クロは喘ぐように主張するが、ルフィは止まらない。
「鐘!」
叫びながらルフィの頭が物凄い反動で戻ってくる。
ガゴオオオン! と激突したクロの眼鏡はひしゃげて宙に飛び、体は一回転してうつ伏せに倒れた。
ルフィは着地すると意識を失ったクロを見下ろした。
海賊達は唖然として、クロに勝利したルフィを見つめた。
「や、やりやがった……。 あの “百計のクロ” を潰しやがった! てめェは一体……何なんだ!?」
「モンキー・D・ルフィ! 名前を捨てて海から逃げるような海賊に、おれが敗けるか! 海賊が名前を捨てる時は死ぬ時だけで充分だ!」
残った海賊達を見て笑う。
「おれの名前を一生憶えてろ! おれは海賊王になる男だ!」
ルフィはクロを掴むと、海賊達に投げ飛ばして叫んだ。
「持って帰れ! もう二度と来るな!」
海賊達は壊れたベザン・ブラック号に一目散に乗って逃げ去った。
見届けるルフィがふらっ……と倒れ込むのをナミが支える。
「おつかれ様っ」
ルフィが疲れて寝ころぶ横にナミは宝を抱えて座った。
「さっき、何怒ってたの?」
「おれは、あいつら嫌いだ。 間違ってる……!」
「海賊なんだから、当たり前じゃない」
「肉がくいてェ……!」
「コイツは……」
話を聞く気のないルフィに、呆れかえるナミは殴ってやりたいと思ったがしなかった。
傷だらけのルフィは頑張って勝ったのだ——ウソップの誇りと村を守る為に。
ナミが拳の力を抜くと、ミコトの呼ぶ声が聞こえた。
『ルフィ! ナミ!』
ルフィはガバッ! と起き上がり振り向く。
手を振りながらウソップとやって来るミコトの姿が見えた。
「ミコト! わる執事はぶっ飛ばしたぞ!」
『やったね! ルフィ!』
満面の笑顔でミコトは応え、ウソップも叫び返す。
「おれも催眠術師を倒したぜ!」
なにやら坂道が賑やかになってきたと、ゾロも起き出した。
「終わったのか……おっ! みんな無事じゃねェか!」
ゾロはルフィ達がいる坂に飛び下りた。
ルフィ、ゾロ、ナミ、ミコトと集まる顔にウソップは感謝でいっぱいの表情を浮かべる。
「お前達がいなかったら、村は守りきれなかった」
「何言ってやがんだ。 お前が何もしなきゃ、おれは動かなかったぜ」
ゾロは崖下に寄りかかって笑った。
「おれも」
『私も』
続けてルフィとミコトが頷くと、ナミが気を使う必要ないと言う。
「どおでもいいじゃない、そんな事。 宝が手に入ったんだし!」
地面に置かれる袋にルフィとゾロはナミの見事な火事場泥棒ぷりに無言になるが、ミコトは違うようだ。
『さすがナミ!』
「でしょ!」
微笑み合うが、ナミは宝に不満があった。
「ただ、ちょっと宝の質が——」
文句を言うナミを遮って、ウソップが 「聞いてくれ……」 と声を掛けた。
「おれは、この機会に一つ……ハラに決めたことがある」
覚悟を決めたウソップをルフィ、ゾロ、ナミ、ミコトは見つめた。
ウソップは森でカヤ達にした話を四人に頼むと、ウソップ海賊団の待つ原っぱに向かった。
ゾロは見えなくなったウソップから視線をルフィに移す。
「……どうすんだ船長?」
『……ルフィ』
ミコトも窺うが、ルフィは立ち上がると坂道を歩く。
「……メシ! メシ食いに行こう」
村のメシ屋に向かうルフィにミコトは黙ってついていく。
「確かにハラは減ったな……」
呟くゾロも後に続き、ナミは 「私は宝を置いたら、行くわ」 と言って三人を見送った。
村に向かう道を歩くのはルフィ、ゾロ、ミコト。
ゾロがふと思い出したように口を開いた。
「そういえば……。 ミコトはどうしてこっちの海岸のこと分かったんだ?」
『ん? ああっと……それは、水の能力を使ったんだよ』
「……?」
ルフィは何の話か分からない様子で首を傾げる。
『水って空気中にもあるし、地面にもあるでしょう? そこから情報を集めることができるの。 場所にもよるけど結構な範囲で探索できるんだ……って聞いてる? 二人とも!』
聞いといて、話を聞かないルフィとゾロ。
「ああ、不思議能力だな」
「……そうだな」
せっかく説明しても遠くを眺める二人に 『もう!』 と言うミコトに 「悪ぃ、悪ぃ」 とルフィは謝った。
「だから、ゾロがミコトに言われて、こっちに来てたのか」
「ああ」
「じゃあ、もしかして!」
ルフィは閃いた! と顔を輝かせミコトに尋ねる。
「離れ離れになった大渦の時もそうか!?」
『うん、そうだよ。 近くに島がないか探したよ』
「へー、便利だな」 とゾロは頷いて 「大渦……って何だよ?」 と聞いた。
「ああ、まだゾロに会う前の話だ——」
ルフィはゾロに大渦の時の話を笑いながらした。
「……樽って。 お前らバカだろ……」
瞬間、怒るルフィと落ち込むミコト。
「ムカッ! おれを樽に入れたのはミコトだ!」
『!?』
(ゾロにバカって言われた……)
肩を落とすミコトの隣で、ルフィとゾロは言い合いをしたりと、メシ屋につくまで三人は賑やかに道を歩いた。
チュンチュンと雀が鳴く朝の七時。
先に村に戻っていたカヤとたまねぎ達はシロップ村がいつも通りの朝ではないと感じた。
ウソップの声が聞こえない村はどこか元気がないようにみえる。
ピーマン、にんじん、たまねぎはカヤと別れて、それぞれの家に帰ると怒られたが嬉しかった。
村を守ったという誇りは彼らをひとまわり成長させた。
屋敷に戻ったカヤは驚いていた。
いつもと同じ朝の匂いがしたからだ。
メリーが紅茶を入れ、朝食の準備を済ませて微笑していた。
まるで、昨夜の血の匂いなどなかったようだった。
「メリー……。 これは……」
「おかえりなさいませ、お嬢様。 ミコトさんに言われまして」
メリーはウソップが望むこと “いつも通りの朝” の話をした。
「ウソップさん……ミコトさん」
カヤは出そうになる涙を拭くとウソップとの “秘密” の話をメリーにもした。
「私はウソップさんがいいと言うならそうするの」
「わかりました……! 私も口を合せましょう」
そして、思い出したようにメリーが口を開く。
「お嬢様……。 あの方たちは確か……ふ…」
カヤはクスクスと可愛らしい声で笑う。
「メリー、私も同じことを考えてたの」
原っぱにはウソップ、ピーマン、にんじん、たまねぎの四人が集まっていた。
ウソップはクロネコ海賊団の戦いを称え、五年前のウソップ海賊団の結成時の話をしてから笑顔で言う。
「そこで唐突だが、おれは一人で海へ出ようと思う! 本物の海賊になるんだ!」
三人は信じられない顔でウソップを見つめる。
「「「キャプテン…?」」」
「理由は一つ! 海賊旗がおれを呼んでいるからだ!」
驚く三人はウソップとの思い出が次々と浮かび、別れたくないと反対した。
しかし、ウソップの決心は固い。
「お前らの野望は何だ!」
にんじんは 「酒場を経営することです!」 、ピーマンは 「大工の棟梁になることです!」 、たまねぎは 「小説家になることです!」 と声を上げて、ハッ!? として気づく。
ウソップはキャプテンらしく目で頷き、大声で告げた。
「それぞれの野望の火をたやすことなく、己の道をつき進むことをここに誓え!」
四人は傷だらけの顔に涙と鼻水でぐしゃぐしゃになって宣言した。
「今日限りをもってウソップ海賊団を解散する!」
“杓子” を使わせまいとルフィがクロにしがみついて離れないでいた。
海賊達はクロが倒れれば自分たちの命が助かると思ったのかルフィを応援し始める。
敵になったり味方になったりと忙しい海賊達だ。
ルフィはもがくクロに頭突きを喰らわせると、後ろにいる海賊達におもいっきり首を伸ばして言い放つ。
「フン! お前らに応援される筋はねェ! 潰してやるから覚悟しろ!」
ルフィ首は伸びるだけ反動するゴムの力も強大になる。
「ゴムゴムの……」
「おれの計画は絶対に狂わない!」
クロは喘ぐように主張するが、ルフィは止まらない。
「鐘!」
叫びながらルフィの頭が物凄い反動で戻ってくる。
ガゴオオオン! と激突したクロの眼鏡はひしゃげて宙に飛び、体は一回転してうつ伏せに倒れた。
ルフィは着地すると意識を失ったクロを見下ろした。
海賊達は唖然として、クロに勝利したルフィを見つめた。
「や、やりやがった……。 あの “百計のクロ” を潰しやがった! てめェは一体……何なんだ!?」
「モンキー・D・ルフィ! 名前を捨てて海から逃げるような海賊に、おれが敗けるか! 海賊が名前を捨てる時は死ぬ時だけで充分だ!」
残った海賊達を見て笑う。
「おれの名前を一生憶えてろ! おれは海賊王になる男だ!」
ルフィはクロを掴むと、海賊達に投げ飛ばして叫んだ。
「持って帰れ! もう二度と来るな!」
海賊達は壊れたベザン・ブラック号に一目散に乗って逃げ去った。
見届けるルフィがふらっ……と倒れ込むのをナミが支える。
「おつかれ様っ」
ルフィが疲れて寝ころぶ横にナミは宝を抱えて座った。
「さっき、何怒ってたの?」
「おれは、あいつら嫌いだ。 間違ってる……!」
「海賊なんだから、当たり前じゃない」
「肉がくいてェ……!」
「コイツは……」
話を聞く気のないルフィに、呆れかえるナミは殴ってやりたいと思ったがしなかった。
傷だらけのルフィは頑張って勝ったのだ——ウソップの誇りと村を守る為に。
ナミが拳の力を抜くと、ミコトの呼ぶ声が聞こえた。
『ルフィ! ナミ!』
ルフィはガバッ! と起き上がり振り向く。
手を振りながらウソップとやって来るミコトの姿が見えた。
「ミコト! わる執事はぶっ飛ばしたぞ!」
『やったね! ルフィ!』
満面の笑顔でミコトは応え、ウソップも叫び返す。
「おれも催眠術師を倒したぜ!」
なにやら坂道が賑やかになってきたと、ゾロも起き出した。
「終わったのか……おっ! みんな無事じゃねェか!」
ゾロはルフィ達がいる坂に飛び下りた。
ルフィ、ゾロ、ナミ、ミコトと集まる顔にウソップは感謝でいっぱいの表情を浮かべる。
「お前達がいなかったら、村は守りきれなかった」
「何言ってやがんだ。 お前が何もしなきゃ、おれは動かなかったぜ」
ゾロは崖下に寄りかかって笑った。
「おれも」
『私も』
続けてルフィとミコトが頷くと、ナミが気を使う必要ないと言う。
「どおでもいいじゃない、そんな事。 宝が手に入ったんだし!」
地面に置かれる袋にルフィとゾロはナミの見事な火事場泥棒ぷりに無言になるが、ミコトは違うようだ。
『さすがナミ!』
「でしょ!」
微笑み合うが、ナミは宝に不満があった。
「ただ、ちょっと宝の質が——」
文句を言うナミを遮って、ウソップが 「聞いてくれ……」 と声を掛けた。
「おれは、この機会に一つ……ハラに決めたことがある」
覚悟を決めたウソップをルフィ、ゾロ、ナミ、ミコトは見つめた。
ウソップは森でカヤ達にした話を四人に頼むと、ウソップ海賊団の待つ原っぱに向かった。
ゾロは見えなくなったウソップから視線をルフィに移す。
「……どうすんだ船長?」
『……ルフィ』
ミコトも窺うが、ルフィは立ち上がると坂道を歩く。
「……メシ! メシ食いに行こう」
村のメシ屋に向かうルフィにミコトは黙ってついていく。
「確かにハラは減ったな……」
呟くゾロも後に続き、ナミは 「私は宝を置いたら、行くわ」 と言って三人を見送った。
村に向かう道を歩くのはルフィ、ゾロ、ミコト。
ゾロがふと思い出したように口を開いた。
「そういえば……。 ミコトはどうしてこっちの海岸のこと分かったんだ?」
『ん? ああっと……それは、水の能力を使ったんだよ』
「……?」
ルフィは何の話か分からない様子で首を傾げる。
『水って空気中にもあるし、地面にもあるでしょう? そこから情報を集めることができるの。 場所にもよるけど結構な範囲で探索できるんだ……って聞いてる? 二人とも!』
聞いといて、話を聞かないルフィとゾロ。
「ああ、不思議能力だな」
「……そうだな」
せっかく説明しても遠くを眺める二人に 『もう!』 と言うミコトに 「悪ぃ、悪ぃ」 とルフィは謝った。
「だから、ゾロがミコトに言われて、こっちに来てたのか」
「ああ」
「じゃあ、もしかして!」
ルフィは閃いた! と顔を輝かせミコトに尋ねる。
「離れ離れになった大渦の時もそうか!?」
『うん、そうだよ。 近くに島がないか探したよ』
「へー、便利だな」 とゾロは頷いて 「大渦……って何だよ?」 と聞いた。
「ああ、まだゾロに会う前の話だ——」
ルフィはゾロに大渦の時の話を笑いながらした。
「……樽って。 お前らバカだろ……」
瞬間、怒るルフィと落ち込むミコト。
「ムカッ! おれを樽に入れたのはミコトだ!」
『!?』
(ゾロにバカって言われた……)
肩を落とすミコトの隣で、ルフィとゾロは言い合いをしたりと、メシ屋につくまで三人は賑やかに道を歩いた。
◇◆◇
チュンチュンと雀が鳴く朝の七時。
先に村に戻っていたカヤとたまねぎ達はシロップ村がいつも通りの朝ではないと感じた。
ウソップの声が聞こえない村はどこか元気がないようにみえる。
ピーマン、にんじん、たまねぎはカヤと別れて、それぞれの家に帰ると怒られたが嬉しかった。
村を守ったという誇りは彼らをひとまわり成長させた。
屋敷に戻ったカヤは驚いていた。
いつもと同じ朝の匂いがしたからだ。
メリーが紅茶を入れ、朝食の準備を済ませて微笑していた。
まるで、昨夜の血の匂いなどなかったようだった。
「メリー……。 これは……」
「おかえりなさいませ、お嬢様。 ミコトさんに言われまして」
メリーはウソップが望むこと “いつも通りの朝” の話をした。
「ウソップさん……ミコトさん」
カヤは出そうになる涙を拭くとウソップとの “秘密” の話をメリーにもした。
「私はウソップさんがいいと言うならそうするの」
「わかりました……! 私も口を合せましょう」
そして、思い出したようにメリーが口を開く。
「お嬢様……。 あの方たちは確か……ふ…」
カヤはクスクスと可愛らしい声で笑う。
「メリー、私も同じことを考えてたの」
◇◆◇
原っぱにはウソップ、ピーマン、にんじん、たまねぎの四人が集まっていた。
ウソップはクロネコ海賊団の戦いを称え、五年前のウソップ海賊団の結成時の話をしてから笑顔で言う。
「そこで唐突だが、おれは一人で海へ出ようと思う! 本物の海賊になるんだ!」
三人は信じられない顔でウソップを見つめる。
「「「キャプテン…?」」」
「理由は一つ! 海賊旗がおれを呼んでいるからだ!」
驚く三人はウソップとの思い出が次々と浮かび、別れたくないと反対した。
しかし、ウソップの決心は固い。
「お前らの野望は何だ!」
にんじんは 「酒場を経営することです!」 、ピーマンは 「大工の棟梁になることです!」 、たまねぎは 「小説家になることです!」 と声を上げて、ハッ!? として気づく。
ウソップはキャプテンらしく目で頷き、大声で告げた。
「それぞれの野望の火をたやすことなく、己の道をつき進むことをここに誓え!」
四人は傷だらけの顔に涙と鼻水でぐしゃぐしゃになって宣言した。
「今日限りをもってウソップ海賊団を解散する!」