第六章 シロップ村
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北の海岸。
海賊達はルフィの予想外の悪魔の実の能力に慌てふためいていた。
しかし、ジャンゴが一喝した。
「いいか、おれ達はこんな所でグズグズやってるヒマはねェ。 相手が強けりゃ、こっちも強くなるまでだ……!」
ジャンゴはチャクラムを取り出すとユラユラと振り始めた。
「さァ、この輪をじっと見ろ……! ワン・ツー・ジャンゴでお前らは強くなる」
ルフィとウソップはジャンゴが催眠術師だとは知らない。
「何やってんだ、あいつら」
「……さァな」
不思議そうに見る二人にナミが話した。
「催眠術よ、きっと……! 思い込みで強くなろうとしてんの! ばっかみたい!」
ジャンゴの催眠術の成果か、海賊達はよろよろ立ち上がりはじめる。
「だんだん強くなる。 坂も上れる……ワーン・ツー・ジャンゴ!」
——ウオオオオオ!
突如、海賊達が一斉に雄叫びをあげた。
物凄い勢いで油まみれの坂を駆け上がって来る姿に、ナミとウソップは驚いて慌てた。
「ちょっ!? うそ…っ、あんなにフラフラだったのに!」
「ぎゃあああ! どうすんだよ!」
ジャンゴが命じる。
「行けっ! 邪魔する奴らはひねり潰せ!」
ナミとウソップは坂の上へ急いで逃げるが、何故かルフィは黙って突っ立ていた。
——が突然、ルフィは大声を上げた。
「うおおおお!」
何事かと、後ろを振り向くナミとウソップはまさかと目を疑う。
「な…なんて単純なの……。 人の催眠にかかるなんて……」
「……あいつ」
ルフィは目の前に迫る海賊達に負けじと叫ぶ。
「うおおおお! ゴムゴムの “銃乱打” ガトリング!」
ゴムの反動によって出来た無数の腕と拳で海賊達を襲い、更に大きく息を吸ったルフィ。
「ゴムゴムの風船!」
膨らんだまま、坂を転がり、残った海賊達をなぎ倒していく。
催眠ルフィが止まらない事に、ナミとウソップは不安を感じた。
「……おい、あいつ何する気だ?」
「……わかんないわよ」
「うおおおお!」
勢いのまま転がる風船ルフィはベザン・ブラック号の船首に衝突して終わりにはならない。
暴れたりないのか、叫びながら、ひびが入った船首を掴んだ。
そして、あろうことかバキバキ! と、力任せに黒猫をもぎ取った。
有り得ない事が続き過ぎて、逃げ出す海賊達をルフィは船首を持ったまま追いかける。
海賊達は両手を上げて叫んだ。
「船長! 何とかして下さいーっ!」
ジャンゴは素早くチャクラムを取り出すと、ルフィに向かって催眠術を掛ける。
「ワン・ツー・ジャンゴで眠くなれっ! ワーン・ツー・ジャンゴ!」
直後、ルフィは眠った。
「………スースー」
掴んでいた船首がルフィを下敷きにするように重たい音を立てて倒れる。
ドス~ン!
土埃や木片があたりに飛び散った。
ナミやウソップの近くまで飛んでくる木片に、二人は危うく当たりそうになった。
「きゃあっ!」
「うおっ!」
ギリギリで横に飛んで避ける。
ザクッ!
地面に突き刺さった木片を見て、ナミとウソップはフー……と息をついたのだった。
ミコトはというと、クロとすれ違う事なく屋敷の門に辿り着き、静まり返る屋敷へと入って行った。
一方、カヤは悪夢にうなされて起きた。
ガウンを羽織り、部屋を出て、クラハドールを探していたが、人の気配のなさに異変を感じた。
どうしたのだろうかと、執事室の扉を開けるとメリーが血だらけで倒れている姿が目に入る。
「メリーっ!」
名前を呼び、メリーの体を揺すると、血を吐きながら意識を取り戻した。
「お嬢様——」
そして、クラハドールが海賊だった事やウソップが勇敢にも真実を言っていた事を話した。
「私……! 彼に何てことを……」
カヤの目からは後悔する涙が溢れ、止まらない。
メリーが重い体を壁に寄りかけた時、……コンコン! と扉を叩く音がした。
二人が振り返ると戸口に白い影。
『おじゃまします。 私、クサナギ・ミコトと言います』
その頃のゾロはというと、森の中で叫びながら走っていた。
「くっそーっ……。 真っ直ぐじゃねぇのかよ! 北は!?」
あちこち視線を泳がせるが、それらしい道は見つからない。
迷うゾロがひたすら走る先は北の海岸に続いていた。
土煙が落ち着くと、海賊達の無残な姿が現れ、ナミが息をついた。
「なんか、ほぼ全滅って感じするわね」
「ああ! ……っとそんな事よりあいつが船首の下敷きに……大丈夫かよ!?」
ウソップは頷くが、ルフィの現状を見て心配した。
「大丈夫よ! ルフィなら」
ナミはウソップに笑った。
ジャンゴはこの惨状をどうしたものかと見つめて考えていた。
気持ち良さそうに眠るルフィを憎らしげに睨む。
「やってくれたぜ……このガキ! これじゃあ計画も何もねェ……。 キャプテン・クロにこんなもん見られちまったら、こいつらだけじゃねェ……おれ達まで皆殺しだ!!」
坂道の油はルフィが転がり、更に土埃のおかげでなくなっていた。
「野郎共、起きろ! 坂道は通れるようになった! あとはあのガキ二人だけだ! ひねり潰せ!」
ジャンゴの命令に海賊達は立ち上がり、ナミとウソップに襲い掛かる。
向かってくる海賊達に、ウソップはナミを前に出す。
「よし……ブチのめせ! おれが援護する!」
「な…? 何で私が! ムリに決まってんでしょ。 私は弱いのよ!」
「おれだって……足がガクガクだぞ! ほら!」
差し迫る状況にも関わらず、弱い自慢をする二人。
近付いてくる海賊を見て、ナミが文句を言う。
「だから、ミコトと一緒が良かったのよ! もう!」
目と鼻の先の海賊達にナミとウソップが同時に 「「きたーっ!」」 と叫ぶ。
ウソップがそうだ! と思いつき、 「これを!」 と素早くまきびしを取り出した。
ナミと急いで、ばら撒いたのが、寸でのとこで間に合った。
海賊達がまきびしを踏んで次々、叫び声を上げて、足が止まる。
その隙にウソップが間髪いれずに攻撃した。
「今だ、必殺! “鉛星”っ」
ナミは善戦するウソップに任せて逃げようとしたが出来なかった。
「あっ!」
「どうした!」
「まきびしが後ろにも!」
「あほか! お前、まいたんだろ!」
しくしく泣くナミにツッコむウソップ。
緊急事態なのに、何故か緊張感が感じられない。
海賊がウソップに殴りかかる。
ゴキッ! ドサッ!
頭から血を流して倒れたウソップの横を通り過ぎようとする海賊。
ここを突破されたら、村が襲われてしまう。
ウソップは海賊の腰を掴み、止めようと踏ん張った。
「お前らを通す訳にはいかねェ…! おれは、いつも通りウソをついただけなんだから! 村ではいつも通りの一日が始まるだけなんだから!」
引きずられながらも絶対に行かせないと叫んだ。
邪魔するウソップに剣を振り上げた海賊をナミは棒で殴り倒すものの、別の海賊に襲われて、なぎ倒された。
海賊達は倒れる二人に止めを刺そうと、剣を振り上げて襲い掛かるが——出来なかった。
ガキンッ!
ゾロがナミとウソップに襲いかかる刃を間一髪で受け止めたからだ。
力づくで海賊達ごとはじき飛ばす。
「大丈夫か? お前ェら」
「なっ……! 何で、あんたがこっちに!?」
「そうだ! お前、あっちにいるはずじゃねェのかよ!」
「ミコトがこっちに行けって言ったから来た。 ……正解だったみてェだな」
「ちょっと待ってよ。 そっちは海賊来なかったの?」
「来たぜ……雑魚達が大勢。 ミコトは一人で大丈夫だとさ」
「さすが、私のミコトね!」
「はァ?」
さりげなく自分のミコトと言うナミにゾロは片眉を上げながら、黒手拭いを頭に巻いた。
ルフィが聞いたら即座に文句を言いそうだが、ルフィはいない。
「それより、ルフィはどうした?」
ナミとウソップは海岸で船首の下で眠るルフィを指差し、ゾロは目で追うと呆れた溜息をついた。
「何やってんだ、あいつは……」
海賊達はルフィの予想外の悪魔の実の能力に慌てふためいていた。
しかし、ジャンゴが一喝した。
「いいか、おれ達はこんな所でグズグズやってるヒマはねェ。 相手が強けりゃ、こっちも強くなるまでだ……!」
ジャンゴはチャクラムを取り出すとユラユラと振り始めた。
「さァ、この輪をじっと見ろ……! ワン・ツー・ジャンゴでお前らは強くなる」
ルフィとウソップはジャンゴが催眠術師だとは知らない。
「何やってんだ、あいつら」
「……さァな」
不思議そうに見る二人にナミが話した。
「催眠術よ、きっと……! 思い込みで強くなろうとしてんの! ばっかみたい!」
ジャンゴの催眠術の成果か、海賊達はよろよろ立ち上がりはじめる。
「だんだん強くなる。 坂も上れる……ワーン・ツー・ジャンゴ!」
——ウオオオオオ!
突如、海賊達が一斉に雄叫びをあげた。
物凄い勢いで油まみれの坂を駆け上がって来る姿に、ナミとウソップは驚いて慌てた。
「ちょっ!? うそ…っ、あんなにフラフラだったのに!」
「ぎゃあああ! どうすんだよ!」
ジャンゴが命じる。
「行けっ! 邪魔する奴らはひねり潰せ!」
ナミとウソップは坂の上へ急いで逃げるが、何故かルフィは黙って突っ立ていた。
——が突然、ルフィは大声を上げた。
「うおおおお!」
何事かと、後ろを振り向くナミとウソップはまさかと目を疑う。
「な…なんて単純なの……。 人の催眠にかかるなんて……」
「……あいつ」
ルフィは目の前に迫る海賊達に負けじと叫ぶ。
「うおおおお! ゴムゴムの “銃乱打” ガトリング!」
ゴムの反動によって出来た無数の腕と拳で海賊達を襲い、更に大きく息を吸ったルフィ。
「ゴムゴムの風船!」
膨らんだまま、坂を転がり、残った海賊達をなぎ倒していく。
催眠ルフィが止まらない事に、ナミとウソップは不安を感じた。
「……おい、あいつ何する気だ?」
「……わかんないわよ」
「うおおおお!」
勢いのまま転がる風船ルフィはベザン・ブラック号の船首に衝突して終わりにはならない。
暴れたりないのか、叫びながら、ひびが入った船首を掴んだ。
そして、あろうことかバキバキ! と、力任せに黒猫をもぎ取った。
有り得ない事が続き過ぎて、逃げ出す海賊達をルフィは船首を持ったまま追いかける。
海賊達は両手を上げて叫んだ。
「船長! 何とかして下さいーっ!」
ジャンゴは素早くチャクラムを取り出すと、ルフィに向かって催眠術を掛ける。
「ワン・ツー・ジャンゴで眠くなれっ! ワーン・ツー・ジャンゴ!」
直後、ルフィは眠った。
「………スースー」
掴んでいた船首がルフィを下敷きにするように重たい音を立てて倒れる。
ドス~ン!
土埃や木片があたりに飛び散った。
ナミやウソップの近くまで飛んでくる木片に、二人は危うく当たりそうになった。
「きゃあっ!」
「うおっ!」
ギリギリで横に飛んで避ける。
ザクッ!
地面に突き刺さった木片を見て、ナミとウソップはフー……と息をついたのだった。
◇◆◇
ミコトはというと、クロとすれ違う事なく屋敷の門に辿り着き、静まり返る屋敷へと入って行った。
一方、カヤは悪夢にうなされて起きた。
ガウンを羽織り、部屋を出て、クラハドールを探していたが、人の気配のなさに異変を感じた。
どうしたのだろうかと、執事室の扉を開けるとメリーが血だらけで倒れている姿が目に入る。
「メリーっ!」
名前を呼び、メリーの体を揺すると、血を吐きながら意識を取り戻した。
「お嬢様——」
そして、クラハドールが海賊だった事やウソップが勇敢にも真実を言っていた事を話した。
「私……! 彼に何てことを……」
カヤの目からは後悔する涙が溢れ、止まらない。
メリーが重い体を壁に寄りかけた時、……コンコン! と扉を叩く音がした。
二人が振り返ると戸口に白い影。
『おじゃまします。 私、クサナギ・ミコトと言います』
その頃のゾロはというと、森の中で叫びながら走っていた。
「くっそーっ……。 真っ直ぐじゃねぇのかよ! 北は!?」
あちこち視線を泳がせるが、それらしい道は見つからない。
迷うゾロがひたすら走る先は北の海岸に続いていた。
◇◆◇
土煙が落ち着くと、海賊達の無残な姿が現れ、ナミが息をついた。
「なんか、ほぼ全滅って感じするわね」
「ああ! ……っとそんな事よりあいつが船首の下敷きに……大丈夫かよ!?」
ウソップは頷くが、ルフィの現状を見て心配した。
「大丈夫よ! ルフィなら」
ナミはウソップに笑った。
ジャンゴはこの惨状をどうしたものかと見つめて考えていた。
気持ち良さそうに眠るルフィを憎らしげに睨む。
「やってくれたぜ……このガキ! これじゃあ計画も何もねェ……。 キャプテン・クロにこんなもん見られちまったら、こいつらだけじゃねェ……おれ達まで皆殺しだ!!」
坂道の油はルフィが転がり、更に土埃のおかげでなくなっていた。
「野郎共、起きろ! 坂道は通れるようになった! あとはあのガキ二人だけだ! ひねり潰せ!」
ジャンゴの命令に海賊達は立ち上がり、ナミとウソップに襲い掛かる。
向かってくる海賊達に、ウソップはナミを前に出す。
「よし……ブチのめせ! おれが援護する!」
「な…? 何で私が! ムリに決まってんでしょ。 私は弱いのよ!」
「おれだって……足がガクガクだぞ! ほら!」
差し迫る状況にも関わらず、弱い自慢をする二人。
近付いてくる海賊を見て、ナミが文句を言う。
「だから、ミコトと一緒が良かったのよ! もう!」
目と鼻の先の海賊達にナミとウソップが同時に 「「きたーっ!」」 と叫ぶ。
ウソップがそうだ! と思いつき、 「これを!」 と素早くまきびしを取り出した。
ナミと急いで、ばら撒いたのが、寸でのとこで間に合った。
海賊達がまきびしを踏んで次々、叫び声を上げて、足が止まる。
その隙にウソップが間髪いれずに攻撃した。
「今だ、必殺! “鉛星”っ」
ナミは善戦するウソップに任せて逃げようとしたが出来なかった。
「あっ!」
「どうした!」
「まきびしが後ろにも!」
「あほか! お前、まいたんだろ!」
しくしく泣くナミにツッコむウソップ。
緊急事態なのに、何故か緊張感が感じられない。
海賊がウソップに殴りかかる。
ゴキッ! ドサッ!
頭から血を流して倒れたウソップの横を通り過ぎようとする海賊。
ここを突破されたら、村が襲われてしまう。
ウソップは海賊の腰を掴み、止めようと踏ん張った。
「お前らを通す訳にはいかねェ…! おれは、いつも通りウソをついただけなんだから! 村ではいつも通りの一日が始まるだけなんだから!」
引きずられながらも絶対に行かせないと叫んだ。
邪魔するウソップに剣を振り上げた海賊をナミは棒で殴り倒すものの、別の海賊に襲われて、なぎ倒された。
海賊達は倒れる二人に止めを刺そうと、剣を振り上げて襲い掛かるが——出来なかった。
ガキンッ!
ゾロがナミとウソップに襲いかかる刃を間一髪で受け止めたからだ。
力づくで海賊達ごとはじき飛ばす。
「大丈夫か? お前ェら」
「なっ……! 何で、あんたがこっちに!?」
「そうだ! お前、あっちにいるはずじゃねェのかよ!」
「ミコトがこっちに行けって言ったから来た。 ……正解だったみてェだな」
「ちょっと待ってよ。 そっちは海賊来なかったの?」
「来たぜ……雑魚達が大勢。 ミコトは一人で大丈夫だとさ」
「さすが、私のミコトね!」
「はァ?」
さりげなく自分のミコトと言うナミにゾロは片眉を上げながら、黒手拭いを頭に巻いた。
ルフィが聞いたら即座に文句を言いそうだが、ルフィはいない。
「それより、ルフィはどうした?」
ナミとウソップは海岸で船首の下で眠るルフィを指差し、ゾロは目で追うと呆れた溜息をついた。
「何やってんだ、あいつは……」