第四章 オレンジの町
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ミコトは申し訳なさそうな顔でナミに謝る。
『ナミ、ごめんね。 助けるのが間に合わなくて……』
「いいわよ、別に気にしてないわ。 結果的に宝は盗れたんだし、ミコトは気にすることないわ」
ナミの笑顔にホッとしたミコトはバギーから奪った宝を見た。
『凄いね、その宝』
「そうね! バギーったら、さすがに財宝にこだわる奴だけあって、宝の質がいいの! これだけあれば、一千万ベリーはくだらないはずよ。 ミコト、二個に分けたから半分持ってくれる? この宝、重くって」
『いいよ』
ミコトはナミから宝の袋を受け取ると、ルフィの肩を落とす姿に気づく。
『ルフィ、帽子……』
バギーに傷つけられた帽子を見つめるルフィに、ミコトは慰めの言葉がすぐに出て来ない。
ナミも元気のないルフィの様子に気づいて、声を掛けた。
「そんなに大切なの? その帽子……」
「ああ、でもまあいいや。 まだかぶれるし! バギーもぶっ飛ばしたから気が済んだ!」
ルフィは気持ちを切り替えると、笑って麦わら帽子を被って、寝ているゾロの体を揺すった。
ゾロはゆっくりと体を起こす。
「カタはついたのか?」
「ああ」
立ち上がろうとするゾロは体に力を入れるが上手く入らない。
「……あーダメだ。 歩けそうにねェ」
ナミが当然でしょと言う顔でゾロとルフィを見る。
「それで歩けたら、人とは認めないわよ。 あんた達」
「何で、おれも入ってんだ」
ルフィは心外だったのかナミに文句を言う。
「あんたが一番、疑わしいわよ!」
ミコトはルフィとナミの話しにクスクスと笑った。
『二人とも仲良いよね!』
「「それはない!」」
速攻で二人に否定されたミコトだった。
ルフィが寝ている町長に気づいて、起こそうとした時、避難所にいた町の人達が来て話しかけてきた。
ナミはどう説明しようか悩んでいる間に、町の人達が倒れた町長を発見した。
——何故? 町長が倒れているのか!?
よく見れば以前来た時よりも町が壊れているし、何が起きたのかと混乱する人々。
何を言っても誤解されそうな状況で、ルフィが口を開く。
「あ、ごめん。 そのおっさんは、おれがぶっ倒した!」
町の人達から剣呑な空気が流れ、どういうことか? とルフィ達を問い詰めた。
嘘のつけないルフィは更に状況を悪化させる答えを素直に言ってしまう。
「おれは、海賊だ」
「やっぱり、そうか」
途端に一斉に人々が武器を構えた事に、ゾロは大声で笑う。
「ははは!」
『……えっと、どうしよっか?』
ミコトが窺うナミは肩を震わせてルフィに叫ぶ。
「ばかっ!」
「ほんとだろ!」
ルフィが言い返し、動けないゾロを抱えて 「逃げろっ!」 と走り出した。
ナミは 「もう!」 と後に続き、ミコトはその後ろをクスクス! 笑ってついて行く。
一番前を走るルフィも 「ははは!」 と笑った。
「あんた達、おかしいわよ! この状況で笑えるのって!」
『そ、そうかな?』
「そうよ」
ルフィは後ろを振り返ると、すごい形相で追いかけてくる町の人達を見た。
「いい町だな。 町長のおっさんの一人のために、あんなにみんなが怒ってる! どんな言い訳しても…きっと、あいつら怒るぜ!」
そして、路地へ逃げ込む四人を助けてくれたのはシュシュだ。
路地の真ん中に座り、一生懸命に吠えて町の人達の行く手を遮った。
町の人達はどうしてシュシュが邪魔をするのか理解できなかった。
シュシュに退くように言っても言うことを聞かないで吠え続けるシュシュに困惑した。
その間にルフィ達は逃げる。
四人はシュシュを振り返ると、小さな白い犬の背中に笑い掛けた。
——シュシュ、ありがとう!
なんとか港まで逃げてきた四人。
港には二隻の船。
ルフィがナミの船を羨ましそうに見ていた。
「これ、お前の舟なのか? かっこいいなー! いいなー!」
「……そうは思わないけど私は。 ばかな海賊から奪ったの」
「あっ! お前が “悪魔の女” だったのか!」
ポンと手を打つルフィは天候を操る “悪魔の女” とナミが同一人物だと分かる。
「何それ? 変な事言わないで」
「おれの仲間になってくれよー」
「それは断ったでしょ! さっ、ミコト! 早いとこ宝を運びましょ!」
ナミはルフィをスルーすると、立ち止まってるミコトに声を掛ける。
しかし、動かないミコトを不審に思った。
「ミコト、どうしたの?」
『ナミ、この宝……置いていったら駄目かな?』
窺い見るミコトに信じられないという顔を見せた。
「何言ってるの? 私が苦労して手にいれたお宝を……」
『だって……』
ミコトは口ごもり、後ろを振り向いて壊れた町を見て、ナミも視線を向けた。
話を聞いていたルフィ、ゾロもつられて町を眺めた。
ナミは一瞬だけ黙ると、「……はァ」 と息をつく。
「こっちの袋が重いから……ミコト、手伝って!」
『えっ……うん』
ミコトはナミの様子に戸惑いながらも、持っている袋を地面に置いて、ナミの宝を一緒に運ぶ。
ルフィとゾロは自分達が乗って来た船に乗りこみ、ナミはミコトに宝を船室に運ぶように頼むと帆を張った。
その頃、ブードルは目を覚ますと、ルフィ達がいない事に気づいた。
町の人達から追い払ったという話を聞いて、ルフィ達の文句を言っている人達に突然怒った。
「やかましいっ! あいつらの文句を言っていいのは、わしだけじゃ! わし以外、あいつらを悪く言う事は許さん!」
そう叫ぶと、胴着を脱ぎ捨てながら港へ急いだ。
出航準備を終わらせた二隻の船は港を出る。
「よし、行くか!」
ルフィが張り切ってるとナミの船の帆に気付いて、露骨に顔を顰めた。
「お前、その帆、バギーのマークついてんじゃねェか」
「だって、あいつらの船だもん。 そのうち消すわ」
ミコトが宝を船室に置いて出てくると、気づいたナミが微笑んだ。
「ミコト、運んでくれてありがとう」
二隻はオレンジの町の港から離れていく。
駆けつけたプードルが間に合ったと息をきらして、ルフィ達に大声で叫んだ。
「おい! 待て、小童共! すまん、恩にきる!」
「気にすんな! 楽に行こう!」
ルフィが笑って手を振り、ゾロ、ナミ、ミコトも笑顔をプードルに向けた。
小さくなる港には手を振って見送るプードルと宝の袋が一つ。
『あっ!』
ミコトが気づいて、ナミの横顔を見る。
『ナミ……』
「何?」
振り向くナミにミコトは申し訳なさそうに俯いた。
「どうしたのミコト?」
『ナミ……いいの?』
「何が?」
『宝……』
「いいも、なにも……! もとから私の宝は袋一つだけ!」
ミコトはナミの顔を見つめて、ギュッ! と抱きついた。
『ありがとう!』
「なっ…! 私は別に……!」
ナミは照れて口ごもった。
『ナミ、大好き!』
ルフィとゾロは、ナミとミコトを見て、声を上げて楽しそうに笑った。
一行に新しく “泥棒のナミ” を迎え二隻の船は海をゆく。
次の島に待つ “森の裁き” を知る由もなく——
『ナミ、ごめんね。 助けるのが間に合わなくて……』
「いいわよ、別に気にしてないわ。 結果的に宝は盗れたんだし、ミコトは気にすることないわ」
ナミの笑顔にホッとしたミコトはバギーから奪った宝を見た。
『凄いね、その宝』
「そうね! バギーったら、さすがに財宝にこだわる奴だけあって、宝の質がいいの! これだけあれば、一千万ベリーはくだらないはずよ。 ミコト、二個に分けたから半分持ってくれる? この宝、重くって」
『いいよ』
ミコトはナミから宝の袋を受け取ると、ルフィの肩を落とす姿に気づく。
『ルフィ、帽子……』
バギーに傷つけられた帽子を見つめるルフィに、ミコトは慰めの言葉がすぐに出て来ない。
ナミも元気のないルフィの様子に気づいて、声を掛けた。
「そんなに大切なの? その帽子……」
「ああ、でもまあいいや。 まだかぶれるし! バギーもぶっ飛ばしたから気が済んだ!」
ルフィは気持ちを切り替えると、笑って麦わら帽子を被って、寝ているゾロの体を揺すった。
ゾロはゆっくりと体を起こす。
「カタはついたのか?」
「ああ」
立ち上がろうとするゾロは体に力を入れるが上手く入らない。
「……あーダメだ。 歩けそうにねェ」
ナミが当然でしょと言う顔でゾロとルフィを見る。
「それで歩けたら、人とは認めないわよ。 あんた達」
「何で、おれも入ってんだ」
ルフィは心外だったのかナミに文句を言う。
「あんたが一番、疑わしいわよ!」
ミコトはルフィとナミの話しにクスクスと笑った。
『二人とも仲良いよね!』
「「それはない!」」
速攻で二人に否定されたミコトだった。
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ルフィが寝ている町長に気づいて、起こそうとした時、避難所にいた町の人達が来て話しかけてきた。
ナミはどう説明しようか悩んでいる間に、町の人達が倒れた町長を発見した。
——何故? 町長が倒れているのか!?
よく見れば以前来た時よりも町が壊れているし、何が起きたのかと混乱する人々。
何を言っても誤解されそうな状況で、ルフィが口を開く。
「あ、ごめん。 そのおっさんは、おれがぶっ倒した!」
町の人達から剣呑な空気が流れ、どういうことか? とルフィ達を問い詰めた。
嘘のつけないルフィは更に状況を悪化させる答えを素直に言ってしまう。
「おれは、海賊だ」
「やっぱり、そうか」
途端に一斉に人々が武器を構えた事に、ゾロは大声で笑う。
「ははは!」
『……えっと、どうしよっか?』
ミコトが窺うナミは肩を震わせてルフィに叫ぶ。
「ばかっ!」
「ほんとだろ!」
ルフィが言い返し、動けないゾロを抱えて 「逃げろっ!」 と走り出した。
ナミは 「もう!」 と後に続き、ミコトはその後ろをクスクス! 笑ってついて行く。
一番前を走るルフィも 「ははは!」 と笑った。
「あんた達、おかしいわよ! この状況で笑えるのって!」
『そ、そうかな?』
「そうよ」
ルフィは後ろを振り返ると、すごい形相で追いかけてくる町の人達を見た。
「いい町だな。 町長のおっさんの一人のために、あんなにみんなが怒ってる! どんな言い訳しても…きっと、あいつら怒るぜ!」
そして、路地へ逃げ込む四人を助けてくれたのはシュシュだ。
路地の真ん中に座り、一生懸命に吠えて町の人達の行く手を遮った。
町の人達はどうしてシュシュが邪魔をするのか理解できなかった。
シュシュに退くように言っても言うことを聞かないで吠え続けるシュシュに困惑した。
その間にルフィ達は逃げる。
四人はシュシュを振り返ると、小さな白い犬の背中に笑い掛けた。
——シュシュ、ありがとう!
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なんとか港まで逃げてきた四人。
港には二隻の船。
ルフィがナミの船を羨ましそうに見ていた。
「これ、お前の舟なのか? かっこいいなー! いいなー!」
「……そうは思わないけど私は。 ばかな海賊から奪ったの」
「あっ! お前が “悪魔の女” だったのか!」
ポンと手を打つルフィは天候を操る “悪魔の女” とナミが同一人物だと分かる。
「何それ? 変な事言わないで」
「おれの仲間になってくれよー」
「それは断ったでしょ! さっ、ミコト! 早いとこ宝を運びましょ!」
ナミはルフィをスルーすると、立ち止まってるミコトに声を掛ける。
しかし、動かないミコトを不審に思った。
「ミコト、どうしたの?」
『ナミ、この宝……置いていったら駄目かな?』
窺い見るミコトに信じられないという顔を見せた。
「何言ってるの? 私が苦労して手にいれたお宝を……」
『だって……』
ミコトは口ごもり、後ろを振り向いて壊れた町を見て、ナミも視線を向けた。
話を聞いていたルフィ、ゾロもつられて町を眺めた。
ナミは一瞬だけ黙ると、「……はァ」 と息をつく。
「こっちの袋が重いから……ミコト、手伝って!」
『えっ……うん』
ミコトはナミの様子に戸惑いながらも、持っている袋を地面に置いて、ナミの宝を一緒に運ぶ。
ルフィとゾロは自分達が乗って来た船に乗りこみ、ナミはミコトに宝を船室に運ぶように頼むと帆を張った。
その頃、ブードルは目を覚ますと、ルフィ達がいない事に気づいた。
町の人達から追い払ったという話を聞いて、ルフィ達の文句を言っている人達に突然怒った。
「やかましいっ! あいつらの文句を言っていいのは、わしだけじゃ! わし以外、あいつらを悪く言う事は許さん!」
そう叫ぶと、胴着を脱ぎ捨てながら港へ急いだ。
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出航準備を終わらせた二隻の船は港を出る。
「よし、行くか!」
ルフィが張り切ってるとナミの船の帆に気付いて、露骨に顔を顰めた。
「お前、その帆、バギーのマークついてんじゃねェか」
「だって、あいつらの船だもん。 そのうち消すわ」
ミコトが宝を船室に置いて出てくると、気づいたナミが微笑んだ。
「ミコト、運んでくれてありがとう」
二隻はオレンジの町の港から離れていく。
駆けつけたプードルが間に合ったと息をきらして、ルフィ達に大声で叫んだ。
「おい! 待て、小童共! すまん、恩にきる!」
「気にすんな! 楽に行こう!」
ルフィが笑って手を振り、ゾロ、ナミ、ミコトも笑顔をプードルに向けた。
小さくなる港には手を振って見送るプードルと宝の袋が一つ。
『あっ!』
ミコトが気づいて、ナミの横顔を見る。
『ナミ……』
「何?」
振り向くナミにミコトは申し訳なさそうに俯いた。
「どうしたのミコト?」
『ナミ……いいの?』
「何が?」
『宝……』
「いいも、なにも……! もとから私の宝は袋一つだけ!」
ミコトはナミの顔を見つめて、ギュッ! と抱きついた。
『ありがとう!』
「なっ…! 私は別に……!」
ナミは照れて口ごもった。
『ナミ、大好き!』
ルフィとゾロは、ナミとミコトを見て、声を上げて楽しそうに笑った。
一行に新しく “泥棒のナミ” を迎え二隻の船は海をゆく。
次の島に待つ “森の裁き” を知る由もなく——