第四章 オレンジの町
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ナミに案内された家で食事をした三人はお茶を飲んでいる。
お腹が満足になったルフィがナミに尋ねた。
「ここ、お前んちなのか?」
「ううん、私は旅の泥棒だもん。 知らない人の家よ」
「町の奴らどこに行ったんだ?」 と聞くのは腕を組むゾロだ。
「町の人達は町はずれに避難してるの。 酒場にいるバギー達を避ける為にね。 バギーはね、大砲好きで有名な海賊なの。 どこかの町で子供に自分の鼻をバカにされたからって、大砲で町を一つ消し飛ばしたって話もあるし、妙な奇術も使うらしいの」
ナミの説明を聞いていなかったのか、ルフィは同じ質問を繰り返した。
「何で誰もいねェんだ」
「みんな、避難してるって言ったじゃない」
カチン! ときたナミがテーブルをバンと叩いた。
ルフィは怒るナミに納得したような顔つきで話す。
「ああ、だから……お前、空き巣に入ってるんだな」
「しっつれいね! 私は海賊専門の泥棒なの! 下等な空き巣と一緒にしないで! あんたとしゃべってると疲れるわ」
呆れるナミにルフィは気にせず、ははは…と笑い 「まあ、落ち着けよ」 となだめている。
「ふう……!」
ナミは盛大に溜息をつくと自分の夢を話しだした。
「私の目標はね、何が何でも一億ベリー稼ぐこと! そして、ある村を買うの!」
ナミの目はキラキラと輝いていた。
ミコトはナミの夢を語る目を見た時少し驚いていた。
警戒心の強いナミが初めて会ったルフィに、夢の話をするのはよく考えるとすごい事なのだ。
ルフィの真っ直ぐさが人の心に自然に入れるのかもしれない。
(……ルフィて凄い)
ミコトの感心するルフィは何も考えていない。
今はナミの突拍子もない夢に驚いていた。
「村を買う!? 一億ベリーなんて大金、並みの海賊じゃあ……」
「策はあるわ。 見て!」
ナミは奪った海図を手に握って見せた。
「これは今盗んできた “グランドライン” の海図! まず、この町で “道化のバギー” から、お宝を頂く。 それから、私は “グランドライン” に入って、もっともっと大物の海賊のお宝を狙うつもり!」
“グランドライン” と聞いてルフィの目の色が変わった。
「すげーェ! 見せてくれよ! 欲しいなァ!」
ルフィは海図に手を伸ばすが、パシッ! とナミにはたかれた。
ナミはミコトの方をくるりと振り向いて、ミコトが蕩けるような可愛い笑顔を見せた。
「という訳で、どう? 私と組んで大儲けしない? ミコトは強いし、分け前はずむから!」
『えっ! 私?』
ミコトは突然のナミの笑顔の勧誘に驚いて、思考が真っ白になった。
混乱していると、ナミが話を進めていく。
「そうよ! 女の子同士だし、いいじゃない! 私の航海の腕に右に出る者はそうそういないし、海大好きだし、ミコトの強さがあれば、ばっちりよ! ね!」
『……ん~と』
ミコトはナミに迫られ、ナミから目を逸らすことも出来ずに困っていた。
「ね! ミコト、お願い!」
『う……』
(ナミには仲間になって欲しいけど……なんか、ちょっと違う。 ど、どうしよう!)
ミコトが言葉に詰まらせていると、テーブルを叩く大きな音と椅子が倒れる音がした。
バンッ! ガタン!
ルフィは椅子から立ち上がり叫ぶ。
「お前、いい加減にしろ! さっきから何言ってんだ! ミコトはおれの仲間なんだ! だからミコトは誰にもやらないぞ! でも、海図はくれ!」
「あんたこそ、何言ってんのよ! 海図は、私が苦労して奪ったのよ! あげる訳ないでしょ!」
ナミはルフィを横目で見るときっぱりと言う。
「それに、誰の仲間になるなんて、本人が決める事じゃない!」
そして、ミコトの隣に椅子をずらして座ると手を握った。
「私と “グランドライン” を航海しましょ!」
「ミコトはおれと “グランドライン” に行くんだよな!」
二人に同時に見つめられ、答えを迫られるミコトの顔は困惑しきっていた。
ミコトはルフィとナミはの気持ちに正直に嬉しいと感じていた。
だがしかし、気分は複雑だった。
そんな三人の様子をゾロは面白半分に口端で笑って見ていた。
(ミコトがどんな答えを出すのか楽しみだな)
ミコトはルフィとナミを上目遣いで見つめた。
『え…っと、みんなでじゃダメかな?』
「ダメだ!」
「ダメよ!」
ルフィとナミが同時に叫んだ。
『う……ゾロ』
もう、どうしていいのか分からなくなったミコトは涙目になってゾロに助けを求めた。
ゾロは意地悪そうに笑う。
「おれに振るなよ。 自分で考えろ」
ミコトは恨みがましい目で見た後、白い睫を伏せて 『意地悪だ……』 と一言もらした。
ナミはミコトがゾロに助けを求めたことに気付くと、話が進まない事を察した。
そこでナミは作戦を変えることに決めるとルフィとゾロを挑発した。
「ところで、あんた達は強いのかしら? ミコトに相応しいとは思えないけど」
途端にゾロは 「…あァ!」 とナミをひと睨みする。
ルフィは自信満々で言い切る。
「おれは、強いぞ! “海賊王” になる男だからな!」
ところ変わって町の酒場 “ドリンカー・パブ”。
道化のバギーが居座っている酒場では、バギーの怒鳴り声が響いていた。
「なんだとォ! 海図泥棒に逃げられただァ!? てめェら 怪力男三人揃って何てザマだ!」
「申し訳ありませんバギー船長!」
バギーの前で膝をついて平謝りする怪力ドミンゴス達は、さっきミコトに気絶させられた三人だ。
「しかし、本当に強い奴で……気づいたら、やられてました」
「派手に死ねェ~!」
バギーが部下に騒がしく叫んだ時、バギーを呼ぶ声が聞こえた。
「バギー船長! 大変です!」
振り向くとそこにはルフィ達に助けられた綱渡りフナンボローズ達がやって来た。
「ああん!? お前ェらは商船を襲いに行ったんだったなァ。 どうだった収穫は?」
「それが、女に奪われちまいまして……」
「ハァ~ん?」 とバギーの眉が不機嫌に上がると、フナンボローズ達は自分達のやらかしを、ルフィ達に押し付けようと早口で順番に説明した。
「港に戻って来たら、こいつらがやられてんのを見たんです!」
「やった奴らは三人組です!」
「そいつら、船長の海図を奪った泥棒女と仲良くしてんの見ました!」
「なにィ……!」
バギーは怒りで血管をびくびくさせながら 「それで…どうした」 と話の続きを促した。
「後をつけやして、仲間と一緒に家に入っていくのを見ました! あっちの方角で、青い屋根の家です!」
「でかした! 家ごとぶっ潰してやらァ!」
「……その、仲間っていうのが “麦わらの男” と “白い女” と……あの “海賊狩りのゾロ” の三人でして……あっあの…船っ長…」
おれ達はお咎めなしですよね、という上目遣いをバギーは見下ろす。
「ほお~そいつらは、もちろんブッ殺すが……」
バギーはバラバラの実の能力で、報告する部下の首を押さえて空中に吊り上げた。
「それにしても、宝を奪われよく戻って来たなァ~ 派手にぶっ飛べ!」
バギーはニヤリと笑って 「野郎共、特製 “バギー玉” 準備!」 と大声で叫んだ。
ルフィとナミのミコトの取り合いはどうなったかというと雲行きが変わった。
ルフィの “海賊王” の言葉にナミの顔色がサッと変わり、冷めた目でルフィ達を見回した。
「何……あんた達、海賊だったの」
ミコトはナミの気持ちを察して素直に謝った。
『……うん。 ごめんね』
ナミは一瞬黙ると手を振って椅子から立ち上がった。
「やめやめ! 今の話全部ナシ! 残念だけど海賊のミコトとは組めないわ」
「ふーん。 じゃあ、お前がおれの仲間になってくれよ! “航海士” として!」
ナミがミコトを諦めると今度はルフィがナミを勧誘する。
「あんた、何聞いてたの! 私は世界で一番嫌いなものはね海賊なの! 好きなものはお金とみかん!」
ナミはルフィの無神経さに怒鳴ってはっきり断る。
めげないルフィはナミに頼みこむ。
「おい、航海士になってくれよ!」
「やだっつってんでしょ! 黙れ海賊!」
歯を向いて怒るナミはある事に閃いた。
「もしかして……!」
小さく呟くと再びミコトに振り向いた。
「ミコトは海賊になって長いの? 賞金はついてるの?」
『えっ? ついこの前、海賊になったんだよ。 賞金はまだ、ついていないけど……』
ナミはミコトの答えに 「うん、よし……それなら、まだ遅くないわ」 と一人納得したように頷いた。
そして、ミコトが目を丸くする事をナミは言ってのけた。
「やめなさい海賊なんて! そして、私と海に出るの!」
「なっ、ダメだぞ! ミコトはおれと海賊やるんだ!」
ミコトが答える前にルフィが割り込んで怒鳴った。
「……はぁ、こりゃ堂々巡りだな」
そんな様子にゾロは呆れと疲れたように呟いた時、ミコトが口を開いた。
『ナミ、私は海賊をやめないよ。 でも、ナミとは一緒に航海に行きたい。 だから…ナミ、ルフィの仲間に……航海士になって! お願い!』
ナミは信じられないという顔で、手を合わせて自分を見つめるミコトを見た。
ゾロは思わず 「ぷ…っはははは!」 と吹き出して笑った。
何故なら自分もつい最近、同じような事を言われたからだ。
笑いだすゾロをナミはキッ! と睨むとルフィの勝ち誇った声がした。
「ほら、ミコトは海賊でおれの仲間だ!」
腰に手をかけてルフィはナミに言い切っている。
そして 『ナミ!』 とミコトがすがるような目で見つめる。
「なっ! ……ミコト。 駄目よ、私は海賊になんてならない! もうっ、いいわ!」
ナミはミコトから目を逸らして叫ぶと家を出て行った。
『あっ……待ってよ、ナミ!』
ミコトがナミを追いかければ 「おまえら、どこ行くんだよ!」 とルフィが二人の後を追いかける。
「しょうがねェな……あいつら」
ゾロは溜息と一緒にゆっくりと立ち上がると、三人の後に続いた。
お腹が満足になったルフィがナミに尋ねた。
「ここ、お前んちなのか?」
「ううん、私は旅の泥棒だもん。 知らない人の家よ」
「町の奴らどこに行ったんだ?」 と聞くのは腕を組むゾロだ。
「町の人達は町はずれに避難してるの。 酒場にいるバギー達を避ける為にね。 バギーはね、大砲好きで有名な海賊なの。 どこかの町で子供に自分の鼻をバカにされたからって、大砲で町を一つ消し飛ばしたって話もあるし、妙な奇術も使うらしいの」
ナミの説明を聞いていなかったのか、ルフィは同じ質問を繰り返した。
「何で誰もいねェんだ」
「みんな、避難してるって言ったじゃない」
カチン! ときたナミがテーブルをバンと叩いた。
ルフィは怒るナミに納得したような顔つきで話す。
「ああ、だから……お前、空き巣に入ってるんだな」
「しっつれいね! 私は海賊専門の泥棒なの! 下等な空き巣と一緒にしないで! あんたとしゃべってると疲れるわ」
呆れるナミにルフィは気にせず、ははは…と笑い 「まあ、落ち着けよ」 となだめている。
「ふう……!」
ナミは盛大に溜息をつくと自分の夢を話しだした。
「私の目標はね、何が何でも一億ベリー稼ぐこと! そして、ある村を買うの!」
ナミの目はキラキラと輝いていた。
ミコトはナミの夢を語る目を見た時少し驚いていた。
警戒心の強いナミが初めて会ったルフィに、夢の話をするのはよく考えるとすごい事なのだ。
ルフィの真っ直ぐさが人の心に自然に入れるのかもしれない。
(……ルフィて凄い)
ミコトの感心するルフィは何も考えていない。
今はナミの突拍子もない夢に驚いていた。
「村を買う!? 一億ベリーなんて大金、並みの海賊じゃあ……」
「策はあるわ。 見て!」
ナミは奪った海図を手に握って見せた。
「これは今盗んできた “グランドライン” の海図! まず、この町で “道化のバギー” から、お宝を頂く。 それから、私は “グランドライン” に入って、もっともっと大物の海賊のお宝を狙うつもり!」
“グランドライン” と聞いてルフィの目の色が変わった。
「すげーェ! 見せてくれよ! 欲しいなァ!」
ルフィは海図に手を伸ばすが、パシッ! とナミにはたかれた。
ナミはミコトの方をくるりと振り向いて、ミコトが蕩けるような可愛い笑顔を見せた。
「という訳で、どう? 私と組んで大儲けしない? ミコトは強いし、分け前はずむから!」
『えっ! 私?』
ミコトは突然のナミの笑顔の勧誘に驚いて、思考が真っ白になった。
混乱していると、ナミが話を進めていく。
「そうよ! 女の子同士だし、いいじゃない! 私の航海の腕に右に出る者はそうそういないし、海大好きだし、ミコトの強さがあれば、ばっちりよ! ね!」
『……ん~と』
ミコトはナミに迫られ、ナミから目を逸らすことも出来ずに困っていた。
「ね! ミコト、お願い!」
『う……』
(ナミには仲間になって欲しいけど……なんか、ちょっと違う。 ど、どうしよう!)
ミコトが言葉に詰まらせていると、テーブルを叩く大きな音と椅子が倒れる音がした。
バンッ! ガタン!
ルフィは椅子から立ち上がり叫ぶ。
「お前、いい加減にしろ! さっきから何言ってんだ! ミコトはおれの仲間なんだ! だからミコトは誰にもやらないぞ! でも、海図はくれ!」
「あんたこそ、何言ってんのよ! 海図は、私が苦労して奪ったのよ! あげる訳ないでしょ!」
ナミはルフィを横目で見るときっぱりと言う。
「それに、誰の仲間になるなんて、本人が決める事じゃない!」
そして、ミコトの隣に椅子をずらして座ると手を握った。
「私と “グランドライン” を航海しましょ!」
「ミコトはおれと “グランドライン” に行くんだよな!」
二人に同時に見つめられ、答えを迫られるミコトの顔は困惑しきっていた。
ミコトはルフィとナミはの気持ちに正直に嬉しいと感じていた。
だがしかし、気分は複雑だった。
そんな三人の様子をゾロは面白半分に口端で笑って見ていた。
(ミコトがどんな答えを出すのか楽しみだな)
ミコトはルフィとナミを上目遣いで見つめた。
『え…っと、みんなでじゃダメかな?』
「ダメだ!」
「ダメよ!」
ルフィとナミが同時に叫んだ。
『う……ゾロ』
もう、どうしていいのか分からなくなったミコトは涙目になってゾロに助けを求めた。
ゾロは意地悪そうに笑う。
「おれに振るなよ。 自分で考えろ」
ミコトは恨みがましい目で見た後、白い睫を伏せて 『意地悪だ……』 と一言もらした。
ナミはミコトがゾロに助けを求めたことに気付くと、話が進まない事を察した。
そこでナミは作戦を変えることに決めるとルフィとゾロを挑発した。
「ところで、あんた達は強いのかしら? ミコトに相応しいとは思えないけど」
途端にゾロは 「…あァ!」 とナミをひと睨みする。
ルフィは自信満々で言い切る。
「おれは、強いぞ! “海賊王” になる男だからな!」
◇◆◇
ところ変わって町の酒場 “ドリンカー・パブ”。
道化のバギーが居座っている酒場では、バギーの怒鳴り声が響いていた。
「なんだとォ! 海図泥棒に逃げられただァ!? てめェら 怪力男三人揃って何てザマだ!」
「申し訳ありませんバギー船長!」
バギーの前で膝をついて平謝りする怪力ドミンゴス達は、さっきミコトに気絶させられた三人だ。
「しかし、本当に強い奴で……気づいたら、やられてました」
「派手に死ねェ~!」
バギーが部下に騒がしく叫んだ時、バギーを呼ぶ声が聞こえた。
「バギー船長! 大変です!」
振り向くとそこにはルフィ達に助けられた綱渡りフナンボローズ達がやって来た。
「ああん!? お前ェらは商船を襲いに行ったんだったなァ。 どうだった収穫は?」
「それが、女に奪われちまいまして……」
「ハァ~ん?」 とバギーの眉が不機嫌に上がると、フナンボローズ達は自分達のやらかしを、ルフィ達に押し付けようと早口で順番に説明した。
「港に戻って来たら、こいつらがやられてんのを見たんです!」
「やった奴らは三人組です!」
「そいつら、船長の海図を奪った泥棒女と仲良くしてんの見ました!」
「なにィ……!」
バギーは怒りで血管をびくびくさせながら 「それで…どうした」 と話の続きを促した。
「後をつけやして、仲間と一緒に家に入っていくのを見ました! あっちの方角で、青い屋根の家です!」
「でかした! 家ごとぶっ潰してやらァ!」
「……その、仲間っていうのが “麦わらの男” と “白い女” と……あの “海賊狩りのゾロ” の三人でして……あっあの…船っ長…」
おれ達はお咎めなしですよね、という上目遣いをバギーは見下ろす。
「ほお~そいつらは、もちろんブッ殺すが……」
バギーはバラバラの実の能力で、報告する部下の首を押さえて空中に吊り上げた。
「それにしても、宝を奪われよく戻って来たなァ~ 派手にぶっ飛べ!」
バギーはニヤリと笑って 「野郎共、特製 “バギー玉” 準備!」 と大声で叫んだ。
◇◆◇
ルフィとナミのミコトの取り合いはどうなったかというと雲行きが変わった。
ルフィの “海賊王” の言葉にナミの顔色がサッと変わり、冷めた目でルフィ達を見回した。
「何……あんた達、海賊だったの」
ミコトはナミの気持ちを察して素直に謝った。
『……うん。 ごめんね』
ナミは一瞬黙ると手を振って椅子から立ち上がった。
「やめやめ! 今の話全部ナシ! 残念だけど海賊のミコトとは組めないわ」
「ふーん。 じゃあ、お前がおれの仲間になってくれよ! “航海士” として!」
ナミがミコトを諦めると今度はルフィがナミを勧誘する。
「あんた、何聞いてたの! 私は世界で一番嫌いなものはね海賊なの! 好きなものはお金とみかん!」
ナミはルフィの無神経さに怒鳴ってはっきり断る。
めげないルフィはナミに頼みこむ。
「おい、航海士になってくれよ!」
「やだっつってんでしょ! 黙れ海賊!」
歯を向いて怒るナミはある事に閃いた。
「もしかして……!」
小さく呟くと再びミコトに振り向いた。
「ミコトは海賊になって長いの? 賞金はついてるの?」
『えっ? ついこの前、海賊になったんだよ。 賞金はまだ、ついていないけど……』
ナミはミコトの答えに 「うん、よし……それなら、まだ遅くないわ」 と一人納得したように頷いた。
そして、ミコトが目を丸くする事をナミは言ってのけた。
「やめなさい海賊なんて! そして、私と海に出るの!」
「なっ、ダメだぞ! ミコトはおれと海賊やるんだ!」
ミコトが答える前にルフィが割り込んで怒鳴った。
「……はぁ、こりゃ堂々巡りだな」
そんな様子にゾロは呆れと疲れたように呟いた時、ミコトが口を開いた。
『ナミ、私は海賊をやめないよ。 でも、ナミとは一緒に航海に行きたい。 だから…ナミ、ルフィの仲間に……航海士になって! お願い!』
ナミは信じられないという顔で、手を合わせて自分を見つめるミコトを見た。
ゾロは思わず 「ぷ…っはははは!」 と吹き出して笑った。
何故なら自分もつい最近、同じような事を言われたからだ。
笑いだすゾロをナミはキッ! と睨むとルフィの勝ち誇った声がした。
「ほら、ミコトは海賊でおれの仲間だ!」
腰に手をかけてルフィはナミに言い切っている。
そして 『ナミ!』 とミコトがすがるような目で見つめる。
「なっ! ……ミコト。 駄目よ、私は海賊になんてならない! もうっ、いいわ!」
ナミはミコトから目を逸らして叫ぶと家を出て行った。
『あっ……待ってよ、ナミ!』
ミコトがナミを追いかければ 「おまえら、どこ行くんだよ!」 とルフィが二人の後を追いかける。
「しょうがねェな……あいつら」
ゾロは溜息と一緒にゆっくりと立ち上がると、三人の後に続いた。