第三章 海軍基地の町
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磔場に 「射殺しろ!」 とモーガン大声が響いた。
声にハッとして、モーガンを睨みつけるゾロの目は諦めていない光が宿っている。
(約束したんだ……! おれは、こんな所でくたばる訳には……!)
強さを求める純粋な願い。
夢はここで終わらないと、ゾロが歯を食いしばり、縛られる手首に力を入れる。
ロープがギリリッ……と鳴った瞬間、ミコトの白い背中が目に映る。
(な……!?)
ミコトはゾロとコビーの前に庇うようにすっと出て、安心してと微笑した。
『大丈夫。 二人をやらせたりしない』
「お前……」
「ミコトさん」
絶体絶命といっていい状況に笑みを浮かべるミコトに、ゾロは只者じゃないと見た。
一方、ルフィは窓枠をしっかり掴むと、部屋の隅の壁まで下がる。
「ミコト、今行くからな——」
ぐぐぐ……! と力一杯腕を伸ばして一気に体を放つ。
「ゴムゴムのロケット!!」
窓から勢いよく飛び出し、風を鳴らしながら磔場に飛んでいく。
ドン! という着地音と共にルフィがミコトの前に現れた。
『ルフィ!』
ミコトの声にルフィは振り返らずに、任せろ! とばかりに顔を俯かせてニヤッと笑う。
両手を広げ仁王立ちするルフィに、一斉射撃が襲い掛かった。
ルフィの体に全弾命中した——が、銃弾はゴムの体を通過することはなかった。
何故なら、ルフィは両手を交差させ体に当たった弾丸をためていたからだ。
「……お前っ!」
「ルフィさんっ!」
心配するゾロとコビーに答えたのはミコトだ。
『大丈夫だよ』
どうして、無数の銃弾を受けたルフィが倒れないのか。
分からないモーガンは悔しそうに 「麦わら…」 と唸った。
茫然とする海兵に向かって、ルフィはニィ! と笑った瞬間、自分の力とゴムの反動を利用して、両手を上げて勢いよく銃弾を跳ね返す。
「効かーん!」
どびゅん!
モーガンや海兵に跳ね返った弾丸が凄い勢いで飛んでいき、海兵は次々に倒れた。
さすがのモーガンもルフィの能力に驚きを隠せないようだ。
海兵とモーガンはルフィの未知の能力を脅威と考え、磔場の入口まで下がらざるえなかった。
「んなっはっはっはっは!」
ルフィは楽しくて仕方がない。
コビーはルフィが一斉射撃を全身で受けた事や、全弾跳ね返す様子に神経がついていかず泡を吹いてひっくり返った。
ゾロは信じられない出来事に驚いて思わず叫んで聞いていた。
「てめェ…! 一体何者なんだ!」
「おれは海賊王になる男だ!」
ルフィはニィと笑った。
ふざけてなどいない本気の夢をゾロは見つめた。
ミコトが 『ルフィ』 と呼び、三本の刀を渡した。
『はい! 刀は奪ってきたよ!』
「ミコトが先に取ってたのかァ。 どうりで部屋になかったはずだ……ん? でも三本?」
刀が三本というところに引っかかって首を傾げるルフィに、ゾロは溜息交じりに話す。
「三本ともおれのだ。 おれは三刀流なんでね……」
ルフィはゾロの目を正面から見据えて、覚悟を問う。
「ここで、おれ達と一緒に海軍と戦えば政府にたてつく悪党だ。 このまま死ぬのとどっちがいい?」
「てめェは悪魔の息子かよ……。 まァいい……ここでくたばるくらいなら、なってやろうじゃねェか……海賊に!」
ゾロはニヤリと不敵に笑って、ルフィとミコトを見た。
途端にルフィはバンザイすると、ミコトの手を握った。
「やったァ! 仲間になってくれるのかよ! やったな、ミコト!」
『うん!』
ミコトも嬉しくて満面の笑みだ。
無邪気に喜ぶ二人に、ゾロは呆れながら頼んだ。
「わかったら、さっさとこの縄を解け!」
「お! そうだな」
ルフィが早速、縄をほどこうと手を掛けた。
さて、新しい仲間に浮かれるルフィ達を磔場の入口からモーガンが眺めていた。
「ありゃ、ただのガキじゃねェぞ……噂に聞く “悪魔の実シリーズ” の何かを食ったに違いねェ」
海兵がモーガンの話に驚いて見ると、ルフィが丁度ゾロの縄に手を掛けているところだった。
「大佐、あいつゾロの縄を!」
「解かせるな! 銃が駄目なら斬り殺せ!」
海兵達はモーガンの命令に、顔を引き攣らせながら雄叫びをあげて向かった。
「お……うおおおおお」
海兵達の声を聞き、ルフィは口を尖らせて焦っていた。
「くっそーかてェなァ、この結びめ」
「おい! グズグズするな!」
さすがのゾロも慌てて怒鳴る。
『ルフィ、私が縄を切るから……』
ミコトは落ち着いてそう言うと、人差し指を水のナイフに変えた。
「うおおっ! すげーミコト、どうなってんだ」
目を輝かせ聞いてくるルフィの目は、手際よく縄を切っていくミコトの指に釘づけだ。
「ふーん、便利だな」 とゾロも感心していた。
透明なナイフは光を反射しながらサク……と切って、両腕の縄がほどけた。
次は胴に巻かれた縄を切ればゾロは解放される。
コビーはというと海兵の雄叫びに起こされたのか気絶から目を覚ましていた。
頭をさすりながら、ゆっくりと目を開けるコビーの目の前には、信じられない光景が広がっていた。
雄叫びをあげながら迫ってくる数十人の海兵。
拘束されているゾロの縄を切っているミコト。
その状況で目が輝いているルフィと妙に落ち着いているゾロ。
「うわあああああ!」
コビーの叫び声と同時にゾロの縄が解けた。
『よし、切れたよ!』
ミコトがニコリと笑う最中も、海兵達が叫び声をあげながら刀を振り上げ迫ってくる。
「刀よこせ!」
ゾロはルフィから奪うようにとり、太刀を抜く。
三本の刀は主を待っていたかのように白銀に輝いた。
「逆らう奴は全員死刑だァ!」
モーガンの怒り叫ぶ声。
「あああああ……!」
瞬き出来ずにコビーは叫んだ。
ガキン!
磔場に海兵達の刀をすべて受けきった金属音が響いた。
ゾロは両足を踏ん張り、両腕を交差して持つのは揃いの黒拵えの “ナマクラ” の二刀、歯をくいしばるその口には三本目の “和道一文字” 。
モーガンはその様子を悔しさを滲ませ 「ロロノア…!」 と唸った。
コビーは驚きと喜びが混ざった顔でゾロを見ていた。
ルフィとミコトはゾロの強さに顔を輝かせた。
「おーっ、かっこいいっ!」
『……か、かっこいい!』
(これが生で見れる日がくるなんて……感動!)
二人は無邪気に喜んでいたが、ゾロの背後にいる海兵達は顔を強張らせていた。
「てめェらじっとしてろ、動くと斬るぜ」
黒い手拭いの下から冷たく光る眼差しはゾロの背にいる海兵達を固まらせる。
そのまま、その視線をルフィに向けた。
「海賊にはなってやるよ……約束だ! 海軍と一戦やるからにはおれもはれて悪党ってわけだ……。 だが、いいか! おれには “野望” がある!」
ルフィはゾロの強い覚悟と夢を黙って聞く。
「 “世界一の剣豪” になる事だ! こうなったらもう名前の浄不浄も言ってらんねェ! 悪名だろうが何だろうが、おれの名を世界中に轟かせてやる! 誘ったのはてめェだ! 野望を断念するような事があったら、その時は、腹切っておれに詫びろ!」
「いいねぇ、世界一の剣豪! 海賊王の仲間なら、それくらいなってもらわないと困る!」
ゾロの野望にルフィも不敵に笑って応えた。
「ケッ、言うね」
ゾロは息を吐いた。
ミコトは二人に聞こえないように小さく拳を握り呟いた。
『……よし!』
(ゾロが仲間に! ……私もみんなに負けないように頑張ろっ!)
しかし、ゾロからは近かったのかミコトの小さく呟いた声が聞こえていた。
(…… “よし” って、何がだ?)
この場に合わない違和感さにゾロが眉を寄せた時、モーガンの威圧するような怒鳴り声が海兵達を叱咤した。
ゾロの背にいる海兵達はゾロの威圧から解放され、ビクッとさせるとルフィがゾロに叫んだ。
「しゃがめ、ゾロ!」
ルフィは右足を軸に体をねじると左足を伸ばして、しならせて放つ。
ゾロは左足が飛んでくるタイミングに合わせてしゃがんで避ける。
ミコトはというと、ルフィが何をやるのか分かっていたのか、コビーを抱えて上に飛んでいた。
「ゴムゴムの鞭!」
ドバン!
うなりをあげ、海兵達は体を叩きつけられ飛ばされ倒れていった。
「や…やった! すごいっ!」
コビーはミコトと共に着地し、ルフィの強さに無邪気に喜び、ゾロは悪魔の実の能力に納得していた。
「なるほどな……ゴム人間……か」
倒れた海兵達からはルフィとゾロの強さに、混乱して動揺する声があちこちから聞こえた。
「ゴ……ゴム人間!?」
「ムチャクチャだ……戦えるわけない」
「我々には……手におえない」
そんな海兵達にモーガン大佐は命令を下した。
「大佐命令だ。 今……弱音を吐いた奴ァ……頭撃って自害しろ。 このおれの部下に弱卒はいらん! 命令だ!」
海兵達はビクッと体を強張らせ、銃口を自らの頭に向ける。
ガチャと引き金の引く音。
ルフィ達はモーガンの滅茶苦茶な命令にも驚いたが、それを実行しようとする海兵達にも驚いた。
「どうかしてるぜ、この軍隊は……!」
刀を構え直すゾロは呆れた。
ルフィとミコトは止めようと、真っ直ぐにモーガンの所に走り出していた。
「おれは海軍の敵だぞ、死刑にしてみろ!」
ドゴ!
ルフィはモーガンに殴りかかったが、モーガンはその拳を余裕の斧手で受け、二人は睨み合う。
ミコトはその横を風のようにすり抜けていくと、海兵達の銃を素早い手刀であっという間に落としていった。
『自決なんてさせない』
ミコトの言葉に複雑な表情を浮かべる海兵達の戦意は圧倒的な実力差に心がくじけた。
その様子を見ていたゾロはミコトの動きに驚いていた。
(あの女、何者なんだ!?)
人は見掛けによらないという言葉がゾロの脳裏に過ぎる。
あちこち見て来たようで、世界はまだまだ広く、強者が多い事に嬉しくなった。
(海賊してるほうが、強敵に出逢えそうだ……!)
ゾロの口端が楽しみだと上がった。
声にハッとして、モーガンを睨みつけるゾロの目は諦めていない光が宿っている。
(約束したんだ……! おれは、こんな所でくたばる訳には……!)
強さを求める純粋な願い。
夢はここで終わらないと、ゾロが歯を食いしばり、縛られる手首に力を入れる。
ロープがギリリッ……と鳴った瞬間、ミコトの白い背中が目に映る。
(な……!?)
ミコトはゾロとコビーの前に庇うようにすっと出て、安心してと微笑した。
『大丈夫。 二人をやらせたりしない』
「お前……」
「ミコトさん」
絶体絶命といっていい状況に笑みを浮かべるミコトに、ゾロは只者じゃないと見た。
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一方、ルフィは窓枠をしっかり掴むと、部屋の隅の壁まで下がる。
「ミコト、今行くからな——」
ぐぐぐ……! と力一杯腕を伸ばして一気に体を放つ。
「ゴムゴムのロケット!!」
窓から勢いよく飛び出し、風を鳴らしながら磔場に飛んでいく。
ドン! という着地音と共にルフィがミコトの前に現れた。
『ルフィ!』
ミコトの声にルフィは振り返らずに、任せろ! とばかりに顔を俯かせてニヤッと笑う。
両手を広げ仁王立ちするルフィに、一斉射撃が襲い掛かった。
ルフィの体に全弾命中した——が、銃弾はゴムの体を通過することはなかった。
何故なら、ルフィは両手を交差させ体に当たった弾丸をためていたからだ。
「……お前っ!」
「ルフィさんっ!」
心配するゾロとコビーに答えたのはミコトだ。
『大丈夫だよ』
どうして、無数の銃弾を受けたルフィが倒れないのか。
分からないモーガンは悔しそうに 「麦わら…」 と唸った。
茫然とする海兵に向かって、ルフィはニィ! と笑った瞬間、自分の力とゴムの反動を利用して、両手を上げて勢いよく銃弾を跳ね返す。
「効かーん!」
どびゅん!
モーガンや海兵に跳ね返った弾丸が凄い勢いで飛んでいき、海兵は次々に倒れた。
さすがのモーガンもルフィの能力に驚きを隠せないようだ。
海兵とモーガンはルフィの未知の能力を脅威と考え、磔場の入口まで下がらざるえなかった。
「んなっはっはっはっは!」
ルフィは楽しくて仕方がない。
コビーはルフィが一斉射撃を全身で受けた事や、全弾跳ね返す様子に神経がついていかず泡を吹いてひっくり返った。
ゾロは信じられない出来事に驚いて思わず叫んで聞いていた。
「てめェ…! 一体何者なんだ!」
「おれは海賊王になる男だ!」
ルフィはニィと笑った。
ふざけてなどいない本気の夢をゾロは見つめた。
ミコトが 『ルフィ』 と呼び、三本の刀を渡した。
『はい! 刀は奪ってきたよ!』
「ミコトが先に取ってたのかァ。 どうりで部屋になかったはずだ……ん? でも三本?」
刀が三本というところに引っかかって首を傾げるルフィに、ゾロは溜息交じりに話す。
「三本ともおれのだ。 おれは三刀流なんでね……」
ルフィはゾロの目を正面から見据えて、覚悟を問う。
「ここで、おれ達と一緒に海軍と戦えば政府にたてつく悪党だ。 このまま死ぬのとどっちがいい?」
「てめェは悪魔の息子かよ……。 まァいい……ここでくたばるくらいなら、なってやろうじゃねェか……海賊に!」
ゾロはニヤリと不敵に笑って、ルフィとミコトを見た。
途端にルフィはバンザイすると、ミコトの手を握った。
「やったァ! 仲間になってくれるのかよ! やったな、ミコト!」
『うん!』
ミコトも嬉しくて満面の笑みだ。
無邪気に喜ぶ二人に、ゾロは呆れながら頼んだ。
「わかったら、さっさとこの縄を解け!」
「お! そうだな」
ルフィが早速、縄をほどこうと手を掛けた。
さて、新しい仲間に浮かれるルフィ達を磔場の入口からモーガンが眺めていた。
「ありゃ、ただのガキじゃねェぞ……噂に聞く “悪魔の実シリーズ” の何かを食ったに違いねェ」
海兵がモーガンの話に驚いて見ると、ルフィが丁度ゾロの縄に手を掛けているところだった。
「大佐、あいつゾロの縄を!」
「解かせるな! 銃が駄目なら斬り殺せ!」
海兵達はモーガンの命令に、顔を引き攣らせながら雄叫びをあげて向かった。
「お……うおおおおお」
海兵達の声を聞き、ルフィは口を尖らせて焦っていた。
「くっそーかてェなァ、この結びめ」
「おい! グズグズするな!」
さすがのゾロも慌てて怒鳴る。
『ルフィ、私が縄を切るから……』
ミコトは落ち着いてそう言うと、人差し指を水のナイフに変えた。
「うおおっ! すげーミコト、どうなってんだ」
目を輝かせ聞いてくるルフィの目は、手際よく縄を切っていくミコトの指に釘づけだ。
「ふーん、便利だな」 とゾロも感心していた。
透明なナイフは光を反射しながらサク……と切って、両腕の縄がほどけた。
次は胴に巻かれた縄を切ればゾロは解放される。
コビーはというと海兵の雄叫びに起こされたのか気絶から目を覚ましていた。
頭をさすりながら、ゆっくりと目を開けるコビーの目の前には、信じられない光景が広がっていた。
雄叫びをあげながら迫ってくる数十人の海兵。
拘束されているゾロの縄を切っているミコト。
その状況で目が輝いているルフィと妙に落ち着いているゾロ。
「うわあああああ!」
コビーの叫び声と同時にゾロの縄が解けた。
『よし、切れたよ!』
ミコトがニコリと笑う最中も、海兵達が叫び声をあげながら刀を振り上げ迫ってくる。
「刀よこせ!」
ゾロはルフィから奪うようにとり、太刀を抜く。
三本の刀は主を待っていたかのように白銀に輝いた。
「逆らう奴は全員死刑だァ!」
モーガンの怒り叫ぶ声。
「あああああ……!」
瞬き出来ずにコビーは叫んだ。
ガキン!
磔場に海兵達の刀をすべて受けきった金属音が響いた。
ゾロは両足を踏ん張り、両腕を交差して持つのは揃いの黒拵えの “ナマクラ” の二刀、歯をくいしばるその口には三本目の “和道一文字” 。
モーガンはその様子を悔しさを滲ませ 「ロロノア…!」 と唸った。
コビーは驚きと喜びが混ざった顔でゾロを見ていた。
ルフィとミコトはゾロの強さに顔を輝かせた。
「おーっ、かっこいいっ!」
『……か、かっこいい!』
(これが生で見れる日がくるなんて……感動!)
二人は無邪気に喜んでいたが、ゾロの背後にいる海兵達は顔を強張らせていた。
「てめェらじっとしてろ、動くと斬るぜ」
黒い手拭いの下から冷たく光る眼差しはゾロの背にいる海兵達を固まらせる。
そのまま、その視線をルフィに向けた。
「海賊にはなってやるよ……約束だ! 海軍と一戦やるからにはおれもはれて悪党ってわけだ……。 だが、いいか! おれには “野望” がある!」
ルフィはゾロの強い覚悟と夢を黙って聞く。
「 “世界一の剣豪” になる事だ! こうなったらもう名前の浄不浄も言ってらんねェ! 悪名だろうが何だろうが、おれの名を世界中に轟かせてやる! 誘ったのはてめェだ! 野望を断念するような事があったら、その時は、腹切っておれに詫びろ!」
「いいねぇ、世界一の剣豪! 海賊王の仲間なら、それくらいなってもらわないと困る!」
ゾロの野望にルフィも不敵に笑って応えた。
「ケッ、言うね」
ゾロは息を吐いた。
ミコトは二人に聞こえないように小さく拳を握り呟いた。
『……よし!』
(ゾロが仲間に! ……私もみんなに負けないように頑張ろっ!)
しかし、ゾロからは近かったのかミコトの小さく呟いた声が聞こえていた。
(…… “よし” って、何がだ?)
この場に合わない違和感さにゾロが眉を寄せた時、モーガンの威圧するような怒鳴り声が海兵達を叱咤した。
ゾロの背にいる海兵達はゾロの威圧から解放され、ビクッとさせるとルフィがゾロに叫んだ。
「しゃがめ、ゾロ!」
ルフィは右足を軸に体をねじると左足を伸ばして、しならせて放つ。
ゾロは左足が飛んでくるタイミングに合わせてしゃがんで避ける。
ミコトはというと、ルフィが何をやるのか分かっていたのか、コビーを抱えて上に飛んでいた。
「ゴムゴムの鞭!」
ドバン!
うなりをあげ、海兵達は体を叩きつけられ飛ばされ倒れていった。
「や…やった! すごいっ!」
コビーはミコトと共に着地し、ルフィの強さに無邪気に喜び、ゾロは悪魔の実の能力に納得していた。
「なるほどな……ゴム人間……か」
倒れた海兵達からはルフィとゾロの強さに、混乱して動揺する声があちこちから聞こえた。
「ゴ……ゴム人間!?」
「ムチャクチャだ……戦えるわけない」
「我々には……手におえない」
そんな海兵達にモーガン大佐は命令を下した。
「大佐命令だ。 今……弱音を吐いた奴ァ……頭撃って自害しろ。 このおれの部下に弱卒はいらん! 命令だ!」
海兵達はビクッと体を強張らせ、銃口を自らの頭に向ける。
ガチャと引き金の引く音。
ルフィ達はモーガンの滅茶苦茶な命令にも驚いたが、それを実行しようとする海兵達にも驚いた。
「どうかしてるぜ、この軍隊は……!」
刀を構え直すゾロは呆れた。
ルフィとミコトは止めようと、真っ直ぐにモーガンの所に走り出していた。
「おれは海軍の敵だぞ、死刑にしてみろ!」
ドゴ!
ルフィはモーガンに殴りかかったが、モーガンはその拳を余裕の斧手で受け、二人は睨み合う。
ミコトはその横を風のようにすり抜けていくと、海兵達の銃を素早い手刀であっという間に落としていった。
『自決なんてさせない』
ミコトの言葉に複雑な表情を浮かべる海兵達の戦意は圧倒的な実力差に心がくじけた。
その様子を見ていたゾロはミコトの動きに驚いていた。
(あの女、何者なんだ!?)
人は見掛けによらないという言葉がゾロの脳裏に過ぎる。
あちこち見て来たようで、世界はまだまだ広く、強者が多い事に嬉しくなった。
(海賊してるほうが、強敵に出逢えそうだ……!)
ゾロの口端が楽しみだと上がった。