恋さえ知らず
お名前は?
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朝日が登ってくると同時に目を覚ました。
隣には酒の影響もあって相当乱れていた彼女。
気持ち良さそうに寝息を立てていたが、ふと瞼が動く。
「ん…朝…?」
薫が目を覚ましたようだ。
「!!???」
真ん丸な目をパチパチとさせている。
「うわぁぁぁあ」
突然叫ばれる。
訳がわからない。
「待って待って待って、いやいやいや…」
独り言をブツブツと話していると彼女と目が合う。
「きゃあああああ」
また叫ばれる。なんなんだ。
「お前忙しいヤツだな」
「昨晩は大変ご迷惑を、というか本当に申し訳ありませんでした」
ベッドに正座して頭を下げる彼女。
焦っているのだろう。服を着ておらず全裸のまま正座している。
「いい眺めだな」
思わず笑顔が出てしまう。
「!!??きゃあああああ」
忙しいくらいに表情がコロコロと変わる薫の様子を見て笑う神田。
「ちゃんと覚えてんのか?」
「はい。襲ったことから何から何まで」
深酒してたように見えたが、きちんと記憶はあるタイプか。
そうなるとここで重要になってくるのは
「んで?付き合うのか?」
「こんな状況で冷静に言われて混乱しております」
なかったことにしようと言うのか。
「俺は構わんが」
口からサラッと出てきた。
本心だった。
身体の関係から始まってもいいじゃないか。
「ありがたくお付き合いさせていただきます」
そう言うと薫はシーツに包まり、再びベッドに戻ってくる。
向かい合ってはいるが、恥ずかしいのかなんなのか顔を合わせようとしない。
そういえば
「誰かさんは人に迷惑かけないで生きてるんだっけな」
「あああああああああ」
何度目の絶叫か、相当テンパっているようだ。
俺の言葉をかき消すように声を重ねてくる。
「好意を寄せている人としかこんなことしません」
「好意があればヤるんだな」
「嘘です。好きな人としかしません。私は神田さんが好きだったみたいです」
みたいってなんだよ。
「無自覚かよ」
好き、と言われて悪い気はしない。
むしろ好意を寄せられるのはこんなにも心地いいものかとすら感じる。
「あー…私、思ってるより神田さんのこと好き期間長いかもしれないです」
どういうことだ?
好きなやつはいじめたいというあれか?
そうこう考えていると薫が顔を合わせてきた。
「イケメンを隣に連れ歩きたいなと思ってました。私の隣を授けましょう」
「お前いつも上から目線だな」
本当にこの女は昨晩から上から目線だ。
するとおずおずと薫が聞いてくる。
「あの、…ずっと思ってたんですけど、神田さん私の名前知ってます?」
「なんでだ」
「いつもお前って呼ぶから」
「名前で呼ばれたいのか」
「恋人ですもん」
恋人、という響きに反応する。くすぶったい。
それと同時に意地悪をしたい気持ちに駆られる。
「呼ばせてみろ」
「ぅえっ!?」
薫を抱き上げると、そのまま自身の上に乗せた。
跨るような形にされると、赤面する彼女。
「ほら、昨日みたいに積極的にやってみろよ」
「無理デス。ごめんなさい。お前でいいです」
顔を手で隠し、精一杯の照れ隠しをしている薫。
「あの、シャワーを浴びに行ってもいいですか?」
「一緒に入るか?」
俺もシャワーは浴びたい。
こいつはシラフだったらどんな反応をするのだろう。
「一人で入らせていただきます」
「シーツは置いてけよ」
顔を真っ赤にしている。面白い。
薫がシャワーを浴びに行くと、体を起こし、髪をかきあげる。
ボーッと部屋の外を眺める。
泊まる予定はなかった。
なんなら女と過ごすなんて、ましてや食われるだなんて思ってもいなかった。
そんなことを考えていると薫がひょっこりとバスルームから顔を出す。
「……あの、神田さん。私のバッグを取ってもらってもよろしいでしょうか」
「出てきたらいいだろ」
「いや、着るものないですし」
「今更なに恥ずかしがってんだ」
「お願いします」
全裸で浴室に行ったから着るものがないのだろう。
……困らせたらどんな反応をするのだろう。
そんなイタズラ心に火がつく。
そうこうしているとタオルを体に巻いた薫がゴニョニョと小さい声で乞う。
「お願いします…」
さすがに可哀想かと仏心を宿し、ククッと笑うと仕方なくバッグを取ってやる。
「ほら」
「ありがとうございます」
ドライヤーの音が聞こえてくる。
彼女も髪が長い。乾かすのに時間がかかる。
それに女の支度とくれば相当時間がかかるだろう。
腕を組み、椅子に座ると大人しく薫が上がってくるのを待っていると、思ったよりも早く彼女が出てきた。
「お待たせしました」
上から下に眺めて気付く。
「今日も普通の格好なんだな」
「一般人に擬態しないといけない日なのでね」
私服は隠しているのだろうか。
まあ個人の自由だ。
「俺もシャワー浴びる」
そう言ってバスルームへと向かった。
頭からシャワーを浴びていくと、昨日の情事が思い出される。
乱れる彼女を思い出してニヤッと笑う。
「悪かねーな」
欲望に正直だということは嘘もつくまい。
それに、身体の相性も良かった。
彼女ができれば社内の女共も寄らなくなるだろう、そう考えていた。
「…チッ」
備え付けのシャンプーを見て舌打ちをする。
いつもせっけんで全身洗っているものだからめんどくさい。
だが仕方なくあるもので体を洗っていった。
そこで何かを思いつく。
彼女はどんな反応をするだろう。
ズボンだけをはき、上半身はそのままに首からタオルをかけてバスルームを出る。
ガチャっ
「神田さん上、なんか着て」
ベッドに座っていた彼女は案の定恥ずかしがって目を逸らす。
だがそんなことは関係ない。
容赦なく近付くと薫の腕を掴み、ベッドに押し倒す。
「神田さん…っ?!」
驚いて目をパチパチさせている。
「薫…」
「っ…あ…」
要望通り名前を呼んでやった。
やり方は指定されてねーしな。
そのまま耳たぶを甘噛みし、耳を舐めていく。
「っは…神田…さ…ぁ…」
首筋をペロリと舐めらると、身体がビクリと反応してしているようだ。
「ゃ…ダメ…」
押し返そうとするが、組み敷いた手は離さない。
予想通りいい反応をするな。
唇を離し、上から薫を見下す。
「ハァハァ…」
「名前、呼んでやったぞ」
ククッと妖艶な笑みを浮かべる。
髪から垂れる雫が薫の胸元にポトリと落ちる。
「ひゃん…っ」
それにさえ反応してしまう。
随分敏感だな。
「お前、思ってる以上に変態だよな」
「違っ…今のは水にびっくりしただけで…髪!髪乾かしてあげるのでどいてください」
このままでもいいと思ったが、やってくれると言うのなら任せようじゃないか。
仕方なく薫を解放する。
バスルームに行き、髪を乾かしもらう。
「わ…神田さんの髪、めっちゃ綺麗ですね」
自分とさほど長さは変わらないであろう。
人の髪の毛だというのに随分丁寧に扱う。
「オイルとか使ってるんですか?」
「何もやってねぇ」
「え、それでこれ?!女の敵だ!」
なんかほざいていたが、髪を乾かされるのも悪くない。
いつものポニーテールに結わえてくれた。
「今日もかっこいいですよ」
と、一言添えられた。
「お腹空きました。けどバイキングに二人で行くのは…」
「何悩んでんだ」
「神田さんと2人でバイキング会場に行ったら、絶対噂になると思いまして」
「いいじゃねえか」
「オープン交際恥ずかしいです」
「めんどくせぇな」
俺は気にならない。むしろ彼女という存在を使って女避けにしたいというのに。
「時が来たらオープンしましょ?」
いつの話だ。
とりあえずは
「じゃあどっか食いに行くか」
「神田さん先に出ててください。私チェックアウトしてから行くんで」
「車にいる」
そう言って部屋を先に出た。
ロビーに行くとアレンとラビがいた。
チッ…めんどくせぇのがいやがる。
「ユウ途中で帰ったんじゃないんさ?」
案の定捕まった。
「昨日の格好のままってことは誰かお持ち帰りしたんですか?」
「うるせぇ」
「誰捕まえたんさー」
本当にめんどくせぇ。早く出たい。
そうこうしていると薫も降りてきてチェックアウトしている。
「あ、薫!おはようございます。今日も可愛いですね」
「昨日途中でどこ行ったんさー」
こいつも捕まった。
「3人ともおはようございます。昨日飲み過ぎちゃって、部屋戻って寝てました」
「一人で寂しくなかったさ?」
ニヤニヤと聞いているラビ。
なんて返事するんだ?と少し気になる。
「……気持ちよく爆睡でした!」
「なんか間がありましたね」
「それよりユウも泊まってたみたいなんだけど、何してたか教えてくれないんさー」
教えるわけねーだろ。
「神田さんもお泊まりしたんですね」
「泊まる予定なかったんだけどな」
本当に泊まる予定なんざなかった。
帰って今日はゆっくり休む予定だった。
「なんで薫には教えるんさー」
「私もう出ますね。また明日会社で」
ボロを出さないようになんだろう。薫が先に出ていった。
うまいな、こいつ。
ピロン
スマホの着信音が鳴った。確認をすると薫からだった。
思わず頬が緩んでしまった。
それを見逃さないラビ。
「女さね。どこの女の子なんさー」
「うるせぇぞ」
無視して車に向かう。
しかしこの2人が着いてくるではないか。
「ユウ乗せて♡」
「嫌だ」
「ちょっとでいいんですよ」
断っても無理矢理乗ってきた。
なんて図々しさだ。
さて、駅にも行かないといけない。
どうしたものか…
隣には酒の影響もあって相当乱れていた彼女。
気持ち良さそうに寝息を立てていたが、ふと瞼が動く。
「ん…朝…?」
薫が目を覚ましたようだ。
「!!???」
真ん丸な目をパチパチとさせている。
「うわぁぁぁあ」
突然叫ばれる。
訳がわからない。
「待って待って待って、いやいやいや…」
独り言をブツブツと話していると彼女と目が合う。
「きゃあああああ」
また叫ばれる。なんなんだ。
「お前忙しいヤツだな」
「昨晩は大変ご迷惑を、というか本当に申し訳ありませんでした」
ベッドに正座して頭を下げる彼女。
焦っているのだろう。服を着ておらず全裸のまま正座している。
「いい眺めだな」
思わず笑顔が出てしまう。
「!!??きゃあああああ」
忙しいくらいに表情がコロコロと変わる薫の様子を見て笑う神田。
「ちゃんと覚えてんのか?」
「はい。襲ったことから何から何まで」
深酒してたように見えたが、きちんと記憶はあるタイプか。
そうなるとここで重要になってくるのは
「んで?付き合うのか?」
「こんな状況で冷静に言われて混乱しております」
なかったことにしようと言うのか。
「俺は構わんが」
口からサラッと出てきた。
本心だった。
身体の関係から始まってもいいじゃないか。
「ありがたくお付き合いさせていただきます」
そう言うと薫はシーツに包まり、再びベッドに戻ってくる。
向かい合ってはいるが、恥ずかしいのかなんなのか顔を合わせようとしない。
そういえば
「誰かさんは人に迷惑かけないで生きてるんだっけな」
「あああああああああ」
何度目の絶叫か、相当テンパっているようだ。
俺の言葉をかき消すように声を重ねてくる。
「好意を寄せている人としかこんなことしません」
「好意があればヤるんだな」
「嘘です。好きな人としかしません。私は神田さんが好きだったみたいです」
みたいってなんだよ。
「無自覚かよ」
好き、と言われて悪い気はしない。
むしろ好意を寄せられるのはこんなにも心地いいものかとすら感じる。
「あー…私、思ってるより神田さんのこと好き期間長いかもしれないです」
どういうことだ?
好きなやつはいじめたいというあれか?
そうこう考えていると薫が顔を合わせてきた。
「イケメンを隣に連れ歩きたいなと思ってました。私の隣を授けましょう」
「お前いつも上から目線だな」
本当にこの女は昨晩から上から目線だ。
するとおずおずと薫が聞いてくる。
「あの、…ずっと思ってたんですけど、神田さん私の名前知ってます?」
「なんでだ」
「いつもお前って呼ぶから」
「名前で呼ばれたいのか」
「恋人ですもん」
恋人、という響きに反応する。くすぶったい。
それと同時に意地悪をしたい気持ちに駆られる。
「呼ばせてみろ」
「ぅえっ!?」
薫を抱き上げると、そのまま自身の上に乗せた。
跨るような形にされると、赤面する彼女。
「ほら、昨日みたいに積極的にやってみろよ」
「無理デス。ごめんなさい。お前でいいです」
顔を手で隠し、精一杯の照れ隠しをしている薫。
「あの、シャワーを浴びに行ってもいいですか?」
「一緒に入るか?」
俺もシャワーは浴びたい。
こいつはシラフだったらどんな反応をするのだろう。
「一人で入らせていただきます」
「シーツは置いてけよ」
顔を真っ赤にしている。面白い。
薫がシャワーを浴びに行くと、体を起こし、髪をかきあげる。
ボーッと部屋の外を眺める。
泊まる予定はなかった。
なんなら女と過ごすなんて、ましてや食われるだなんて思ってもいなかった。
そんなことを考えていると薫がひょっこりとバスルームから顔を出す。
「……あの、神田さん。私のバッグを取ってもらってもよろしいでしょうか」
「出てきたらいいだろ」
「いや、着るものないですし」
「今更なに恥ずかしがってんだ」
「お願いします」
全裸で浴室に行ったから着るものがないのだろう。
……困らせたらどんな反応をするのだろう。
そんなイタズラ心に火がつく。
そうこうしているとタオルを体に巻いた薫がゴニョニョと小さい声で乞う。
「お願いします…」
さすがに可哀想かと仏心を宿し、ククッと笑うと仕方なくバッグを取ってやる。
「ほら」
「ありがとうございます」
ドライヤーの音が聞こえてくる。
彼女も髪が長い。乾かすのに時間がかかる。
それに女の支度とくれば相当時間がかかるだろう。
腕を組み、椅子に座ると大人しく薫が上がってくるのを待っていると、思ったよりも早く彼女が出てきた。
「お待たせしました」
上から下に眺めて気付く。
「今日も普通の格好なんだな」
「一般人に擬態しないといけない日なのでね」
私服は隠しているのだろうか。
まあ個人の自由だ。
「俺もシャワー浴びる」
そう言ってバスルームへと向かった。
頭からシャワーを浴びていくと、昨日の情事が思い出される。
乱れる彼女を思い出してニヤッと笑う。
「悪かねーな」
欲望に正直だということは嘘もつくまい。
それに、身体の相性も良かった。
彼女ができれば社内の女共も寄らなくなるだろう、そう考えていた。
「…チッ」
備え付けのシャンプーを見て舌打ちをする。
いつもせっけんで全身洗っているものだからめんどくさい。
だが仕方なくあるもので体を洗っていった。
そこで何かを思いつく。
彼女はどんな反応をするだろう。
ズボンだけをはき、上半身はそのままに首からタオルをかけてバスルームを出る。
ガチャっ
「神田さん上、なんか着て」
ベッドに座っていた彼女は案の定恥ずかしがって目を逸らす。
だがそんなことは関係ない。
容赦なく近付くと薫の腕を掴み、ベッドに押し倒す。
「神田さん…っ?!」
驚いて目をパチパチさせている。
「薫…」
「っ…あ…」
要望通り名前を呼んでやった。
やり方は指定されてねーしな。
そのまま耳たぶを甘噛みし、耳を舐めていく。
「っは…神田…さ…ぁ…」
首筋をペロリと舐めらると、身体がビクリと反応してしているようだ。
「ゃ…ダメ…」
押し返そうとするが、組み敷いた手は離さない。
予想通りいい反応をするな。
唇を離し、上から薫を見下す。
「ハァハァ…」
「名前、呼んでやったぞ」
ククッと妖艶な笑みを浮かべる。
髪から垂れる雫が薫の胸元にポトリと落ちる。
「ひゃん…っ」
それにさえ反応してしまう。
随分敏感だな。
「お前、思ってる以上に変態だよな」
「違っ…今のは水にびっくりしただけで…髪!髪乾かしてあげるのでどいてください」
このままでもいいと思ったが、やってくれると言うのなら任せようじゃないか。
仕方なく薫を解放する。
バスルームに行き、髪を乾かしもらう。
「わ…神田さんの髪、めっちゃ綺麗ですね」
自分とさほど長さは変わらないであろう。
人の髪の毛だというのに随分丁寧に扱う。
「オイルとか使ってるんですか?」
「何もやってねぇ」
「え、それでこれ?!女の敵だ!」
なんかほざいていたが、髪を乾かされるのも悪くない。
いつものポニーテールに結わえてくれた。
「今日もかっこいいですよ」
と、一言添えられた。
「お腹空きました。けどバイキングに二人で行くのは…」
「何悩んでんだ」
「神田さんと2人でバイキング会場に行ったら、絶対噂になると思いまして」
「いいじゃねえか」
「オープン交際恥ずかしいです」
「めんどくせぇな」
俺は気にならない。むしろ彼女という存在を使って女避けにしたいというのに。
「時が来たらオープンしましょ?」
いつの話だ。
とりあえずは
「じゃあどっか食いに行くか」
「神田さん先に出ててください。私チェックアウトしてから行くんで」
「車にいる」
そう言って部屋を先に出た。
ロビーに行くとアレンとラビがいた。
チッ…めんどくせぇのがいやがる。
「ユウ途中で帰ったんじゃないんさ?」
案の定捕まった。
「昨日の格好のままってことは誰かお持ち帰りしたんですか?」
「うるせぇ」
「誰捕まえたんさー」
本当にめんどくせぇ。早く出たい。
そうこうしていると薫も降りてきてチェックアウトしている。
「あ、薫!おはようございます。今日も可愛いですね」
「昨日途中でどこ行ったんさー」
こいつも捕まった。
「3人ともおはようございます。昨日飲み過ぎちゃって、部屋戻って寝てました」
「一人で寂しくなかったさ?」
ニヤニヤと聞いているラビ。
なんて返事するんだ?と少し気になる。
「……気持ちよく爆睡でした!」
「なんか間がありましたね」
「それよりユウも泊まってたみたいなんだけど、何してたか教えてくれないんさー」
教えるわけねーだろ。
「神田さんもお泊まりしたんですね」
「泊まる予定なかったんだけどな」
本当に泊まる予定なんざなかった。
帰って今日はゆっくり休む予定だった。
「なんで薫には教えるんさー」
「私もう出ますね。また明日会社で」
ボロを出さないようになんだろう。薫が先に出ていった。
うまいな、こいつ。
ピロン
スマホの着信音が鳴った。確認をすると薫からだった。
思わず頬が緩んでしまった。
それを見逃さないラビ。
「女さね。どこの女の子なんさー」
「うるせぇぞ」
無視して車に向かう。
しかしこの2人が着いてくるではないか。
「ユウ乗せて♡」
「嫌だ」
「ちょっとでいいんですよ」
断っても無理矢理乗ってきた。
なんて図々しさだ。
さて、駅にも行かないといけない。
どうしたものか…