スターチス
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スターチスの花言葉を知ってる…?
それはリナリーと話していた時だった。
「待って。スターチスってどんな花?」
聞き慣れない花の名前に戸惑う薫。
「紫色の小花よ。ドライフラワーにしても色が変わらなくて美しいままだから…」
花に興味は無いが、リナリーに聞いた話が印象に残り買ってきてしまった。
紫色の小花は彼にも似合いそう。
彼氏に花が似合うなんて言ったら斬られそうと笑いながら、神田の部屋にスターチスを飾る。
殺風景な部屋に明るさが増したようだった。
「今日帰って来るって言ってたのに」
お互いの部屋を勝手に行き来する仲になってから、神田がいる時は神田の部屋で過ごすことが多くなった。
私物がほとんどない彼の部屋は、薫が置いたもので彩られる。
…調子に乗りすぎると怒られるが。
夕陽の眩しさから目を薄めていると、なんだかんだウトウトと瞼が重くなってくる。
「寝てやる」
新しいシーツの匂いに包まれながら薫は昼寝に入った。
ガチャリ。
鍵が開いている。
薫がいるのだろうと思い、なんら疑問に思わず部屋に入る。
部屋主のご帰宅だ。
「薫?」
呼んでも返事がない。
代わりに布団の中に膨らみが一つ。
ギシッと音を立て、ベッドに腰かけると薫の頭を撫でる。
純粋無垢な顔をして、安心しきったように眠っている。
その表情を見ると、任務でのピリピリとした空気が解れていく。
眠っている彼女の顔を見ていると、任務の疲れからか自身も軽い睡魔に襲われてくる。
そのまま薫の隣に横になると、彼女を抱きしめ小さな寝息を立て始めた。
「ん…」
先に目を覚ましたのは薫。
目覚めと同時に人の温かさに気付く。
「ユウ?」
待ち望んでいた愛しい彼の帰還。
疲れているのか、安心しきっているのか、彼はまだ目を閉じたまま。
そんな彼の顔をじっと見つめる。
(…キレイだなぁ)
美形だと思う。
どこからどう見てもかっこいい。
それが自分の彼氏だとは。
なかなか顔をじっと見ることがないため、この機会に、とよく見て脳に刻み込もうと思う。
(まつ毛長い。羨ましい)
いつもの目つきの悪い彼も寝てしまえば何も怖くない。
「…なんだよ」
いきなり彼と目が合う。
「起きてたの?」
さほど驚きもしない。
気配に敏感な彼のこと、寝ているフリをしていてもおかしくないと思っていた。
「おかえり」
「ああ」
ぎゅっと彼の胸に抱きつくと、神田も薫を抱きしめる。
「怪我してない?」
「大丈夫だ」
怪我をしてもすぐに治る彼のこと、彼の大丈夫は信用ならない。
しかしそこは深く問わない。
いつものこと、無事に生きて帰ってきてくれただけでも十分なのだから。
「ユウ、ただいまのちゅーは?」
「顔上げろ」
「ん…」
軽く触れるだけのキスのつもりだったが、薫が神田の首に手を回しグッと引き寄せる。
神田もそれに答えるように薫の頭に指を滑らせ、引き寄せる。
何度も何度も貪るように唇を合わせる。
「…ハァ…ユウだあ」
唇を離すともう一度神田に抱きつく薫。
「ご飯食べた?」
「まだだ」
「一緒に食べに行こうね」
「ああ」
何気ない会話さえも愛しい。
ふと、鼻をくすぐる香りに気付いてテーブルを見る。
「花か?」
「スターチスっていうの」
「花に興味あったとは意外だな」
起き上がり、香りの主をまじまじと観察する。
「花言葉がステキだったから」
「なんだ?」
「変わらぬ心、永久不変」
神田を後ろから抱きしめる。
「ユウのこと、ずっとずっと好きだよって気持ちを込めて」
少し驚いた神田だったが、向きを変えて薫を抱きしめる。
「俺も…いや…」
グイッと顎を持ち上げる。
「愛してる」
そう言うと口付けをし、何か言いたげな薫の口を塞ぐ。
甘い囁きと、甘い口付けに溶けそうになる。
月が出てきたけれども、もう少しこのまま。
甘い、甘い空間の中にいたいと願って目を閉じた。
それはリナリーと話していた時だった。
「待って。スターチスってどんな花?」
聞き慣れない花の名前に戸惑う薫。
「紫色の小花よ。ドライフラワーにしても色が変わらなくて美しいままだから…」
花に興味は無いが、リナリーに聞いた話が印象に残り買ってきてしまった。
紫色の小花は彼にも似合いそう。
彼氏に花が似合うなんて言ったら斬られそうと笑いながら、神田の部屋にスターチスを飾る。
殺風景な部屋に明るさが増したようだった。
「今日帰って来るって言ってたのに」
お互いの部屋を勝手に行き来する仲になってから、神田がいる時は神田の部屋で過ごすことが多くなった。
私物がほとんどない彼の部屋は、薫が置いたもので彩られる。
…調子に乗りすぎると怒られるが。
夕陽の眩しさから目を薄めていると、なんだかんだウトウトと瞼が重くなってくる。
「寝てやる」
新しいシーツの匂いに包まれながら薫は昼寝に入った。
ガチャリ。
鍵が開いている。
薫がいるのだろうと思い、なんら疑問に思わず部屋に入る。
部屋主のご帰宅だ。
「薫?」
呼んでも返事がない。
代わりに布団の中に膨らみが一つ。
ギシッと音を立て、ベッドに腰かけると薫の頭を撫でる。
純粋無垢な顔をして、安心しきったように眠っている。
その表情を見ると、任務でのピリピリとした空気が解れていく。
眠っている彼女の顔を見ていると、任務の疲れからか自身も軽い睡魔に襲われてくる。
そのまま薫の隣に横になると、彼女を抱きしめ小さな寝息を立て始めた。
「ん…」
先に目を覚ましたのは薫。
目覚めと同時に人の温かさに気付く。
「ユウ?」
待ち望んでいた愛しい彼の帰還。
疲れているのか、安心しきっているのか、彼はまだ目を閉じたまま。
そんな彼の顔をじっと見つめる。
(…キレイだなぁ)
美形だと思う。
どこからどう見てもかっこいい。
それが自分の彼氏だとは。
なかなか顔をじっと見ることがないため、この機会に、とよく見て脳に刻み込もうと思う。
(まつ毛長い。羨ましい)
いつもの目つきの悪い彼も寝てしまえば何も怖くない。
「…なんだよ」
いきなり彼と目が合う。
「起きてたの?」
さほど驚きもしない。
気配に敏感な彼のこと、寝ているフリをしていてもおかしくないと思っていた。
「おかえり」
「ああ」
ぎゅっと彼の胸に抱きつくと、神田も薫を抱きしめる。
「怪我してない?」
「大丈夫だ」
怪我をしてもすぐに治る彼のこと、彼の大丈夫は信用ならない。
しかしそこは深く問わない。
いつものこと、無事に生きて帰ってきてくれただけでも十分なのだから。
「ユウ、ただいまのちゅーは?」
「顔上げろ」
「ん…」
軽く触れるだけのキスのつもりだったが、薫が神田の首に手を回しグッと引き寄せる。
神田もそれに答えるように薫の頭に指を滑らせ、引き寄せる。
何度も何度も貪るように唇を合わせる。
「…ハァ…ユウだあ」
唇を離すともう一度神田に抱きつく薫。
「ご飯食べた?」
「まだだ」
「一緒に食べに行こうね」
「ああ」
何気ない会話さえも愛しい。
ふと、鼻をくすぐる香りに気付いてテーブルを見る。
「花か?」
「スターチスっていうの」
「花に興味あったとは意外だな」
起き上がり、香りの主をまじまじと観察する。
「花言葉がステキだったから」
「なんだ?」
「変わらぬ心、永久不変」
神田を後ろから抱きしめる。
「ユウのこと、ずっとずっと好きだよって気持ちを込めて」
少し驚いた神田だったが、向きを変えて薫を抱きしめる。
「俺も…いや…」
グイッと顎を持ち上げる。
「愛してる」
そう言うと口付けをし、何か言いたげな薫の口を塞ぐ。
甘い囁きと、甘い口付けに溶けそうになる。
月が出てきたけれども、もう少しこのまま。
甘い、甘い空間の中にいたいと願って目を閉じた。